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「Gene7 とうふ屋」(2007/04/03 (火) 19:36:04) の最新版変更点
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「マスター、このおとうふ屋さんが“面白い事”なんですの? でも、わたくしはとうふなら杏仁豆腐のほうが好きですの」
「違うよトゥールー、用があるのはここの店主。おじさ~ん! 藤原のおじさ~ん!! 居るんでしょ?」
「・・何だ? 喧しいと思ったらお前か。何丁要るんだ?」
「・・相っ変わらず気が利かないなあ。こんな寂れた店の豆腐買いに群馬くんだりまで来る訳無いでしょ? 用があるのはあっち。乗せてよ。腕は落ちてないんでしょ?」
「・・俺は今乗っていない。配達も他の奴にやらせている」
「Really!? 私が唯一尊敬する男であるおじさんが、遂に弟子を取ったの!? 信じられない!! その甲斐性を最初から見せれば、奥さんに逃げられる事も無かったんじゃない?」
「・・尊敬してる割には容赦が無いよな、お前は。まあいい、乗りたいんならそいつ読んでやる。おいっ! パンダっ!! お前に客だ!」
「何あるのさ!! 大体パンダ言うのはいい加減やめるのさ!! ワタシには飛蘭(フェイラン)って名前があるのさ!!」
「え・・・この子が!?」
地を這うエグゾースト。骨も揺らすサスの沈み。空気ごと飛び去る風景。暗く闇へ落ちるように傾斜するワインディングロード。間違いなくその先に“死”をはらむガードレール。堝、そう表現せざるを得ない5連ヘアピン。この秋名の峠で、俺は風になる。俺は根岸。この峠ではそこそこ有名な、いわゆる、走り屋だ。
インベタで抜けた左コーナー。直後に気配、食いかかってくる殺気にも感じる闘気。シビックだ。同じハイブリットカー、同じFFとして、俺が駆るプリウスとは何かと比較される間柄だ。浅い連中はそんな時、まず間違いなくシビックを指差す。ガソリン車全盛期から走り屋の定番の一つだった、それが理由だが、違う。歴史で語るならば、プリウスの方がモーター駆動の“なじみ”では上だ。大衆車くずれと言われようと、戦闘力は劣りはしない。要は、ドライバー次第だ。
カーブを抜ける度、背後からも強いスキール音が木霊する。ぴったりと俺に張り付いて来る一回りコンパクトな車体。あのドライバーもただの素人ではない。だがコーナーの出の戻しが遅い。これならば、次のヘアピンで離せ・・・
「・・ってネギ!! ステア握ってもいないのに偉そうに言うなー! 悔しかったら全部自分で運転してみろー!! この取り残されて花咲いたネギー!!」
俺が居ないと方向オンチで家にも帰れない鳥頭が吠えるな、と、俺はダッシュボードに固定されているエウクランテタイプ、イカロスを睨み返した。
MMSをサポートドライバーAIとして用いるのは走り屋でも割とポピュラーだ。運転補助という意味合いでなくとも、常に自分のドライビングを客観的に評価する存在として重宝されている。またサポートとしたとて、純正自動操縦AIと違い明確なコミュニケーションによって自分の運転のクセを理解して補佐してくれるのだから。イカロスは性格こそ悪いが、そういう点では優秀だ。発売したて起動したてで間もないのに、もうハンドリングは完璧に覚えてしまった。しかし、アクセル操作は俺に頼らざるを得ないのだからまだ青い。
「ちがうちがーう! これはオレっちの才能! 大体運転全部任せないのは法律あるからだろー! 年季だけで張り合う古いチャーシューみたいな事言うなー!!」
・・・まあ、それもある。純正以外のサポートドライバーは安全規格の都合上、それが可能でも全運転操作を任せてはいけない。だがこの鳥頭が未熟なのも事実だ。たまに緩いカーブですらアンダーを出すのだから。
「それはネギが変なトコでアクセル踏むからだー! FFはアクセル開けるとアンダー出るんだー!! ゆで卵のつもりで半熟卵作るくらい無知だぞー!!」
喧しい、と再度イカロスをいなす。そう気を乱すうちにまたシビックが追い縋って来る。バカにかまけてたからとは言え、こんな奴に舐められては恥だ。この左カーブで勝負だ。出にアクセルを重ねドリフト、一気に距離を・・・
「バカネギー! コーナーの出で流すのはパワースライド! ドリフトと違って遅いんだー!! そんなに流したいんなら流しそうめんでもやってろー!!!」
新品特化3割引が煩い!! 俺が叫ぶとようやくにイカロスは黙った。ちゃんとシビックは引き離せたんだ。俺のアクセルコントロールが間違っている筈は無い。間違って・・・
「げっ!? 何だアイツー!!!」
悲鳴に近い驚愕の声。バカ鳥の明らかな豹変に戸惑うが、その理由はすぐに判った。明らかに、明らかに違う轟音が迫ってきていた。今では珍しい、純粋なエンジンカーの、いやそれよりも凶暴で、凶悪な、かしどこか精錬されたエグゾーストノート。バックミラーを覗けば、そこには確かに、野獣が居た。
白と黒とツートンカラー、直角的なボディのセダン。半世紀も前の車の様な古臭さを除けば、単なるその辺の商用車に見える外見。だが、キれている。前方とバックミラーを交互に眺める内に、始めは3~4カーブも離れていた“それ”が瞬く間に真後ろに接近して来る。崖に飛び込むような突っ込みをしても、こんなに速い訳が無い。こいつは、悪夢か亡霊か?
