再会と初対面と
「うっひゃぁ…こりゃスゲェな…」
テーブルの上に散乱する服、服、服
といっても人間の服ではなく、神姫のインナースーツである
形状もアーンヴァル等が着るフルカバー型、マオチャオ等のワンピース&ニーソ&手袋型
…さすがにジルダリアやイーアネイラのような際どい物は無いが、スポーツブラ&パンツorスパッツ型まである
勿論、誰かの趣味で置いてある訳ではない
これらは全部、國崎が開発した最新素材「特殊フォームラバー」を使った試作品である
この新素材は極めて高い対衝撃性能を持ちながら、従来以上の防刃、耐熱、廃熱、通気性能を併せ持つスグレモノである
勿論、適度な伸縮性もあり、神姫の動きを損なうことはない
その事はたった今、ユキ達が証明してくれた
「すごいねコレ、これだけ動き回っても全然暑くないよ」
と言うユキはワンピース+ニーソ+手袋を着用
「きつすぎず緩すぎず、良い感じなのだ」
と言うミチルはフルカバー型を着用
「…うん、苦しくない」
マイちゃんはスポーツブラ+パンツに靴下を着用
「…どうやら、着心地や耐久性も問題ないな。あとは…」
「デザインですね」
そう。これら大量のスーツは全て白
普段ならこれからも5課に頑張って貰うのだが、今回は営業3課のアイデアで各地で活躍している優秀なデザイナーに手がけて貰おうと言う企画が持ち上がっていた
元々は普段着のみの期間限定商品のコラボレーションの予定だったが、せっかくなのでインナースーツの柄もデザインして貰おうということになったのだった
そしてその第1弾として全国から有名な個人ディーラーを中心にピックアップされた人の所へ交渉に行くことになった
しかし我が社の営業人数はさほど多くない
そこで遠くには営業の人間に行って貰うとして、近場は手が空いている技術課の人間が行くことになったのだった
そして俺も交渉へと赴く事になったのだが…
テーブルの上に散乱する服、服、服
といっても人間の服ではなく、神姫のインナースーツである
形状もアーンヴァル等が着るフルカバー型、マオチャオ等のワンピース&ニーソ&手袋型
…さすがにジルダリアやイーアネイラのような際どい物は無いが、スポーツブラ&パンツorスパッツ型まである
勿論、誰かの趣味で置いてある訳ではない
これらは全部、國崎が開発した最新素材「特殊フォームラバー」を使った試作品である
この新素材は極めて高い対衝撃性能を持ちながら、従来以上の防刃、耐熱、廃熱、通気性能を併せ持つスグレモノである
勿論、適度な伸縮性もあり、神姫の動きを損なうことはない
その事はたった今、ユキ達が証明してくれた
「すごいねコレ、これだけ動き回っても全然暑くないよ」
と言うユキはワンピース+ニーソ+手袋を着用
「きつすぎず緩すぎず、良い感じなのだ」
と言うミチルはフルカバー型を着用
「…うん、苦しくない」
マイちゃんはスポーツブラ+パンツに靴下を着用
「…どうやら、着心地や耐久性も問題ないな。あとは…」
「デザインですね」
そう。これら大量のスーツは全て白
普段ならこれからも5課に頑張って貰うのだが、今回は営業3課のアイデアで各地で活躍している優秀なデザイナーに手がけて貰おうと言う企画が持ち上がっていた
元々は普段着のみの期間限定商品のコラボレーションの予定だったが、せっかくなのでインナースーツの柄もデザインして貰おうということになったのだった
そしてその第1弾として全国から有名な個人ディーラーを中心にピックアップされた人の所へ交渉に行くことになった
しかし我が社の営業人数はさほど多くない
そこで遠くには営業の人間に行って貰うとして、近場は手が空いている技術課の人間が行くことになったのだった
そして俺も交渉へと赴く事になったのだが…
「はい、それじゃあ夕方6時に…では」
チン…
どうにか相手にアポを取る事が出来た
俺が交渉する相手は「TODA-Design」の戸田静香さんと「Electro Lolita」の槇野晶さんだ
共にこの界隈はもとより、全国的にも有名な人物だ
神姫マスターとしても有名だが、物作りに妥協を許さない事でも有名だ
他社からのオファーも殆どを断っている聞く
…ひょっとして、最初からダメだと思ってこの二人を俺に回した?
確かに俺って、こういう交渉はヘタだからなぁ…
「どうしたのじゃ、ケンシロウ?」
「あ、観奈ちゃん。いや、これから今度のコラボ企画の為に仕事の依頼をしに戸田さんの所に行く所なんだ」
観奈ちゃんは机の上の資料を見て…
「わらわも一緒に行って良いか?」
と聞いてきた
「うーん…」
まぁ、俺一人で行っても失敗は目に見えてるしな。観奈ちゃんが仕事の邪魔をする訳は無いし
案外、同じバトルマスターとして気が合うかもしれないし…
「んじゃ一緒にいこっか」
「わーい。いくぞミチルー!」
「あ、まだ早いって…」
「あー、香田瀬さん。悪いんですけど、そっち方面行くならついでにエルゴへの納品をお願いしたいのですが、宜しいですか?」
今に時間はまだ1時を過ぎた所だな…
「余裕あるから、構わないっすよ」
急遽、エルゴにも寄ることになった
俺は、急いで支度をして、観奈ちゃんとミチル、そしてユキを連れて車を走らせた…
チン…
どうにか相手にアポを取る事が出来た
俺が交渉する相手は「TODA-Design」の戸田静香さんと「Electro Lolita」の槇野晶さんだ
共にこの界隈はもとより、全国的にも有名な人物だ
神姫マスターとしても有名だが、物作りに妥協を許さない事でも有名だ
他社からのオファーも殆どを断っている聞く
…ひょっとして、最初からダメだと思ってこの二人を俺に回した?
