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鋼の心 ~Eisen Herz~


第14話:ファンタズマ



「取り敢えずは、現状を確認しておくわよ?」
 島田雅がそう言って一同を見渡す。
「まず、事の起こりは土方真紀。製作者である彼女がCSCにウイルスを仕込んだところから始まっているわ」
「うん」
 そう言って頷くのは、彼女の弟である島田祐一。
 現状で最も真相に近い位置に居る少年だった。
「目的は良く分からないけど、ともかく彼女はCSCにウイルスを仕込んで、全ての神姫を破壊する準備を整えた……」
 実行犯である土方京子の言から、黒幕が既に死亡している彼女の妹、土方真紀である事は判明していた。
「―――で、死亡する前に彼女は、姉である土方京子にイレギュラーへの対処を任せたのだと思うわ……」
 本人は既に死亡している為、不測の事態へ臨機応変に対応する人物を必要とする筈だと言う雅の推察。
 それが間違いだと言う事に、雅が気づくのはもう少し先になる…。

「で、次にウイルスの事なんだけど……。村上君」
「はい」
 雅に促され、村上衛が説明を引き継ぐ。
「フェータさんの修理時に得たデータから、ウイルスに関する情報が幾つか分かっています」
 先の戦いで破損した伊東美空の神姫、フェータ。
 彼女の中に、謎を解く鍵が眠っていた。
「まず、フェータさんの中には“あるプログラム”が仕込まれていました」
「プログラム?」
 他ならぬフェータのマスターである美空が、問う。
「はい。ウイルスの発動を妨害するプログラムです……」
 そう言って、村上は小さな結晶体を取り出した。
「……土方真紀が仕掛けたCSCのウイルスは、幾つかのプロセスを経て発動するタイプのようです」
「つまり、時間が来たらお終い。って言うタイプの時限爆弾じゃない、って事だよね?」
「はい、その通りです」
 村上の返答により、祐一の中で『その仮定』がおぼろげながら、形を持ち始めていた。
 雅たちとも、京子とも違う『真実』に祐一は誰よりも早く近付いてゆく。
「このウイルスは、何らかの条件を満たした時に起爆するタイプだと推測されます。そして、その条件の審査をある神姫が行っているらしい……。と言うことも分かっています」
「誰よ、それ? あの眼帯の女(ひと)が連れていた神姫?」
 美空の推察に村上は首を振った。
「いいえ、違います。その神姫の名は―――」
「―――幽霊、でしょう?」
 確めるように、間を空けて、リーナ・ベルウッドがその正体を言い当てた。
「噂なら、美空も聞いた事あるでしょ? 天海市の神姫センターに出現する13番目の神姫、幽霊」
 天海市の神姫センターの目玉が12人もの神姫が入り乱れるバトルロイヤル。
 そして、参加していない筈の13人目が現れ、強い神姫を撃破する。そんな噂が天海市のオーナー達には静かに浸透していた。
「つまり、土方真紀の仕掛けは、『幽霊が神姫をテストして、何かの条件を満たしたと判断したら、全てのCSCにウイルスの発動を命令する』って事だね?」
「そうです。それが恐らくは“土方真紀の”計画の全貌でしょう」
 土方真紀、を強調して村上は続きを口にする。
「この事件をややこしくしているのは、黒幕である土方真紀と、実行犯である土方京子“以外”の人間の意図が混じっている事です」
「……つまり『フェータに妨害プログラムを仕込んだ奴』ね?」
 リーナの推察は雅や村上と近い位置にある。
「そいつは計画を邪魔しようとしてるんでしょ? なら、味方?」
「少なくとも、土方真紀の計画の障害となっていることは確かでしょう」
 村上衛はそう言ってメガネを押し上げた。


