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「第十一話 「妹、襲来」」(2006/10/22 (日) 11:21:23) の最新版変更点
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わ~た~し~に~か~え~り~な~さ~い~ き~お~く~を~た~ど~り~ぃ~♪
昔やってたアニメの劇場版テーマが部屋に流れる。
「マスター!おでんわなのだ~!」
「おう、相手は…っと!?」
「?? どうしました、マスター?」
「何かヤな電話でもきたのか~?まさか…借金取りからとか?」
「いや…、
実 家 か ら だ 。」
俺は一瞬受話器を取るのをためらった。
それもそのはず、大概実家からの電話というのはロクな事がない。見合いの話だとか見合いの話だとか見合いの話だとか…。
俺はまだまだ独身生活を謳歌したいと思ってる。と言うか、神姫を5人も所有している現在、更にもう一人を
養うなど、どだい無理な話である。あ~あ、どっかに神姫に理解があって、さらに収入もある女性は居ないものか…。
などと思いつつ電話を取る。
「あ!士郎!何やってんのよ!あんまり遅いから居眠りしちゃったじゃないのよ!」
…初っ端から母の寒いギャグ炸裂である。
「お~う…すまなかったね…。で、今日の用件は何?見合いならしないって言ってるはずだけど…?」
「違うわよ!実はね、優衣(ゆい)があんたの住んでいる所の近くの大学に受かったのよ!」
「おお!それはめでたい話だな。」
「でね、4月からあんたの所に住まわせて貰いたいのよ。いいでしょ?」
「ふーん…って、ちょっと待てぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!
大学に受かったのは良しとしよう…だが!何故そこから同居させろになるんじゃ――――――――――い!!
そ・れ・に・だ!第一家から通えない距離でもないだろうが!」
「もー!そんなに大声出すこと無いじゃな~い!
だって~、お父さんも今年の3月で定年だし~、朝早く出かける人が居なくなれ~ば、お母さん早く起きて
ご飯とかお弁当作らないで良くなって楽なんだも~ん。」
ええ歳コイて猫なで声で、そんな理由かこの親は…。
「まぁ仕送りだけはきっちりするから!とにかく!今週の土曜日に説明会があるらしいから、当日にはそっちに
行かせるから、8時に駅に迎えよろしくね!じゃ!」
「な…!ちょっと待t」
ガチャン!
がっ…!あのオバハン、言いたい事言って一方的に切りやがった…。
そして、電話をこっちからかけ直すも、
つー つー つー…
受話器外してやがる…ちくしょう。
「あの…どうしたんですか、マスター?」
心配そうに訪ねるヴェル。
「妹が…優衣が来る。」
「い…!妹って、あ…あの優衣さんの事ですか…;」
「え?なになに?マスターの妹が来るの!?ボク会ったことな~い!」
「いもうと~?いもうとならジャロにもいるのだ!コニーちゃんとビアンカちゃんなのだ!」
「お前に妹呼ばわりされたくないわい!この馬鹿ネコ!」
「まぁまぁ…コニーお姉さま…;」
相変わらずの4人漫才の中、頭を抱える俺とヴェル。
それもそのはず、妹の優衣とは、俺もヴェルも良い思い出が無いのだ。
小学4年の頃、少ない小遣いを貯めて買ったプラモを、完成から僅か5分で破壊されたり、
中学の頃、何週間もかけてクリア直前まで到達したRPGを勝手に部屋に入ってプレイし、挙げ句の果て
自分がやってたその時のデータを俺のデータに上書きして保存してくれたり、
高校の頃は、何万もかけて作った自作PCに、飲んでたコーラをぶっかけ破壊してくれたり、
5年前、俺がヴェルを購入したての頃、勝手に彼女を自分の部屋に拉致して、散々色んな所を弄くり回したり
股を開いたり閉じたりして慰み物にしてくれたり…。あん時ゃ「汚された…」って一晩中泣いていたなヴェル…。
「あの悪夢が…災厄が再び…。」
「私だけじゃなく、ノワルやコニー達も…。」
さらに頭を抱える俺、(((((;゚Д゚)))))ガクガクブルブルするヴェル。何も知らないで喜ぶ3人。
一体、これからどうなってしまうのやら…。
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ともあれ土曜日がやって来た…いや、来てしまった。
8時十分前、自分の車(軽ターボ)に乗って駅で待つ俺。
そしてやって来た…厄災が。
「うぉ~~~~い!兄貴ぃ~~~~!!」
手をぶんぶん振りながらやってくる、いかにも現役女子高生でございな装いのハイテンションなショートカットの少女。
妹の優衣である。
「お~う…変わらんなお前は。」
「兄貴の活躍もテレビで見たよ~、この天才ランカー!って、あれ?ヴェルちゃんは来てないの?」
こいつ…自分がヴェルに何やったか覚えて無いのか…。
「来てねぇよ、つーか、今日は大学の説明会に来たんだろ?終わったらさっさと帰すぞ。」
「え~!?や~だ~!ヴェルちゃんとも会いたいも~ん!そう言えば、ヴェルちゃん以外にも神姫居るのよね!
