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 お互いに準備も終わり、何時ものように颯爽とバトルフィールドへとログインする、ねこことネメシス。
モニタ画面をみれば、そこにいるのはぐるぐると腕を回して感触をチェックしているねここ。

「ねーねーみさにゃん?」

「なぁに、ねここ」

それら戦闘開始前の準備運動を兼ねたチェックをしながら、ほにゃっと聞いてくる。

「このコの名前、なんになるの~?」

「嗚呼、まだ決めてなかったわね、……んー。とりあえず『炎幻機』とでも名乗っておこうかしらね」

「えんげんき……了解なのっ!」

 さて、この新しい装備で、私をどんな風にワクワクさせてくれる動きを見せてくれるのかなっ。



ねここの飼い方・その絆 ~五章~




『Battle start!』

 試合開始を告げる文字が、フィールド内の上空にクッキリと浮かび上がる。
舞台は前回と同じ丘陵エリア。同じ条件でもう一度やってみようという考えだったりする。
『ねここ、今回のユニットはSSと違って装備したままでも白兵戦に対応出来るから、そのつもりで動いてね』
「うん、やってみるの。……ごー!!!」
 アイドリング状態だった炎幻機を一吹かしして、前進を開始するねここ。
SS使用時と同じく、トントンと一定のリズムで大地に足を触れさせて方向を微調整しながら進む。
その軽快な動きはまるで、石切遊びの時の水面を跳躍する小石みたいだ。
『うん、大丈夫みたいね。……そろそろネメシスちゃんが見えてくる筈、警戒して』
「りょーかい……いたのっ!」
 言うが早いか、背部に設置したツインラピッドランチャーを起動させ、いきなり前方に砲撃を始めるねここ。
独特の甲高い唸りを上げ、高初速レールガンが榴弾を相手へと投射する。
『ねここ、一発辺りの出力落として。榴弾なら初速より連射を重視するの』
「はぅ、あぅっ」
 慌てて出力を落とし、連射モードに切り替える。次々と射出される弾体。着弾地点では次々と猛烈な爆発が確認できる、けど。
「当たった手ごたえ……ないのー」
 多少困惑顔で応えるねここ。榴弾ならある程度行けるかと思ったのだけれどダメだったようだ。
『やっぱり……次ッ格闘戦用意。ねここの好きなように動いていいよっ』
「なのっ!」
 ドン!と一発大地を鋭く踏み締め、直後ブースターを吹かし短距離走のスタート時のような急加速をかける。
まるで空を駆け、跳躍するような動きでネメシスちゃんへと接近するねここ。
『ネメシス回避をっ』
「判ってます、上ががら空きですよっ」
 だけどネメシスちゃんは、ねここの突撃を軽いタッチのジャンプで軽やかに回避。
そして上空を舞ったままの体勢で、ハンドガンを速射。数発が着弾する。
「にゃ!?」
 ねここは軽く驚いたようだけど、攻撃そのものはその装甲で受け止めきれたようだ。異常を知らせる反応は何も無い。
『大丈夫、まだまだいけるよ!』
 ねここはそのまま着地、土ぼこりを巻き上げながらターンして、ネメシスちゃんを再度補足するべく追跡体勢に。
ネメシスちゃんも既に体制を整えてねここの前を先行する形になっている。
ネメシスちゃんは今回基本装備はアーンヴァルの物だけど、脚部にはヴァッフェバニーのブーツを履いているので、地上戦にも十分対応した動きをしてくれているようだ。
 だけど推力の差は圧倒的で、2人の距離はあっという間に縮まっていく。
「ブレード展開っ!」
 ねここの叫びと共に、それまでユニットの側面に寄り添うようにして装着されていた、長大な刃『朱天』が鋭い猛禽類の翼のように大きく展開する。
「いちげきひっさぁつ!」
「こう、ですかっ」
 ドン!と空間を切り裂かんばかりの衝撃波を伴った最大ブーストをかける。
だけど2人の間隔がほんの鼻先まで迫ったところで、まるで切れ味のよいナイフのように切っ先を返し、素早く反転するネメシスちゃん。
『低くして!』
「えっ?」
その手にはライトセイバーが握られていて、擦れ違い様に軽く一閃。たったそれだけで、ラピッドランチャーの砲身がスッパリと輪切りにされてしまっていた。
あとほんの一瞬、反応が遅れていたら、そのままねここの首も一緒に宙を舞っていたかもしれない。
 (……少し動きが鈍い、かな?)
 何時ものような無茶な挙動が、今回少し大人しめかもしれない。
今の動きも少しばかり直線的過ぎて、ネメシスちゃんには予想済だったようだし。
手元のパネルで通話回線のチャンネルを変更して、ネメシスちゃんたちにだけ聞こえるように切り替える。
『ネメシスちゃん。出来れば致命傷を与えないまま、ねここを揺さぶって翻弄してみて』
「えげつないですね……まぁ、やれるだけはやってみます」
 そう応えると、その動きをねここを基点にした円周運動に切り替えるネメシスちゃん。
