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えむえむえす ~My marriage story~

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アイドルは神姫を救う? 後編



 ここは神姫病院の一室、この部屋でシュートレイは療養していた。
 「こんな所に神姫の病室があるなんて…。意外だな」
 驚くいずるに、恒一はつぶやくように答えた。
 「ここは元々事務所だったところに設立した病院だ。所々病院らしからぬところがあるのはそのためだろう」
 「その通りよ」
 後ろから小百合の声が返ってきた。
 「神姫の病院だから人が治療するような施設は必要ないの。神姫はロボットだから、基本的には身体のメンテナンスや精神的な障害などを治す施設ということになるわね」
 いずる達は病室の周りを見回した。周りには治療用の機械やベッド以外には何もない。完全に殺風景な部屋だ。
 「こんなところで神姫たちは治療を受けてるのか…。他の部屋もそんな感じなんですか?」
 「いいえ、これはシュートレイが望んだ事よ。今のところ彼女の心は空っぽの状態、なにをしても反応が返ってこないの」
 いずるはシュートレイの姿を見て心が痛んだ。そして神姫も人間と同じ、傷つきやすい心を持っているということを改めて知った。
 「…ミルキー」
 「はい、分かってます。わたしの能力でシュートレイさんの閉ざされた心を開いて見せます。それが今のわたしの使命ですから」
 ミルキーの決意にいずるは笑顔で答えた。
 「それじゃ、治療する準備をするからシュートレイをベッドに寝かせて」
 「じゃ、ホーリーがやりま~す」
 そう言ってシュートレイのもとへ飛んでいこうとするホーリー。しかし、それを恒一が止めた。
 「待ってくれ、これは俺がやるよ。今の俺にはこんな事しかできないからな」
 恒一は包み込むようにしてシュートレイを持ち上げ、そのままベッドに運んだ。
 「待ってろよシュートレイ、今助けてやるからな…」
 シュートレイをベッドに寝かした恒一は、小百合の方を向いた。
 「小百合さん、よろしくお願いします」
 お辞儀をする恒一。どうやら彼も覚悟を決めたようだ。
 「それじゃミルキー、ヒーリングの準備をして。さっき話した通りにやるのよ」
 「はい、それでは行きます」
 ミルキーはバトンを回してダンスを踊り始めた。
 「これは、一体…?」
 驚くいずる。このダンスの説明を小百合がすかさず答えた。
 「ヒーリングダンス、つまり、治療するための儀式よ」
 「…これって、関係あるんですか!?」
 「黙って見てて、すぐに効果が現れるから」
 ダンスを踊り続けるミルキーの周りに、なにやら優しげな光が放たれて、シュートレイを包み込んだ。
 「一体どうなってるんだ?」
 恒一もこの様子をみて驚きを隠せずにいた。
 「彼女がトランス状態に入ったのよ、これからシュートレイの精神に入るわ」
 「それってどういうこと…うわっ」
 暖かな光は激しさを増したかと思うと、ベッドの周りを包み、あたりが静まり返った…。

