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えむえむえす ~My marriage story~

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キズナのキセキ
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引きこもりと神姫
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The Armed Princess―武装神姫―
ウサギのナミダ
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武装神姫のリン
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「見事に10連敗か」
「アンタのせいだ!!
 アンタのセッティングが悪いからだ!!」
とある神姫センターでの光景、俺の前で悪魔型が吼えている。
バトルを始めて一月、未だ一勝も出来ずにいる。ドローもなしの全敗でだ。
「なら聞くが」
「何よ?」
「短剣も駄目、剣も駄目、槍も駄目、斧も駄目、ナックルも駄目、大剣も駄目、ランチャーも駄目、機関銃も駄目、小銃も駄目、投刃も駄目、投擲も駄目、素手での格闘も話にならない。一番マシな短銃でも駄目。力に定評のある素体なのに力も弱い、命中は悪い、機動は低い、防御も紙、回避は0点でも勿体無い程度。どないせー言うねん」
「それを考えるのがオーナーの仕事でしょう!ボクのせいにするな!」
更に言うなら指示にも従わない上にトレーニングもしないでよく言うものだ。正にお手上げ。
話す気にもならなくなったので取敢えず帰るとしよう。
 自宅にて鞄を放り出しデスクトップに向かう。
「お、新作出てんやん」
ゲーム関係のHPでシューティングの新作を発見し、再度出掛ける準備を始める。
「どこ行くのよ?」
「ゲーセン」
不機嫌そうな顔で何やらボソボソ言っているが知らん。今はシューティングの方が大事である。
放ったまま家を出た。


 何考えてだアイツは!
ずっと勝てないのは間違いなくアイツのせいだ。
対策を考えるとか何かするべきなのに何遊びに行ってるんだ!
「くそっ」
腹が立つ。そんなだから指示もカスなんだ。大体装備も沢山有るくせにいつも似たようなのしか使わないじゃないか。そのくせボクの性能にケチを付けやがる。何様のつもりなんだってんだ!
あんなのがボクのオーナーなんて世の中間違ってる!


「よぉ。今日はバトロンしねーのか?」
「あれよりケ○ブの新作の方が重要じゃ。ってかあいつでは勝てん。それに指示聞く気がない奴に戦わせても面白くねー」
「成る程な」
くわえ煙草でボタンを叩く俺に話しかけて来たのは友人、こいつも神姫をやっている。
「リセットして初めからやり直せば?」
「性格が変わるわけでもなし、意味ないと思うで」
性格はメーカーで出庫される時には決まっている。リセットしたところで記憶がなくなるだけで性格は変わらない。
「クジ運悪かったな」
「言うな。ってかもうちょいスコア伸びそうやな」
今はアイツよりクリア後の数値の方が大事だ。
「流石。初でクリアかよ」
「任せろ」
事シューティングは得意なんでな。その俺の指示を無視して好き勝手やってるアイツでは勝てないのは当たり前だ。
「リセットしないならこんな手があるぞ?」
休憩に立ち上がった俺に友人が何か手渡す。
「ほう、こんなんあんねんや」
それは神姫の里親を探すって触れ込みのリサイクルショップのチラシだった。
 宵の口に帰宅した俺は早速そのHPにて詳細を調べ始めた。アイツは装備を纏めてある棚で何かやっている。
(一応買い取りしてるんな)
そりゃそーか、高い代物なんだ誰もタダでは出さんわな。
(明後日休みやし行ってみるかね)
相談として行けば当人(神姫)は無くてもOKらしいし。リセットせずに出す為の処置なんだろう。犬猫と同じだな。それに本人の意思よりもオーナーの意向が優先なのは当たり前か、なんせ「玩具」なんだから。
その後も一言交わす事なく眠りに付いた。
 翌々日、バイト明けに例の店に出向く。
「いらっしゃいませ」
「HP見てきたんですけど・・・」
カウンターの奥にある部屋に通され説明と手順を聞く。
「それでは確認しますが、宜しいんですね?」
「はい」
再三の確認を経て書類を。何でも家で書けとの話、回りくどいと思う。
「では受け取りの期日ですけど、今日の20時から可能ですけどいつになさいますか?」
「今晩で」
即決である。そうでもなきゃ来ねーって。実にくどいと思う。
「判りました。では20時頃にお伺いさせて貰いますので」
店を後に自宅へと向かった。帰りに装備一式を入れる為100均でアクリルボックスを買って。
 自宅では相変わらずアイツはゴロゴロと好き勝手にTVを見ていた。
「遅かったね」
「まぁな」
気のないやり取りはいつもの事と買ってきたボックスに悪魔型の装備一式を収めていく。剣やナイフは樹脂で出来たスリーブで覆い傷が付かないようにしておく。誰の所に行くか知らんがそれくらいはしてやろう。
「何してるのよ?」
「もう直ぐ引き取りが来るから準備。お前もいるものあるなら纏めろ」
言葉に俺を見上げてた顔は驚きがあった。
「引き取りって何よ!?」
「お前を里子に出す。その引取り」
驚きを怒りが覆っていく。
「何でよ!そんなの聞いてない!」
「言ってないし必要もないやろ。それにここよりゃマシな所にいけるんちゃうか?」
「必要ないって・・・捨てるの?」
「そやな」
怒りの表情が悔しそうになる。初めて見た顔だった。
 時刻通り来た店員に書き上げた書類とアイツを渡す。
面倒なので無理やりスリープしておいたアイツの顔に表情はなかった。



