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 いつもどおりの帰り道。
「静香……」
 私はトートバッグのポケットから顔を出し、斜め上に見える主へと声を掛けた。
「なぁに? ココ」
 戸田静香。
 この私。武装神姫『ハウリン』タイプ、個体名ココのマスターだ。
 いつも通りの帰り道。
 いつも通りの静香の笑顔。
 いつも通りじゃないのは、多分、私だけ。
「何か言いたそうね?」
 どうやら、静香は全てお見通しらしい。
「どうして、マイティにライダーシステムを?」
 多段変身装甲『キャストオフシステム』
 超高速化駆動プログラム『クロックアップ』
 ぷちマスィーン専用オプション『ゼクター』
 そして全てを統括する『ライダーシステム』
 どれもデータだけの代物ではない。バーチャルファイトの時にはポッドの中に追加装備として一緒に設置する、紛う事なき現物だ。
 マスクドフォームの追加装甲には制御用のぷちマスィーンが付き、裏にちゃんとキャストオフ後の衣服が仮止めしてあるし、ゼクターには装甲とは別に専属のぷちマスィーンがわざわざ装着されている。
 やろうと思えば、この現実世界でもゼクターを翔ばし、マスクドフォームをまとい、キャストオフしてクロックアップまでできてしまうのだ。
 それを作ったのは……そしてそんな暇なコトに手を出すのは……当然ながら我が主、戸田静香しかいない。
「どうしてって……」
 長く綺麗な黒髪をゆらりと揺らし、少しでも悩む素振りを見せるのかと思いきや。
「その方が楽しいから」
 悩むどころか、静香は即答した。
「…………」
 まったくもう、この人は……。
「っていうか、こんなもの独り占めしててもしょうがないでしょ。どうせ役に立たないんだし」
「まあ、それはそうですが……」
 私のいつもの変身もだが、一見強そうに見えるライダーシステムも欠点だらけのシステムだ。
 クロックアップはAIやモーターに多大な負荷を掛けるし、キャストオフは普通の装甲解除と何ら変わりない。むしろ二段目の装甲を付けている分、普通の装備よりもはるかに重い。
 ゼクターを担当するぷちマスィーンに至っては、武装どころか装甲板さえ付いていないのだ。その割には、ぷちマスィーンズの制御には私のAIの一部がしっかり使われているわけで………これをリソースの無駄遣いといわずして、何と言おう。
 マイティの戦闘スタイルに合わないと、マイティのマスターが渋るのも当然だ。
 そもそも、アレに合った戦闘スタイルの持ち主というのが想像できない……って、あれ?
「マスター。今、ライダーシステムを役に立たないって言いませんでした?」
 しかも即答で。
「言ったけど?」
 どうやら聴覚回路に異常はないらしい。
「それは、無駄という意味ですか?」
「まあ、そうなるわねぇ」
 言語解析プログラムにも問題はないようだ。
「じゃ、何であんな物を?」
「だって、カッコイイじゃない。マイティちゃんも喜んでたし。それだけじゃ、ダメ?」
 …………。
「そういうもんですか」
「当然でしょ?」
 呆れ顔の私に、静香は極上の笑みを寄越してくれた。



魔女っ子神姫ドキドキハウリン

その2




 市街の少し外れにある閑静な住宅地。
 築二十三年の一戸建て。ローンがあと何年残っているのかは極秘事項なのでここでは伏せておく。
 ともかく、ごくごく普通の二階建て一軒家が、我が主の本拠地だ。
「ただいまー」
 スニーカーを脱ぎ捨て、静香はひょいと玄関へ上がる。代わりに私がバッグから飛び降りて、脱ぎ散らかされたスニーカーを揃えておく。