その子たちにも会いたい~!!」
「やだ、連れて行かない。」
「…………ここで全裸になるわよ。」
「ふっ…やれるもんならやってみr」
と、おもむろにコートを脱ごうとする優衣。
「ぬぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!やめろ!わかった!わかりました!連れて行く!連れて行くから!」
「分かればよろしい。」
と、舌を出す優衣。おのれ…このガキ…!
昼過ぎ、大学の説明会も終わり、昼飯を喰った後、ついに我が家の前へ。
「へ~、結構良い所に住んでんじゃん!流石りあるりぃぐ…?のランカー様だね~!」
「ランカーとは関係ないわ。ほれ、行くぞ。」
エレベーターに乗り5階へ。そしてドアを開けて中に…。中にはいると、ヴェル達が並んで待っていた。
「「「「「お帰りなさい、マスター!」」」」」
と、
「いや~~~~~~~~~~ん!かわいぃ~~~~~~~~~~~♪」
早速飛びつく優衣。
「うっわ~、この猫みたいな子可愛過ぎ~!名前なんて言うの?」
「ジャロなのだ!はじめましてなのだ!」
「ボク、ノワル!ノワルって言うの!よろしく!」
「へ~、これがマスターの妹か…にってね~~~…。もしかして腹違いとか?」
「あの…コニーお姉さま…それは言い過ぎでは…」
「ま…まぁ…兎に角中に入ろう…。」
中にはいると、早速優衣のいたずらが始まった。
「そ~ら~…ぱかぱか~!!」
「や…やめろぉぉぉぉぉぉぉぉ!アタイをおもちゃにするな~!!」
「何を言う何を言う~、おもちゃではないか~!それそれ~!」
「きゃはははは!おもしろいのだ~!ぱかぱかなのだ~!」
「いいな~、ボクもやってもらいた~い!」
「ジャ…ジャロ…?ノワルまで…;」
「お姉さま!お姉さま!頭を抱えられて大丈夫ですか!」
「もう…好きにしてくれ…。」
優衣の陵辱祭りは小一時間続いた。祭りの後、コニーは部屋の隅ですんすん泣いていた。
「あ~…楽しかった!」
ご満悦の優衣。
「たのしかったのだ!すっごくおもしろかったのだ!」
「ボクも楽しかった~!」
「私はちょっと…恥ずかしかった…です。」
「汚された…アタシの純潔が…………」
「コニー…分かるわその気持ち…。」
脳天気な二人、まんざらでもないビアンカ、慰め合うヴェルとコニー。
と、
「ねぇねぇ!こんなにいるんだから、一人くらい貰っても良いよね!良いよね!?」
「な…良い訳ねぇだろ!ヴェルやノワルやジャロはリアルリーグの選手だぞ!コニーはセカンドに登録してるし、
ビアンカだってもうすぐサードに参加する予定なんだから!」
全力で却下する俺、しかし…
「へ~、ビアンカちゃんは『予定』なんだぁ…ってことは、まだ戦いに出して無いって事…つまり自由って事よねぇ…?」
「ぐ…!」
言葉の隙をついてくる優衣。コイツはガキの頃から人の揚げ足を取るのが得意だなコンチクショウ…。
「じゃあビアンカちゃん貰ってく~!ビアンカちゃんも兄貴のお父さんとかお母さんとか見に行きたいよね~?」
「はい!お会いしたいです!」
「じゃあ決定!今日からあたしがビアンカちゃんのマスター!これに決定!」
「勝手に決めんな!許さん!絶対に許さんぞ!」
「じゃあ父さんと母さんに『今日、兄貴に犯された』って報告する。」
「……どうぞお連れ下さい。」
「OK!兄貴からの了承は受けた!まぁ良いじゃないの!四月からはまた一緒に生活出来るんだし!」
「ハイ…そうですね…。」
力無く答える俺。
と、
「「ま…マスター…、し…四月から一緒…って…?」」
ハモるヴェルとコニー。
「あれ?聞いてないの?四月からここの近くの大学に通うんで、兄貴の所に居候させて貰うんだよ!そう言う訳でよろしくね!
ヴェルちゃん、コニーちゃん!」
「「ま…マジで…?」」
「うわ~い!はるからゆいちゃんともいっしょなのだ~!」
「うっわ~い!ボク楽しみ~!」
「はい!私も楽しみです!」
「ハイ…もうどうにでもしてください………orz」
驚愕する二人、素直に喜ぶ三人。崩れ落ちる俺。
こうして五人目の同居人だった天使タイプのビアンカは程なくして実家に里子に出され、四月からは厄災娘の妹が一緒に住むこととなった。
これから、一体どうなるんだろう…?
「第 妹、襲
十
一
話 来」 完
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