 目を覚ますとそこは知らない場所だった。
オーナーだったアイツは既にいないし正直どうでも良かった。
ボクは捨てられたんだから。
玩具が捨てられるのなんて当たり前だ。なのにどうしてこんな暗くなるんだろうか。
「くそっ」
感情なんてものいらないじゃないか。誰もがこうなるとは限らないけどならないとも限らないじゃないか。どうせならリセットして何もかも忘れてしまいたい。里子なんて言葉はいいオブラートでしかないのに。
神姫にとって「捨てられる」って事がどれ程のものか判ってないんだ。どんなに嫌な場所でも「逃げてくる」と「捨てられる」のとでは全く違うんだ。自身の為の「逃げ」るのはどんな結果でも納得できる。でも「捨て」では要らないと刻印されたも同じ。存在を否定されたのを喜ぶ奴なんてそうそういないだろう。
「・・・・くそっ」
アイツは言っていた。「必要ない」と。
勝てないしアイツの言う事を聞いた覚えもない。確かにアイツがオーナーなのは間違っているとも思った。だけど・・・だからって・・・・
見知らぬ場所のクレイドルの上、ボクは初めて泣いた。

 どのくらい時間がたったのかは知らない。
何とはなしに見回してみれば其処彼処に神姫の姿があった。
話している娘、眠っている娘、呆けている娘、笑っている娘、泣いている娘、様々だ。
この部屋には見ただけでも十前後の神姫が居た。机に置かれたクレイドルが人数分宛がわれていて自由にしていられる。そんな場所だ。でも窓は無く倉庫を弄っただけの部屋らしい。
「君もオーナーと別れたの?」
後ろからの声に振り向けば犬型が座っていた。さっき笑っていた娘だ。
「・・・いや」
「そう。私はさ前のオーナーと相談してここに来たんだ。仕事の関係で構ってやれないからって。寂しいけどね、オーナーは気にしてくれていたから里子に出る事にしたんだ」
何とも恵まれた事。正直ムカつく。
「次の人にも好かれるよう・・・」
「うるさい。話しかけるな!」
驚く顔を視界から外すように部屋の隅へと移動した。
 それから数日でその犬型は貰われていった。彼女を選んだのは人の良さそうな女性だ。きっと可愛がられるのだろう。羨ましいというよりもその運の良さが妬ましかった。ツイている奴はツイている。こちらにも少しくらい分けて欲しいものだ。
そのまま日数をおう毎に増減していく部屋の住人、ボクはまだここに居る。


「最近バトルしてないんだな?」
「ん~、止めた。こないだ教えて貰ったリサイクルに出したしな」
「そうなのか。次は?」
「要らね。俺にはこっちの方が合ってるわ」
大型筺体でのゲーム中、友人と話す会話は神姫関係。アイツは貰われただろうか?
「おーい、そっち一機行ったぞー」
「おっと」
今はゲーム中だったな。


 部屋の中ではなるべく目立たないようにしていた。
何故かは判らない。ただ何と無く。
「彼女ですね?」
「はい」
店員と客の声が聞こえる。不意に差した影に見上げればそこにはボクを見下ろす声の主がいた。
どうやらボクは売れたらしい。
優男。その言葉がこれ程似合う奴も少ないだろうと思う。そんな男に。