「なるほど、単純かつ効果的な手段だな……」
「どうしました、マスター?」
 土方京子とその神姫、カトレアがパソコンの前に居た。
 あの夜、フェータから抜き出した“妨害プログラム”の解析が終了したのがつい先ほどの事。
 その中身は意外と単純な仕掛けだった。
「つまり、これも一種のウイルスだ。ウイルスに対抗するウイルス、アンチウイルスとでも呼ぶか?」
「アンチウイルス、ですか?」
「そうだ、これは感染した相手のCSCを書き換えるタイプだな」
「CSCを?」
 驚愕するカトレア。
 CSCは神姫の中でも最も重要な器官だ。
 それに干渉する事など不可能と言っても過言ではない。
「まあ、書き換えるのはたった一つの数字だけなんだがね……」
 そう言って、モニターに映る数字の羅列を指差す京子。
「ここだ、CSCのバージョンの表記。ここを1,1から1,0に書き換えるのがこのアンチウイルス」
 CSCのバージョンは現在1.0と1,1の2種類が存在する。
 1,1は普及品として市販されている神姫に搭載されるもの。
 そして、1,0は試作品として少数のみ製造されたもので、カトレアや他の姉妹を始めとする極僅かな神姫しか搭載していない。
「要するに、これはCSCバージョン表記を書き換える事で、感染した神姫を評価対象から外すと言う事だ」

 幽霊の出現条件の一つが、対象がVre1.1のCSCを搭載している事だ。
 つまり、このアンチウイルスに感染すると、『幽霊と遭遇する事』が無くなるのである。

「幽霊の目撃談、即ち遭遇数が減ったのはこのアンチウイルスに感染した神姫が増えたから?」
「ああ、このアンチウイルスは孫感染を引き起こす」
「孫感染?」
「要するに、このアンチウイルスの本体は、あのフェータと言う試作アーンヴァルに搭載されていた」
 それを抜き出し、今は京子の手の中にある。
「そして、このアンチウイルスに感染する条件は―――」


「対戦、する事?」
「そうです。フェータさんと同じバトルに参加した全ての神姫に、このアンチウイルスの劣化コピーを感染させるのです」
「フェータと対戦……。って事は、アイゼンも、レライナや……みんな、そうか?」
「そうです。まず、対戦相手はCSCのバージョン表記を1,0に変更されます。……そして、感染した神姫が、バトルで倒した相手のCSCも1,0に変更するんです」
 倒すと言う限定条件がつくのは、アンチウイルスの容量の問題だった。
 最初から射撃プログラムをダミーに、ある程度の容量を確保してあるマザータイプとは違い、感染したものにはノイズの様な僅かな要領を占有する事しかできない。
 故に、倒した神姫の戦績更新に紛れ込んででしかCSCの書き換えが出来ないのだ。
「……って、事はひょっとして……」
 フェータとアイゼンはかなり早い時期に対戦をしている。
 つまり、アイゼンが幽霊に出逢った事がないのは、その時期からアンチウイルスに感染しており、CSCのバージョンが1,0に変更されていた為。
 そして更に、天海市において幽霊の目撃談が減っていったのは……。
「アイゼンが、天海の神姫の大半と戦って、勝っているから、か……?」
 つまり。
「じゃあ、アイゼンが天海の神姫たちにアンチウイルスを広めていた、って事?」
「そうなりますね。……もちろん、このアンチウイルスはCSCのバージョン表記を書き換えるだけです。その他の影響は一切ありませんので、チェックに引っかかる事もありません」
 それ故に、天海市において幽霊の発生件数は減少して行き、今では他所からやってきた神姫がアイゼンや、他の感染者に負ける前に極僅かに遭遇する程度になったのだ。
「じゃあ、春先に遭遇例が多いって言うのは……」
「多分、オーナーの転勤や転校で新しい神姫がやって来るから、でしょうね」
 それが、幽霊の出現律 *1 の真相だった。

「幽霊と遭遇することが無ければ、幽霊が神姫を審査する事もできなくなる。つまり、ウイルスは永遠に起爆しない。と言うわけです」
「でも、そのアンチウイルスの本体が京子さんに取られた、って事は……」
「そうですね。近い内に対抗策を出して来るでしょう。そうなれば幽霊が復活し、ウイルスの起爆条件の審査が再び始まる筈です……」
 それはつまり、全ての神姫が終わりになる日が来るかもしれないと言うこと。
「じゃあ、どうすればいいのよ?」
 美空の問いに祐一は壁のカレンダーを見た。
「8月15日、天海神姫センターに京子さんが来る……。そこで京子さんとあの四姉妹を倒すしかないと思う……」
「そうね、土方京子なら止めることも出来るかもしれないわ。勝負して勝てば、言う事も聞かせられるでしょう?」
「なるほど、じゃあ簡単だ。8月15日までに強くなればいいんだ!」
「そういう事」
 祐一が頷き、美空が不敵に笑う。
 そして、戦いの準備が始まった……。

