雪と油・前編
「う~・・・寒っ・・・」
朝起きたら、物凄く寒かった。
「ん?外が・・・」
窓を見たら真っ白。何も見えなかった。寒さを堪えて窓の外を見るとそこは・・・
「雪、降ってるよ・・・」
一面の銀世界だった。
朝起きたら、物凄く寒かった。
「ん?外が・・・」
窓を見たら真っ白。何も見えなかった。寒さを堪えて窓の外を見るとそこは・・・
「雪、降ってるよ・・・」
一面の銀世界だった。
布団の中で着替える。これは一昨年の冬に身に着けた技術だ。
上着、手袋、マフラーをしっかり装着。タマは・・・まだ寝てるからそっとしておこう。
「ここ数年雪なんて滅多に降らなかったってのに・・・なんだって急に?」
久々の雪の踏み心地を味わいながら、外に出る。
その時、いきなり後頭部に冷たい物・・・雪玉が直撃した。
「な・・・何をするだァーッ!」
急な事だったから話し方がおかしくなりかけたが、気にしない。振り向くと、礼奈が雪玉を持って立っていた。
「あはは!兄さんだっさーい!首真っ白!」
「おのれ礼奈~!よくもやったな!くらえ!」
即座に足元の雪を適量掴み、適当に固めて投げる。
「当たらないよ♪」
避ける礼奈。くっそ~、こうなったら最終奥儀だ!
「礼奈がっ!泣くまでっ!俺は投げるのをやめないッ!」
そこらじゅうの雪をフルに使って大量の雪玉を投げる。礼奈も最初はなんとか避けていたが、ついに一発当たった。だが当たったのは礼奈ではなく。
「へっ?きゃあぁぁぁぁ!」
礼奈の肩の上のキルケだった。
ぽすっ。いや、ボスッと音を立てて落下したキルケ。
「済まん、狙いが逸れた」
「キルケ!大丈夫!?」
「だ、大丈夫です・・・」
しっかり固まってなかったおかげで衝撃は小さかったが、それでも十分な衝撃だ。キルケは雪に埋もれたまま腕だけをピクピクさせていた。
上着、手袋、マフラーをしっかり装着。タマは・・・まだ寝てるからそっとしておこう。
「ここ数年雪なんて滅多に降らなかったってのに・・・なんだって急に?」
久々の雪の踏み心地を味わいながら、外に出る。
その時、いきなり後頭部に冷たい物・・・雪玉が直撃した。
「な・・・何をするだァーッ!」
急な事だったから話し方がおかしくなりかけたが、気にしない。振り向くと、礼奈が雪玉を持って立っていた。
「あはは!兄さんだっさーい!首真っ白!」
「おのれ礼奈~!よくもやったな!くらえ!」
即座に足元の雪を適量掴み、適当に固めて投げる。
「当たらないよ♪」
避ける礼奈。くっそ~、こうなったら最終奥儀だ!
「礼奈がっ!泣くまでっ!俺は投げるのをやめないッ!」
そこらじゅうの雪をフルに使って大量の雪玉を投げる。礼奈も最初はなんとか避けていたが、ついに一発当たった。だが当たったのは礼奈ではなく。
「へっ?きゃあぁぁぁぁ!」
礼奈の肩の上のキルケだった。
ぽすっ。いや、ボスッと音を立てて落下したキルケ。
「済まん、狙いが逸れた」
「キルケ!大丈夫!?」
「だ、大丈夫です・・・」
しっかり固まってなかったおかげで衝撃は小さかったが、それでも十分な衝撃だ。キルケは雪に埋もれたまま腕だけをピクピクさせていた。
それを引っ張り出そうとキルケに近づいた時、キルケの腕以外にもう一本腕があった。
「ん?何だこれ」
引っこ抜く。それはどう見ても神姫の素体。黒地に緑色のデザインに、薄い紫のツインドリル。そう、つまりそれはイーダの素体。
「なんでこんなもんがここに?」
よく見ると、近くにイーダの基本装備が入った箱も埋まっていた。
「誰かの落し物かな?」
「そのようですね」
とりあえず落し物なら神姫センターに届けるか・・・そう思っていると、そのイーダの目がいきなり開いた。
「!?」
「・・・あれ?ここどこ?」
イーダはしきりに辺りを見回している。多分自分のマスターを捜しているんだろう。そして後ろを向いた時、俺と目が合った。
「え!?あんた誰?もしかして誘拐魔!?キャー!誰か助けてー!」
「うるせぇ!変な勘違いすんな!お前はここに『落ちて』たんだ。で、俺がお前のマスターを捜してやろうと思ってたんだ」
「本当~?怪しいなぁ。そんな事言ってやっぱり誘拐してあんな事やこんな事を・・・キャー!誰k「落ち着けって」
「・・・ハッ!ゴメンゴメン。」
そう言ってイーダはどこかからイーダとアークに付属しているオイルを取り出した。
「迷惑かけたね。これが無いと落ち着かないんだよ。」
・・・また変わった奴だな・・・拾わなきゃよかったかも。
「とりあえず落ち着いたならセンター行ってお前のマスターを捜してもらうぞ」
「・・・無駄だよ」
「は?どういう――」
「あたしのマスター、いないんだ。初めから」
「ん?何だこれ」
引っこ抜く。それはどう見ても神姫の素体。黒地に緑色のデザインに、薄い紫のツインドリル。そう、つまりそれはイーダの素体。
「なんでこんなもんがここに?」
よく見ると、近くにイーダの基本装備が入った箱も埋まっていた。
「誰かの落し物かな?」
「そのようですね」
とりあえず落し物なら神姫センターに届けるか・・・そう思っていると、そのイーダの目がいきなり開いた。
「!?」
「・・・あれ?ここどこ?」
イーダはしきりに辺りを見回している。多分自分のマスターを捜しているんだろう。そして後ろを向いた時、俺と目が合った。
「え!?あんた誰?もしかして誘拐魔!?キャー!誰か助けてー!」
「うるせぇ!変な勘違いすんな!お前はここに『落ちて』たんだ。で、俺がお前のマスターを捜してやろうと思ってたんだ」
「本当~?怪しいなぁ。そんな事言ってやっぱり誘拐してあんな事やこんな事を・・・キャー!誰k「落ち着けって」
「・・・ハッ!ゴメンゴメン。」
そう言ってイーダはどこかからイーダとアークに付属しているオイルを取り出した。
「迷惑かけたね。これが無いと落ち着かないんだよ。」
・・・また変わった奴だな・・・拾わなきゃよかったかも。
「とりあえず落ち着いたならセンター行ってお前のマスターを捜してもらうぞ」
「・・・無駄だよ」
「は?どういう――」
「あたしのマスター、いないんだ。初めから」