「ネギ! ぼーっとしてないでアクセルっ!!」
言われるまでも無かった。例え亡霊であろうと抜かせるわけにはいかない。俺は今までの限界を超えた突っ込みでヘアピンに切り込む。道路とタイヤのμがせめぎ合い、俺に強烈な横Gを注ぎ込む。曲がる! 曲がれ! 俺のプリウス!!
「あっ・・・」
その刹那、俺は見ていた。真横に並んだ真っ白なボディ、そして、“誰も居ない運転席”を。次の刹那には、それはテールランプになって俺の眼前にあった。
「あっ! 馬鹿!! ブレーキ踏んだら!!?」
イカロスが叫んだ瞬間、俺の体には遠心力が襲いかかっていた。シェイクする視界。気づいた時には、スピンした車体が中央線を真横にまたいで停止していて、もう、あの車は影も形も無かった。
信じられない。奴は全く減速せずに滑る様に俺の横を抜けていった。本当に亡霊だったのか!?
「あれがホントのドリフトだよー! 4輪ドリフト! しかもスゲー感性制御テクっ!! 痺れるー!!! ネギと比べたらスッポン鍋と月見そばくらいカッコイー!!」
あれがドリフト? 信じられない。鳥頭の妄想だ。亡霊でなければ何だというんだ! 誰も乗っていなかったんだぞ!!
「・・・なあ、なんでスピンしたか知ってる? ネギがタイヤ流れかけにムリヤリブレーキ踏んだからだぞー! オレっちのせいじゃないんだぞー?」
そんな訳は無い。俺のブレーキングに間違いは無い。普通に考えてブレーキを踏んだら止まれなくなるなんて事は無い。亡霊を見て、神姫の癖に気でも狂ったか?
「それってさー、単に神・・・。あ、なんか左後輪がおかしいっぽいー。パンクかもー。“マスター”、見てくれよー」
・・・流石に神姫にタイヤは替えられない。指図されるのは癪だが、俺は仕方なく運転席を降り、後ろへ回り込む。その瞬間、エンジンの始動音が――
「さーて、バカ置いて中華でも食べにいこー♪」
最後に聞えたのは、そんな捨てセリフと今まで見たことも無いロケットスタートで遠ざかるプリウスのテールランプ。そうして、バカ鳥を乗せた俺の車は、亡霊の様に、消えた。
「何だったんだ、あの、パンダトレノはっ!!!!!!」
ようやくに思い出した、あの亡霊、すべてを奪った元凶の名前を、俺は、ただ叫ぶしかなかった。
「おう、帰ってきたか。どうだった?」
「凄いですのー♪ 飛ばないのにすごいスピードで、狭い道なのに何台も追い越したりカーブを流れるみたいに走ってるのは、ジェットコースターよりも面白いですのー♪」
「うん、いい線言ってるんじゃない? だいぶおじさんの走りに近かったよ。神姫が、それもこんなボロ車であんな風に運転できるんだね」
「まだまだヘタクソだよ、このパンダは。それにボロは余計だ」
「だからワタシをパンダ言うのはやめなさいあるのさー!! いくらパンダみたいな色とパンダの耳みたいなお団子頭のストラーフだからって、人権侵害あるのさー!!」
「神姫なんだから人権じゃねえだろう」
「まあまあ。ところでさ、今日のお礼に、フェイランちゃんにご飯をご馳走しようと思うんだけど、どう?」
「本当であるさ!? それなら中華が食べたいあるのさ!!」
「え? パンダって中国でしょ? 中華って食べ飽きてるんじゃ?」
「だからパンダじゃないあるのさー!!」
「ああ、ごめんごめん。じゃあ、横浜まで出て、いい店紹介してあげるよ」
「おおっ!! 感謝であるのさー♪」
「うわーい♪ わたくしも杏仁豆腐食べたくなってたんですのー♪」
「おじさんも、行くでしょ? どうせ暇なんだし。奢るよ?」
「お前が男に優しいと、雪が降るな」
「おじさんだから優しいんだけど?」
「・・・やれやれ。“藤原とうふ店”、今日は休業だな」
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「マスター、このおとうふ屋さんが“面白い事”なんですの? でも、わたくしはとうふなら杏仁豆腐のほうが好きですの」
「違うよトゥールー、用があるのはここの店主。おじさ~ん! 藤原のおじさ~ん!! 居るんでしょ?」
「・・何だ? 喧しいと思ったらお前か。何丁要るんだ?」
「・・相っ変わらず気が利かないなあ。こんな寂れた店の豆腐買いに群馬くんだりまで来る訳無いでしょ? 用があるのはあっち。乗せてよ。腕は落ちてないんでしょ?」
「・・俺は今乗っていない。配達も他の奴にやらせている」
