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えむえむえす ~My marriage story~

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キズナのキセキ
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浸食機械
引きこもりと神姫
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白濁!? 阪高神姫部
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The Armed Princess―武装神姫―
ウサギのナミダ
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アルトアイネス奮闘姫
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双子神姫
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武装神姫のリン
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戦う神姫は好きですか
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「ほほう、こちらの一角は華やかですね犬子さん」
「バトルが主流とはいえ、こういった需要も根強い人気を誇りますからね」
そして次に訪れたのは、アーマー・アクセサリーコーナーです。
バトルに使用できるアーマー類はもちろん、神姫を着飾る着せ替え用品も含まれるため、ウエポンパーツコーナーに比べるととても色彩きらびやかです。
「と言いつつ、『バトルに使用できる』『着せ替え用品』も充実しているあたり、実に油断がなりませんね武装神姫業界は」
「なんといいますか、バトルの場でもそれを追求する当たり、オシャレに関する執念は人間の女性も神姫も変わらないのですねぇ」
……そんな感想を持つマスターさんに対し、「武装神姫自身の要望よりも、オーナーが自分の武装神姫をこんな衣装で着飾りたいという要望のほうが多い」+「武装神姫のオーナーは男性が圧倒的」という統計は伏せる私です。これも、オーナーに伝える必要のある情報の取捨選択の一環なのです。
「それにしても……ヘタをすると武器よりも多いんじゃないですか?」
「基本的に性能さえ追求すればよい武器に比べれば、こちらはバリエーションが必要になりますから。
例えば使う銃が何色であるかにこだわる武装神姫はそうそう多くありませんが、着る服が赤いのか青いのか黒いのか白いのかは、どの武装神姫にとっても無視し得ない重要な問題なのです」
「ああ、それはわかる気がします」
「しかも、その服に組み合わせる小物なども考えれば、組み合わせうるパーツは多ければ多いほどよい訳で」
「それだけに需要は増える、それを見込んで供給も増える、と言うわけですか」
「さらに追記すれば、自らの需要を自ら供給しようとする個人なども現れるわけです」
陳列棚を見回せば、『TODA』や『Electro Lolita』、『M-collection』、『プチトマト』といった、いわゆる個人サードパーティのタグのついた商品も多く見受けられます。
「かくて武装神姫は、一層華やかになりにけり、ですね」
「そういうことです」
ふむ、とひとつ頷くマスターさん。
「ところで犬子さん」
「何でしょうマスターさん」
「犬子さんでしたら、どういった衣装がお好みですか?」
「……はい? あの、その、それはつまりその……」
「はい。せっかくセンターに来たのです。何か買って帰るべきだと思うのですよ」
「あ、はい、それが来訪の目的ですし、よろしいかと」
「で、せっかくですので」
マスターさん、ポケットの中の私を覗き込んで、にっこりと笑顔を浮かべました。
「犬子さんのオススメな『僕に有用なモノ』以外にも、犬子さんが望む『犬子さんの欲しい物』も買いたいと思いまして」
「それは……その、身に余るご厚意ですはい」
……なんと申しますか、『天にも昇る気持ち』とはこういった感情回路の軽度オーバーヒート状態をさすのでしょうね。もちろんドッグテイルは、とっくの昔に制御不能状態なのです。
ですが、本来ならば、生活サポート役としてはウェポンパーツコーナーでそうしたように、身に過ぎるお申し出はご辞退申し上げるのが筋なのでしょう。
しかし、お断りするには、あまりにもったいないお申し出なのも確かで。
あー、どうしたらよいのでしょうか。
「『日頃の感謝』『二人でのお出かけの記念』『初めてのプレゼント』、まぁ名目は何でもいいのですが、要するに今、僕は犬子さんに何かプレゼントを差し上げたい気持ちでいっぱいなのですよ」
う……!
マスターさん、そのお言葉は破壊的です。笑顔でそんなことを言われたら、脳内会議での「甘えちゃってもいいかなー?」派閥が議席の過半数を占めてしまいそうなのです。
そして対する「マスターさんの財政状況にご負担かけるのは申し訳ない」派閥は、抵抗は粘り強いながらも対抗手段はもじもじしながら返答を先延ばしにする牛歩戦術しか存在しないのです。
「さ、ご遠慮なさらずに。僕はただ、犬子さんの喜ぶ顔を拝見させていただきたいだけですから」
…………まことに申し訳ありません、ただいま満場一致で「甘えちゃえ!」が可決されました。
「でしたら、その……ありがとうございます、お言葉に甘えさせていただきます」
精一杯の感謝と申し訳なさを込めて、胸ポケットの中で深々と頭を下げる私です。
あーでも、そんな精一杯の神妙さも、暴走状態のドッグテイルが台無し感丸出しでお恥ずかしい。
そんな私を前にくすりと小さく笑ったマスターさん、改めて陳列棚に手を差し伸べて。
「さてでは、何がよろしいですか? もちろん、先ほどの武器コーナーのものでもかまいませんよ。
値段のことはお気になさらず。記念ですし、多少値が張っても構いませんから」
さて。
マスターさんのその言葉に、私は冷静さを取り戻します。
脳内会議に、新たなる議題が提出されます。すなわち、「何を買っていただくべきか?」
