CHF番外編
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その一
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その一
『サラの怖い話・人面犬』
サラ「怖い話その一」
マイ「唐突だなん。夏だからって無茶すると自滅するぞい」
サラ「わたしはある日・・・夜中に窓から外を眺めていたんですよ」
マイ「しかも無視かよ!? ・・・まあいいんだなん。それで?」
サラ「ハルナの寝顔を見るのにも飽きたんです。まぁそれで窓から見てたわけなんですよ。夜中の道ってのは誰も通らなく手ですね。なかなかに神秘的というか恐怖の対象と言うか・・・ほら、人が作ったのに人がいない恐怖と言うか」
マイ「あー廃墟ステージとかな? アレは結構怖いかも」
サラ「でしょう? そんな怖さを楽しみながら私は眺めてたんですよ」
マイ「楽しんでたのかよ」
サラ「まぁそれは置いといて。道を見てたら何かがゆっくりと歩いてるんですね。こんな時間に出歩く人がいるんだと思ってよく見てたんですよ。暇でしたから。・・・・そしたらその人、小型犬をつれてたんですね」
マイ「まぁ犬の散歩じゃないのかなん? 人には事情ってもんがあるし」
サラ「えぇまぁわたしもそう思いまして。小さい犬でしたから何犬だろうと目を凝らしてたんですね。そしたら・・・その飼い主の人、犬に話しかけてるんですよ。しかも、やれお隣さんがどうしたとかの世間話を普通に」
マイ「・・・・・いや、別に犬かってれば結構話しかけるもんらしいぞ? ハチやんの親戚のお母さんもそうだし」
サラ「・・・えぇまぁそうなんですが。・・・・問題なのは犬も話しかけられたことに対して・・・・・・喋ってるんですよ。しかも流暢な日本語で」
マイ「・・・・・・・・・・・・・え?」
サラ「・・・・・何かおかしいと思ってですね。スターライトゴーグル(光を増幅して夜でも見えるようにする暗視装置)をつけてみたんですよ・・・そしたら・・・・・・・・」
マイ「・・・・そ、そしたら・・・?」
サラ「・・・・その犬、人間の顔がついてるんですよ。綺麗な女の子の顔が」
マイ「――――――――――――!?」
サラ「そして喋ってるんですよ。・・・・・・・・その、女の子の顔が」
マイ「――――――――――――――――――――――――――――」
サラ「・・・結局、話しながら人面犬とその飼い主は・・・去って行きました。後には何も残さずに・・・・・」
マイ「―――――――――――――こ、怖・・・・ん? ちょいと待つのだ。それって」
サラ「それって?」
マイ「・・・・フル装備のハウリンじゃないのか?」
サラ「・・・・・」
マイ「・・・・・」
サラ「・・・・・・・・・・・ばれたか」
マイ「うぉいっ!?」