 たんたんと軽い足取りで階段を上がり、そのまま二階の自分の部屋へ。私には階段は少し大きいので、一段一段跳躍しながら後を追う。
 静香は自室のドアを開け、そのまま中へと。開けっ放しのドアを閉めるのは、当然ながら私の役目だ。
「……はぁ」
 背中にバタンという音を聞いて、いつも通りのため息をつく。
 目の前にあるのは、大きさが極端にまちまちな作りかけの服と、材料らしい布きれの山。その隣にはプラスチックと工具がちょっとしたオブジェを作っていて、それに埋もれるように手品やプログラミングの専門書が投げ出されている。
 どこからか伸びてきて足元をウネウネと這い回る無数のコードの類は、部屋の隅にあるテレビやパソコン、出しっぱなしの神姫のシミュレーターに繋がっていた。
 畳敷きの床が見えるのは、着替え中の静香の足元だけ。
「やっぱ、家が一番だわ」
 正直、ここからあの精巧な衣装が生まれるなんて、誰も信じないだろう。常に目の当たりにしている私でさえ、いまだに信じていないのだから。
「ココも疲れた?」
 履いていた細身のデニムを無造作に放り投げ、静香はTシャツとショーツだけの姿でベッドに腰を下ろす。
「私も疲れちゃった」
 力なく、ばたんと横に。
「……疲れたのは良いですから、ズボンくらい穿いてください、静香」
「やぁよ。疲れたー。自分の部屋でくらい、リラックスさせてー」
 リラックスし過ぎです、静香。
 ゼクター二つと私の衣装の調整、突貫工事でしばらく夜更かしが続いてたのは知ってますけど、仮にも女の子でしょうに……。
「ココがはかせてくれたら、はくー」
「神姫に着替えさせてもらうマスターがどこにいるんですかっ!」
 ほら、こっちにお尻向けたって何にも出来ませんから。
「ここに一人……」
 ……いや、本気で勘弁してください。
「部屋を片付けろとは言いませんから……」
 何というか、もう少し、ねぇ?
「えー? 部屋なら十分片付いてるじゃない」
「これで!?」
 どう見ても、たまにテレビに出てくるゴミ屋敷と同じなんですが。
 私が静香と出会ってからもう随分経つけれど、この部屋が一般論で言う
「片付いた』という状態になったのを見たことがない。
「ココぉ。片付けの定義は?」
 静香の問いに、反射的に辞書ファイルを展開。回答を呼び出すまでに、一ミリ秒と掛からなかった。
「乱れているものを揃えて、あるべき場所に整えること。整理とほぼ同義です」
 私が一瞬で辞書を開けるのも、ひとえに内部のデータベースをこまめにデフラグしているからだ。
「じゃあ、十分片付いてるじゃない」
「……乱れまくってるように見えるんですが」
 布の山など、端切れなのか完成品なのか途中経過なのかそもそも材料の段階なのかさえ分からない。
「あなたにはね」
「静香には分かるんですか?」
「あったりまえじゃない」
 ベッドに寝ころんだまま自信満々の静香に、私は神姫用の服(らしきもの)を拾い上げてみた。
「では、これは?」
「作りかけのあなたの新コスチューム」
「そんなもの作ってたんですか……」
 後でこっそり捨てておこう。そう思いながら、今度は人間の服の袖らしき物を拾ってみる。
「では、これは?」
「あー。コニーちゃんに頼まれてた、防弾ジャケットだったかなぁ?」
「どう見ても人間サイズなんですが……」
 ジャケットの格好をしていないというか、そもそも静香、こっち見てないし。
「いいじゃない。そんな細かいこと」
 本当に整理されてるんですか、静香。
「要はあれよ。手の届くところに、ちょうどいいモンがあればいーのよー」
「そんなもんですか……」