 見知らぬ場所で装備一切を剥がれたボクの目の前には沢山の神姫達が居た。
ガラス張りの大きな水槽の様なそこからはPCに向かい合う男が見える。その傍には重厚な鎧の騎士と朱色の鎧の侍が居た。
(・・・)
何か嫌な予感がする。だってそいつらはこちらをニヤニヤしながら見ているんだから。宛ら獲物を選ぶかのような視線。
二人が男に何か言うと水槽の上からアームが降りて来て一人の天使型を掴み上げる。余程のパワーなのかもがいてもビクともしない。そのまま水槽から出され蓋がされる。向こう側に降り立った天使型、彼女の前に装備が渡され慌ててそれを付ける彼女。あぁ、成る程。何をするのか判った。
案の定その後彼女はバラされ物言わぬ姿になった。
辺りの神姫達が悲鳴を上げる。
神姫を餌に狩りをさせて楽しむとは何とも・・・
その後も数人を破壊した奴等は満足そうに部屋から消えた。
 泣き崩れる皆の中ボクは天井を見上げている。
ツイていない。あぁ、何て短い生だったんだろう。あんな実力の奴になんて勝てない。普通のバトルですら勝てないボクに抗う術はなかった。
『君達にチャンスだよ』
そんな音声に反応する。天井の角にあるスピーカーから聞こえるのは優男の声。
『ただ壊すだけじゃ面白くない。だから君達には装備を返してあげるよ。それでこの建物から逃げ切れば君達は自由だ』
開いた天井から次々と装備が投入される。ご丁寧に店に渡された時のままで。
数人が開いた天上に逃げた。投入するアームに振り飛ばされた運のない娘は落とされたコンテナの下敷きになった。ある娘はアームと天井に挟まれて潰れた。またある娘は待ち構えていた奴等に刻まれた。
『焦らない事だよ。まだ始まっていない』
嘲笑う声が効いたのか大人しくなる。 人数分の装備が投入されるとまた声。
『開始は1時間後だ。精々楽しませてくれ』
 既にリタイアした分の装備は取り合いになっていた。
ボクはボックスを開けて中を漁るも他の連中が殆ど持って行った為に何もなかった。
終った。何もなしでは手はない。最早絶望もなかった。
(ん?)
座り込んだアクリルボックスの中で違和感を感じその底を見てみる。
「!」
底には小さな窪みがあった。丁度取っ手の様なそれを引っ張ってみれば一部が開き中に装備が見えた。
(これって・・)
いつもバトルに使っていたものばかりだ。
 時刻は午後0時、水槽の壁面が落ちるように開き皆走り出した。
ボクはボックスの中でそれを見送ると例の装備を付ける。兎型のそれを一式装備する。持っていかれた武器のかわりに底の奥の装備を持った。それはサバーカの爪先から外したんだろうナイフと見た事もない大型のハンドガンだ。オートマチックのそれは重かった。
(反動も強いだろうな)
無いよりはマシとコッキングして専用だろうホルスターにしまう。共にあったハンドガンの付属品もベルトに固定した。
「これ・・・」
出ようとした時に一枚の紙切れがボックスの側面に貼ってあるのに気付く。
”ワンオフの品を作ってみた。いつか使うかもと思ったものだったから同封しておく”
簡単な説明とアイツの言葉に少し笑った。
「ふんっ」
何となく。何となくだけどアイツの指示を思い出していた。