確かに俺って、こういう交渉はヘタだからなぁ…
「どうしたのじゃ、ケンシロウ?」
「あ、観奈ちゃん。いや、これから今度のコラボ企画の為に仕事の依頼をしに戸田さんの所に行く所なんだ」
観奈ちゃんは机の上の資料を見て…
「わらわも一緒に行って良いか?」
と聞いてきた
「うーん…」
まぁ、俺一人で行っても失敗は目に見えてるしな。観奈ちゃんが仕事の邪魔をする訳は無いし
案外、同じバトルマスターとして気が合うかもしれないし…
「んじゃ一緒にいこっか」
「わーい。いくぞミチルー!」
「あ、まだ早いって…」
「あー、香田瀬さん。悪いんですけど、そっち方面行くならついでにエルゴへの納品をお願いしたいのですが、宜しいですか?」
今に時間はまだ1時を過ぎた所だな…
「余裕あるから、構わないっすよ」
急遽、エルゴにも寄ることになった
俺は、急いで支度をして、観奈ちゃんとミチル、そしてユキを連れて車を走らせた…
「コレが今回の納品リストです。確認とハンコお願いします」
俺は店長の日暮さんに商品が入った箱とリストを渡し、確認して貰っていた
『おい、あれ國崎観奈じゃないか?』
『バッカ、こんなトコに来るわけないだろ…』
『しかし、あのストラーフ、どうみてもミチルだろ?』
…なんか騒がしいな
「…はい、確かに。んじゃコレ判子」
ポン、っと受け取りの判子を押して貰う
「さてと、時間は…」
…まだ2時半だった
「ケンシロウ。少し上を見ていきたいのじゃが、よいかな?」
やはりランカーとしての血が騒ぐのか、上のバトルブースが気になるようだ
「まぁ最近の流行りを調べるのも悪くないか。んじゃ見ていくとしようか」
「余り派手に暴れないでくださいよ。そういうのは姉貴だけで十分ですから」
さすがに日暮さんは心配な様子だ
そりゃそうか
「分かってるのじゃ」
という訳で俺達は二階へと上がっていった
俺は店長の日暮さんに商品が入った箱とリストを渡し、確認して貰っていた
『おい、あれ國崎観奈じゃないか?』
『バッカ、こんなトコに来るわけないだろ…』
『しかし、あのストラーフ、どうみてもミチルだろ?』
…なんか騒がしいな
「…はい、確かに。んじゃコレ判子」
ポン、っと受け取りの判子を押して貰う
「さてと、時間は…」
…まだ2時半だった
「ケンシロウ。少し上を見ていきたいのじゃが、よいかな?」
やはりランカーとしての血が騒ぐのか、上のバトルブースが気になるようだ
「まぁ最近の流行りを調べるのも悪くないか。んじゃ見ていくとしようか」
「余り派手に暴れないでくださいよ。そういうのは姉貴だけで十分ですから」
さすがに日暮さんは心配な様子だ
そりゃそうか
「分かってるのじゃ」
という訳で俺達は二階へと上がっていった
「やっぱりここの熱気は凄いな…」
全てのマシンがフル可動している
さすがに土曜ともなると学生を中心としたグループが多いようだ
「どうだい観奈ちゃん。良さそうな人はいた?」
ふと見ると観奈ちゃんは、バトルロイヤルをしている筐体をじっと見ていた
…観奈ちゃんだけじゃないミチルもジっと見ていた
「どう思う?ミチル?」
「間違いないのだ。あの二人なのだ」
見ればバトルロイヤルなのにアーンヴァル型とハウリン型が共闘しているようだ
「…って、あのカッコは…?」
何故にあの二人はいわゆる魔法少女のカッコをしてますか?
「可愛いなぁー」
「なんだユキ、あーいうカッコがしたいのか?なら後で買って…」
「…やっぱいい」
何故にジト目で見ますかユキさん…
「…ケンシロウ、ちょっと挨拶してくるぞ」
観奈ちゃんはバトルロイヤルで撃破され退場し、空いたポッドへと入っていった
「わっ!ちょっとマズイって!」
「大丈夫じゃ、コレはセカンド上位がメインじゃし、ちゃんとハンデも付けるから問題無いのじゃ」
ミチルをアクセスポッドへとセットし、ハンデ設定を行う
「…ちょ…ステータス設定50%?大丈夫か?」
「まぁそこでみてるのじゃ。いくぞミチル!」
「んじゃちょっくら遊んでくるのだ!いくぞジャガー!空牙!」
『ピコッ』
「ふふふ…我が力を見せつけてやろうぞ…」
全てのマシンがフル可動している
さすがに土曜ともなると学生を中心としたグループが多いようだ
「どうだい観奈ちゃん。良さそうな人はいた?」
ふと見ると観奈ちゃんは、バトルロイヤルをしている筐体をじっと見ていた
…観奈ちゃんだけじゃないミチルもジっと見ていた
「どう思う?ミチル?」
「間違いないのだ。あの二人なのだ」
見ればバトルロイヤルなのにアーンヴァル型とハウリン型が共闘しているようだ
「…って、あのカッコは…?」
何故にあの二人はいわゆる魔法少女のカッコをしてますか?
「可愛いなぁー」
「なんだユキ、あーいうカッコがしたいのか?なら後で買って…」
「…やっぱいい」
何故にジト目で見ますかユキさん…
「…ケンシロウ、ちょっと挨拶してくるぞ」
観奈ちゃんはバトルロイヤルで撃破され退場し、空いたポッドへと入っていった
「わっ!ちょっとマズイって!」
「大丈夫じゃ、コレはセカンド上位がメインじゃし、ちゃんとハンデも付けるから問題無いのじゃ」
ミチルをアクセスポッドへとセットし、ハンデ設定を行う
「…ちょ…ステータス設定50%?大丈夫か?」
「まぁそこでみてるのじゃ。いくぞミチル!」
「んじゃちょっくら遊んでくるのだ!いくぞジャガー!空牙!」
『ピコッ』
「ふふふ…我が力を見せつけてやろうぞ…」
「ココ!左よ!」
「分かってます、静香!」
私は静香の指示通りに、左の敵へとドキドキロッドを向け
ドォン!
目の前のサイフォスへ砲弾を命中させる
「ふぅ…これでよし、と。花姫、そっちはどう?」
花姫もまた、マジカルロッドから砲弾を発射し、目の前のヴァッフェバニーを粉砕していた
「コレくらい大丈夫だよ、お姉ちゃん」
「無茶しないでね、あと残り…」
まだ三体もいる、と思った所にアラートが鳴る
『WARNING!WARNING!』
「え?『NewComer』じゃない?」
通常の乱入警告じゃない。となると、とんでもない大物が…?
『乱入者ミチル オーナー國崎観奈 HCステータス50%Down』
ランキング72位のミチルが、なんでこんな所に…?
「…またとんでもないのが出てきたわね。外は大騒ぎよ…ココ、花姫、十分注意しなさい。50%なんて、ハンデになってないわよ」
「そんなのは分かってます!」
つい興奮して叫んでしまった
彼女の強さはこの前の鳳凰カップで見たばかりだ
でもちょっとくらいなら…
残っていた三体がミチルへと向かう
しかし、レーダーに写る三つの光点が同時に消える
「あーあ、やられちゃった」
静香のおどけた声が聞こえる
…冗談じゃない
「ココ、花姫、聞こえる?獣王とブロッサム・ストライクを転送するわね」
今日は使う予定の無かった獣王とブロッサム・ストライクまで引っぱり出し、迎撃の準備をする
「お姉ちゃん、コレならきっと勝てるよ」
「そう…だよね…」
そう花姫に答えた私だったが、ちゃんと笑って言えただろうか?
そして遂に、私達の目の前に、白い翼を纏った悪魔が現れた
そしてその口を開き
「ふっふっふ、二人とも、久しぶりなのだ…」
と言った
「分かってます、静香!」
私は静香の指示通りに、左の敵へとドキドキロッドを向け
ドォン!
目の前のサイフォスへ砲弾を命中させる
「ふぅ…これでよし、と。花姫、そっちはどう?」
花姫もまた、マジカルロッドから砲弾を発射し、目の前のヴァッフェバニーを粉砕していた
「コレくらい大丈夫だよ、お姉ちゃん」
「無茶しないでね、あと残り…」
まだ三体もいる、と思った所にアラートが鳴る
『WARNING!WARNING!』
「え?『NewComer』じゃない?」
通常の乱入警告じゃない。となると、とんでもない大物が…?
