夢、夢を見ていました。
いつも見ている夢、大切な何かを落としていく夢。
いつも見ている夢、大切な何かを落としていく夢。
だから……私は、中華街で味勝負を始めた。
「れ、ればにら定食!?」
「……定食っ!?」
「美味そうだな」
「……定食っ!?」
「美味そうだな」
目を覚ます、なんて夢だ。
「起きたか?」
見詰める影、ずいぶんと小さなその影は……
「……ういっす、目が覚めました、晶ちゃ……いえ、晶さん」
理不尽な暴力に弱い俺は瞬時に訂正。
ぶっちゃけ、秋奈さんだけで勘弁してください。
「……ん、おかしいな、お前とはあった覚えが……」
「まあ、俺は二撃目っすけどね……」
「笑うのはどーかと思います、マイロード」
たはは、と笑う俺、苦笑する碧鈴
「ん、そこのハウリンタイプの神姫は……たしか、ええと、鳳凰杯で……」
顔は大概共通なのに、声とかしぐさで
神姫への愛を感じる言葉である。
見詰める影、ずいぶんと小さなその影は……
「……ういっす、目が覚めました、晶ちゃ……いえ、晶さん」
理不尽な暴力に弱い俺は瞬時に訂正。
ぶっちゃけ、秋奈さんだけで勘弁してください。
「……ん、おかしいな、お前とはあった覚えが……」
「まあ、俺は二撃目っすけどね……」
「笑うのはどーかと思います、マイロード」
たはは、と笑う俺、苦笑する碧鈴
「ん、そこのハウリンタイプの神姫は……たしか、ええと、鳳凰杯で……」
顔は大概共通なのに、声とかしぐさで
神姫への愛を感じる言葉である。
「そ、あの黒ぷちぐるみの中身」
「あー……そのなんだ、その、あー……」
ちょっとバツの悪そうな晶ちゃ……いや、晶さん。
「で、えーと、だな、その……す……かった」
「ん?」
途中から小声で言われても聞き取れない。
「すまんかったな、と言ったんですよ、マイロード」
「で、でええええい言うなぁー!?」
真っ赤になってじたじたする晶ちゃ……さん。
「……よしよし」
思わず碧鈴と同じ流れでなでなで、と……
「あ……って貴様褒めたところでぇー!?」
一瞬和んだ顔したくせにやれやれ、可愛いなあ。
「……で、そろそろ用件を言った方が良いぞ主」
「あうっ、や、舐めちゃ、駄目ですって、あっ」
絡み合うストラーフ同士、ってディスが悪魔形神姫にセクハラしてるし、こいつは。
つーかいつ着替えた黒いゴスロリにっ!?
「あー……そのなんだ、その、あー……」
ちょっとバツの悪そうな晶ちゃ……いや、晶さん。
「で、えーと、だな、その……す……かった」
「ん?」
途中から小声で言われても聞き取れない。
「すまんかったな、と言ったんですよ、マイロード」
「で、でええええい言うなぁー!?」
真っ赤になってじたじたする晶ちゃ……さん。
「……よしよし」
思わず碧鈴と同じ流れでなでなで、と……
「あ……って貴様褒めたところでぇー!?」
一瞬和んだ顔したくせにやれやれ、可愛いなあ。
「……で、そろそろ用件を言った方が良いぞ主」
「あうっ、や、舐めちゃ、駄目ですって、あっ」
絡み合うストラーフ同士、ってディスが悪魔形神姫にセクハラしてるし、こいつは。
つーかいつ着替えた黒いゴスロリにっ!?
「……」
「あーきーらーさーん?」
固まってます、つーか真っ赤になったまま見てないっ、微妙に手で隠してるけど見てるし隙間からっ!?
真っ赤になりながら、もじもじって可愛いなあ、晶さん鼻血鼻血ー!?……って、え?
「なにその俺に剣呑な目ー!?」
「あーきーらーさーん?」
固まってます、つーか真っ赤になったまま見てないっ、微妙に手で隠してるけど見てるし隙間からっ!?
真っ赤になりながら、もじもじって可愛いなあ、晶さん鼻血鼻血ー!?……って、え?