考慮すべき点は、やはり「マスターさんにとって有益か?」と言う点と、「要求するモノの値段をいくらに設定するか」と言う点。
前者は、いかにこれがマスターさん自身からの『私が喜ぶモノ』というオファーであるとしても、私がマスターさんにお仕えする武装神姫である以上、考慮せずにいられないポイントです。
実際、マスターさんに喜んでいただけるものであるなら、それは自動的に私自身の喜びにもなるので、この程度ならばオファーの未遂行には当たらないでしょう。
そして後者も、重要なポイントです。マスターさんからは気にしないよう指示があったとしても、やはり可能な限り低額に抑える方が望ましいと考えます。
私は陳列棚を見回し、『TODA』ブランドのスーツ一式に目を向けます。
私の業務内容上、いずれは人様の前でマスターさんのサポートを行なうことも考えられます。
その時に備え、マスターさんの武装神姫として恥ずかしくない服装を整えておくことも必要かもしれません。
お値段も、まぁ公式グッズに比べれば量産が効きにくい分割高ですが、さほど無茶な金額でもありせんし、少なくとも凝った機能の満載な武器などに比べたら低額です。
もちろん大前提として、この品自体の完成度の高さは満足のいくところでありますし、そもそも単純に衣装が増えるのは喜ばしいことです。
このあたりが、妥当なところでしょうか。
と、不意に周囲を影が覆いました。顔を上げると、マスターさんが私の顔を覗き込んでいるところでした。
「犬子さん? 『欲しい物を選んでる』目じゃなくて、『妥協するものを探してる』目になってますよ?」
……鋭い、鋭すぎますマスターさん。というか、そんな見事な洞察力をお持ちなのに、なぜリモコンの電池交換の際に堂々と絵で書いてあるプラスとマイナスを入れ間違えるのかが私には理解不能です。
「いや、お恥ずかしい。といいますか今回は洞察云々以前でして」
マスターさん、ぴっと私の背後を指差します。
「欲しい物を楽しく選んでいるにしては、しっぽが全然振れてないな、と思ってカマをかけてみました」
く、なんたる迂闊。振れなくてもいい時に勝手に振れて、振られなくてはいけない時に振られないこのドッグテイルは、きっと不良品に違いないのです。
「さ、変に妥協はせず、犬子さんの本当に欲しい物を教えてくださいね?」
えーと、なんと申しますか……いつもは安らぎを感じるマスターさんの笑顔に、今日はなにやら抗い得ぬプレッシャーを感じます。
「あるのですよね、欲しい物? 先ほどプレゼントのお話をしたときの目の輝き具合は、欲しい物がある輝きっぷりでしたよ?」
「マスターさん、追求に容赦がありませんね」
「あるのですよね?」
「………はい」
ごまかしも何もあったものではありません。
……と、いいますか。
実際のところ正直に申しまして、確かにお申し出を聞かされたときからずっと私の心を捕らえて放さない物品は存在していたのです。
以前、ネットでその存在を知り、それ以来密かに憧れていた物品が。
ですがそれは、現在所有のものと比べて取り立てて性能に変わりはなく、それでいて金額的にもかなり割高になってしまうので、候補からは外していたものでした。
ですが一番ほしい物はと聞かれましたら、間違いなくソレでして……!
「さ、それはなんですか? 教えてください」
「えーと、その……」
マスターさんの笑顔のプレッシャーに押されるように、私はおずおずと、販売コーナーの片隅を指差します。
そちらは……ウエポンパーツコーナーやアーマー・アクセサリーコーナーのような華やかさはなく、人の姿もまばらでしかもその方々は一様に『濃い』とか『深い』といった形容の似合いそうな方たちなのです。
「…………?」
マスターさんも訝しがりながら、しかし私の指し示した方向に足を運びます。
そこは言うなれば。
先ほどまで私たちがいたのがPC関係で言えばライトな層が訪れるソフトや周辺機器のコーナーとすれば、これから向かう先はHDDやらCPUやらマザーボードと言った、もう一層ディープなパーツの扱う場所で。
つまり一言で言ってしまえば、武装神姫の素体パーツコーナーなのです。
「ええと……ここに犬子さんのお望みのものが……?」
「はい、ここにあるはずで……あ」
私が声を上げると、マスターさんも私の視線の先に目を向けました。
むう、マスターさん、なにやら一層訝しげなご様子。
「あの……これが犬子さんご所望の……?」
「はい!」
むう、いけないいけない、つい声が弾んでしまいます。クールにクールに。
あとあなたも落ち着くのです、不良品ドッグテイル。
「ええと、確認ですけど……武器とか服とかでなくて、これがよろしいのですか?」
「はい、これです!」
そこにあったのは、ショーケースの中に鎮座された、一対の脚部パーツでした。
「武装神姫脚部パーツGS ver 1.13、これで間違いありません!」
と、弾みがちな声を抑え、マスターさんをうかがってみます。
「……あの、一部とはいえ武装神姫の素体パーツのため、かなり割高になってしまうのが問題で、ご遠慮していたのですが……」
ちらり、と値札に目を走らせるマスターさん。
「確かに少々値段は張りますが十分許容範囲ですし、犬子さんがこれをご所望でしたらお送りさせていただきますが……あの、素人目には判らないのですが、一体これは何が違うのでしょうか?」
「あ、はい! これはですね、つい先日追加された新パーツで、確かに基本的な機能や耐久性は以前のものと変わらないのですが、特筆すべきは上脚部及び膝部の可動範囲が拡大していることでして!」
ううむ、抑え様としても、ついつい弾む声が止まりません。このパーツを装着できたら、と想像しただけで浮き足立つし目は輝くし声は弾むしドッグテイルは暴走状態なのです。
「ええと……つまり、どういうことでしょうか?」
おっと、説明がマスターさん向けじゃありませんでした。いけません、やはり今の私は浮かれてしまっているようです。
ですが、マスターさん向けの判りやすい説明をしようとすると……その、私が憧れたその決定的な機能を口にしようとしたら、どうしても冷静になれそうにありません。
「はい、つまりですね!! このパーツに換装しますと……」
ですのでいっそ、その興奮状態のままで言い放ってしまうことにします。