『乱入者ミチル オーナー國崎観奈 HCステータス50%Down』
ランキング72位のミチルが、なんでこんな所に…?
「…またとんでもないのが出てきたわね。外は大騒ぎよ…ココ、花姫、十分注意しなさい。50%なんて、ハンデになってないわよ」
「そんなのは分かってます!」
つい興奮して叫んでしまった
彼女の強さはこの前の鳳凰カップで見たばかりだ
でもちょっとくらいなら…
残っていた三体がミチルへと向かう
しかし、レーダーに写る三つの光点が同時に消える
「あーあ、やられちゃった」
静香のおどけた声が聞こえる
…冗談じゃない
「ココ、花姫、聞こえる?獣王とブロッサム・ストライクを転送するわね」
今日は使う予定の無かった獣王とブロッサム・ストライクまで引っぱり出し、迎撃の準備をする
「お姉ちゃん、コレならきっと勝てるよ」
「そう…だよね…」
そう花姫に答えた私だったが、ちゃんと笑って言えただろうか?
そして遂に、私達の目の前に、白い翼を纏った悪魔が現れた
そしてその口を開き
「ふっふっふ、二人とも、久しぶりなのだ…」
と言った
「久しぶり…?」
ココは混乱していた
久しぶりだなんて言われる間柄ではないし、鳳凰杯でも遠くからチラっと見ただけだった
「お姉ちゃん、この人と知り合いなの?」
花姫も不思議そうだ
「…三年ぶりね、ミチル。それに観奈ちゃん」
そう答えたのは静香だった
「久しぶり、ってのは、クウガと前の花姫に、ですか?」
「まぁそういうことになるかな」
「…まさかそんな事を言いにわざわざこんなトコに来た訳じゃないわよね?」
静香は怒っていた
もし何も知らない二人にそんな事を言いにきたのだったら
幸い、二人とも過去の事を知ってるから良いようなものの…
「二人が過去を知ってるのは分かっておる。戦い方を見ればな。だから…」
「だから、なんですか?こんな下っ端を虐めにも来たのですか?」
花姫を庇うように立つココ
「虐める気なら、ハンデなんて付けないのだ。旧友が居たので見に来ただけなのだ。ついでに、ちょっと戦ってみようかと」
「ついででこんな事しないでください!」
チャキっとロッドを構えるココ
「私達の強さ、みせてあげるんだから!」
花姫もビームガンを構える
「百の言葉を交わすより、一度拳を交えた方が解るのだ」
空牙を抜くミチル
じりっ、じりっと互いを窺う三人
不意に物陰から細い無数の影がミチルへと襲いかかる
物陰に隠れていた獣王が、タチコマに付けられたテンタクルスで攻撃を仕掛けたのだった
ヒュン!ヒュン!ヒュン!
「甘いのだ!」
飛び上がりコレを避けるミチル
シュルッ!
しかし一本が絡みつく
「甘いのは貴方のようですね。今の貴方は普段の50%しか動けないのですよ?」
さらに3本のアームを絡ませミチルを押さえつける
そして照準を定めた時
ザシュッ!
青い影がミチルと獣王の間を通り過ぎ、サブアームを切断していった
バシュッ!ガキィッ!
砲弾を放つも、剣で弾を真っ二つにされる
「一体…何が?」
そこに居たのは一体の青い犬型メカ、ジャガーであった
背中に付けられたウイングブレードでアームを斬りミチルを解放したのであった
「3対1かと思ったら、3対2なのね」
残念そうな静香
「それは残念だったのじゃ。実は…」
「3対3なのだ!」
そう言って持っていた剣を花姫へと投げつけるミチル
花姫はブロッサムのスラスターを吹かし、コレを回避。しかし
「なにこれー!剣が追っかけてくる!きゃっ!」
ガィン!
咄嗟にフィールドを展開し、剣を防ぐ花姫
「ふーん、Iフィールドじゃないんだ」
「いつまでも3年前のままな訳ないのよ」
静香の言うとおり、ブロッサムもパワーアップしていた
技術の進歩により、ブロッサムもIフィールド発生装置から小型高出力の汎用フィールドへと換装されていた
「花姫!」
「心配してる暇など無いのだ!」
今度はムラサメ2本を構え、ココへと襲いかかるミチル
ブン!ブン!
「…剣筋が見える!確かに鋭いけど、避けられない訳じゃない」
ココは冷静にミチルの攻撃を避けていた
「さすがなのだ。記憶が無くても体が覚えてるのだ」
「体が覚えてる?そうか、花姫が以前の記憶が微かに残ってるように、私にもクウガの…」
まるで次に何処に攻撃がくるのか分かるかのように避け続けるココ。しかし
「でも、遅いのだ!」
げしっ!
剣を避けた所に蹴りが炸裂。吹き飛ばされるココ
「きゃっ!」
地面を転がりながらも体勢を立て直す
「お姉ちゃん?よくも!」
ミチルに向かってミサイルを発射する花姫
ドシュッ!…バババッ!
多弾頭ミサイルが、膨大な量のミサイルの雨となりミチルへと襲いかかる
「…そこなのだ」
シュッ!
ミサイルの雨へと苦内を一本投げる
ドン!…ドドドド…
ミサイルの一つが爆発すると、それが引き金となり次々と連鎖して爆破していくミサイル
『しかしコレなら私が行ってもミチルにも見えないはず』
そう考えたココは爆煙の中へと飛び込んだ
そして人影へとロッドを構え…
「…お姉ちゃん?」
「なっ!」
そこに居たのは花姫だった
「なんで花姫がここに…」
居るわけがない。そう思った瞬間
ばさっ!
花姫が白い翼を広げた
「あ…あ…」
綺麗…
不覚にも見とれてしまったココ
翼を持った花姫はココへと近づき…
がしっ!
「ぐっ!」
ココの胸ぐらを掴んだ
「お姉ちゃん、こんな手に引っ掛かっちゃダメなのだ」
ココを掴んだまま飛び上がる花姫-ミチル
爆煙の中から飛び出してきた人影を見て驚く花姫
「お姉ちゃん!…って、私?」
ココの胸ぐらを掴んで飛び上がった来たのは、翼を持った自分だったのだ
「一体どうなってるいの?」
ミチルは焦る花姫へとココを投げつける
「わわっ!お姉ちゃん!」
落としたり弾いたりする訳にはいかないので、フィールドを解除し、ココを受け止める
気絶はしているが、目立った外傷は無いようだ
「よくもお姉ちゃんを!」
キっと偽物を睨み付ける
偽花姫からサラサラと粒子が落ちていき、姿をミチルへと変えていく
右には空牙、左にはジャガーフライヤーが控えている
「なっ…獣王は?」
下を見れば、獣王本体こそ無事なものの、タチコマユニットが真っ二つにされ無惨な姿を晒していた
「…さて、どうするのだ?」
空牙を取り構え、花姫とココを見据えるミチル
「こうするのよ!」
ブロッサムのビームライフルを構え、照準をミチルへと向ける
カチッ
トリガーを引く
高出力のビームが、ミチルへと襲いかかる
しかし
バチバチッ!バシィッ!
