盗撮は犯罪です。
正月は初日の出を見たくらいしか普段と変わった所は無かった。
礼奈の大学の冬季休校もあと残り一週間を切った。実家からの距離とここからの距離があまり変わらないから大変ではないらしい。
タマは礼奈といられる時間が減って落ち込んでいたが、俺としては礼奈が大学に行っている間は以前と同じ生活が送れて清々する。
別に礼奈がいると不都合があるわけではないが、やはり長年貫き通してきた生活リズムのほうが落ち着く。
外国で何日か過ごした後の帰国した時の久しぶりの我が家の感覚と言えばわかるだろうか?そんな感じだ。
「兄さん、郵便だよ」
「俺に?珍しいな。」
・・・確か最後に郵便の類を受け取ったのはいつだったか・・・・・・思い出せない。
「差出人は?」
「山田晴子・・・母さんから」
「お袋から?ますます珍しいな」
お袋からもらった物なんて説教くらいしか思い浮かばない。郵便物は武装神姫の箱を半分の薄さと高さにしたような箱。
まさか長ったらしい説教入りのビデオレターとかじゃ無いよな・・・と思いつつ箱を開けて中身を見る。
「どれ、中身は・・・っと」
箱の中には一本のビデオテープ。まさか本当に・・・
恐る恐るビデオテープをビデオデッキに入れる。映ったのは一軒の家。どこかで見た事あるような・・・
「あれ?ここ、うちじゃない?」
礼奈が言う。そうだ。どこかで見た事あると思ったら、この家じゃねぇか・・・
「なんでうちが映ってるんだ・・・?」
「このビデオ、撮影日12月24日って事は、私と兄さんで買い物に行った日だよ」
画面の中の俺の家から、あの日の俺と礼奈が出てくる。
微かだが俺と礼奈の話し声が聞こえる。
『んで、何で俺だけお前の買い物に付き合わなきゃならんのだ?』
『だって、クリスマスプレゼント買いに行くんだもん。タマちゃんの好みは兄さんに聞くのが一番でしょ?』
あの日と全く同じ会話だ。まぁ当たり前といえば当たり前だが。
それからの買い物の様子も撮られていた。別行動をとった時は、俺のほうが撮られていた。
「まさか・・・ずっと撮られてたってのか?」
『その通りや和章。』
突然、どこかから声がする。この声は・・・
「お袋か?」
『大当たりや。ウチの声覚えててくれて嬉しいで』
周囲を見回す。
『捜したって無駄や和章。ウチ今実家にいるさかい。』
「実家に居るだって?じゃあ、何で声が聞こえるんだ?」
「それは、私が持つ無線機を通してリーダーの声をスピーカーで流しているからだ。」
さらに新しい声。こっちは聞き覚えが無いが・・・
「和章様、これはマスターのお母様の神姫、ペルシスの声です」
キルケは知っているらしい。
「母さんがね、私が武装神姫が欲しいって言って買いに行った時、一緒に買った神姫なの。」
礼奈が言うには、どうやらキルケと同時購入したらしい。それなら俺が知らなくても頷ける。
「それで・・・何しに来たんだ?」
礼奈の大学の冬季休校もあと残り一週間を切った。実家からの距離とここからの距離があまり変わらないから大変ではないらしい。
タマは礼奈といられる時間が減って落ち込んでいたが、俺としては礼奈が大学に行っている間は以前と同じ生活が送れて清々する。
別に礼奈がいると不都合があるわけではないが、やはり長年貫き通してきた生活リズムのほうが落ち着く。
外国で何日か過ごした後の帰国した時の久しぶりの我が家の感覚と言えばわかるだろうか?そんな感じだ。
「兄さん、郵便だよ」
「俺に?珍しいな。」
・・・確か最後に郵便の類を受け取ったのはいつだったか・・・・・・思い出せない。
「差出人は?」
「山田晴子・・・母さんから」
「お袋から?ますます珍しいな」
お袋からもらった物なんて説教くらいしか思い浮かばない。郵便物は武装神姫の箱を半分の薄さと高さにしたような箱。
まさか長ったらしい説教入りのビデオレターとかじゃ無いよな・・・と思いつつ箱を開けて中身を見る。
「どれ、中身は・・・っと」
箱の中には一本のビデオテープ。まさか本当に・・・
恐る恐るビデオテープをビデオデッキに入れる。映ったのは一軒の家。どこかで見た事あるような・・・
「あれ?ここ、うちじゃない?」
礼奈が言う。そうだ。どこかで見た事あると思ったら、この家じゃねぇか・・・
「なんでうちが映ってるんだ・・・?」
「このビデオ、撮影日12月24日って事は、私と兄さんで買い物に行った日だよ」
画面の中の俺の家から、あの日の俺と礼奈が出てくる。
微かだが俺と礼奈の話し声が聞こえる。
『んで、何で俺だけお前の買い物に付き合わなきゃならんのだ?』
『だって、クリスマスプレゼント買いに行くんだもん。タマちゃんの好みは兄さんに聞くのが一番でしょ?』
あの日と全く同じ会話だ。まぁ当たり前といえば当たり前だが。
それからの買い物の様子も撮られていた。別行動をとった時は、俺のほうが撮られていた。
「まさか・・・ずっと撮られてたってのか?」
『その通りや和章。』
突然、どこかから声がする。この声は・・・
「お袋か?」
『大当たりや。ウチの声覚えててくれて嬉しいで』
周囲を見回す。
『捜したって無駄や和章。ウチ今実家にいるさかい。』
「実家に居るだって?じゃあ、何で声が聞こえるんだ?」
「それは、私が持つ無線機を通してリーダーの声をスピーカーで流しているからだ。」
さらに新しい声。こっちは聞き覚えが無いが・・・
「和章様、これはマスターのお母様の神姫、ペルシスの声です」
キルケは知っているらしい。
「母さんがね、私が武装神姫が欲しいって言って買いに行った時、一緒に買った神姫なの。」
礼奈が言うには、どうやらキルケと同時購入したらしい。それなら俺が知らなくても頷ける。
「それで・・・何しに来たんだ?」