「そうよ」
 静香は足で毛布を器用に手繰り寄せ(足繰り寄せ?)、もぞもぞとその中へもぐり込む。
 やれやれ。今のうちに……。
「あ。掃除するのは勝手だけど、ちゃんとエプロン付けてやりなさいよー?」
 うわ見抜かれてる。
「でも、何故にエプロンを……?」
 静香の部屋を掃除する場合、私のプラスチック製のボディに落ちない汚れが付く可能性は限りなく低い。むしろ、布製のエプロンを付けて掃除すれば、エプロンが汚れてしまうはずだ。
「ココは女の子なんだから、ちゃんとした格好しなきゃ」
 ……それ、今の静香にまるまるお返ししたいんですが。
「……却下」
 また見抜かれた。
「じゃ、あたしちょっと寝るから、おかーさんがご飯って呼んだら起こしてね」
「……はいはい」
 くうくうと寝息を立て始めた静香にもう一度ため息をつき。
「……お尻が丸見えじゃないですか、静香」
 私は掃除と毛布の位置を正すため、エプロンとサブアームを取りに自分の部屋に戻るのだった。


「やれやれ……」
 身に付けたのは、淡いフリルの付いた真っ白いエプロン。
 背負ったのは、ストラーフのサブアーム。もちろん我が家にストラーフタイプはいないから、静香が別売りのパーツを買ってきたものだ。
 部屋に置いてある鏡を見れば……真白と漆黒の対比があまりにミスマッチで、笑いを通り越して呆れそうになる。
「とりあえず、静香かな……」
 ベッドの上に飛び上がり、お腹のあたりから下がっている毛布の端をサブアームでホールド。
「ほら静香。風邪ひきますよ」
 そう言いながら、思い切り引き下げようとして。
「ひぁっ!」
 どうやら静香も毛布の反対側をしっかり掴んでいたらしい。
 引き合う両者の間に圧倒的なウェイト差とパワー差がある場合。負けた方がどうなるかと言えば、答えは火を見るよりも明らかなわけで。
「んぷっ!」
 ぽふ。
 バランスを崩した私は、綿百パーセントの薄布に包まれた柔らかな丸まりに顔を埋めてしまう。
「んぅ…………」
 起こしてしまったかな? とも思ったが、静香の眠りは思ったよりも深いらしい。わずかに身じろぎしただけで、それ以上の動きはないようだ。
 ふぅ、と胸をなで下ろし、静香に気取られぬよう、そのままの体勢でこれからどうするか考える。
 一度起こして毛布を掛け直させるのが一番確実なのだろうが、無理に起こすのも気が引ける。そもそも静香の寝起きは良くないから、作戦の成功率は三割強といったところか。
 だとすれば、適度に刺激を与えて寝返りを打たせるのが、次に確実な手段ということになる。ただ、こちらも寝返りを打って逆に毛布がはだけてしまう可能性があるから、成功率は二割もないだろう。
 助けを呼ぶにも、帰ったときの反応からして家には誰もいないようだ。応援は期待できない。
「それにしても……」
 頬に伝わってくる静香のお尻の感触は柔らかくて、ほんのりと暖かった。かすかな香水の香りと、汗の匂いが健康的な色気を……って、何を考えてるんだ私は!
「ん……っ」
 慌てた私の動きに反応したのか、毛布を被ったままの静香から、小さな声が聞こえてきた。
 危ない危ない。もう少しで起こしてしまう所だった。
 ……まてよ?
 私はもう一度、静香のお尻に頬を寄せてみる。
 シンプルな淡いピンクのコットンが、さらりとした肌触りを……いや、そこじゃあなくて。
「ン……」
 ほんの少し、身をよじる静香。
 反応はそこで止まり、再び毛布の中から穏やかな寝息が聞こえてきた。
「これだ」
 この程度の刺激なら静香も起きずに済むし、上手く身をよじってくれれば毛布もちゃんと掛かる。何より私も気持ちい……いやいや、このさい私の事はどうでも良いんだ。
