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えむえむえす ~My marriage story~

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The Armed Princess―武装神姫―
ウサギのナミダ
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神姫☆こみゅにけ~しょん
アルトアイネス奮闘姫
ロンド・ロンド

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双子神姫
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犬子さんの土下座ライフ。
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武装神姫のリン
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戦う神姫は好きですか
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 武装神姫。
 人の持てる技術の粋を結集して作られた、機械仕掛けの御姫様。
 そして、今私の目の前にいる小さな少女。
「主よ、一つ質問を許して貰えるか?」
 セイレーン型武装神姫、エウクランテ。
「ええ、体重以外ならなんでも」
 桃色の髪に赤い瞳を揺らす、小さな、とても小さな少女。
「感謝する。主はどういう目的で私を求めたのだ?」
 まるで雛鳥のような純粋さを持つ少女。
「目的?」
 まるで子供のような無垢な瞳を持つ少女。
「私は主の神姫だ。主の目的に沿った働きをするのが、私の役目なのだ」
 まるで、ナイトのような忠義心を持つ少女。
 私が貴女に求める事はただ一つ。
 私が、貴女を必要とする理由はただ一つ。
「じゃあ、一つだけお願い出来る?」
「なんなりと、主」
「……私の家族になってくれる?」
 貴女は笑った。
「ああ、喜んで」
 花の様に、笑った。
 武装神姫。
 それは、私の新しい家族。


 街の片隅に私の住むアパートはある。
 近くには商店街があって、駅も近い。
 言った事は無いけど、神姫の大学もあるらしい。
「主よ。主は本が好きなのか?」
 私の住むアパートは少し古ぼけた印象の二階建てだ。
 私の部屋は二階のの角部屋だ。
「どうしてそう思うの?」
 部屋は狭すぎず、広すぎず。一人暮らしには丁度いい広さ。
 お風呂もトイレもちゃんとあるし、ゴキブリも今のところ見ていない。
「部屋の中が本だらけだからだ」
 シルフィの言うとおり、私の部屋は本で溢れている。
 本が散らばっている、という訳では無くて、文字通り本で溢れている。
「ついつい、買っちゃうのよね」
 壁は勿論の事、床の半分は本に覆われている。
 布団の上も例外ではない。
「主はどのような本が好きなのだ?」
 シルフィは積まれた本の上に座りながら、部屋を見回した。
 壁にもたれながら、少し考える。
 今まで店先で興味を持った本を片っ端から買っていたから、ジャンルを気にした事が無かった。
「……強いていえば、神話かしらね」
 今まで読んでいた本を見ながら呟いた。
 その本のタイトルは「銀の鍵の門を超えて」
「神話か。だが、私のデータの中にある神話とは少し違うようだ」
 それもそうだろう。神話、と言っても創作神話の類だ。
 比較的新しい、150年程前の作品だ。
 最も、これ以外にも神話関係の本は多い。
 ケルト神話、ゾロアスター教。ベガーナ神話。
 どれもこれも、他の神話に比べて少しマイナーだろう。
「神話とか民族伝承って不思議なものなのよ。凄く離れた地域の神話なのに、似たような神様、似たようなエピソードがあるの」
「そうなのか」
 シルフィは小首を傾げた。
 その拍子に、短いツインテールにした桃色の髪が揺れた。
「ええ。例を上げればギリシャ神話と中国神話かしら」
 読んでいた本を置き、近くの山から目当ての本を引っ張り出す。
「ギリシャ神話と中国神話の共通点は世界創造ね。ギリシャ神話では世界の始まりはカオス……混沌の神から生まれたと言われているわ」
 少しやつれた革表紙の本をぱらぱらとめくり、刺し絵が描かれた頁を開き、シルフィに見えるように床に置いた。
「中国神話では、世界が生まれる前は全てが卵の中身の様にドロドロと渾沌としていたと言われてるの」
 また、違う山から本を引っ張り出す。
 今度は真新しいカバーの本を開き、同じようにシルフィに見せる。
「成程。挿絵がそっくりだ」
 シルフィの言うように、そこには黒いタールのような絵と、似たような楕円形の絵が描かれていた。
「そして、両方とも混沌から大地神か、それに似た存在が生まれるの」
 広げていた本を閉じ、傍らに積む。
 その時、私はある伝承を思い出した。
「シルフィ。貴女は何型だったかしら」
「セイレーン型だが?」
 突然の問いに、少し目を丸くしながらシルフィは答えてくれた。
「その語源は知っている?」
「歌声で船乗りを惑わす怪鳥、とデータにはあるが」
 その答えに満足しながら、また本を引っ張り出す。
「セイレーンはギリシャ神話における上半身が人、下半身が鳥の怪物の事を指すわ」
「下半身が鳥……なんとも奇妙だな」
 古ぼけた挿絵がのった頁を開き、地面に広げる。
「そうね。何より奇妙なのはセイレーンが海の怪物って事ね」
「そう言えば……まるで、人魚だ」
 海の隙間から船乗りを誘惑するように泳ぐ挿絵を見ながらシルフィは言った。
「そうね。後世ではまさに人魚として扱われる事の方が多くなったわ」
「……そう言われると、少し複雑な気分だ」
「でも、貴女を作った人たちはそういう事を理解している人たちだと思うわ」
「そうなのか?」
 シルフィを迎えた時に付いてきた武装パーツの名前を思い出しながら言った。
「ええ。貴女の武装の名前……ゼピュロス、エウロス、ボレアスは全部、風に関する神様の名前なのよ」
「風……か」
 シルフィは密かに嬉しそうに呟いた。
「それに、装備の名前もそうね。イリスは虹の神様。他の名前は全部風に関する神様の名前なの。風は空を連想させるし、鳥は空を飛ぶものでしょう?」
「主よ、もしかして、私の名は……」
 期待を込めた眼差しでシルフィは私を見上げてきた。
「そう。シルフィは風の精霊。貴女にぴったりの名前だと思わない?」
 それを聞いた瞬間、シルフィは満面の笑みを浮かべた。
 嬉しそう、を通り越して幸せそうなその表情を見ていると、こっちも嬉しくなってくる。
「主よ……今一度素晴らしい名を付けてくれた事を感謝する」
「どういたしまして……もう直ぐお昼ね。ご飯にしましょう、手伝ってくれるかしら?」
 思いの外、会話に熱中していたようで、気付けば12時まで数分だった。
「勿論だ……と、言いたい所だが、私如きでは足手纏いにしか……」
「大丈夫よ、シルフィ」
 こんな時の為に、一緒に買ってあったある物がある。
「……家事用外骨格、ヘンデル。主、これは?」
「國崎技研ってとこが出してる、名前の通りのモノよ」
 神姫に対してかなり大きな箱を引っ張り出しながら店頭で見た謳い文句を思い出す。
「これで一緒にお料理出来るわね?」
「ああ、主よ。これなら十分な力になれよう」
 学生にはちょっと痛い出費だったけど、シルフィと料理が出来るのならお釣りが来る。


 武装神姫。
 私の、私だけの新しい家族









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