ジャガーがフィールドを展開し、これを防ぐ
否、反射する
「えっ?きゃーっ!」
ドォン!
ビームは微妙に角度を変えて戻っていき、フィールドジェネレーターへと直撃した
「いけっ!空牙!」
空牙を投げつけるミチル
ドゴォッ!
空牙はブロッサムの後部スラスターをと浮遊装置を破壊する
そして落下する花姫とココ
「きゃーっ!」
「…う、うーん…」
ようやく気を取り戻したココ
「花姫!」
落下する花姫を抱え、なんとか着地する
パラパラとブロッサムの破片が落ちてくる
「うわっと!」
ガン!
大きな物も落ちてきた
状況を確認する
「…獣王まで…」
こっちは獣王、ブロッサムを失った
それに比べ向こうは無傷
「ダメだ…勝てない…」
ココは絶望的な差を感じていた
「そんな事ない!きっと勝てる!」
花姫が立ち上がり、叫ぶ
「お姉ちゃん!私達は何?」
「えっと…」
「魔女っ子神姫マジカル☆アーンヴァル!」
花姫が叫ぶ
「あ…」
花姫の目を見たココは、その奥にある炎を見た…ような気がした
ココは諦めていた自分に喝を入れた
「魔女っ子神姫ドキドキ☆ハウリン!」
「みんなの……」
「願いで……」
「「はいぱぁ……降臨っ!」」
どぉん!
ココは混乱していた
久しぶりだなんて言われる間柄ではないし、鳳凰杯でも遠くからチラっと見ただけだった
「お姉ちゃん、この人と知り合いなの?」
花姫も不思議そうだ
「…三年ぶりね、ミチル。それに観奈ちゃん」
そう答えたのは静香だった
「久しぶり、ってのは、クウガと前の花姫に、ですか?」
「まぁそういうことになるかな」
「…まさかそんな事を言いにわざわざこんなトコに来た訳じゃないわよね?」
静香は怒っていた
もし何も知らない二人にそんな事を言いにきたのだったら
幸い、二人とも過去の事を知ってるから良いようなものの…
「二人が過去を知ってるのは分かっておる。戦い方を見ればな。だから…」
「だから、なんですか?こんな下っ端を虐めにも来たのですか?」
花姫を庇うように立つココ
「虐める気なら、ハンデなんて付けないのだ。旧友が居たので見に来ただけなのだ。ついでに、ちょっと戦ってみようかと」
「ついででこんな事しないでください!」
チャキっとロッドを構えるココ
「私達の強さ、みせてあげるんだから!」
花姫もビームガンを構える
「百の言葉を交わすより、一度拳を交えた方が解るのだ」
空牙を抜くミチル
じりっ、じりっと互いを窺う三人
不意に物陰から細い無数の影がミチルへと襲いかかる
物陰に隠れていた獣王が、タチコマに付けられたテンタクルスで攻撃を仕掛けたのだった
ヒュン!ヒュン!ヒュン!
「甘いのだ!」
飛び上がりコレを避けるミチル
シュルッ!
しかし一本が絡みつく
「甘いのは貴方のようですね。今の貴方は普段の50%しか動けないのですよ?」
さらに3本のアームを絡ませミチルを押さえつける
そして照準を定めた時
ザシュッ!
青い影がミチルと獣王の間を通り過ぎ、サブアームを切断していった
バシュッ!ガキィッ!
砲弾を放つも、剣で弾を真っ二つにされる
「一体…何が?」
そこに居たのは一体の青い犬型メカ、ジャガーであった
背中に付けられたウイングブレードでアームを斬りミチルを解放したのであった
「3対1かと思ったら、3対2なのね」
残念そうな静香
「それは残念だったのじゃ。実は…」
「3対3なのだ!」
そう言って持っていた剣を花姫へと投げつけるミチル
花姫はブロッサムのスラスターを吹かし、コレを回避。しかし
「なにこれー!剣が追っかけてくる!きゃっ!」
ガィン!
咄嗟にフィールドを展開し、剣を防ぐ花姫
「ふーん、Iフィールドじゃないんだ」
「いつまでも3年前のままな訳ないのよ」
静香の言うとおり、ブロッサムもパワーアップしていた
技術の進歩により、ブロッサムもIフィールド発生装置から小型高出力の汎用フィールドへと換装されていた
「花姫!」
「心配してる暇など無いのだ!」
今度はムラサメ2本を構え、ココへと襲いかかるミチル
ブン!ブン!
「…剣筋が見える!確かに鋭いけど、避けられない訳じゃない」
ココは冷静にミチルの攻撃を避けていた
「さすがなのだ。記憶が無くても体が覚えてるのだ」
「体が覚えてる?そうか、花姫が以前の記憶が微かに残ってるように、私にもクウガの…」
まるで次に何処に攻撃がくるのか分かるかのように避け続けるココ。しかし
「でも、遅いのだ!」
げしっ!
剣を避けた所に蹴りが炸裂。吹き飛ばされるココ
「きゃっ!」
地面を転がりながらも体勢を立て直す
「お姉ちゃん?よくも!」
ミチルに向かってミサイルを発射する花姫
ドシュッ!…バババッ!
多弾頭ミサイルが、膨大な量のミサイルの雨となりミチルへと襲いかかる
「…そこなのだ」
シュッ!
ミサイルの雨へと苦内を一本投げる
ドン!…ドドドド…
ミサイルの一つが爆発すると、それが引き金となり次々と連鎖して爆破していくミサイル
『しかしコレなら私が行ってもミチルにも見えないはず』
そう考えたココは爆煙の中へと飛び込んだ
そして人影へとロッドを構え…
「…お姉ちゃん?」
「なっ!」
そこに居たのは花姫だった
「なんで花姫がここに…」
居るわけがない。そう思った瞬間
ばさっ!
花姫が白い翼を広げた
「あ…あ…」
綺麗…
不覚にも見とれてしまったココ
翼を持った花姫はココへと近づき…
がしっ!
「ぐっ!」
ココの胸ぐらを掴んだ
「お姉ちゃん、こんな手に引っ掛かっちゃダメなのだ」
ココを掴んだまま飛び上がる花姫-ミチル
爆煙の中から飛び出してきた人影を見て驚く花姫
「お姉ちゃん!…って、私?」
ココの胸ぐらを掴んで飛び上がった来たのは、翼を持った自分だったのだ
「一体どうなってるいの?」
ミチルは焦る花姫へとココを投げつける
「わわっ!お姉ちゃん!」
落としたり弾いたりする訳にはいかないので、フィールドを解除し、ココを受け止める
気絶はしているが、目立った外傷は無いようだ
「よくもお姉ちゃんを!」
キっと偽物を睨み付ける
偽花姫からサラサラと粒子が落ちていき、姿をミチルへと変えていく
右には空牙、左にはジャガーフライヤーが控えている
「なっ…獣王は?」
下を見れば、獣王本体こそ無事なものの、タチコマユニットが真っ二つにされ無惨な姿を晒していた
「…さて、どうするのだ?」
空牙を取り構え、花姫とココを見据えるミチル
「こうするのよ!」
ブロッサムのビームライフルを構え、照準をミチルへと向ける
カチッ
トリガーを引く
高出力のビームが、ミチルへと襲いかかる
しかし
バチバチッ!バシィッ!