「村上君、私からも一つ聞いていいですか?」
 祐一達が帰った後、斉藤浅葱が村上の背に話しかけた。
「……この神姫センターで幽霊が出なくなった理由は分かりました。でも、他所の神姫センターは如何なんです?」
「あはは、それはですね。……リアルでバトルロイヤルをするシステムが、ココにしか無いんです。……土方真紀の知っている方式で神姫を制御するリアルバトルが、ね……」
 元々、リアルバトルでバトルロイヤルをするシステム自体が稀だ。
 そしてその殆ど、天海以外のシステムは、天海よりも新しい、土方真紀の知らないシステムで制御されていた。
 つまり、幽霊が出現できる場所は、元々天海市の神姫センターで行われるバトルロイヤルだけだったのだ。


 回線が繋がった。

 長らく訪れなかった戦の予感に、“彼女”は身を震わせ、己が分身を送り込む。
 回線の先で、現実と架空の入り混じった戦場が“彼女”を呼んでいた。


「……なんだ、アレは?」
 黒い霞が戦場の真ん中に出現した。
 バトルロイヤルも開始から15分以上が経過し、現在戦場に残っているのはいずれ劣らぬ歴戦の神姫たち。
 その数5。
「……始めます」
 薄れ始めた黒い霧の中、“彼女”の分身はそう呟いて、双刀を構える。
 目標は眼前に居る、全ての神姫。
「……敵? エントリーリストに無いぞ!?」
「気をつけろ、コイツ、もしかすると……」
「……例の幽霊、か……?」
 それが異常事態だと、即座に気付くほどの神姫たち。
 銃を、槍を、剣を構え、イレギュラーな侵入者に全力の警戒を向ける。
 だがしかし。
「……遅い」
 言い終わる頃には、擦れ違ったツガルが胴を薙がれて果てる。
「―――!? 速い!?」
 驚愕するフォートブラッグに迫り、刀で喉を貫く。
「……これで残り、3」
「―――こいつっ!!」
 ようやく状況を理解したヴァッフェバニーが、手にしたガトリングガンで遅すぎる応射を行うが、当りはしない。
「無為」
 懐から取り出した小刃三つを同時に投擲。
 喉と腕と銃を正確に貫き、そのヴァッフェバニーも沈黙させた。
「ぅおぉぉぉぉ―――!!」
「―――征っ!!」
 ストラーフとジルダリア。
 残りの二人が武器を手に迫るが……。
「……奥儀『相刻』!!」
 敵の繰り出す剣と槍、その双方を互いの方向へとずらす。
 大した力も要らず、ただ迫る武器の横を押して軌道を変えるだけ。
 それで。
 ストラーフとジルダリアは、互いの武器をまともに受ける事になる。
「―――馬鹿な!?」
「…終わりです」
 装甲の差か、生き残ったストラーフを自らの刀で両断し、“彼女”は息をついた。
「……なるほど。これは、中々です」
 空、作り物の虚像を見上げながら、“彼女”は己が主を思う。
「……主よ、貴女の想い願ったものの到来は、そう遠くはなさそうです……」
 かすかに微笑み、“彼女”は黒衣をはためかせ、虚空に解けるように消えて往った。
 分身は消滅し、戦績だけが“彼女”の本体へ送られる。
 条件の大半は既に満ちた。

 後は。
 数だけだった。








 ややこしいよ(怒)。
 いや、我ながらひでぇ話ですが、伏線が複雑すぎて伝わるかどうか不安ですなぁ…。

 まあ、極論言えば戦うしかないんですが……。

 と言う訳で、次回からはようやくクライマックス前の最大のイベント、大会編です。
 バトルロイヤルとトーナメントで行われる天海最強神姫の決定戦。
 祐一、美空、リーナ。
 雅、村上、斉藤先生。
 そして京子さん。
 他にも強い神姫が目白押し……、と言うほど居ないですが。
 メインキャラ以外でも、最低3人は強いのが出てくる予定で…。
 過去に戦ったアイツもパワーアップして再登場。
 そしてメイン神姫たちのパワーアップは如何に!?

 次回にご期待下さい。

 ALCでした。









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