 随分と出遅れたが外は不気味なくらい静かだった。
もう全員狩られてしまったのか、逃げ往せたのか。今は他の連中に気を回している場合じゃないのにそれが気になった。
薄く開かれたドアを潜り長い廊下を直走る。リアユニットは出来るだけ温存しておきたい。
『ただ進むだけやったら足使え』
アイツはそう言っていたっけ。ここに来てその指示に従うなんてね。自分でも不思議に思う。
角を曲がる際、ナイフを使って壁を攀じ登り上から様子を伺う。何もないのを確認してそのまま天井の装飾を伝って先へと。えらく豪奢な装飾をしている建物だったおかげで進行は簡単に行えた。
幾つかの部屋を経て大広間にらしき開けた空間に出る。
(あれは・・・)
白いパーツと金色の髪が散乱した中で天使型が半壊していた。その横では黒髪の首が転がっている。見渡せばいくつものパーツと頭が散らばっていた。皆絶望した表情のまま機能を停止している。
ここで半数は狩り取られたらしい。
既に騎士と侍が居ない。全滅を確認して終わりと思っていてくれれば楽なんだけど。
天井と壁の際を移動して開かれたドアを出る。廊下には誰も居ない。
柱を滑って音を立てずに着地するとまた走る。出口が何処かは判らないが留まるのは危険だ。
 階段の踊り場で何かが光った。
慌てて身を潜め額に上げていたモナーテゴーグルを下ろす。
「プチマスィーンズ」
通常の物より大きな銃口が付いたそれが3体巡回していた。近くには腰に穴の開いた花型が息絶えている。成る程ガードシステムらしい。
天井付近に一機、床面を一機、中空を一機、それぞれマチマチの速度で回っている。階段は壁に囲まれ身を隠す場所は少ない。一箇所は角の柱の陰、一箇所は手摺の脚と壁の隙間、一箇所は天井の明かりの傘。あの巡回が視界判断のシステムだった場合ならそこに隠れつつ動けば済む。問題はセンサー系だった場合だがこれは今の状況ではおかしい。センサー系であったとしてもその範囲が狭いのだろうと推測できる。ならばその範囲の隙間を縫って動けばいいんだ。
『センサーってのは万全やない。隙はあるもんなんや』
その隙は造るのが人である以上消しようがなく如何にして気付かれないようにするかが腕の見せ所。確かそんな事だったな。
アイツの言葉が正しいとすればその隙は3体を頂点とした三角の各辺中間だろう。そうでもなければ回る意味が少ない。
その動きを慎重に見てタイミングを計る。
(ここだ)
外側を向くマスィーンズの動きに合わせて進み降り口にて走る。反応して射撃してくる弾を壁で遮って落ちるような速度で駆け下りた。
 下の階は先程よりも薄暗く視界が悪い。
サァ・・・・サァァァァ・・・・
何か流体の流れる音に近くの壁に寄り壁を調べて攀じ登る。警戒を強めて先を進めばそこは水溜りだった。
(蛇口が壊れているのか)
上っている壁の下には捻りが取れて外れかかった蛇口が水を噴出していた。見えないけどここでも戦闘があったんだろう。
壁を登り続けてバッテリーを消費するのは得策ではない。でも水面に壊れた神姫が居れば帯電している恐れがある。仕方なく温存しておいたリアを噴かせて所々に突き出ている何かを渡る事にした。
(これって・・)
暗くてハッキリとは判らないけど多分彼女達の遺体だろう。ブーツの底以外が濡れてしまうまでに飛ばなければならない以上確認はできない。けど間違いないだろう。
少しの申し訳なさを持って歪んだその体を足場に部屋を出る。
 先程の部屋から見れば既にかなりの数が狩られている。
おかしいと思う。
いくら強いと言ってもたった二人であれ程の数を相手に出来るだろうか?バッテリー面から見ても不可能だ。違法改造なら可能かもしれないがそれにしては目の前で行われた時のそれに異常な高性能さは見れなかったし。ならば相手が二人ではないと考える。さっきのガードシステムも考慮すればトラップや伏兵がいると思っておこう。
暫く進むと窓が見える。
割れて風が吹いているそこ、一見チャンスに思えるがボクにはどう見てもトラップにしか思えなかった。
『要塞とかやとな、隙を見せてそこに罠を仕掛けるのが常なんや』
監獄の様なここでもそれは適応されるだろうと無視して進む事にする。
窓の在った角を曲がろうとして反対の廊下からの足音に気付く。急いで壁を登り天井の装飾に潜む。
駆けて来たのは猫型、装備はボロボロで左肩はスパークすら起こしていた。
彼女は窓を見るなり喜びの表情で飛び込む。瞬間炸裂音とばら撒かれる散弾、クレイモアだ。言うまでもなく猫型はズタズタになって外に落ちて行った。
防犯とかではなく確実に狩取る為の物だ。やはり敵の数は多い。
確信しつつ彼女の犠牲に黙祷を。
 外が近いのか雨の音が聞こえる廊下を走る。
もう大分進んだ筈なのにゴールは見えて来ない。所々窓は見えたが全て無視する。先程の物が仕掛けられているか或いは強化ガラスだろうし。
タンッ!タタンッ!
バスッ!!!
キャァァァァァ!!
奥の部屋から悲鳴と音、誰か戦っているらしい。進める場所はそこともう一つの部屋のみ。
『戦闘してる場合は敢てそこに飛び込むのも手やで』
奇襲で決めれれば良いのだけれど・・・
半分開かれたドアの上から中の様子を見るとサンタ型が赤黒い装備の種型と戦っていた。劣勢はサンタ型、ホーンスナイパーライフルを乱射していた。
『横殴りする時は取敢えず優勢なのに気配って隙を狙え。劣勢な方は優勢の奴が油断した時にいくらでも狙える』
バトルロイヤルでは常に敵を見極める。アイツの言葉が聞こえた気がした。
ホルスターから抜いた例の銃、片手で構えてみたけど両手でのカップ&ソーサーに構え直す。
『新装備は未知数、常に基本で使え』
サプレッサーを取り付けドアの隙間から慎重に狙いを付ける。動きはサンタ型が遅くなっているせいか種型もゆったりとしていた。まるで遊んでいるかのようだ。
(気に入らない)
余裕の笑顔が癪に障る。
『常に冷静でないとアカンで』
(くっ)
一旦トリガーから指を離し静かに息を吐く。そして指先に意識を集中する。
(今っ!)
カシュッ!
炭酸のペットボトルを開けたような音を残して打ち出された弾丸は一直線に種型の腰を砕き両断した。ボクは反動で尻餅をつく。くそっ、なんて反動なんだ。声を出さなかったのはただの偶然だ。
「なっ、何なの!?」
声を上げるサンタ型、まだ発見されていないらしい。もう一度銃を構えて走り反対を向いていた彼女のライフルを素手で叩き落す。
「きゃっ!」
ライフルを落としたと同時にその場を走り去った。
彼女がどうなったのかは判らない。
 次の階は窓が多かった。
天井まで上って外を見れば視界は低く恐らく一階にまで来たのだろうと思う。最も景色が本物とは限らないが。
豪奢な大広間へと続くドアの影でボクは身を屈める。天井の明かりには動く赤い点が見えた。多分カメラも仕掛けられているのだろう。更には床の少し上を数機のプチマスィーンズが巡回している。
(ここまできて・・・くそっ)
おそらく先にはエントランスに繋がっているだろうに。
『周りを見てみりゃ結構役立つ物があったりするもんやで』
状況を把握しろってか?思い出したアイツの言葉に苛付く。そんなのもうやって・・・
(あれって!)
もう一度見上げた天井の端に小さな何かが見えた。ゴーグルを下ろして最大望遠で見てみればそれは天井に巧く隠したスプリンクラーだ!
(これだ!)
ベルトに装備した付属品から円柱の物を取り出しハンドガンのサプレッサー同様に銃口に装備する。
(確か通常の弾だよね)
マガジンを確認してみればご丁寧に〔通〕と書かれた弾が確認できた。判り易いなぁと思う。
(感謝してあげるよ)
赤い点の動きに見付からないよう、マスィーンズに発見されないように場所取りを考えた結果ドアの蝶番の部分、壁との隙間から狙う事にした。幅的にギリギリだけどやるしかない。
タンッ!
思ったより軽い音と大きな反動、放たれた弾頭は着弾と同時に爆発した。空かさずボクは走る。
作動したスプリンクラーの雨の中反応したマスィーンズが発砲するも電気的な攻撃のそれは自滅しか生まなかった。次々に潰れるマスィーンズを後ろに何とかドアを潜った。
 問題はこれからだ。間違いなくボクは確認されただろう。武器もバレた。
                                   ここからが正念場だ。