ねここの側面~後方を取るような回り込み運動を行い、時折アルヴォPDWで攻撃を仕掛けてくる。
「あーぅー、目が回るのぉ」
 それに対応して馬鹿正直にぐるぐると回るものだから目を回しかけてるし……。
ただそのおかげで、スラスター剥き出しの後部への直撃は回避出来ているのだけれど。
小口径の機関銃弾は堅牢な装甲に阻まれ、軽いダメージこそ蓄積されていくものの、致命傷には程遠い。
『いっそ回転しながら撃ちまくっちゃえ……って無理か』
 ラピッドランチャーの砲身は既に綺麗に輪切りにされてしまっている。
もしこのまま無理に撃ったら初速が得られない以前に、砲身内でジャミング(弾詰まり)を起こした挙句誤爆して、ねここ自身が吹き飛びかねない。
「こんな時は……戦術的てったいなの!」
 ズシャリと大事を踏み締め、ぐっと体勢を低くしてから、何処で覚えたのかそんな叫びと共にダッシュをかけるねここ。
一旦距離を取って体勢を整えるつもりらしいけれど。
「こんなのは……どう、ですかっ」
 ねここが加速する直前、ねここの遥か前方へ向け、両手に構えていたライトセイバーを素早く投擲するネメシスちゃん。
 ライトセイバーは勢いよく地面に突き刺さり、簡易なトラップになる。
「ひゃぁ!?」
 ねここは当然、前方に現れた危険障害物を回避するために急減速を余儀なくされ、一方ネメシスちゃんは次のタイミングにはクイックドローでハンドガンを一瞬のうちに構え、ねここへ向けて連射。減速して挙動の鈍ったねここへと吸い込まれていく。
『ねここ、もっと無茶していいんだよっ』
「あーぅー……でもぉ……」
 それでも素早く振り向いて防御体勢を取った分、ダメージは殆どない。
本来なら装甲をアテにして、多少のダメージを無視して突っ込んでも良いレベルの攻撃なのだけれど……
『……私の作った装備、信用出来ない?』
「……違うの……違うから、今からやってみせるの!」
『ちょっ、ねここっ!?』
 またいきなり最大加速。だけどただ馬鹿正直……直線的に突っ込む。
そんな突撃にネメシスちゃんが当たるわけもなく、格闘攻撃を仕掛ける以前の間合いで、大きく回避されてしまう。
「そんな事して……これならまだ、何時ものシューティングスターでの方がマシですよ。ねここ」
「うるさいウルサイ!あたるのぉー!!!」
尚も爆発的な加速からの格闘の一撃を狙うねここ。だけどその大振りな一撃は、ことごとく余裕の回避をされてしまっている。
『ねここストップ、落ち着いてっ!』
「倒すのぉー……!!!」
「いくら早くても……直線的ではっ」
 ねここが研爪をパワー全開で振るおうとする直前、ふっとねここの前から消えるネメシスちゃん。
単にほんの少し立ち位置をずらしただけなのだけれど、それだけですんなりと回避されてしまい、尚且つねここがもう一撃を与えようとしてもこの速度だとあっという間に距離が開いてしまっている。
「また、同じ結果ですか?」
「そ、そんなこと……」
 あくまでも何時もの冷静な調子で、淡々と語りかけるネメシスちゃん。
「同じですよ。いっそバトルをやめて、只の愛玩用着せ替え神姫にでもなったら如何ですか?そっちの方がお似合いですよ」
……ぅわ、確かに翻弄してとはいったけど、精神的にまでとはお願いしてないよぅ。
『(ちょっとネメシスちゃん、幾らなんでもやりすぎじゃ)』
「(そうですか?私はてっきりねここに昨日のことを吹っ切る切っ掛けを作って欲しくて、こういう場を設けたものだと思っておりましたが)」
『(う……まぁそうなんだけれど)』
 結局の所、前回と同じ結末へ向かってる気がしなくもない。せめて新しいユニットの特性に気づいてくれれば良いのだけれど……
「せっかくの新装備。しかしソレも今の貴方に使われるのでは、可哀想というもの」
「そんなことないもん!ねここはちゃんと……」
「シューティングスターを使うように扱う、ですか?それとも……」
「ち……違うもん!違うもん……」
 必死に否定するねここ。だけど悲鳴のように繰り返す都度、その声は段々とか細い物に変わっていってしまって。
「貴方は立ち止まったままで、それこそマスターに対する……」
「言うなあ!!!」
その推力を一気にMAXに上げ、再びネメシスちゃんへと突撃しようとした、その瞬間。

「……え?」

 パリンとゾッとする程軽薄な、乾いた音を立て、ねここの下半身が、砕けた。
体勢を保つことが出来ず、そのまま上半身が、ドサリと前のめりに倒れこむねここ。その瞬間がやけにゆっくりみえて。
「ねここ……どうなっちゃった、の……?」
「前回と同じですよ。ただ今回は装備ではなく、貴方自身の限界が先に来ただけ」
 焦点の合わない、瞳孔の開きかけた眼で、虚ろに呟くねここ。
「そっか……ねここ……また…………」
 やがて、その瞳からふっと光が消え、上空にはネメシスちゃんの勝利を告げるホログラフが、誰の目にも入ることなく只虚空に浮かんでいたのでした。