「きちんとした正座ができるようになるのです!!」




「……………………………………………………」
「……………………………………………………」
はて、なんでしょうかこの沈黙は。
しかもマスターさん、なにやらヒジョーにビミョーな、なにやら遠くを見つめるような表情でいらっしゃるし。
近くには人影もまばらな売り場に、人の賑わう遠くの売り場からの喧騒がかすかに響く中、ドッグテイルがぱたぱたと振られる音だけがイヤにはっきり聞こえてきます。
「……あの、マスターさん? やはりこれは、ダメでしょうか?」
ドッグテイルを丸めて恐る恐る聞く私の声にはっとなったマスターさん、慌てたように話し始めました。
「あ! いえ! すいません、つい考え事をしてしまいまして! いえ大丈夫ですよ、犬子さんがこれをご所望と言うのでしたら買いますとも! ですがその、なんというか……」
そこで一度言葉を切り、再びヒジョーにビミョーな表情になったマスターさん。
「……色々とゴメンナサイ犬子さん」


……はて、なぜに私は謝罪されているのでしょうか?






○筆者注:8/30のジオラマスタジオのバージョンアップにて、武装神姫に正座の姿勢を取らせることが可能になったのを、「それが可能なパーツが追加された」と解釈してみました。
参考URL:http://www.shinki-net.konami.jp/journal/29_dai6dan.html






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