「無差別爆撃とは。いやはや全く戦争じみてきましたね」
わたしはイーグルを走らせながら呟く。
全く、まさかあんな無茶してくるとは思ってませんでしたよ。
『追っ手が来てるわよ。まぁこの速度なら逃げ切れるでしょうけど』
ハルナが言う。
正直確かに逃げ切れるでしょうけど・・・それじゃつまらないのですね。これが。
わたしはコンソールを弄るとイーグルを自動操縦に設定する。
そのままイーグルは180度回転するともと来た道を猛スピードで戻り始めた。
『・・・・サラ。アンタまたろくでもない事考えたわね』
「えぇまぁ。たまにはスピーディに動き回るのも良いかなと。それにこれはこれで狙撃の訓練になりますから」
ハンドルから両手を離し、ライフルのボルトを操作する。
そのままストックをしっかりと肩に当て、スコープ・・・は見ずにアイアンサイトを使う。
「待てー!! ってアレ!?」
猛スピードで近づいてくるストラーフ・・・いやこっちが近づいてるんでしたね・・・に照準を合わせ、すれ違いざまに腹に一発食らわせた。
「ぐぅっ!?」
イーグルの上で仰け反り背中にもう一発。さらに自動操縦で右側にカーブしたときにももう一発。
『・・・・うわ、えげつない・・・』
「芸術的カウボーイアクションと言ってください」
ハルナと話しながらもさらにもう一発。
頭こそ狙っていないものの、全弾ちゃんと命中させるのは骨が折れるのですよ?
「―――この!」
ストラーフが剣で攻撃してくるのを紙一重でかわす。
ついでに少し笑ってやる。
「―――――――もうぶちきれた!! 行くよネメシス!! グラビィティーフォトンレイ!!」
・・・ふむ、どうやら彼女は平均的なストラーフの性格のようですね。
ノワールばっかり見ているとどうも・・・ストラーフが無口系に見えてきてしまいます。
『ちょっと! 感心してる場合じゃないでしょ!? あんなのこの距離で食らったら・・・!!』
「問題ありませんよ。ようは溜めてるうちに逃げちゃえばいいのです」
わたしはそういうとイーグルのスピードを最高速にして発進させる。
目指す場所は・・・まぁとにかく遠くです。
『幾らなんでも無茶じゃない!? あの武器遠距離に対応してるっぽいわよ!! 射程距離だってまだ判ってないし!!』
「所がどっこい。射程距離はゼロなんですよね」
『え!?』
わたしはそういうと時速400kmで失踪するストライクイーグルに仰け反る。
その格好のまま、スナイパーライフルを構えスコープを覗く。
可変倍率スコープの向こう側では今まさに放たんとされる黒いボールみたいな物体が。
・・・最高倍率にしてもこのサイズですか。これは撃ち抜き甲斐がありそうです。
『あ、あんた・・・まさか・・・』
「ハルナ、ハウはとてもよくロマンと言うものを判ってます」
揺れる体、ぶれる視界、容赦なく視界を遮る砂漠の風と砂。
今ここに流れている風を読み、流れを予測し、そして獲物が動く未来すら予測し引き金を引く。
肩に響くリコイルショック。
スコープの向こう側で、ストラーフ振りかぶった腕を振り下ろす。
その直前。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え?」
高密度のエネルギー体らしき黒いボールを、わたしの弾丸が貫いた。
響く爆音。
球体状態で安定していたエネルギーは穴を開けられたことにより暴走。
あたり一面に衝撃を撒き散らしながら自己消滅する。
「おぉぉぉおおぉおぉおおおお!?」
その凄まじい衝撃波に曝されながらも効果範囲外から全速で逃げるわたしとイーグル。
・・・うわ、何か凄い速度で炎が追ってくるんですけど。
『サラ!?』
「急げぇえええええ!!」
全速で逃げ続け、もう少しで炎に飲まれる直前に効果範囲からどうにか脱出した。
・・・うわ、ライフル少し焦げてるし。
そんなことを思っていると勝利のフアンファーレが鳴り響き、私が勝ったことを知らせてくれた。
「・・・いやはや、アレですね。リアルバトルだったらデンジャラスでしたね」
『VRでもデンジャラスよ・・・それにあたしらリアルバトルやらないじゃない・・・』
「まぁそれもそうですけど。・・・そういえばどうしてやらないんです?」
『お金が無いからよ・・・何よ。その笑みは』
「なるほど、ハルナは本当にツンデレだ」
わたしはそういってイーグルの上で伸びをする。
いや、いい空です。
それにしても・・・・流れる雲がやけに早いですね。
『会話になってないし・・・って! サラ!! 前!!』
「はい? ・・・・はい!?」
ハルナの言葉に顔を上げる。
そこには猛スピードで迫り来る廃墟の壁と、何かやたら清々しい太陽がありました。
・・・・えぇまぁ。
この後何がどうなったかは言わずもがななワケで。
そんなこんなで終わったバトルは、ハルナに賞金を、わたしに一週間運転禁止をもたらしましたとさ。
・・・・本当、何でこうなるんでしょうかね?