「ねここ……ごめんなさい!」
 アクセスポッドの中で呆然としているねここに、開口一番、私は謝った。
「あんな事にまでなるとは思わなくて……
 今回こそ貴方の好きにやらせてあげたかったのに、それなのにあんなことになって……」
「いいの」
「え?」
「みんな、ぜんぶ、ねここが悪いの」
 ねここはへたりと力なく座り込んだまま、明後日の方を見つめて力なく呟く。
「……ねここ……」
 それ以上掛ける言葉が思い浮かばず、気まずい沈黙が漂う。
 ヨロヨロと重い荷物を背中に抱えたまま立ち上がり、アクセスポッドの淵まで出てくるねここ。
やがて、背中の装備を外そうと体勢を変えた、その瞬間

「………ぁ……ゃ…」

 無機質なガラスが落ちるかのように、ねここが筐体から、力なく、落下していく。
そして、戦闘の時と恐ろしいほどソックリな、軽薄なパリンという音と共に、再び、砕け散った。
「ねここ!?……って、よかった……」
 砕けたのは、赤い鎧、炎幻機。
後ろ向きに落ちたせいで、結果的に背中に装備していた炎幻機が暖衛材の役目を果たしてくれたらしい。
一見してねここに怪我はないみたいで。
「また……ごめんなの」
「うぅん、ねここが無事なら……いいの」
 それだけを告げると、また沈黙が訪れる。でもさっきよりは幾分か空気が軽くなった気がして。
「…………ぁ……れ」
 もう何分経過したのか、ねここは急にポツリと呟くと何回も目を瞬きさせ、自らの足を確かめるように摩りだす。
「どうしたの……?まさか」
 心配させまいとか、こっちが見ていて痛々しいほどの作り笑いを見せる。
まさか、さっき落っこちたのも……
「なんでも、ないの」
「何でもないわけないでしょっ! この馬鹿っ!!!」
 私はねここを抱き抱えて、そのまま1Fへとまっしぐらに駆け下りていく。
「マスター、ちょっとこっちきてみてください!」
「おや美砂ちゃん、もう終わったのかぃ……?っておぉぅ!?やめてやめて首が絞まるぅ!?!?」
 途中2Fに上がろうとしていた店長さんの首根っこを引っつかむと、そのままズリズリ1Fの作業台のほうへ引きずって行く。
「ねここの足が動かないみたいなんです!今すぐに調べてください、早く!!!」
「ゲホゲホ……なんて怪力。ってか、そ、そんなに凄い剣幕で迫らなくてもすぐやるから」
 作業台の脇に設置してあった、ハンドスキャナのような機械をねここにあてていく店長さん。
隣のモニタには何か色々とデータが出てきているようだけれど……
「ふむ……神経に異常は見られないし、基本動作プログラムもバグってないな……電脳バトル中になったんだっけ?」
「はい。その……バトルの時ねここの下半身が砕けて……そのあと」
「そうか……それだとショック性のエラーフィードバックっぽいな……」
 難しそうな顔をしながら、歯切れ悪く語る店長さん。
「なんですか、それ……?」
「普通は電脳バトルが終わったあとのダメージは神姫には残らないんだが、コイツは神姫のメモリに、電脳バトル時の破壊情報が残留したままになると起こる症状なんだ」
「つまり、壊れたままって認識してるんですか?」
「嗚呼。問題はどのメモリに残留してるかなんだが……表層記憶や運動制御系のトコなら暫くすれば問題なく動くようになるんだが、深層意識やコアユニット制御系の所に残留してたりすると後遺症が残ったり、最悪は一生そのまま……」
「そんな……」
 一瞬にして全身の血の気が引いてゆくのがわかる。私のせいで、ねここが……
「と、とりあえず今すぐ本格的に調べよう。少し準備するから待っててくれ。なぁに、ねここちゃんならきっと大丈夫さ」
 ポン、と励ますように私の肩をひと叩きすると、そのままドタドタと店の奥へ消えてゆく店長さん。
 大丈夫だよ……ね……。頭がぐらぐらと安い酒を大量に飲んだ時、いやもっと危険な遊びをした時の感覚に近い……吐き気と眩暈が容赦なく襲ってくる。

「美砂ちゃん、準備できたよ」

「は!?あ、はいっ」
 ビクっと慌てて反射的に声を返す。どうやら店長さんに肩を叩かれるまで、意識が飛んでたらしい。
「って……ねここちゃんは?」
「え、そこの作業台に座ってる筈です……よ……?」
 私がよろよろと指を挿したその先には、だけどねここの姿はなくて。
脱ぎ散らかされたねここの装備、砕け散った赤い機体が、ただ乱雑と散らばっていただけでした……






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