ジャガーがフィールドを展開し、これを防ぐ
否、反射する
「えっ?きゃーっ!」
ドォン!
ビームは微妙に角度を変えて戻っていき、フィールドジェネレーターへと直撃した
「いけっ!空牙!」
空牙を投げつけるミチル
ドゴォッ!
空牙はブロッサムの後部スラスターをと浮遊装置を破壊する
そして落下する花姫とココ
「きゃーっ!」
「…う、うーん…」
ようやく気を取り戻したココ
「花姫!」
落下する花姫を抱え、なんとか着地する
パラパラとブロッサムの破片が落ちてくる
「うわっと!」
ガン!
大きな物も落ちてきた
状況を確認する
「…獣王まで…」
こっちは獣王、ブロッサムを失った
それに比べ向こうは無傷
「ダメだ…勝てない…」
ココは絶望的な差を感じていた
「そんな事ない!きっと勝てる!」
花姫が立ち上がり、叫ぶ
「お姉ちゃん!私達は何?」
「えっと…」
「魔女っ子神姫マジカル☆アーンヴァル!」
花姫が叫ぶ
「あ…」
花姫の目を見たココは、その奥にある炎を見た…ような気がした
ココは諦めていた自分に喝を入れた
「魔女っ子神姫ドキドキ☆ハウリン!」
「みんなの……」
「願いで……」
「「はいぱぁ……降臨っ!」」
どぉん!
「爆発の演出まで付けて、ちょっとカッコイイのだ。でもなんかあたしが悪役みたいなのだ」
「あら?違ったの?」
ちょっと不満げなミチルにキッパリと言い切る静香
「なぁに構わないのじゃ。偶には悪役というのも、悪くないじゃろ」
そういう観奈に
「クックック…美しき姉妹愛かな。だが、それを切り裂くのもまた一興…」
と空牙も同意する
「そう簡単には、切り裂かれません!」
言いながらロッドを構えるココ
ドォン!
「イキナリ撃つとは、正義の味方っぽくないのだ」
スパッ!!
砲弾をムラサメで両断するミチル
ココその隙に隠し持っていたカロッテTMPを構え、乱射する
ダダダッ!
カンカンカン!
それを空牙で弾くミチル
「面白い!ならばこっちも行くのだ!」
弾幕を弾きながらココへと急接近
「私だっているんですよ!」
花姫はミチルに向け砲弾を放つ
しかしミチルは、前進速度を上げコレを回避
「速い!」
「アンタが遅いのだ!」
ザシュッ!
一撃でカロッテとロッドを切り裂く
ココはカロッテを捨て、真っ二つに斬られたロッドをそれぞれに持ち、ミチルへと殴りかかる
「私が遅いって?そんなハズはない!」
ブン!ブン!
「ふん…なかなかやる…うわっと!」
ドォン!
足下に砲弾が撃ち込まれる
花姫がミチルへと砲撃し、ココを援護したのだった
ちょっとでもズレればココに当たる
しかし、ココは花姫を信頼し、臆することなくミチルへと攻撃を続ける
「もっと…もっと速く!」
ココのロッドを繰り出す速さが上がってゆく
「く…コイツ、スピードが上がって…」
「もっと世界を縮められるはず!」
ココの打撃と花姫の砲撃
このコンビネーションを避け続けるのは困難であった
ガスッ!
ココの打撃は、ついにミチルの脇腹を捕らえた!
「ぐっ!」
瞬間、ジャンプし、勢いを相殺するミチル
「隙ありっ!」
ドォン!
そこへ砲弾を放つ花姫
「うわわっ!」
ガキッ!
間一髪。空牙で受け止める
しかしその衝撃を殺すことが出来ず、はじき飛ばされる
ぶぁさっ!
翼を広げ、なんとかその場に踏み留まる
ミチルの動きが止まった。絶好のチャンスだ
「いまだぁっ!」
ココはロッドの鋭く尖った断面をミチルへと向け
「必殺の!ファイナル・ブリットォォォォ!」
と叫びながら、これまでに無い速さでミチルへと突進する
「…ココ、貴方…?」
そのココの様を呆然と見るだけの静香
「しまった!」
ミチルは狼狽していた
もう回避は間に合わない
しかし防御態勢を取ろうにも、バランスを取るために両手を広げてしまっていたため、完全に無防備だ
「いっけぇ!」
ミチルの胸へと、ロッドを突き立てる!
しかし
「えっ?」
スカッ!
ロッドは何の手応えもなく、ミチルの胸へと入っていった
そのままココはミチルをすり抜けてしまった
ココがすり抜けた後、霧散するミチル
「…やられたわね、ココ、花姫。踏みとどまったフリをして分身を出し、自分は消えてとっくに移動してたのよ」
「…ミラージュコロイド、ですか」
ココは悔やんでいた
鳳凰カップであれだけ猛威を振るった装備だったのに、新しい剣とジャガーのバリヤに気を取られ、失念してしまっていた事を
あの花姫に化けたのも、よく考えればミラージュコロイドだったと気付いたはずだ
「それよりマズイわよ。ミチルを完全に見失ったわ」
レーダーに全く反応は無い
「落ち着け、私…彼女ならどうする…?」
ココは考えた。もし私なら…比較的防御が甘い花姫を襲う!
「花姫!」
慌てて花姫のを見る
不意に呼ばれた花姫はココを見る。すると
ココの背後にミチルが剣を構え立っていた
「お姉ちゃん!後ろっ!」
慌ててロッドを構え、発砲
砲弾はココをかすめて飛んでいき、そして
バチバチッ!
ミチルが発生させたバリアに防がれた
「…違う!コレは罠…花姫!逃げて!」
「えっ…?」
花姫は呆然としていた
今撃った相手が、姿を変えジャガーへとなった為だ
「じゃあ、一体どこに…きゃあっ!」
ゲシッ!
不意に現れたミチルから強烈なキックがお見舞いされる
蹴りを受け飛ばされた花姫を受け止めるココ
「花姫!大丈夫…」
花姫へと声を掛けたココだったが、ミチルが剣を構え突進してくるのを視界の端で確認した
「花姫!危ない!」
咄嗟いに花姫を抱き、剣先から身を挺して庇う
ドスッ!
「はな、ひめ…」
「おねえ…ちゃん…」
しかし、空牙はココの胸を貫き、そのまま花姫の胸をも貫いていた
「あら?違ったの?」
ちょっと不満げなミチルにキッパリと言い切る静香
「なぁに構わないのじゃ。偶には悪役というのも、悪くないじゃろ」
そういう観奈に
「クックック…美しき姉妹愛かな。だが、それを切り裂くのもまた一興…」
と空牙も同意する
「そう簡単には、切り裂かれません!」
言いながらロッドを構えるココ
ドォン!