 エントランスまで来たボクの前には死屍累々と横たわる夥しい神姫達だった。
その中にはトラップに掛かった猫型の姿も見える。回収してここに集めたのだろう。トコトン悪趣味だ。
「やるじゃないか」
その山となった遺体の上で剣を突き立てているのはあの騎士だ。
「ここまで来たのは二人目ですね」
山の横からは侍が現れる。手には為虎添翼が握られている。
「次は君の番だったな」
「ええ。楽しませて下さいよ?」
上品に口元を手で隠す仕種で見下してくる。
ハッキリ言って勝ち目は低い。寧ろマイナスくらいだろう。借りに侍を出し抜けたとしても騎士がいる。更には奴等で終わりとは限らない。正に絶望的状況ってやつだ。でも何故だかボクは冷静になっていた。
『余裕かます奴程出し抜き易いもんやで』
アイツの言葉を思い出しただけで少し希望が持てた。今更になってこんな事思うなんてね。
 演舞を舞う侍と嘲る様な笑みを向ける騎士、奴等を出し抜くには今の装備だけじゃ無理。でもこの建物にはトラップが沢山ある。奴等はそれを熟知しているだろう。それこそが狙い目に他ならない。早速ボクは銃を構える。態と震えるようにして。
「あらあら、怖がらなくとも一瞬で終りますよ?」
クスクスと侍。大丈夫、奴等は格下と侮っている。その慢心はバトル時の自分を見せられたような気になった。
(こんなだったんだね、ボクは)
無性に可笑しくなるが表情は崩さない。隙を突くには一瞬を見極めねばならないんだから。
 侍を狙っているように見せ掛け狙うのは遺体の山、あわよくば騎士に当たればとも思う。
発射と同時に大げさに悲鳴を上げて尻餅を付く。勿論侍は避けたし騎士にも当たらなかった。
「あははっ、そぉんな大きな銃は貴方には不釣合いでしたね」
笑っている。がそれはボクも同じ。
「何が可笑しいのですか?ご自分の不様さですか?」
「アンタの馬鹿さだよ!」
ボクの言葉と同時に着弾した部分から炎が上がる。良し!計算通り!
「「なっ!?」」
唖然とした二人にもう一発お見舞いして開かれたままの玄関を飛び出した。