 どうでも。
「静香……」
 そっと声を掛け、お尻に三度、頬を寄せる。
「んぁ……」
 失敗。
「静香ったら……」
 今度はサブアームで軽く撫でてみた。
「ひ………ン………っ」
 おっと。爪先が痛かったのか、反応がちょっと大きくなりすぎた気がする。
 起こしてしまっては本末転倒だ。気をつけないと。
「風邪ひきますよ……静香」
 サブアームを後ろに回し、今度は自分の手で触れてみた。
「んん………」
 少し動かして、静香の反応を確かめる。
 まだ、大丈夫。
「ん……っ」
 足の付け根から背中に向けて、やや大きな動きで滑らせていく。
「んふ…………」
 やはり軽い身じろぎだけで、こちらの期待する動きにはなかなか至らない。
 両手を触れさせ、今度は円を描くように静香のお尻を責め……いやいや、刺激を与えていく。
「ん……は………っ」
 鼻に掛かった静香の声に、私のAIが熱くなっていくのが分かった。
 戦闘の時や、クロックアップの時のような直線的な熱さではない。もっと躯の奥底からじわりと来る、愛しさを伴った甘い熱。
「静香……静香ぁ……」
 いつしか私は静香のお尻を揉みながら、自分の頬を寄せていた。舌を伸ばし、コットンに覆われた柔肉をそっと舐め上げる。
 全身を静香にお尻にすり寄せ、体中で彼女の熱を感じようとしていた。エプロンがずり落ちたようだが、それさえも気にならないほどに。
 この柔らかい感触を、汗の匂いと暖かさを、いつまでも楽しんでいたい。そんな想いがウィルスのように私のAIを侵食し、冒していく。
 壊れてしまったのかな。
 でも、それでもいい、とさえ思ってしまう。
「ココ……?」
 その声が、掛かるまでは。


「ココ?」
 柔らかな声に、私の昂ぶったAIが一気に冷えていくのが分かった。
「……ひっ」
 呆然と数歩後ずさればそこに、先程まで愛でていた薄桃のお尻が覆いかぶさってくる。
「静……香……?」
 こちらを見下ろす少女の名は……戸田静香。
 私の、ご主人様。
「何だかお尻を触られてると思ったら、犯人はあなただったのね?」
「あの……いつから、起きて?」
「あなたがそのサブアームで触れたくらい……かな?」
「ひ……っ!」
 それ、本当に最初の最初じゃないですか!
「思ったより気持ち良かったから、そのままにしてたんだけど……ダメじゃない」
「すいません……」
 私のAIが、暴走してしまったみたいで……。
 いや、そんなことは理由にならないはずだ。主に従うはずの神姫が、こともあろうに主の体に悪戯するなんて……。
 静香はどうするのだろう。
 バックアップを上書きするのだろうか。
 それとも、この狂ったAIを初期化するのだろうか。
 まさか、このまま廃棄…… 
「女の子を触るときは、もっと丁寧に扱ってくれないと……」
「……はひ?」
 呆然とする私の小さな手を執り、静香はそっと私を導いた。
 前に掛かった重心にバランサーが勝手に働き、足は私の意志に反して前へ前へと進んでいく。
「ほら、ココ。こっち、触ってみて」
「え……?」
 触れたのは、ショーツの股間を覆う、少しだけ厚い布の部分。
 くちゅ……。
 さして力を入れてもいないのに、そこから溢れるのは、濡れそぼった水の音。
「濡れて……?」
「うん。ココが気持ち良くしてくれたから、濡れちゃったんだよ」
 そのまま手を離さずにいると、そこを中心に黒い染みが少しずつ広がってきた。
「私が……?」
「あなた、さっきどうやってたの?」
「どうやってたって……」
 起きていたなら、知っていたはずだけれど……。