「イキナリ撃つとは、正義の味方っぽくないのだ」
スパッ!!
砲弾をムラサメで両断するミチル
ココその隙に隠し持っていたカロッテTMPを構え、乱射する
ダダダッ!
カンカンカン!
それを空牙で弾くミチル
「面白い!ならばこっちも行くのだ!」
弾幕を弾きながらココへと急接近
「私だっているんですよ!」
花姫はミチルに向け砲弾を放つ
しかしミチルは、前進速度を上げコレを回避
「速い!」
「アンタが遅いのだ!」
ザシュッ!
一撃でカロッテとロッドを切り裂く
ココはカロッテを捨て、真っ二つに斬られたロッドをそれぞれに持ち、ミチルへと殴りかかる
「私が遅いって?そんなハズはない!」
ブン!ブン!
「ふん…なかなかやる…うわっと!」
ドォン!
足下に砲弾が撃ち込まれる
花姫がミチルへと砲撃し、ココを援護したのだった
ちょっとでもズレればココに当たる
しかし、ココは花姫を信頼し、臆することなくミチルへと攻撃を続ける
「もっと…もっと速く!」
ココのロッドを繰り出す速さが上がってゆく
「く…コイツ、スピードが上がって…」
「もっと世界を縮められるはず!」
ココの打撃と花姫の砲撃
このコンビネーションを避け続けるのは困難であった
ガスッ!
ココの打撃は、ついにミチルの脇腹を捕らえた!
「ぐっ!」
瞬間、ジャンプし、勢いを相殺するミチル
「隙ありっ!」
ドォン!
そこへ砲弾を放つ花姫
「うわわっ!」
ガキッ!
間一髪。空牙で受け止める
しかしその衝撃を殺すことが出来ず、はじき飛ばされる
ぶぁさっ!
翼を広げ、なんとかその場に踏み留まる
ミチルの動きが止まった。絶好のチャンスだ
「いまだぁっ!」
ココはロッドの鋭く尖った断面をミチルへと向け
「必殺の!ファイナル・ブリットォォォォ!」
と叫びながら、これまでに無い速さでミチルへと突進する
「…ココ、貴方…?」
そのココの様を呆然と見るだけの静香
「しまった!」
ミチルは狼狽していた
もう回避は間に合わない
しかし防御態勢を取ろうにも、バランスを取るために両手を広げてしまっていたため、完全に無防備だ
「いっけぇ!」
ミチルの胸へと、ロッドを突き立てる!
しかし
「えっ?」
スカッ!
ロッドは何の手応えもなく、ミチルの胸へと入っていった
そのままココはミチルをすり抜けてしまった
ココがすり抜けた後、霧散するミチル
「…やられたわね、ココ、花姫。踏みとどまったフリをして分身を出し、自分は消えてとっくに移動してたのよ」
「…ミラージュコロイド、ですか」
ココは悔やんでいた
鳳凰カップであれだけ猛威を振るった装備だったのに、新しい剣とジャガーのバリヤに気を取られ、失念してしまっていた事を
あの花姫に化けたのも、よく考えればミラージュコロイドだったと気付いたはずだ
「それよりマズイわよ。ミチルを完全に見失ったわ」
レーダーに全く反応は無い
「落ち着け、私…彼女ならどうする…?」
ココは考えた。もし私なら…比較的防御が甘い花姫を襲う!
「花姫!」
慌てて花姫のを見る
不意に呼ばれた花姫はココを見る。すると
ココの背後にミチルが剣を構え立っていた
「お姉ちゃん!後ろっ!」
慌ててロッドを構え、発砲
砲弾はココをかすめて飛んでいき、そして
バチバチッ!
ミチルが発生させたバリアに防がれた
「…違う!コレは罠…花姫!逃げて!」
「えっ…?」
花姫は呆然としていた
今撃った相手が、姿を変えジャガーへとなった為だ
「じゃあ、一体どこに…きゃあっ!」
ゲシッ!
不意に現れたミチルから強烈なキックがお見舞いされる
蹴りを受け飛ばされた花姫を受け止めるココ
「花姫!大丈夫…」
花姫へと声を掛けたココだったが、ミチルが剣を構え突進してくるのを視界の端で確認した
「花姫!危ない!」
咄嗟いに花姫を抱き、剣先から身を挺して庇う
ドスッ!
「はな、ひめ…」
「おねえ…ちゃん…」
しかし、空牙はココの胸を貫き、そのまま花姫の胸をも貫いていた
「ここは…?」
何もない黒い空間
私はそこにいた
いつもなら元の体へと戻るはずなのに
…なにか不都合でも起きたのだろうか?
「…お姉ちゃん、ここは…?」
気付けば、花姫が傍にいた。しかし
「…なんで裸なの?」
そう、花姫はいわゆる『フレッシュ素体』状態だった
「お姉ちゃんだって…」
ふと自分を見る
「あ…」
私も裸状態だった
慌てて胸を隠す
「しかし、ここは何処なのでしょう…?」
誰に聞くという訳でもない私に呟きに
「死後の世界だ」
と答える声があった
「えっ?」
驚いて声のする方を見る。するとそこには、やはり裸のハウリンと2体のアーンヴァルがいた
全く恥ずかしがる様子もなくこちらに「よっ」と手を挙げるハウリンと、ちょっと恥ずかしそうに頬を染めているアーンヴァルとその影に隠れてしまっているアーンヴァル
あれ、あのアーンヴァル、なんか花姫みたい…
「うん、そうだよ、私は花姫」
「俺はクウガだ。ヨロシクな。えーと、モモとハヤヒメだったよな」
「ココです…それと花姫」
そうか、ここは死後の世界だから、こうやって死んだ神姫と話せるのか
「ということは、何か事故があって私達のデータが失われて死んじゃったのでしょうか。それで貴方達が迎えにきたと?」
「いや、そんな事は無いぞ。それにヴァーチャルでやられたって、その度に神姫は『死んで』いるんだぞ」
「え?」
私達が度々死んでいる?