「Really!? 私が唯一尊敬する男であるおじさんが、遂に弟子を取ったの!? 信じられない!! その甲斐性を最初から見せれば、奥さんに逃げられる事も無かったんじゃない?」
「・・尊敬してる割には容赦が無いよな、お前は。まあいい、乗りたいんならそいつを呼んでやる。おいっ! パンダっ!! お前に客だ!」
「何あるのさ!! 大体パンダ言うのはいい加減やめるのさ!! ワタシには飛蘭(フェイラン)って名前があるのさ!!」
「え・・・この子が!?」
地を這うエグゾースト。骨も揺らすサスの沈み。空気ごと飛び去る風景。暗く闇へ落ちるように傾斜するワインディングロード。間違いなくその先に“死”をはらむガードレール。堝、そう表現せざるを得ない5連ヘアピン。この秋名の峠で、俺は風になる。俺は根岸。この峠ではそこそこ有名な、いわゆる、走り屋だ。
インベタで抜けた左コーナー。直後に気配、食いかかってくる殺気にも感じる闘気。シビックだ。同じハイブリットカー、同じFFとして、俺が駆るプリウスとは何かと比較される間柄だ。浅い連中はそんな時、まず間違いなくシビックを指差す。ガソリン車全盛期から走り屋の定番の一つだった、それが理由だが、違う。歴史で語るならば、プリウスの方がモーター駆動の“なじみ”では上だ。大衆車くずれと言われようと、戦闘力は劣りはしない。要は、ドライバー次第だ。
カーブを抜ける度、背後からも強いスキール音が木霊する。ぴったりと俺に張り付いて来る一回りコンパクトな車体。あのドライバーもただの素人ではない。だがコーナーの出の戻しが遅い。これならば、次のヘアピンで離せ・・・
「・・ってネギ!! ステア握ってもいないのに自分で運転してるみたく喋んなー! 悔しかったら全部自分で運転してみろー!! この取り残されて花咲いたネギー!!」
俺が居ないと方向オンチで家にも帰れない鳥頭が吠えるな、と、俺はダッシュボードに固定されているエウクランテタイプ、イカロスを睨み返した。
MMSをサポートドライバーAIとして用いるのは走り屋でも割とポピュラーだ。運転補助という意味合いでなくとも、常に自分のドライビングを客観的に評価する存在として重宝されている。またサポートとしたとて、純正自動操縦AIと違い明確なコミュニケーションによって自分の運転のクセを理解して補佐してくれるのだから。イカロスは性格こそ悪いが、そういう点では優秀だ。発売したて起動したてで間もないのに、もうハンドリングは完璧に覚えてしまった。しかし、アクセル操作は俺に頼らざるを得ないのだからまだ青い。
「ちがうちがーう! これはオレっちの才能! 大体運転全部任せないのは法律あるからだろー! 年季だけで張り合う古いチャーシューみたいな事言うなー!!」
・・・まあ、それもある。純正以外のサポートドライバーは安全規格の都合上、それが可能でも全運転操作を任せてはいけない。だがこの鳥頭が未熟なのも事実だ。たまに緩いカーブですらアンダーを出すのだから。
「それはネギが変なトコでアクセル踏むからだー! FFはアクセル開けるとアンダー出るんだー!! ゆで卵のつもりで半熟卵作るくらい無知だぞー!!」
喧しい、と再度イカロスをいなす。そうやって気を乱すうちにまたシビックが追い縋って来る。バカにかまけてたからとは言え、こんな奴に舐められては恥だ。この左カーブで勝負だ。出にアクセルを重ねドリフト、一気に距離を・・・
「バカネギー! コーナーの出で流すのはパワースライド! ドリフトと違って遅いんだー!! そんなに流したいんなら流しそうめんでもやってろー!!!」
新品特化3割引が煩い!! 俺が叫ぶとようやくにイカロスは黙った。ちゃんとシビックは引き離せたんだ。俺のアクセルコントロールが間違っている筈は無い。間違って・・・
「・・げっ!? 何だアイツー!!!」
悲鳴に近い驚愕の声。バカ鳥の明らかな豹変に戸惑うが、その理由はすぐに判った。明らかに、明らかに違う轟音が迫ってきていた。今では珍しい、純粋なエンジンカーの、いやそれよりも凶暴で、凶悪な、しかしどこか精錬されたエグゾーストノート。バックミラーを覗けば、そこには確かに、野獣が居た。
白と黒とツートンカラー、直角的なボディのセダン。半世紀も前の車の様な古臭さを除けば、単なるその辺の商用車に見える外見。だが、キれている。前方とバックミラーを交互に眺める内に、始めは3~4カーブも離れていた“それ”が瞬く間に真後ろに接近して来る。崖に飛び込むような突っ込みをしても、こんなに速い訳が無い。こいつは、悪夢か亡霊か?