「いくら私の体が柔らかくても、あなたがお尻で何やってたかなんて見えるわけないでしょう?」
 その割には、さっきサブアームが触れたのは知ってたじゃないですか。
「だから、こっちで……」
 背中をとん、と押されれば、私の前には黒い染みの広がった静香の股間がある。
「……はい」
 もう、逆らう気はなかった。


 主に言われるがまま、そっと頬を寄せる。
「まず、こうしました……」
 二重になったコットンは少しだけゴワゴワしていて、お尻を触ったときほど気持ち良くなかった。
 それでも、布一枚隔てた静香の中から立ち上る匂いに、私の思考は麻痺しそうになる。
「それから?」
 静香の言葉に、名残惜しげに頬を離し、
「サブアームは静香が痛がったから、指で、こうやって……」
 今度は手のひらをショーツの中央に触れさせた。
 五本の指を使いながら、ゆっくりと撫で上げていく。
「あ、それ、気持ちいいかも……」
 静香の望むまま、手のひらを往復させる。黒い染みはもう股間全体に広がっていて、ショーツの元の色など分からないほどだ。
「静香、指がビショビショに……」
 手を離すと、何やら粘っこい液体が私の指に絡み付いていた。何となく握ってみれば、ぐちゅり、という音と共に透明な液体が指の隙間から溢れ出す。
「あら、ごめんなさい」
 静香は私の体を優しく持ち上げると、ドロドロに汚れた私の手をそっと口に含んでくれた。
 私の腕に、お尻よりももっと柔らかく、もっと暖かい感触が伝わってくる。
「あ……静香、それ……きたな……」
 手に付いた粘液が静香自身の愛液ということくらい、私にも分かっていた。
「ココが気持ち良くしてくれたのに、汚いわけないでしょ?」
 けれど、それを知っていてなお、静香は私に微笑みかけてくれる。
 ちゅぱちゅぱと音を立てて、濁液に濡れた私の手を清めてくれている。
「静香……」
 愛しい。
 この人を、もっと気持ち良くしたい。
 その感情が、私のAIを再び覆い尽くしていく。
「静香ぁ……」
 ベッドに降りた私は、再び静香の股間に両手を触れさせた。
「ひゃっ! コ、ココっ!?」
 しかも今度は、サブアームも使ってだ。
 湿ったショーツを力あるサブアームで掴み、横へとずらしてやる。
 くちゅ……という水っぽい音と共に、静香の大切な場所が私のカメラアイに映し出される。
「本当ですね。こんなに濡らして……」
 サブアームでショーツを固定したまま、私の両手はぴったりと閉じた大切な場所を掴み……。
「や、やだ……そんな……開いちゃ……」
 くぱぁ……という音が聞こえた気がした。
「静香、とっても綺麗……」
 とろりとぬめったその場所は、柔らかく暖かく、何かを待つようにその艶めかしい姿を見せている。
「恥ずかしいよぅ……ココぉ……」
「だって、静香が誘ってくれたんでしょう? それに、嫌なら私の体をつまみ上げたら済むことでしょうに」
「そ、それは、そうなんだけど……」
 けれど、静香がそうする気配はない。
 どうせ処分されるなら、静香の可愛いところを全て見ておきたい。可愛い声を全て聞いておきたい。
 私達が死んだ後、どうなるのかは分からないが……もし魂があるならば、その想いを抱いて死ねるという希望だけは得ることが出来る。
「静香の中、とっても暖かそうですよ」
 拳を握り、半開きになった秘裂にそっと埋めさせた。
「ひゃっ! ちょ、ちょっとっ!」
 静香の唾液とこぼれる愛液で、私の腕もドロドロだ。
 さっき舐めてもらった意味なんてなかったな、と思いながら、そのままゆっくりと腕を押し込んでいく。
「ひぁぁっ!?」
