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ウサギのナミダ
アスカ・シンカロン
引きこもりと神姫
キズナのキセキ
魔女っ子神姫☆ドキドキハウリン
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えむえむえす ~My marriage story~

2014年

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デュアル・マインド
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悪魔に憑かれた微駄男
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えむえむえす ~My marriage story~

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深み填りと這上姫
キズナのキセキ
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浸食機械
引きこもりと神姫
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白濁!? 阪高神姫部
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車輪の姫君
樫坂家の事情!
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2010年

おまかせ♪ホーリーベル
戦うことを忘れた武装神姫
Gene Less
The Armed Princess―武装神姫―
ウサギのナミダ
PRINCESS BRAVE
神姫☆こみゅにけ~しょん
アルトアイネス奮闘姫
ロンド・ロンド

2009年

せつなの武装神姫
双子神姫
鋼の心 ~Eisen Herz~
犬子さんの土下座ライフ。
狛犬はうりん劇場
Memories of Not Forgetting
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2008年

武装神姫のリン
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戦う神姫は好きですか
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妄想神姫
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武装神姫~ストライカーズ・ソウル~
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ホワイトファング・ハウリングソウル
ハウリングソウル
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「神姫は、マスターの為に生き、戦い、そして死ぬ。それが神姫の宿命であり、存在意義や。
 だけど、アンタはマスターを裏切った、不良品や」

『ちょっと、貴女いい加減に……!』
『疾風、そこまでにしておきましょうか?』
 凍てつくように冷たく低い声が、響く。
「ま、マスター……了解や。ほなまたな、仔猫ちゃん」
 その声に押されるかのように、そそくさとバトルフィールドから消えてゆく疾風。

 後に残されたのは、自爆したシューティングスターの残骸の前で悄然と項垂れる、ねここだけ。
『ねここ……おうち帰ろ?』
「……ウン」
 か細く、小さく頷くねここ。
 今の私には、それ位しか掛けてあげる言葉が見つからなくて……


 ~三章~


「みさにゃん、ごめんなさ……」
「ストップ。ねここが同じ事をもうしないって思ってくれるなら、それ以上先の言葉は要らないから、ね?」
 アクセスポッドからトボトボと出てきたねここに、私は開口一番そう言ったのでした。
「さ、帰っておやつ食べましょ。杏仁豆腐作ってあげるから」
「ウン……」
 それでもイマイチ元気の出ないねここ。今回はかなり重症みたいね……
 散々言われて、しかも自滅状態で負けちゃったし。
「……ね、SSは元々接近用に作ってたユニットなんだし、今回みたいな場合はしょうがないって」
「……それって、ねここじゃ勝てないって事なの?」
 ぶわぁっと涙目になるねここ。そんな顔されちゃこっちまで悲しくなっちゃうよぉ。
「そ、そうじゃなくて相性もあるし、他にも方法があるかもしれないし、SS切り離して……」
 ……あ
「や……やっぱりねここ……」
 ねここの頬からはポロポロと大粒の涙が……うぅ、迂闊な発言しちゃったぁ。
「こ、今回はダメだったかもしれないけど、次は一緒に頑張ろ、ね?ね?」
 慌てて指先でその瞳に溜まった涙をコシコシとはらってあげて。
「はぁい。なの」
 まだちょっとぎこちない。ねここの微笑み、早く元に戻って欲しいな。 