 静かな闇が広がる空間、そこにはまるで何もかも閉ざされている場所だった。
 「ここがシュートレイさんの心の中…」
 ミルキーは周りを見渡したが、闇に包まれて、何も見えない状態だった。
 「どうしてこんなところになったんでしょう…」
 暗い闇が広がるのを見て、ミルキーはあることに気付いた。
 「シュートレイさんは前の事故で心を閉ざしてるのではないでしょうか。だとしたら、早いうちに心の中心部に向かわないと…!」
 ミルキーは背中の翅を広げてシュートレイの心の中心部に向けて飛んだ。周りは薄暗い雲状なものに包まれて視界が狭まれているため、ミルキーは低空飛行で中枢まで飛ばなければいけなかった。
 しばらくして闇の中からかすかに光っているところを、ミルキーは見つけた。
 「もしかして、この光がシュートレイさんの心の中心…」
 光の近くに降りたミルキーは、それに触れてみた。すると、光は眩く輝き、ミルキーを包み込むように中に入れた。
 光の中は暖かく、まるで安らぎを感じさせる場所だった。
 「ここはシュートレイさんの思い出の記憶なんですね。そうなると、ここにシュートレイさんの心が眠ってるかもしれませんね」
 ミルキーは光が強い方向へ歩いていき、ついに心の中心にたどり着いた。
 「これは…シュートレイさん!」
 その中心にはカプセル状の中に入って眠っているシュートレイの姿があった。
 「小百合さん、シュートレイの心を発見しました!」
 インカムを通じて、小百合にシュートレイの心の中枢発見を報告するミルキー。小百合はしめたとばかりに指を鳴らした。
 『発見したのね、それじゃあ、バトンを使って彼女の心にアクセスしてみて』
 「はい、やってみます」
 ミルキーは再びダンスを踊り、シュートレイの心のアクセスを試みた。
 (お願い、シュートレイさんの心の扉を開いて…)
 バトンがカプセルに触れ、心にアクセスされる。そしてその瞬間、ミルキーはシュートレイの心の中枢部に入っていった。
 「これがシュートレイさんの心の最深部?」
 『どうやらここが彼女の思い出の本体という訳ね』
 そこはシュートレイの思い出が集った場所だった。恒一と出会った思い出、一緒に勉強した思い出、そしてパートナーとして闘った思い出…。様々な思い出がこの中にあふれていた。
 「でも、どうしてこの場所に集ってるのかしら?普通なら広い範囲に記憶が広がってるはずなのに…」
 「おそらくあいつは心を閉ざしてるんじゃないかな」
 光に包まれたシュートレイの側に座っている恒一が答えた。
 「あいつはあのときの試合で心に深い傷を負ってしまった。それが原因で自分の心の殻に閉じこもってしまったんだ。…俺のせいでこいつはこんな目になってしまったんだ…」
 唇をかみ締め、恒一は悲しみを抑えていた。あんな姿のシュートレイを見てしまった彼の心境は複雑であるに違いない。
 「心配するな恒一、シュートレイはきっとお前の助けを待ってるはずだ。今は彼女を闇に中から救出することが先だろ」
 「いずる…お前って奴は…」
 恒一は涙を流しながらいずるに礼を言った。
 「さあ恒一、シュートレイを目覚めさせてやるんだ。これはパートナーのお前にしかできないはずだ」
 「ああ、分かった」
 いずるに背を押され、恒一はシュートレイのそばに近づいた。
 「恒一くん、あなたの想いをシュートレイに伝えてあげて。それで彼女を目覚めさせるきっかけになるかも知れないわ」
 小百合はヘッドギアを恒一に渡し、シュートレイに呼びかけるように指示した。恒一は何も言わずにギアをかぶった。
 『ミルキー、聞こえる?今からあなたを介して恒一くんの意思をシュートレイに伝えるから、アクセスの準備をして』
 ミルキーは頷くと、バトンを回転させてシュートレイの心に向けて送信した。
 「シュートレイさん、恒一さんの気持ちを受け取って…!」
 その瞬間、恒一が被っているヘッドギアにシュートレイの心の中らしき映像が映し出された。

