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えむえむえす ~My marriage story~

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鋼の心 ~Eisen Herz~


インターミッション04:芹沢九十九




(私には、何が出来るのだろう……?)
 翌日の昼、重たい気持ちを引き摺ったまま、京子は真紀の病室に戻った。
「……真紀」
「は~い、おじちゃんといい事しようね~」
 ベッドの前に、ズボンのファスナーを弄る変態が一人居た。
「……………………」
「はぁ、はぁ。おじちゃん優しいから大丈夫だよ~」
 完膚なきまでに、完全に、金甌無欠の変態だった。
「………死ね」
 京子は無言で常備してあったナイフを投げる。
「のわ~っ!? 今、首筋、首筋掠った!? 頚動脈、頚動脈危機一髪~!?」
「外した!? まさか、避けたのか!?」
 変態。
 初老の男は、必殺の間合いから投擲されたナイフを辛うじて交わしたらしい。
 ……背後からの一撃を。
「真紀から離れろ、この変態!!」
「ぬぬっ、さては噂のお姉ちゃんか!?」
「……コイツ、私たちの事を知っている!?」
 真紀は相変わらずベッドの上。
 騒動にも動じる事無く、虚空を見続けている。
(真紀は珍しい病気……)
(何処かの研究機関の人間?)
(白昼堂々誘拐!?)
(まさか、この病院丸ごとグル!?)
 高速で(間違った)思考を展開し、懐に常備していたナイフを数本取り出し、投擲に備える。
「ま、待て!? 何でナイフなんか標準装備してるのさ!?」
「護身術よ!! 物騒なこのご時勢に、無防備で居る女の子なんか居ないわ!!」
「護身術の範疇違う。それ完全に殺傷術!!」
「うるさい、黙れ!! 変態は殺してもいい人類だ!!」
「おーのぅ!? 変態だって生きているんだ人類皆強大、らぶあんどぴ~す!?」
「DEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEI(死ね)!!」
「のーーーーーーーーーっ!?」



「……と言うわけで、こちらは天海工科大学のロボット工学博士、芹沢教授です」
「……………」
「ワシ、すんごい警戒されてねぇ?」
「……当然です」
 結局、騒ぎは近藤が501号室に来るまで続き、その場で芹沢の紹介を行うこととなった。
「芹沢教授は日本でも数台しかない、高精度の脳波測定器をお持ちでして、それを使って真紀さんの診断を試みる為にお呼びした次第です」
「………変態」
「ちげぇよ、誤解だよ。ワシ、ただ測定器を付けてやろうとしただけじゃん」
「……測定器?」
「そうだよ、脳波を計るんだ。電極とか付けないとダメじゃん?」
 そう言って芹沢は、股間のファスナーから数本の電極を取り出した。
「何処に仕舞ってるんだ、アンタは!?」
「股間」
「死ね、変態!!」
 ナイフ、ナイフ、ナイフ!!
「ぐはーぁ、っ!?」

※大変危険ですので、良い子の皆はナイフを投げちゃダメだぞ?

「近藤クン、刺さってる、コレ、刺さってるよ?」
 額にナイフが刺さってた。
 2cm位。
「……幸い病院ですから。即死以外は何とかしますよ?」
「ちょー痛いんだけど?」
「自業自得ではないかと?」
「うぅぅ、チョットしたシャレじゃんか。マイケルじゃん」
「マイケル?」
「うむ、マイケル=ジョーダン。Hahahaha!! ………ごめん。ナイフはやめて」
「……………ったく。本当に大丈夫なんでしょうね、この人」
「……その筋ではキレモノとして有名だそうですが……」
「うん、任しとき~」
 そう言って真紀の頭に取り付けた電極を、持って来ていたトランクに接続して行く芹沢。
「まあ、ちょほぉ~いと時間は掛かるけど簡単な感情くらいは読み取れるんよ」
「……危険は、無いんでしょうね?」
「う~む」
 接続を終えた芹沢が、離れて立っていた京子を手招きする。
「?」
 基本的に素直な京子は、疑う事無く彼に近付き……。
「おおう!? 黒のレース!?」
 スカートを捲られた。
「………………………………シ・ネ(にっこり)」
 ナイフ、ナイフ、ナイフ、ナイフ、ナイフ、ナイフ!!



「痛い、凄く痛い。ケツの穴が二つになったらどうするのさ!?」
 尻に刺さったナイフを抜きつつ、ボロボロになった芹沢が抗議する。
「……ってか、何で死なないの。アンタ?」
「うむ、根性あるけんの~」
 不敵に笑う変な老人。
「つー訳で、計測が終わるのは大体12時間後? それまでワシ、看護婦さんと愛を育も―――」
 ―――チーン。
「………あれ?」
 計測が終わっていた。

「なによ、一瞬で終わったじゃない?」
「……っかしいな~、最低でも12時間はノイズ取りに掛かるんだけどな~?」


 これが、後にCSCと呼ばれる事になるデータシステムの雛形であった。


「結論から言うとね、真紀ちゃんの症状、緩和できるよ」
「本当!?」

 脳波測定から三日後、訪れた芹沢は京子にそう言った。

「……まず、今の真紀ちゃんの状態について説明しとこうか?」
 京子は神妙に、そして無言で頷く。
「……戦車」
「?」
「戦車って知っているよね?」
「戦争で使う、あれ?」
「そうそれ」
「……戦車と、真紀にどんな関係があるのよ?」
「うん、今からワシと戦車ごっこして遊ぼう」