「……っと、そうだ。ねここ、ちょこっと待っててね」
「にゃ?了解なの~」
 1Fに降りてきた私たちは、ねここを暇潰しが出来る服飾コーナーの前に置いて、レジ前で商品の整理をしていた店長さんの元へ。
「嗚呼、みさちゃん。……まぁ、なんつーか、さっきのバトルは残念だったね」
 こっちに気が付いて、先に声を掛けてくれる店長。でもちょっと気まずそうに目を逸らしてるけれど。
「いえ、勝負は時の運とも言いますし……。あと今回はねここがあんな風でしたし、それに他にもSSとの相性とかまぁ色々と……」 
「SS……ってシューティングスターですよね。あれって高機動ユニットだから、同じ高機動型のティグリースとの相性は悪くないんじゃないんですか?」
 と、店長さんの後ろからジェニーさんともまた違う、女の子の声が。
「あら、アキラちゃん。こんにちわ」
「あ。お姉様ごめんなさい、ご挨拶もせずに。こんにちわです」
 店長の比較的しっかりした身体つきの影から、ひょいっと出てきたのはアキラちゃん。その肩にはお揃いの服を着たネメシスちゃんが座っている。
 隠れていた……というか位置関係的に店長を挟んで丁度対角線になってて、小柄なアキラちゃんが見えなかったみたいで。
「所で、さっきの……相性的に悪いって本当ですか?」
 ちょっと怪訝そうに聞いてくるアキラちゃん。ネメシスちゃんも同じ装備を使っているからやっぱり気になるのかな。
「えぇ、相性的には悪いのよ。
 そもそもシューティングスターは、格闘戦オンリーのねここが敵の懐に飛び込むための追加装備……云わば使い捨ての大型ブースターというか、追加ロケットというか。基礎推力を全部後ろに集中させてるから、運動性も悪いしね」
「其の通りです。あれ程までに全く曲がらない機体、乗りこなすのにどれ程の労力をつぎ込んだか……設計した人は馬鹿としか」
「こらっ、なんてこと言うのっ」
 深刻な溜息交じりに愚痴るネメシスちゃんと、私に気を使って続く言葉を必死で止めさせようとするアキラちゃん。
「いやまぁ、元々飛び込んだら使い捨てにするつもりだったからね。ネメシスちゃんの指摘はごもっともなのよ。
 それにアーンヴァルの装備だけで組み上げたから、装甲も基本的に薄いし……
 重装甲のように見えるかも知れないけれど、あれって空中分解しないためのフレーム補強用のパーツだからね」
「そうなんですか……私は同じ物を組みたかっただけなので、そんな事とは全く知りませんでした。
 それで、曲がらないのは解りましたけど、相性的に悪いと言うのは……?」
「ああ、少し話が反れちゃったね。
 同じ高機動型と一口に言っても、SSのコンセプトはさっきも言ったけど運動性を無視して最大速度とパワーを重視したロケットみたいなモノ。
 それに対してティグリースはある程度の運動性も維持した総合的な機動性を持っていると言えるかな。
 あと自重も軽い分小回りも効くし、加速性も良いしね。
 ……まぁティグリースのほうが優れているというより、SSのセッティングが過激すぎるだけなんだけど。
 結局、高機動戦を行おうとすると、小回りの効かないSSは小回りの効くティグリースに翻弄されて……と言う訳」
 我ながら、苦笑交じりの説明になっちゃうな、これは……
「……要するに、曲がれないロケットで戦闘機に挑むこと自体が無謀って事ですね?」
「ネメシスちゃん正解」
 正解しても全く嬉しそうじゃないネメシスちゃん。半目開きでものすごーい嫌そうな顔してるし。
 まぁ自分も使ってる装備が、しかも設計者にそんな風に言われれば嬉しくないだろうけど、ね。 
「しかも空戦や射撃が得意なネメシスちゃんならともかく、ねここだしね。
 最大速度で逃げるならともかく、相手と高機動戦を行う事自体が自殺行為といっても過言じゃないし。
 今回は自爆の形だったけれど、マトモにやりあってもSSじゃ勝てないと思うなぁ」
「お姉様結構冷たいです……それ」
 事実だからしょうがないと思うんだけどね……
「でも私とのバトルの時もそうでしたが、ねここの操るSSは実戦ではかなりの運動性を発揮していたと記憶していますが」
 ちょっとジト目になったアキラちゃんに代わって、ネメシスちゃんが続ける。
「あれは条件が良かったのもあるし……フィールドがある程度広くて旋回半径に問題がないケースとか。
 あと、ねここ自身の才能に頼ってるトコが大きかったから」
「才能ですか?」
「えぇ。運動制御の能力とか、姿勢制御のちょっとした処理の積み重ねとか、まぁ色々とね。
 本来直進専用のSSであそこまでのスペックを発揮できたのは、殆ど全部ねここのおかげ。私は何もしてないわ」
「言われればそうかもしれません……が」
 納得したようなしきれないような、歯切れの悪い返事。
 私から見れば、ネメシスちゃんもかなり凄いと思うんだけどね。
「いずれにせよ、今までずっと感性と力技で無茶して操ってた訳で、元々の運用とは違う使い方をしてる以上、限界が来るのは目に見えていたんだけど、ね。
 レーザーライフルを搭載したのも、泥縄的な応急措置だったから……」
「では、勝てない相手という事で、このままにしておくのですか?」
「まぁ、それについてはちょこっと……・。えぇとですね、店長さんには二言ありませんよね~?」
「……多分無いと思うが。なんだい、急に」
 今までずっと蚊帳の外に置かれていたのに、急に話を振られたせいでビクっと怯えてる?ような……まぁ気にしないでおこう。
「実は、ちょっとお願いが」
 ・
 ・
 ・