わたしはイーグルを走らせながら呟く。
全く、まさかあんな無茶してくるとは思ってませんでしたよ。
『追っ手が来てるわよ。まぁこの速度なら逃げ切れるでしょうけど』
ハルナが言う。
正直確かに逃げ切れるでしょうけど・・・それじゃつまらないのですね。これが。
わたしはコンソールを弄るとイーグルを自動操縦に設定する。
そのままイーグルは180度回転するともと来た道を猛スピードで戻り始めた。
『・・・・サラ。アンタまたろくでもない事考えたわね』
「えぇまぁ。たまにはスピーディに動き回るのも良いかなと。それにこれはこれで狙撃の訓練になりますから」
ハンドルから両手を離し、ライフルのボルトを操作する。
そのままストックをしっかりと肩に当て、スコープ・・・は見ずにアイアンサイトを使う。
「待てー!! ってアレ!?」
猛スピードで近づいてくるストラーフ・・・いやこっちが近づいてるんでしたね・・・に照準を合わせ、すれ違いざまに腹に一発食らわせた。
「ぐぅっ!?」
イーグルの上で仰け反り背中にもう一発。さらに自動操縦で右側にカーブしたときにももう一発。
『・・・・うわ、えげつない・・・』
「芸術的カウボーイアクションと言ってください」
ハルナと話しながらもさらにもう一発。
頭こそ狙っていないものの、全弾ちゃんと命中させるのは骨が折れるのですよ?
「―――この!」
ストラーフが剣で攻撃してくるのを紙一重でかわす。
ついでに少し笑ってやる。
「―――――――もうぶちきれた!! 行くよネメシス!! グラビィティーフォトンレイ!!」
・・・ふむ、どうやら彼女は平均的なストラーフの性格のようですね。
ノワールばっかり見ているとどうも・・・ストラーフが無口系に見えてきてしまいます。
『ちょっと! 感心してる場合じゃないでしょ!? あんなのこの距離で食らったら・・・!!』
「問題ありませんよ。ようは溜めてるうちに逃げちゃえばいいのです」
わたしはそういうとイーグルのスピードを最高速にして発進させる。
目指す場所は・・・まぁとにかく遠くです。
『幾らなんでも無茶じゃない!? あの武器遠距離に対応してるっぽいわよ!! 射程距離だってまだ判ってないし!!』
「所がどっこい。射程距離はゼロなんですよね」
『え!?』
わたしはそういうと時速400kmで失踪するストライクイーグルに仰け反る。
その格好のまま、スナイパーライフルを構えスコープを覗く。
可変倍率スコープの向こう側では今まさに放たんとされる黒いボールみたいな物体が。
・・・最高倍率にしてもこのサイズですか。これは撃ち抜き甲斐がありそうです。
『あ、あんた・・・まさか・・・』
「ハルナ、ハウはとてもよくロマンと言うものを判ってます」
揺れる体、ぶれる視界、容赦なく視界を遮る砂漠の風と砂。
今ここに流れている風を読み、流れを予測し、そして獲物が動く未来すら予測し引き金を引く。
肩に響くリコイルショック。
スコープの向こう側で、ストラーフ振りかぶった腕を振り下ろす。
その直前。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え?」
高密度のエネルギー体らしき黒いボールを、わたしの弾丸が貫いた。
響く爆音。
球体状態で安定していたエネルギーは穴を開けられたことにより暴走。
あたり一面に衝撃を撒き散らしながら自己消滅する。
「おぉぉぉおおぉおぉおおおお!?」
その凄まじい衝撃波に曝されながらも効果範囲外から全速で逃げるわたしとイーグル。
・・・うわ、何か凄い速度で炎が追ってくるんですけど。
『サラ!?』
「急げぇえええええ!!」
全速で逃げ続け、もう少しで炎に飲まれる直前に効果範囲からどうにか脱出した。
・・・うわ、ライフル少し焦げてるし。
そんなことを思っていると勝利のフアンファーレが鳴り響き、私が勝ったことを知らせてくれた。
「・・・いやはや、アレですね。リアルバトルだったらデンジャラスでしたね」
『VRでもデンジャラスよ・・・それにあたしらリアルバトルやらないじゃない・・・』
「まぁそれもそうですけど。・・・そういえばどうしてやらないんです?」
『お金が無いからよ・・・何よ。その笑みは』
「なるほど、ハルナは本当にツンデレだ」
わたしはそういってイーグルの上で伸びをする。
いや、いい空です。
それにしても・・・・流れる雲がやけに早いですね。
『会話になってないし・・・って! サラ!! 前!!』
「はい? ・・・・はい!?」
ハルナの言葉に顔を上げる。
そこには猛スピードで迫り来る廃墟の壁と、何かやたら清々しい太陽がありました。
・・・・えぇまぁ。
この後何がどうなったかは言わずもがななワケで。
そんなこんなで終わったバトルは、ハルナに賞金を、わたしに一週間運転禁止をもたらしましたとさ。
・・・・本当、何でこうなるんでしょうかね?