 さっきのは巧く行った。
簡単な話だ。撃ったのは通常弾ではなく発火弾、ファイアフライっていう弾頭自体を発火させる特殊な弾だ。それを遺体の山に撃ち込んだけ。威力がある銃だ弾丸は表面では留まらず減り込む。更には装備をしたままの遺体だったのが有難い。リアユニットの燃料に引火したらしく轟々と燃え上がった。それに銃の反動の殺し方が判ってきたし。
(でもまだ倒せてはいないだろうなぁ・・・)
止まる事なくその広い庭を走る。見渡す辺りは洋風の庭園だった。ここにもトラップは仕掛けられているだろう。それにエントランスで奴は言っていた。来たのは二人だと。なら外に出たのはボクだけって事だ。どこにどんなトラップがあるのかは全く判らない。慎重にならざるおえない上に奴等は血眼で捜しているに違いない。あんな余裕を見せておいてアッサリ出し抜かれたんだ相当お冠だろうさ。
 ゴーグルで辺りの赤外線を見据える。エントランスから少し離れた場所は其処彼処に赤外線が張り巡らされていた。
実に拙い。ここは飛ぶしかないか・・・
(いや、駄目だ)
上には例のプチマスィーンズが飛び交っている。おそらくはボクが外にまで出たのに対応したのだろう。しかも半端じゃない数が飛んでいる。
(くそっ、なんで止んでるんだよ)
さっきまで振っていただろう雨が止んでいた。ここにきてツキに見放されたとでも言うのか!
(時間ないし・・・)
少しずつ移動はしているけど発見は時間の問題だろう。
『地べたのトラップってな結構潰し易いもんなんや。特にセンサー系はな』
そんな事を言ってたけど、どうしろってんだ?
アイツの言葉に頼り始めているのは自覚してる。でも今はそうでもしないと無理だ。ボク自身の知識だけじゃ脱出できない。
必死にアイツの言葉を思い出す。
『簡単やん。反応させればええねん』
居場所がバレるだろうけど何かも判らないトラップより奴等の方がまだ対応し易い。
ゴーグルで赤外線の束に成っている場所を探す。その中心にを確認してから飛び交っているマスィーンズを見据える。
(あれだね)
センサー網の手前の木に登る、勿論見付からないように慎重に。枝で獲物が周回してくるのを捕まえ斬り付ける。
ピー!!!!!!
途端に辺りから多数のマスィーンズが飛来する。そのまま捕まえたものをさっき見付けた場所に投げ付ける。追いかける残りのマスィーンズ諸共四方からのマシンガンで破壊された。
「向こうか!!」
「逃がさない!!」
射撃音の向こうから奴等の声が聞こえたけどもう遅い。空の警戒がなくなった今の間にボクは飛翔しセンサー網の向こう側に降り立った。