「お待たせねここ。何か欲しい服あった~?」
「あ、うん特になかったの」
 わたわたと微妙に慌ててるねここ。また1人で沈んでたのか、1人にしちゃって少し悪い事しちゃったかな……
「みさにゃん、店長さんとなに話してたの?」
「んー。ひ・み・つ☆」
 でも、ねここに今知らせちゃうのはアレだしね。



 綺麗な夕焼けの中、帰宅の徒に付く私たち。
「みさにゃん……ねここって、何なのかな」
 真剣というにはややしょんぼりとした声で、そんな事を聞いてくるねここ。
「んー……ねここはねここだよ。私の大好きなねここ」
「えへへ……あのね、ねここもみさにゃんの事、大好きなの」
 ねここの位置は、何時もの頭の上だから表情はみえないけれど、ちょっとだけ柔らかな声を聞かせてくれて。
「そっか、じゃあ私たちお揃いだね」
「うん、お揃いなの」
 えへへと、お互い優しく笑いあう。頬が温かく、紅く感じるのは夕焼けのせいだけではない気がする。
 穏やかな時間。それは決して派手さはないけれど、とても幸せに思えて……
「…………なの……」
「ん、なぁにねここ?」
「なんでもない……の」
 ほんの一言。その一言を……
「そっか。おやつ食べたら、晩ご飯も作らないとね」



「ふぅ、満足っと」
「ごちそうさまなの~」
 そして帰って早々、杏仁豆腐を平らげる腹ペコ魔人2人。やっぱり甘い物は別腹よね。
「さて、早速晩ご飯の用意しますか。ねここはどうする?」
「ん~……今日はちょっと疲れちゃったから、晩ご飯までおやすみするの……」
 こしこしと眠たげに目をこするねここ。
 色々あったし、精神的にも、バッテリーの消耗も酷いのかな。
「そっか、それじゃ部屋まで一緒に行こ」
「はぁい、なの」
 ねここは私の手の平にぴょんと飛び乗る。私はねここが落ちないように優しくもう片方の手で包み込む。
「みさにゃんの手、良い匂ぃ……」
「ん……そう、かな?」
「うん、暖かくて……お日様の匂ぃなの……」
 ねここはそのまま、うっとりと気持ちよさそうに目を閉じる。
 私はそのままゆっくりと、ねここを起こさないように部屋まで運んで、クレイドル機能もあるベッドに寝かしつけてあげて。

「ねここ、おやすみ……」

 私は、まだうっすらと涙の痕の残るねここの頬に、優しく口づけをしたのでした。







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