 「これが、シュートレイの心の中か…ここまで小さくなってるなんて」
 映像越しにシュートレイの心の中を見る恒一。相棒の心の中がこんな状態と知った今、彼は自分の気持ちを伝えるべく、一言ずつ噛みしめながら叫んだ。
 「聞こえるかシュートレイ、お前を救いにきたぞ」
 しかし恒一の叫びはシュートレイには聞こえていないようだ。それにもめげずに恒一は彼女に向かって叫び続けた。
 「覚えてるか、あの日のことを。お前と俺が始めて出会ったときのことだ。あの時は俺もビックリしたよ。そのときお前はにっこり笑って答えたなあ。それからは一緒に遊んだり、本を読んであげたりしてたっけ…。お前が成長していく姿を見て、俺はお前と一緒に付き合っていこうと決意したんだ」
 恒一の叫びが伝わったのか、シュートレイが眠るカプセルに変化が現れた。
 「恒一さん、シュートレイさんの様子が少しずつですが変化が見られます!」
 その様子に驚くミルキー。続けて恒一はシュートレイとの思い出を語り続けた。
 「初めてのバトルのときもお前は諦めずに闘ったな。正直言うと俺は心の中では何度も諦めかけていたんだ。それでもお前の活躍ぶりを見てると、そんなことはあっという間に消え去った。今の俺がいるのも、お前がいるからなんだ」
 恒一はありったけの思い出を話し、シュートレイを目覚めさせようとした。それに反応してシュートレイにまわりに包まれているカプセルにひびが入り始めた。
 「…あの時も俺が止めていればこんな事にはならなかったはずだった。でもお前は勇敢に闘った。そのときに俺はお前の気持ちを分かってあげられなかったんじゃないかと後悔してるんだ。ごめんよシュートレイ、もしそのことで怒っているなら俺を叱ってくれ」
 『・・・そんな悲しいこと、言わないでください』
 カプセルからシュートレイの声が聞こえたと思うと、カプセルが割れ、彼女の姿が現れた。
 「あの時は私もダメだと思っていました。試合に敗れたとき、もう死んでしまうかもしれないと覚悟を決めていましたから。それにあのときの出来事がプレイバックしてしまって、心に中に恐怖心が植えつけられてしまったのです。でも、隊長の思いを受け取る事で私はこうやって自分の殻を破る事ができました。有難うございます」
 「礼を言いたいのは俺の方さ。お帰り、シュートレイ」
 恒一は照れながらシュートレイに礼を言った。それに反応して、シュートレイの顔も真っ赤になった。
 『二人とも、悪いけどこんな所でいちゃついてないでさっさと戻ってらっしゃい。あんな場面見てるとこっちも真っ赤になっちゃうわ』
 少し照れながら話す小百合を見て、恒一達は笑いをこらえていた。
 「そうだな、もう少しお前と等身大で話したかったけど、ギャラリーがあんなじゃ、おちおち話すこともできねえや」
 恒一の照れた顔を見て、シュートレイはくすくす笑った。
 『ミルキー、頼むぞ』
 いずるの言葉に答えて、ミルキーは頷いた。
 「それでは皆さん、元の場所に戻りましょう」
 ミルキーはバトンを回して恒一達を元の場所に戻した。

 それから数週間後、元気にバトルをしている恒一とシュートレイの姿があった。
 「やりましたシュートレイ選手、今回もバトルマッチで最高得点を挙げました!!」
 あのトラウマはどこへ行ったのか、いつものように勝どきを上げて観客にアピールするシュートレイ。どうやら完全復活した様子だ。
 「どうやらシュートレイは完全に立ち直ったようね」
 観客席でバトルを観ていた小百合たちは、シュートレイの活躍ぶりを見てホッとしていた。
 「もうこれで元通りになったね!」
 「これもみんなミルキーのおかげさ。ありがとう、ミルキー」
 いずるは肩に乗っていたミルキーを掌に乗せ、頭を撫でてあげた。
 「い、いえ、あのときは二人の手伝いをしただけでしから…」
 ミルキーは顔を真っ赤にして恥ずかしそうに答えた。
 「ミルキー、あのときのシュートレイのように顔が真っ赤になってるよ」
 ミルキーの様子をみて、ホーリーは驚いていた。
 「あ、そろそろあの二人が控え室に戻る頃ね。早く復活したお二人さんを迎えないとね」
 時計を見て小百合はいずるの背を押して早く行くようにせかした。
 「小百合さん、そんなに慌てなくても大丈夫ですから」
 「一刻も早く行ってあげないとダメじゃない、さ、早く行きましょう」
 会場を後にするいずる達。今回の出来事でいずるは神姫の友情がどんなに大切なものなのかを改めて考えさせられた。そしてこれからもホーリーとミルキーのことを大事にしようと決心したのだった。


つづく







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