 最初のトラップ地帯は何とかなった。
次は大きな門と塀。でもそこには何もない。
(おかしい。絶対に何かある筈)
手近の木の枝を切り取り投げ付ける。
バシッ!
叩き落されたような音と電光。どうやら壁には電流が流されているらしい。流石にこれは手が出せない。壁の厚みは相当だろうし何よりボク達神姫にとって電流は最悪の相性だ。触れないにしても磁界だけで前後不覚になりかねない。
塀からの脱出を諦め別を探す事にする。
次に出てきたのはプールだった。
水は無く乾いた底が見える。
『潜入とかあんま関係ないけど聞いとく?』
興味がなかったから聞かなかったのが悔やまれる。
どうしよう?何か使える物はと探すけどなにもない。更には身を隠せるような場所もない。八方塞だった。
「ここまできてこれかよ・・・・」
悔しさに膝を折る。
(・・・・・えっ?)
その時どこからか何か聞こえた。
必死に探して見付けたのは、
(排水溝・・そうか!)
水を抜いた今はそこは竪穴になっている筈。それに奴等の装備と体系ではここを抜ける事はできないだろう。早速その蓋を取ろうとしたけどとてもじゃなかった。逃げた場所は判ってしまうけど吹っ飛ばすしかない。
スプリンクラーの時に使ったライフリンググレネードを撃ち込む。たちまち吹き上がる爆炎と粉塵そして。
拉げた蓋だった。
 中は光源がなく一切の闇だった。その中を壁にナイフを当てつつ落ちていく。時折リアを噴かして速度を調節しているがかなり速い。
(でも下手に燃料は使えないしね)
あまり消費してしまうとタッチダウンで脚がやられてしまう。その為にも何とかナイフで減速しないとね。

 しかし巧く行ったものだと思う。
今まで聞かなかったアイツの指示、それに従ってみればこの結果だ。少しだけ見直した。
(礼くらいは言ってやろうかな)
ここから出られたらアイツの所に行ってみようと思った。
そういえばオーナー権限はどうなっているのだろう?もしかしてあの野郎(優男)になったままなのだろうか。もしそうなら全てを公表してやる。逮捕されればいい。そうすればボクは・・・
(・・・今は逃げる事優先)
その先を考えるのは止めた。
 どのくらい降りただろうか、下から水音が聞こえてきた。
やっと下水道に付いたらしい。
「えっ?」
その大きな地下に降りようとした時上から轟音が近付いて来た。良く見えないけど間違いなくそれは大量の水、追えないと判って強行にでたのか!?
速度を上げて無理に降りようとする。
「くっそぉぉぉ!!」
水の速度は速くボクは飲み込まれて落下、意識を持っていかれた。



「首尾は?」
「死んだものと思われます」
「思う?」
「実は・・・」
……
「・・・まぁ、それなら死んだだろう。今回は不問にしてやる」
「「はい」」
「次は無いと思えよ」



 ココハドコダロウ?
カラダハボロボロデ、でも動ける!
少しずつ覚醒していく意識にボクは身を起こす。
「イタっ・・・」
痛みに傷を見れば左腕が砕けて内部機構が見えていた。何とか立ち上がるも足はフラフラだ。壁に凭れ掛かって場所を把握する。
「・・・あっ」
右の方から光が見える。どうやら外は近いらしい。壁を擦るようにして進めば川辺に出た。眩しい外の光、自然とボクは笑う。
「何とかなったか」
 ゆっくりとでも確実に道を歩く。
脱出の終わりの方でツキに見放されたかと思ったけど真逆だった。だって今歩いている道は見知っていたから。
「ふんっ、結局ここが居場所なんじゃないか・・・」
ボクが起動してから過ごした風景に見間違いなんかない。
そして一時間を要し辿り着く。
「居ろよ?」
縋る様な思いをしてノック・・・出来ずにボクは倒れこんだ。