「ネギ! ぼーっとしてないでアクセルっ!!」
言われるまでも無かった。例え亡霊であろうと抜かせるわけにはいかない。俺は今までの限界を超えた突っ込みでヘアピンに切り込む。道路とタイヤのμがせめぎ合い、俺に強烈な横Gを注ぎ込む。曲がる! 曲がれ! 俺のプリウス!!
「あっ・・・」
その刹那、俺は見ていた。真横に並んだ真っ白なボディ、そして、“誰も居ない運転席”を。次の刹那には、それはテールランプになって俺の眼前にあった。
「うあっ! 馬鹿!! ブレーキ踏んだら!!?」
イカロスが叫んだ瞬間、俺の体には遠心力が襲いかかっていた。シェイクする視界。気づいた時には、スピンした車体が中央線を真横にまたいで停止していて、もう、あの車は影も形も無かった。
信じられない。奴は全く減速せずに滑る様に俺の横を抜けていった。あんな速度でどうして曲がる!? 本当に亡霊だったのか!?
「あれがホントのドリフトだよー! 4輪ドリフト! しかもスゲー感性制御テクっ!! 痺れるー!!! ネギと比べたらスッポン鍋と月見そばくらいカッコイー!!」
あれがドリフト? 信じられない。鳥頭の妄想だ。亡霊でなければ何だというんだ! 誰も乗っていなかったんだぞ!!
「・・・なあ、なんでスピンしたか知ってる? ネギがタイヤ流れかけにムリヤリブレーキ踏んだからだぞー! オレっちのせいじゃないんだぞー?」
そんな訳は無い。俺のブレーキングに間違いは無い。普通に考えてブレーキを踏んだら止まれなくなるなんて事は無い。亡霊を見て、神姫の癖に気でも狂ったか?
「亡霊言うけどさー、単に神・・・。あ、なんか左後輪がおかしいっぽいー。パンクかもー。“マスター”、見てくれよー」
・・・流石に神姫にタイヤは替えられない。指図されるのは癪だが、俺は仕方なく運転席を降り、後ろへ回り込む。その瞬間、エンジンの始動音が――
「さーて、バカ置いて中華でも食べにいこー♪」
最後に聞えたのは、そんな捨てセリフと今まで見たことも無いロケットスタートで遠ざかるプリウスのテールランプ。そうして、バカ鳥を乗せた俺の車は、亡霊の様に、消えた。
「何だったんだ、あの、パンダトレノはっ!!!!!!」
ようやくに思い出した、あの亡霊、すべてを奪った元凶の名前を、俺は、ただ叫ぶしかなかった。
「おう、帰ってきたか。どうだった?」
「凄いですのー♪ 飛ばないのにすごいスピードで、狭い道なのに何台も追い越したりカーブを流れるみたいに走ってるのは、ジェットコースターよりも面白いですのー♪」
「うん、いい線言ってるんじゃない? だいぶおじさんの走りに近かったよ。神姫でも、それもこんなボロ車でもいい運転ができるんだね」
「まだまだヘタクソだよ、このパンダは。それにボロは余計だ」
「だからワタシをパンダ言うのはやめなさいあるのさー!! いくらパンダみたいな色とパンダの耳みたいなお団子頭のストラーフだからって、人権侵害あるのさー!!」
「神姫なんだから人権じゃねえだろう」
「まあまあ。ところでさ、今日のお礼に、フェイランちゃんにご飯をご馳走しようと思うんだけど、どう?」
「本当であるさ!? それなら中華が食べたいあるのさ!!」
「え? パンダって中国でしょ? 中華って食べ飽きてるんじゃ?」
「だからパンダじゃないあるのさー!!」
「ああ、ごめんごめん。じゃあ、横浜まで出て、いい店紹介してあげるよ」
「おおっ!! 感謝であるのさー♪」
「うわーい♪ わたくしも杏仁豆腐食べたくなってたんですのー♪」
「おじさんも、行くでしょ? どうせ暇なんだし。奢るよ?」
「お前が男に優しいと、雪が降るな」
「おじさんだから優しいんだけど?」
「・・・やれやれ。“藤原とうふ店”、今日は休業だな」
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