「私達神姫と、人間の死は全然違います。神姫はコア・CSC・素体に致命的な損傷が無ければ死なないけど、ヴァーチャルでそこに致命的な損傷があったとされれば、そこで死んだと同じになるの。でも元の体に戻れば生き返ったような状態になるのよ」
花姫さんが説明してくれる
「それに俺達は迎えに来た訳じゃない。というか、ずっとモモと一緒だ」
「私も花姫ちゃんと一緒だよ。それに、ミカエルちゃんも」
「ミカエル…?」
「あっ…あのっ…そのっ…」
怯えた様子で花姫さんの影から私を見る彼女
あっ、そうか…
「彼女がヒドイ目に合ったのは、私のせいなんでしたね」
私に負けたから、破壊され捨てられた
花姫を取り返す為とはいえ、ヒドイ事をしたんですね
「いえ、それはいいんです…それより花姫さんの頭を使ってしまって、申し訳ありませんでした…」
こんなイイコなのに、あのボンボンは…
「あの…大紀さんの事…あんまり悪くいわないでください…」
「そう言われても…ってひょっとして…」
「ああ、ここだと強く考えた事も伝わるぞ」
そういえばさっき、花姫さんも私が考えた事に答えてくれましたね
便利なのか不便なのか…
あ、そういえば
「さっき、ずっと一緒だっていってましたよね?」
「ああ、そうだ、俺達神姫はリセットしたりで簡単に記憶が失われる、と思われているがそんな事はない。記憶を司るコアや、場合によってはCSCや素体が残ってれば深層意識に記憶は残る。そっちのハヤヒメや今日のモモみたいにな」
「今日の私…?」
ふとミチルとのバトルを思い出す
初めて見る剣筋を見切っていたり、今までしたことのない戦い方、もっと速く!等と口走ったり…
「あれは俺の性格が出てきたんだな」
…じゃあやっぱり私はクウガなのでしょうか
「いや違う。お前はお前。俺じゃない。でも。お前の中には俺が居る。それだけだ」
「今回はなんでか知らないけど、クウガとココちゃんにも会えたけどね」
「普段は会えないんですか?」
「ああ。死後の世界といっても、ここは神姫本人の思考の中だからな。俺もハヤヒメと会ったのは初めてなんだ」
「大変だったのよ。もう私にひたすら謝りっぱなし。でもその事故は私が無茶しただけで、クウガにはなんの落ち度も無いのに。それに、お互い全力を出しきった結果。ジルお姉ちゃんと戦えなかったのは心残りだけど、後悔はしてないわ。どっちかというと、その事で悩んで大変な思いをしたクウガに申し訳ないくらいよ」
「まぁそんな訳で、これからもちょくちょく顔出すかもしんないけど、ヨロシクな、ココ」
「あ、あと武井さんに伝えといて。私はクウガの事、これっぽっちも恨んでないって」
「あんまり大紀さんの事、いじめないでね…」
そう言って姿が薄くなっていく三人。最後にはちゃんとココって呼んでくれた
「バイバーイ!また会おうねー!」
花姫は、そんな三人を最高の笑顔で見送っていた
何もない黒い空間
私はそこにいた
いつもなら元の体へと戻るはずなのに
…なにか不都合でも起きたのだろうか?
「…お姉ちゃん、ここは…?」
気付けば、花姫が傍にいた。しかし
「…なんで裸なの?」
そう、花姫はいわゆる『フレッシュ素体』状態だった
「お姉ちゃんだって…」
ふと自分を見る
「あ…」
私も裸状態だった
慌てて胸を隠す
「しかし、ここは何処なのでしょう…?」
誰に聞くという訳でもない私に呟きに
「死後の世界だ」
と答える声があった
「えっ?」
驚いて声のする方を見る。するとそこには、やはり裸のハウリンと2体のアーンヴァルがいた
全く恥ずかしがる様子もなくこちらに「よっ」と手を挙げるハウリンと、ちょっと恥ずかしそうに頬を染めているアーンヴァルとその影に隠れてしまっているアーンヴァル
あれ、あのアーンヴァル、なんか花姫みたい…
「うん、そうだよ、私は花姫」
「俺はクウガだ。ヨロシクな。えーと、モモとハヤヒメだったよな」
「ココです…それと花姫」
そうか、ここは死後の世界だから、こうやって死んだ神姫と話せるのか
「ということは、何か事故があって私達のデータが失われて死んじゃったのでしょうか。それで貴方達が迎えにきたと?」
「いや、そんな事は無いぞ。それにヴァーチャルでやられたって、その度に神姫は『死んで』いるんだぞ」
「え?」
私達が度々死んでいる?
「私達神姫と、人間の死は全然違います。神姫はコア・CSC・素体に致命的な損傷が無ければ死なないけど、ヴァーチャルでそこに致命的な損傷があったとされれば、そこで死んだと同じになるの。でも元の体に戻れば生き返ったような状態になるのよ」
花姫さんが説明してくれる
「それに俺達は迎えに来た訳じゃない。というか、ずっとモモと一緒だ」
「私も花姫ちゃんと一緒だよ。それに、ミカエルちゃんも」
「ミカエル…?」
「あっ…あのっ…そのっ…」
怯えた様子で花姫さんの影から私を見る彼女
あっ、そうか…
「彼女がヒドイ目に合ったのは、私のせいなんでしたね」
私に負けたから、破壊され捨てられた
花姫を取り返す為とはいえ、ヒドイ事をしたんですね
「いえ、それはいいんです…それより花姫さんの頭を使ってしまって、申し訳ありませんでした…」
こんなイイコなのに、あのボンボンは…
「あの…大紀さんの事…あんまり悪くいわないでください…」
「そう言われても…ってひょっとして…」
「ああ、ここだと強く考えた事も伝わるぞ」
そういえばさっき、花姫さんも私が考えた事に答えてくれましたね
便利なのか不便なのか…
あ、そういえば
「さっき、ずっと一緒だっていってましたよね?」
「ああ、そうだ、俺達神姫はリセットしたりで簡単に記憶が失われる、と思われているがそんな事はない。記憶を司るコアや、場合によってはCSCや素体が残ってれば深層意識に記憶は残る。そっちのハヤヒメや今日のモモみたいにな」
「今日の私…?」
ふとミチルとのバトルを思い出す
初めて見る剣筋を見切っていたり、今までしたことのない戦い方、もっと速く!等と口走ったり…
「あれは俺の性格が出てきたんだな」
…じゃあやっぱり私はクウガなのでしょうか
「いや違う。お前はお前。俺じゃない。でも。お前の中には俺が居る。それだけだ」
「今回はなんでか知らないけど、クウガとココちゃんにも会えたけどね」
「普段は会えないんですか?」
「ああ。死後の世界といっても、ここは神姫本人の思考の中だからな。俺もハヤヒメと会ったのは初めてなんだ」
「大変だったのよ。もう私にひたすら謝りっぱなし。でもその事故は私が無茶しただけで、クウガにはなんの落ち度も無いのに。それに、お互い全力を出しきった結果。ジルお姉ちゃんと戦えなかったのは心残りだけど、後悔はしてないわ。どっちかというと、その事で悩んで大変な思いをしたクウガに申し訳ないくらいよ」
「まぁそんな訳で、これからもちょくちょく顔出すかもしんないけど、ヨロシクな、ココ」
「あ、あと武井さんに伝えといて。私はクウガの事、これっぽっちも恨んでないって」
「あんまり大紀さんの事、いじめないでね…」
そう言って姿が薄くなっていく三人。最後にはちゃんとココって呼んでくれた
「バイバーイ!また会おうねー!」
花姫は、そんな三人を最高の笑顔で見送っていた
