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えむえむえす ~My marriage story~

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The Armed Princess―武装神姫―
ウサギのナミダ
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アルトアイネス奮闘姫
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双子神姫
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武装神姫のリン
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戦う神姫は好きですか
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妄想神姫
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武装神姫~ストライカーズ・ソウル~
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 西暦2036年、世界には「神姫」というモノが存在していた。
神姫は、全高15cmの“心”あるフィギュアロボである。
神姫は、つまりは機械であり、人間の被造物である。
そして神姫は、どうしようもなく“女”である。

 機械の身である神姫に生殖能力など無く、それはただ創造者に設定されたジェンダー。それ故に、その“心”を支えるアイデンティティは、ただ一つ、“女”である事。


 しかし、そうでありながらも、神姫には“それ”を失うという事態が発生しうる。それが、“G・L”


G・L ~Gender Less~


序章 語り始めるとすれば、その平凡な冬の日より




 暗い部屋。乱雑な部屋。狭い部屋。谷のような部屋。そこで、溺れるように眠っていた男は、微かな眩しさに身をよじる。視線の先、その光源であるスタンドライトの下には、漆黒の【玉座】に身を預け、身に余るほどの大きさの洋書を器用に捲っている人形の姿。それは神姫。素体は忍者型フブキ。だがその黒い肢体には白の幾何学模様が際立つように施され、そして頭部を彩るのは、散りばめるような紫銀。

「・・・あら、起きたの? 悪いわね。まだ早いのに」
「・・・。今日は・・“女言葉”なんですね」
「“男言葉”はたまによ。どちらにしろ酔狂と言えば酔狂ね」
  違和感。

 その男-八木義人がまだ眠そうに身を起こすと、神姫は本を閉じ、そして、笑う。
「ふふっ、あなた、早く顔洗ってきなさいよ。よだれ、それに髭。おまけに服も昨日のまんま」
「・・・はい・・・」
  脱衣、白衣。脱衣、上衣。
「どうせならシャワー浴びてきなさいよ。幾ら寝不足でも、少しはマシになるんじゃない?」
「・・・貴女は、いつも朝から元気でいいですね。“眠らない”のですから仕方ないのかも知れませんが」
  違和感。
「こら、貴女なんて呼ばないの! あたしを呼ぶ時はアニー、もしくはアニーちゃん、でしょ?」
「・・そうでしたね、すみません。所で、下も脱ぐのであっち向いていて下さい」
  脱衣、下衣。
「別に良いじゃない。“同姓でもある”んだし」
「同性でも異性でも、アニーさんの覗き方はセクハラ臭いんですよ」
「じゃああたしのハダカも見る? 胸の形には自信あるけれど、“この胸の中、からっぽ”だから感触は悪いかも知れないけどさ」
「とりあえず“自分と同じもの”が付いている人を脱がす趣味はありません」
  違和感、違和感、違和感。

  水音、流音。
「ホント、つれないわよねえ。なんつって」
 言いながらアニーは【玉座】を操作する。【玉座】は音もなく浮き上がり、本棚の前へ。先程まで読んでいた洋書を戻すと、今度はかいがいしく(?)義人の脱いだ衣類を集め始める。洗濯機の前まで運ぶと、バスルームから彼が話しかけて来る。
「けれど、アニーさんも毎晩飽きませんね。情報なんて、“ネットワーク上で幾らでも手に入る”でしょうに」
「あっちは大体の事しかないし、まとまってもいないのよ。結局本の方が役に立つわね。そんな言うならあなたも買わなければいいじゃない、こんなに」
「それは殆ど、父のお下がりですよ。アニーさんの“先代のマスター”でもある・・」
「ああ、仙司のね。彼とはホント、短かったわよねえ」
「まあ、お陰で、アニーさんが僕を“次のマスターに選んでくれた”のでこの医院も保っているんですけれど。僕には経営手腕無いし、正直、小梅さんと2人だったらどうなっていた事やら」
「ってこの八木医院が傾いた事自体、仙司が死んじゃったからじゃないのよ!!」
「ああ、それもそうでした」
「全く、仙司ったら名医だなんて言うから楽させてくれるかと思いきや、こんなお荷物とついでに赤字帳簿まで置いてくんだから」
「・・・というか、それでは“マスターではなくパトロン”じゃないですか」
「う!? そりゃあまあ、前の前の浩平には【ビテンヤシャ】の改造やらせたりさ、その前の綾ちゃんには【だいじなところ】作らせたりとかしたけれども、あたしがあの子達を慕ってたのもホントよ? あ、でもやっぱりアレは処女に作らせるべきじゃなかったかも。ちょっと造形甘いのよね~」
「誰もそんな事聞いていません」
「ちっ、誤魔化せないか」
  違和感、違和感、違和感、違和感。

「あれ? 準備してくれたんですか?」
 湯上がりでバスタオル一枚の義人は、コーヒーと朝食が並んでいたテーブルに驚いた。料理は普段義人の管轄。味付けに文句を言うだけのアニーは普段そんなことはしない。
ではそのアニーはと言うと、何故か神妙な顔つきで彼を見つめている。手には身に余る大きさの、焼きたてのトースト。
「いや、それがね、もう来ちゃったのよ、小梅ちゃん」
「え・・ですがまだ朝4時・・・」
「センセー! はやく医院開けましょうよ~!」
彼の言葉を遮る、ドアの向こう―邸宅の医院側出口からの明るい声。未だ闇に沈む冬の暗い朝の中、篠田小梅は既に看護服を来て、小さな医院を開けるのを待ち勇んでいた。
「・・・どうして、いつも早く来るんでしょうね、あの子は」
「そう言う訳で早く着替えて突っ込んじゃいなさいコレ」
「・・・はい」
「・・・さて、今日も無駄に慌ただしくなりそうね」


“G・L《Gender Less》”、それは、それはMMSの“心”に内在する根元的なバグ。“女”の消失、アイデンティティの崩壊。発症者の多くはそのまま“心”の崩壊、機能停止。・・・しかし。


「ほら、さっさと支度なさい! 鍵はこっちよ」
「すみませんね、いつも迷惑かけてばかりで」
「そう思うなら恩返しなさいよ」
「そうなると・・・やはりアニーさんのその捻じ曲がった性格やら“性別”やらを直すべきでしょうか?」
「言うわねえ、義人のクセに」
「だって、不便でしょう? どっちつかずなんてものは」
 それでも生き残るモノは存在する。

 其の名前、アニー・“ザ・ファナティック”其は異端、其は異常。其はG・L《Gender Less》、その最初の発症者、最初の克服者。

「・・・あたしは、どっちだっていいのよ」
 其は、“中性”。






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