「なにその俺に剣呑な目ー!?」
(ごす、めごしゃっ、ばきいっ、ごすっ、ぐりぐり)
しばらくお待ちください。
「……ふう、まあなんだ、A&Ωの使いだろう?」
色々なことがありつつ、取り合えずカウンターに戻っている晶さん。
その影には、白い甘ロリの悪魔形、さっきディスにセクハラされてたほう、アルマと言うらしいのと
慰める、ディスと御そろいの格好の天使型、えーっと
「ロッテって言いますの~♪」
「口に出してた、俺?」
「盛大に出しておった」
うわ、俺盛大に間抜けだなあ……碧鈴?
「……??」
疑問系な顔、何かまあ、俺も違和感を感じるが。
「……ええと、ロッテさん、ですよね?」
「はいですの~♪」
「……声のサンプルパターン、葵さんと一緒ですか?」
碧鈴の一言に世界が凍った、何故に?
「……あ、ああそうだなっ、うん、そうだそうだ、妹が声を入れたいといってなあははははは、ロッテ、例の荷物をとってきてくれっ!」
この間早口十秒。
そそくさと行くロッテちゃんが、口にチャックのジェスチャー、黙ってて欲しいってこと、かな?
「……ま、言う義理もないしな」
「何か言ったか?」
「いいえなにも」
と、ロッテちゃんが持ってきた、神姫収納用アタッシュケース、にしては大きいな。
「……ふん、まあいい、内容は、神姫一体と、神姫用の武装だ、しっかりと持っていけよ?」
預けられる、あと最後に
「ああ、そうだ、これは選別だ、くれてやる」
ディスはさっき着てた黒いゴスロリドレスを、碧鈴には青いゴスロリのスーツを着ている、男装っぽいのも似合うな、碧鈴。
「じゃあ、息災で、晶ちゃん」
なでなでダッシュ。
後から猛烈な勢いで怒る晶ちゃんが見えたが、するーするー、っと手のそれは落とさないようにしないとな、ってあれ、無い
「ふむふむ……これをこうして、っと」
「えーと、待てディス何をしてる」
「なあに、ちょっと覗くだけじゃよ、覗くだけ」
「ディス、ちょっと、やめたほうが、中から機動音が」
「へ?」
開封されたスーツケースから、神姫の、フォートフラッグの、顔が、バイザーを上げて、覗いていた。
「……新しい、上官殿?」
「マジかよ……」
一度開けた以上は、カメラで顔を認識している、が、放置すれば……未登録停止、になる……
無垢な目が俺を覗く、じっと、じっと、見ている、だから俺は微笑んだ、判っているのに
そのまま、未登録停止した、彼女をスーツケースに戻して。
「絶対怒られるなあ、俺」
「……ですねえ」
「仕方なかろう主の手がすべったのだから」
「お前それ素だったら怒るからな」
ディスに釘刺し、まあ、しょーがない、丁寧に言えばなんとか、なんとか。
色々なことがありつつ、取り合えずカウンターに戻っている晶さん。
その影には、白い甘ロリの悪魔形、さっきディスにセクハラされてたほう、アルマと言うらしいのと
慰める、ディスと御そろいの格好の天使型、えーっと
「ロッテって言いますの~♪」
「口に出してた、俺?」
「盛大に出しておった」
うわ、俺盛大に間抜けだなあ……碧鈴?
「……??」
疑問系な顔、何かまあ、俺も違和感を感じるが。
「……ええと、ロッテさん、ですよね?」
「はいですの~♪」
「……声のサンプルパターン、葵さんと一緒ですか?」
碧鈴の一言に世界が凍った、何故に?
「……あ、ああそうだなっ、うん、そうだそうだ、妹が声を入れたいといってなあははははは、ロッテ、例の荷物をとってきてくれっ!」
この間早口十秒。
そそくさと行くロッテちゃんが、口にチャックのジェスチャー、黙ってて欲しいってこと、かな?