 何やら物音がした。
気になって玄関を開けるとそこにはアイツが居た。
「何やってん・・・何やこれっ」
全身ボロボロで倒れていた。
 近所の神姫センターに駆け込み修理を依頼する。本来ならオーナー権限のない人の修理依頼は面倒な手続きがいる。けど何故かコイツにの権限は俺になったままだった。おかげで助かったとも言える。そいつの状態は最悪だったそうだ。各部の間接はガタガタ、フレームは歪み罅割れからの浸水でショート寸前だったそうだ。助かったのすら奇跡とまで言われた。
大格闘の修理の間俺は例のリサイクルショップに連絡を入れていた。
「・・・そうですか。判りました」
なんでもアイツを買った客は権利書(オーナー権限)を受け取らずに帰ったそうだ。厳密には店員が渡し忘れていたんだけどな。
「今からそちらに向かいますので。はい、では続きはお店で」
センターの人間に話を入れ、電話で呼び出した友人に事を話し俺はリサイクルショップへと向かった。途中銀行でなけなしの貯金を下ろして。

「お手数お掛けしました」
「いえいえ」
下取りの金額をそのまま返金し契約書を破棄、権利書を返してもらう。大手のリサイクルメーカーで良かった。小規模の店じゃこうは行かなかっただろうし。それとアイツを買った客は問題があるかもしれないとセンターに連絡を入れるそうだ。なんでもこのメーカーの社長が神姫オーナーでその手の情報は即連絡するようになっているそうだ。何とも神姫に甘い存在らしい。
権利書を鞄に修理を依頼したセンターでは友人が待ち侘びていた。
「どうなった?」
「権利書買取って来た。今月厳しいんやけどなぁ」
言葉に友人は笑う。照れ隠しなのは自分でも気付いているから見逃せと思う。
「アイツは?」
「奥で待ってる。まだ起きてないけどな」
修理は終ったらしい。
 部屋に入るとセンターの職員から説明受け驚いた。
先ず話し初めに事後承諾になるがと言われた。
修理の際もしもの時のバックアップとしてアイツのログを見たそうだ。そこにはとんでもない映像記録が残されていた。それは犯罪の可能性が高くこのログを証拠としてあげたと言う。俺には何のデメリットは無いしアイツをボロボロにした奴に少なからず怒りを覚えていたのもあるしでその件は黙認した。やれやれ一度は手放したのにと思う。・・・・まぁ良いか。
説明を終えた職員は既に連絡を入れていた警察と話しながら奥へと。俺は別の職員と修理の終ったアイツを起動させた。
「フロントライン製MMS・・・・起動します」
初期起動の時の台詞に少し驚いた。リセット状態かもしれないと説明されていたし。
だがそれは早合点だった。
「・・・久しぶり」
「・・・よう」
完全に起ち上がるとそこには「アイツ」がいた。どうやらシステム、記憶共に消えてないらしい。

 家路を歩く俺とアイツ、会話は少ない。
友人は何やら含み笑いを残して帰りやがった。飯ぐらいは奢ってやろうかと思ったんだけどな。
そんなわけで二人帰宅の途中なんだ。
「難儀したみたいやな」
「まね。アンタの所の方がマシってのも少ないと思うけど」
相変わらず口は減らない。でも表情は穏やかだった。
「ありがと」
不意に言うその言葉、驚く。
「藪から棒になんや?」
「生き残れたのはアンタの指示のおかげだったから。それと装備」
…センターで少しだけ見たログ、そこでは必死になる姿があった。
「結構イケてたよ」
「さよか」
短い言葉での会話。それだけで何だか充実感があった。

 ボクがここに戻って数日後、ニュースにあの優男が映っていた。
何でもあの神姫達は殆どが盗難品だったそうだ。それを立件する為の別件逮捕、それにボクのログを使ったらしい。アイツに聞いた話だ。
「捕まったんな」
「・・・うん」
あそこで壊された神姫達はどうなったんだろう?
「さぁ?でもこれ以上は増えんしあれこれ考えてもしゃーないで」
「・・うん」
慰めてくれているらしい。照れているのか顔は向こうを向いている。
「んじゃ、出掛けるわ」
「どこに?」
「どこってかお前も来る。来な話にならん」
 神姫センター、バトル筺体のある場所の隅にあるテーブルにいた。
「勝ったな。やっと」
「やっとね」
指示に従ってみればアッサリと勝利した。簡単な事だった。コイツの指示は効果的で相手は碌な反撃も出来なかった。
「結構やるやんか」
「アンタもね見直した」
ここに来てボク達はやっと絆ってやつを創れたらしい。
「さて、行くか深影(みかげ)」
「うん。裕(ひろし)」


数日後、どこかのセンターで「拳銃使いの悪魔」が話題になったそうだ。




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