 ―――カツッ!
 顔のすぐ横を、ナイフが通り過ぎた。

「……真面目に」
「ま、真面目だよう。必要なことなんだよう!!」
「………え~?」
「良いから言うとおりにしておくれよう」
 渋々と、京子は受諾の意を伝えた。
「んじゃ、ワシ司令部ね。京子ちゃん戦車で」
「……なんで私がこんなみょうちきりんな事を……」
「んじゃ、京子ちゃん号は後方にあるリンゴを攻撃せよ~」
 芹沢は見舞い品として常備してあったリンゴの方を指差した。
「……攻撃って、殴ればいいの?」
「質問禁止。返事は『サーイエッサー』のみじゃ、土方軍曹!!」
「……はいはい」
 京子は半身を翻し、間髪居れずにナイフを放つ。
「―――命中、と。これで満足?」
「うむ。……所で今、京子ちゃんは何をした?」
「は?」
 芹沢の質問は、その意味が不明瞭だった。
「リンゴにナイフ投げただけだけど?」
「……それだけ?」
「そうよ。見てたでしょう!?」

「ふむ、その答えは正解でもあるし、不正解でもあるな」
「何が言いたいの? コレと、真紀に―――」
「―――関係があるんじゃよ」
「………」
 真面目な口調の芹沢に、京子は押し黙って続きを促した。
「京子ちゃんは戦車じゃ。じゃが、その戦車に乗っているのは京子ちゃんだけでは無いのじゃよ」
「……は? 何言ってるの?」
「実は、さっきの京子ちゃん戦車。京子ちゃん以外の人間も一緒に乗っておったのじゃ」
「……どういう意味?」
「うん、さっき京子ちゃん言ったろ。『ナイフを投げただけ』と」
「だって、それしかしていないじゃない?」
「……んじゃ、“リンゴの方に振り向いた”のは誰?」
「……え?」
「京子ちゃんはナイフを投げただけ。じゃあ、その前に、リンゴの方に振り向いたのは誰なんじゃ?」
 確かに、京子はナイフを投げる前に、リンゴに向かって振り向いていた。
「……それも、私に決まってるじゃない」
「でも、京子ちゃん、『振り向いた』とは言わなかったよな?」
「い、言い忘れただけよ。無意識にやったことだもの」
「そう!! それじゃ!!」
「え?」
 芹沢の声に驚き、京子は無意識に一歩後ずさる。
「その無意識こそが、一緒に戦車に乗っておったのじゃよ」
「は?」
「……戦車って、普通一人で操縦するモンじゃないんじゃよ」
 そう言って芹沢は、ホワイトボードに絵を書き始めた。
「……今回は戦車長、操縦士、砲術士にしておくかの?」
「……それで?」
「戦車長は京子ちゃん。後は全部、京子ちゃんの無意識じゃな」
 ここまでは理解できる。
「戦車長である京子ちゃんの命令『リンゴを攻撃せよ』を受けて、まず操縦士クンが戦車、つまり京子ちゃんの体を旋回させた訳じゃな?」
「……攻撃する為に振り向いたって事ね?」
「それじゃあ、実験な。京子ちゃん、真後ろ向いて」
「…………こう?」
 京子は後ろに振り向き、肩越しに彼を見た。
 それを見て、芹沢が続ける。
「それじゃあ、今度は『右に120度』旋回してみて」
 右。即ち時計回りに120度。
 今の京子の正面を12時の方向とすれば、そこは4時の方向だった。
「………120度……、この辺?」
 大体その辺りまで京子は振り返る。
「じゃあ、聞くぞ? 最初の時、何度振り向くか意識したかの?」
「……して、無いわ」
「そうじゃろうとも。……その時何度振り向くかは、無意識が勝手に判別したのじゃよ」
「……動作の細かな部分は無意識に処理される、と言いたいの?」
「その通りじゃ。この場合、何度振り向くか、どの辺で止まるかを判断したのは『無意識の操縦士クン』なんじゃよ」

 そして芹沢は、説明を続けた。

「要するに、戦車長の京子ちゃんが実際に考えて命令する事は『リンゴにナイフを投げろ』という事だけだった訳じゃな。……つまり、旋回角度や標的の確認などの他の細かな判断は、無意識のクルー達が自動的に行ったわけじゃ」
「いいわ、そこまでは分かる。で、これが真紀の症状とどう繋がるのよ?」
「後は簡単じゃ。真紀ちゃんの症状を分かりやすく言うとね、戦車長がヒッキーになっちゃって、部下に命令もしなければ判断もしてくれなくなっちゃったって感じじゃね?」
「……つまり?」
「無意識の部分は健常に働いておるから―――」
 そう言って、芹沢は両手を左右に大きく開いて、真紀の方を向く。

 ―――パンッ!!

「!?」
 老人の両手が、真紀の眼前で破裂音を立てた。


 人の自我、自意識によらない動作、反応を“反射(reflex)”と呼ぶ。
 その発因に際し、自我に因らないが故に無意識の相手にもそれは起こり得る。

 だがしかし、それが2種に分類される事はあまり知られていない。


 その日、あの事故以来初めて。
 土方真紀は泣いた。








 それは、先日起こった不思議な現象。
 そう、ある日私がアッガイで戦場に出た日の事だった。
 ふと隣を見るとアッガイだった。
 その隣も、アッガイだった。
 反対側もアッガイ。
 下段の四人もアッガイだったのだ。
「アッガイ祭り!?」
 私はそう呟いた。
 戦場には、アッガイが溢れ、右を向いても左を向いてもアッガイ、アッガイ。
 短い脚でチョコチョコ走る愛らしい兵器達が戦場を席巻したのである。

 連邦軍の人たちは驚いたのか、結局我々は勝利した。
 戦場で雄叫びを上げるアッガイ×8を見ながら、私は改めてアッガイの素晴らしさを認識したのである。

 以上。

 ALCでした。 




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