「……ま、言う義理もないしな」
「何か言ったか?」
「いいえなにも」
と、ロッテちゃんが持ってきた、神姫収納用アタッシュケース、にしては大きいな。
「……ふん、まあいい、内容は、神姫一体と、神姫用の武装だ、しっかりと持っていけよ?」
預けられる、あと最後に
「ああ、そうだ、これは選別だ、くれてやる」
ディスはさっき着てた黒いゴスロリドレスを、碧鈴には青いゴスロリのスーツを着ている、男装っぽいのも似合うな、碧鈴。
「じゃあ、息災で、晶ちゃん」
なでなでダッシュ。
後から猛烈な勢いで怒る晶ちゃんが見えたが、するーするー、っと手のそれは落とさないようにしないとな、ってあれ、無い
「ふむふむ……これをこうして、っと」
「えーと、待てディス何をしてる」
「なあに、ちょっと覗くだけじゃよ、覗くだけ」
「ディス、ちょっと、やめたほうが、中から機動音が」
「へ?」
開封されたスーツケースから、神姫の、フォートフラッグの、顔が、バイザーを上げて、覗いていた。
「……新しい、上官殿?」
「マジかよ……」
一度開けた以上は、カメラで顔を認識している、が、放置すれば……未登録停止、になる……
無垢な目が俺を覗く、じっと、じっと、見ている、だから俺は微笑んだ、判っているのに
そのまま、未登録停止した、彼女をスーツケースに戻して。
「絶対怒られるなあ、俺」
「……ですねえ」
「仕方なかろう主の手がすべったのだから」
「お前それ素だったら怒るからな」
ディスに釘刺し、まあ、しょーがない、丁寧に言えばなんとか、なんとか。
「つっっの馬鹿脳無しっ!?」
「まあ、マスター登録は、その、してないですし」
暴力メイド(男)の叱責を止める、和服の女性。
まあ、A&Ωに戻ってきて事情説明したらこーなった、くそう。
「まあいーよ、起動すんぞ素直」
「あ、はい」
スーツケースを開けて、起動する素直さん。
「砲台形フォートフラッグ、起動します」
独特の起動音とともに再起動。
「マスター登録と、名前を付けてください、上官殿」
……向いたのは、俺
「……」怒った様子のメイド
「……」困った様子の浴衣。
「えーっと、何で俺」
「……ひとめぼれ」
「なんだってー!?」
可愛くバイザーを下ろして顔を隠す、神姫
「で、えーと、素直さん」
「あ、はい」
「こいつに、なんて名前を?」
「へ?」
「おいてめえ、何の」
食って掛かるメイド。
「……君らのつけたい名前にしてくれ……つーか、すまん」
ふかぶか、と頭を下げる。
「ち、しょーがねえ、素直」
「……ええと、その」
小声で教えてくれる。
「ティータ、妖精女王、ティタニアの略で、巨人の娘の掛詞も兼ねてるらしい」
「ティータ……よろしく、上官殿」
こんな、儚い顔見せられちゃ、どーしよーもねえよな、俺。
「まあ、マスター登録は、その、してないですし」
暴力メイド(男)の叱責を止める、和服の女性。
まあ、A&Ωに戻ってきて事情説明したらこーなった、くそう。
「まあいーよ、起動すんぞ素直」
「あ、はい」
スーツケースを開けて、起動する素直さん。
「砲台形フォートフラッグ、起動します」
独特の起動音とともに再起動。
「マスター登録と、名前を付けてください、上官殿」
……向いたのは、俺
「……」怒った様子のメイド
「……」困った様子の浴衣。
「えーっと、何で俺」
「……ひとめぼれ」
「なんだってー!?」
可愛くバイザーを下ろして顔を隠す、神姫
「で、えーと、素直さん」
「あ、はい」
「こいつに、なんて名前を?」
「へ?」
「おいてめえ、何の」
食って掛かるメイド。
「……君らのつけたい名前にしてくれ……つーか、すまん」
ふかぶか、と頭を下げる。
「ち、しょーがねえ、素直」
「……ええと、その」
小声で教えてくれる。
「ティータ、妖精女王、ティタニアの略で、巨人の娘の掛詞も兼ねてるらしい」
「ティータ……よろしく、上官殿」
こんな、儚い顔見せられちゃ、どーしよーもねえよな、俺。
「で、ええと、その」
「俺らが払った代金払えよてめえ」
「俺らが払った代金払えよてめえ」
やっぱり、そんなオチですか。
泣けるでぇ。
徒然続く、そんな話。 第十節(後)
日はまた昇る。 節終
日はまた昇る。 節終