「残念だったわね、ココ、花姫。って、どうしたの、そんな顔して?」
戻ってきたココ達をいつものように静香は出迎えた
バトルが終了してから、時間は経っていなかった
「あれは一体…」
訝しがるココ
周りの喧噪が近づいてくる
「あ、観奈さん…」
観奈とミチルが、こちらのスペースへと近づいてきていた
それにヤジ馬がくっついてきたので騒がしくなったのだった
「改めて、久しぶりじゃな、静香殿」
「全く…貴女って、もっと普通に挨拶出来ないのかしら?」
そう言いながらもなんとなく嬉しそうな静香
「全く…ステ50%ハンデとかいながらやってくれるわね。実際はペナルティの影響の受けない新型ジャガーとその魔剣をメインに戦ってたのでしょ?」
「さすが静香殿、お見通しであったか」
カラカラと笑う観奈
ぶぁさ…
ココと花姫の前に、ミチルが舞い降りてくる
「どうだ、会えたのかな?」
その言葉の意味を、ココは瞬時に理解した
「はい、会えました」
「ココ、なんか嬉しそうね」
「はい。貴重な体験をさせて貰えました」
「うん、私もー。ありがとね、ミチルちゃん」
「例ならコイツに言うのだ」
ズイっと空牙を見せるミチル
「…そういえばその剣、私の中にいる人と同じ名前なんですね」
「たまたまなのだ」
誰かの言葉を代弁するミチル
「あーーーーっ!」
突然、大声を上げる静香
「どうしました…って、時間!」
「ゴメン観奈ちゃん!今日、人と会う約束してるの!ああもう…」
「それなら大丈夫なのじゃ。その人ならほらそこに…おーい、ケンシロウ!」
「ケンシロウって、今日会う約束をしていた人じゃないですか?」
「あっ、どうも。國崎技研技術部1課主任、香田瀬健四郎です…もしかして、戸田さんってテンタクルスのモニターをして頂いた…」
差し出された名刺を受け取る静香
「その通りよ。宜しくね、香田瀬さん」
「ああやっぱり。名前を聞いたときから引っ掛かってたのですが、先程ぷちマスィーンにテンタクルスの試作機が積んであったので…」
『おい…なんか戸田さんと話してる人、國崎技研の人だってよ…』
『まさか、スカウトに来たとか?』
周りが一層騒がしくなる
「…ここじゃ煩いし、店長にも迷惑が掛かりそうだから、移動しません?」
「そうですね、それじゃあどっか喫茶店にでも…」
香田瀬は、静香達を連れ、エルゴを後にした
戻ってきたココ達をいつものように静香は出迎えた
バトルが終了してから、時間は経っていなかった
「あれは一体…」
訝しがるココ
周りの喧噪が近づいてくる
「あ、観奈さん…」
観奈とミチルが、こちらのスペースへと近づいてきていた
それにヤジ馬がくっついてきたので騒がしくなったのだった
「改めて、久しぶりじゃな、静香殿」
「全く…貴女って、もっと普通に挨拶出来ないのかしら?」
そう言いながらもなんとなく嬉しそうな静香
「全く…ステ50%ハンデとかいながらやってくれるわね。実際はペナルティの影響の受けない新型ジャガーとその魔剣をメインに戦ってたのでしょ?」
「さすが静香殿、お見通しであったか」
カラカラと笑う観奈
ぶぁさ…
ココと花姫の前に、ミチルが舞い降りてくる
「どうだ、会えたのかな?」
その言葉の意味を、ココは瞬時に理解した
「はい、会えました」
「ココ、なんか嬉しそうね」
「はい。貴重な体験をさせて貰えました」
「うん、私もー。ありがとね、ミチルちゃん」
「例ならコイツに言うのだ」
ズイっと空牙を見せるミチル
「…そういえばその剣、私の中にいる人と同じ名前なんですね」
「たまたまなのだ」
誰かの言葉を代弁するミチル
「あーーーーっ!」
突然、大声を上げる静香
「どうしました…って、時間!」
「ゴメン観奈ちゃん!今日、人と会う約束してるの!ああもう…」
「それなら大丈夫なのじゃ。その人ならほらそこに…おーい、ケンシロウ!」
「ケンシロウって、今日会う約束をしていた人じゃないですか?」
「あっ、どうも。國崎技研技術部1課主任、香田瀬健四郎です…もしかして、戸田さんってテンタクルスのモニターをして頂いた…」
差し出された名刺を受け取る静香
「その通りよ。宜しくね、香田瀬さん」
「ああやっぱり。名前を聞いたときから引っ掛かってたのですが、先程ぷちマスィーンにテンタクルスの試作機が積んであったので…」
『おい…なんか戸田さんと話してる人、國崎技研の人だってよ…』
『まさか、スカウトに来たとか?』
周りが一層騒がしくなる
「…ここじゃ煩いし、店長にも迷惑が掛かりそうだから、移動しません?」
「そうですね、それじゃあどっか喫茶店にでも…」
香田瀬は、静香達を連れ、エルゴを後にした
「…というわけで、期間限定で貴方のデザインした服を、ウチの技術5課が作った新型縫製マシンで量産して販売するという企画と、こちらの新型インナースーツの柄をデザインして頂きたいのです」
近くの喫茶店へと移動し、テーブルの上に新型縫製マシンで作った服と新型インナースーツのサンプルを並べ説明する香田瀬
「…スゴイわね、コレ」
服の縫製とインナースーツをチェックしながら答える静香
「そのサンプルは、進呈しますよ。それで、依頼料がコレで、ロイヤリティが一着売れる毎にコレだけ…」
資料を静香に見せながら、慣れない熱弁を振るう香田瀬
「うーん、そうねぇ。それじゃこの仕事、受けさせて頂くわ」
「え?ホントっすか?」
「結構良い仕事みたいだし。それに、ミチルにココ達が世話になったみたいだしね」
「有り難う御座います!」
「そういえば、私の他に依頼する人ってどんな人が?」
「えっと…あと俺が頼みに行く人は、「Electro Lolita」の槇野晶さんですけど…」
「彼女を説得するのは大変よ」
静香の言葉に、不安になる香田瀬であった
近くの喫茶店へと移動し、テーブルの上に新型縫製マシンで作った服と新型インナースーツのサンプルを並べ説明する香田瀬
「…スゴイわね、コレ」
服の縫製とインナースーツをチェックしながら答える静香
「そのサンプルは、進呈しますよ。それで、依頼料がコレで、ロイヤリティが一着売れる毎にコレだけ…」
資料を静香に見せながら、慣れない熱弁を振るう香田瀬
「うーん、そうねぇ。それじゃこの仕事、受けさせて頂くわ」
「え?ホントっすか?」
「結構良い仕事みたいだし。それに、ミチルにココ達が世話になったみたいだしね」
「有り難う御座います!」
「そういえば、私の他に依頼する人ってどんな人が?」
「えっと…あと俺が頼みに行く人は、「Electro Lolita」の槇野晶さんですけど…」
「彼女を説得するのは大変よ」
静香の言葉に、不安になる香田瀬であった
あとがき
依頼だけじゃ短いかなーと思ったら、どう見てもココちゃんの話と化していたり
ココちゃん可愛いよココちゃん…
ちなみに静香嬢が今回使ったテンタクルスは大型アームがついていない試作品なので、結構プレミア物ですw
ココちゃん可愛いよココちゃん…
ちなみに静香嬢が今回使ったテンタクルスは大型アームがついていない試作品なので、結構プレミア物ですw
あ、どうせなら精神世界でクウガとのエロでも(トントン
あ、ココさん!そのドキドキロッドはなんですk(ドン!
あ、ココさん!そのドキドキロッドはなんですk(ドン!