 ぎゅぶ、という音と共に、私の腕は二の腕まで静香の中へと呑み込まれていた。
「どうです? 静香。気持ちいいですか?」
「ん……っ……。細いけど、すご……っ」
 それは、私の腕なんかペンほどの太さもないけれど……。
「じゃあ、これは?」
 少しだけ腕を曲げ、静香の膣壁を軽く擦ってやる。
「やあぁぁっ!? な、中で動かしちゃ……っ!」
 静香の嬌声が心地いい。腕と手首を様々な方向に曲げながら、私は少しずつ静香の胎内を征服していく。
「静香の膣内、すごく暖かいです……」
「だ、だから……ってぇ……ひゃあぁぁんっ!」
 膣内で腕をぐるりと廻したのが効いたらしい。Tシャツに覆われた少し小さめの胸元が、息荒く上下しているのが見えた。
 もう少し力を込め、肩口まで挿入する。
「コ、ココぉ……そ、それ、以上はぁ……」
 一杯まで押し込んだそこで触れたのは、すぼまった硬い感触だった。
「処女……膜?」
「そ、そう……よ……。それ以上は、流石に……」
「残念です。これ以上は、私の腕も入りませんから」
 もう肩口まで押し込んでいて、私の腕もこれ以上は入りそうにない。
 仕方なく、静香の中から腕を引き抜いた。
「ひぅっ!」
 私の腕から、静香の愛液がぽたぽたとこぼれ落ちている。その滴りすらも愛おしくて、私はそれにそっと舌を這わせていく。
「でも……」
 そして、自分の指を舐めながら。
「へ……?」
 私の背中から響いたのは、ばしゅ、という装備のパージ音。
「これなら、入りますよ?」
 ぐちゅ……。
「え? あ、ちょっと、やめ……ひゃああっ!」
 私の細腕にはない力と太さに、静香の口から悲鳴がこぼれ出す。
「ひぁ……ぁぅ……んん……っ……!」
 関節部が呑み込まれるよりも先に、ストラーフのサブアームは静香の大事な処に辿り着いたらしい。
 そう。さすがに指先は外したが、私が背負うこのサブアームなら、静香をもっと悦ばせることが出来るはず。
「静香……。私に、思い出を下さい」
「ひぁ……ぁう……」
 ぐ、と力を込めれば。
「っっっ!!」
 静香の口から、悲鳴は聞こえなかった。
 何かを破り貫く感触と共に、私の腕よりはるかに長いサブアームが根本まで呑み込まれていく。
「どうですか? 静香」
 サブアームが拾う触覚をリンクさせれば、先程とは比べものにならない熱さと潤みが伝わってきた。
「痛……ぁ……。もぅ、ココのばかぁ……」
 機械の腕を咥えた静香の秘所から、赤い液体がとろりとこぼれ落ちる。
「だって、静香があんまり可愛いから……」
 それを指先ですくい上げ、ぺろりとひと舐め。
 金気を帯びた潮の味が、口の中一杯に広がっていく。
「ン……もぅ。私みたいな事言ってんじゃないの」
 静香は疲れたように笑うと、汗に濡れた指先で私の頭をそっと撫でてくれた。
「責任取って、気持ち良くしなさいよ?」
「はい。静香」
 主に言われるがまま、私は静香の膣内のサブアームをゆっくりと動かし始める。
 最初は単純な抽挿から。
「静香。この辺りは気持ちいいですか?」
「うんっ。いい、いい……っ!」
 そして、膣内で腕を曲げたり、廻したりといった動きを付け加えていく。
「ひぁ……っ! それ、ごりごりって……!」
「では、これは?」
 サブアームの挿入に載せて突き込まれたのは、私の腕だ。
 補助腕の大きな動きで気持ち良くできないところを、主腕の細かな動きが擦り立てていく。
「こ、ぁぁっ! そ、それぇ……っ、すごっ!」
 膣壁を押し広げるように動かしてやれば、静香の甘い鳴き声が私の耳を快く揺さぶった。
「静香……静香ぁ……」
「ココ…っ、ココ、ココぉぉっ!」
 ぷしゃぁぁぁっ!
 一際高らかな鳴き声と共に吹き出した透明な液体が、私の躯をびしゃびしゃに汚していく……。


 半裸の静香の手のひらで、私は全力でうなだれていた。
「静香……すみません」
「全くだわ」
 流石の静香も頬を膨らませている。
「どうやら、AIが暴走してしまったようで……」
 あまつさえ、静香にあんなことまで……。
 こんな私、さっさと廃棄処分してください。
 愛らしく乱れる静香を見られただけで、私は満足です。
「初めてが神姫なんて女の子、きっと私くらいよ?」
「はい……」
 静香の言葉が、私の心に突き刺さる。
「……ちょっと自慢になるかな?」
 ……いやいやいや。
 そんなこと自慢しないでいいですから。
「それよりあの、私のAIが暴走……」
「暴走、ねぇ」
 私を手のひらに載せたまま、静香は私をじっと見つめている。
「ね。ココは、私が嫌い?」
「そ、そんなことあるはずないじゃないですか!」
 コスプレ好きで、ワガママで、家ではだらしなくて、外面ばっかりよくて、部屋を全然片付けなくて、私に恥ずかしい格好ばっかりさせて喜んでても……。
 私はこの人が、好きだ。
「そうねぇ。好きで好きでたまらなくてしちゃったことなら、許してあげる」
「静香……」
「そこんとこ、どうなの?」
 そんなことを正面から聞かれるのは恥ずかしくてたまらなかったけど、私は絞り出すように答える。
「……好きで好きでたまらなくて、しちゃいました」
「声が小さいな。きこえなーい」
 つまらなそうに呟く、静香。
「好きで好きでたまらなくて、しちゃいました!」
「ついでにもう一回言ってくれると、お姉さん嬉しいなぁ」
 ああもう、この人は。
 もうヤケだ。
「静香のことが好きで好きでたまらなくて、しちゃいましたっ! 静香の初めてが貰えて、正直ラッキーとか思っちゃってますっ!」
 叫んだ私の唇に、柔らかい感触が来た。
 静香の、唇だ。
「ふふっ。なら、あげた甲斐もあるってもんね」
 そっと唇を離せば、愛液に濡れた私の顔と静香の唇の間に、とろりと濡れた橋が出来る。
「静香……」
「んー?」
「私を捨てたり、しないんですか?」
「なんで?」
「なんでって……んんっ!」
 言いかけた私の唇を、再び静香の唇が塞ぐ。
「あなたも意外としつこいわね。あなたも気持ち良かったし、あたしも気持ち良かったんだから。それでおあいこでしょ?」
「……はい」
 ようやく答えた私に、静香はいつもの極上な笑みを見せてくれた。
「じゃ、シャワー浴びに行きましょっか。そのままのココもすごくエッチでいいんだけど、さすがに洗わないと錆びちゃうしねー」
「…………」
 まったくもう、この人は……。
「返事は?」
「はいっ!」


 眠っていた私が目を覚ましたのは、あるはずのない明かりを感じたから。
「ん? 起こしちゃった? ココ」
 夕方のだらしない声ではない。覚醒した静香の、柔らかく、優しい声が、私をふわりと包み込む。
「いえ……」
 時刻は深夜二時。静香はデスクの明かりだけを点け、何かの作業をしているらしい。
「何をしているんですか、静香」
 こんな夜中にまで彼女が学校の課題に取り組むはずがないから、恐らくは趣味の何かなのだろうけれど……。
 手品から電子工作、裁縫からプログラミングまで、静香の趣味は広すぎて、何をしているのか見当もつかない。
 さすがに気になったので、机の上に登ってみる。
「まさか、私の新コスチュームですか?」
 布を私の指先ほどのサイズに折り、極小の裁縫コテで折り癖を付けていた。何事もないようにこなしているが、本来なら桁外れの集中と熟練が要される作業らしい。
 らしいというのは、こんな作業を静香以外の人間がやっているのを見たことがないから、なのだが。
「ゆかり先生に言われてた課題、忘れててね」
 景山ゆかり女史。
 服の作り方などを個人的に習っている、いわば静香の裁縫の師匠と言える人物だったはず。
「そうですか」
 神姫サイズの服に、早着替えなどの恐ろしく込み入った仕掛けを施す静香が、師匠と呼ぶ人物。
 私は実際に会ったことがないが、静香以上に凄い人物なのだろう。
「夜更かしは体に毒ですよ、静香」
 あと相変わらずのその格好も何とかしてください。
 せめてパジャマくらい着ないと、風邪ひきますよ。
「んー。適当に切り上げるよ」
 こちらを見ることもなく、ぽそぽそと呟く静香。これは、徹夜する気満々なポーズだ。
 これで高校では品行方正、成績も上位に入っているというのだから、人間というものは(というか、戸田静香という人物が)良く分からない。
「それでは、私は先に休ませてもらいますね」
 このモードに入った静香を止めることは、私には不可能だ。
 なら、私に出来ることはただ一つ。
 明日静香がちゃんと起きられるよう、先に寝てしまうことだけだ。
「ん。お休み、ココ」
 さしあたり、静香が風邪をひかないよう、エアコンのスイッチを点けると……。
「お休みなさい。静香」
 私は、再び眠りに就くのだった。





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