「第二間幕」(2007/01/23 (火) 20:25:33) の最新版変更点
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第二間幕。ライト点灯。
青い、朝を思わせる光。立っているコートにマフラーという姿のリカルド。その肩にヴィネット。
リカルド&ヴィネット「Guten Morgen!」
リカルド、置いてあるベンチに着席。
ヴィネット、肩よりベンチに移動し手を胸に交差しながら一礼。その髪型は先程と違い、そのスーツは赤と黒のツートンカラーで染められている。
ヴィネット「皆様。『2036の風』第二幕。ご覧頂き光栄でございます。私はヴィネット・・・そう、画像掲示板でお会いした方もいらっしゃるかもしれませんね(笑) 角子とお呼び下さって結構です」
リカルド「赤黒子とか呼ばれてもいましたが(笑)」
ヴィネット「(じろっ)」
リカルド「(汗) はじめまして。ヴィネットさんのマスターであり、『ムーン』の店長兼マエストロ。リカルド=ケンザキと申します」
ヴィネット「・・・ふぅ、フェスタとマコト君に一幕を取られてしまいましたね。立体化で完成しているのは私だけですのに」
リカルド「いいじゃないですか。ゆっくりでも」
ヴィネット「まぁ・・・私も相応のプライドという物があるんですよ? マスター」
手を広げて気にしてないとジェスチャーするヴィネット。苦笑するリカルド。
リカルド「そうですね。さて。第二幕は・・・えっと。いつでしたっけ?」
ヴィネット「少なくとも、まだフェスタや他の妹には出会っていませんね。春先・・・二月末か、三月くらいでしょうか?」
リカルド「ふむ。ヴィネットさんと言えばオリジナル武装「堕天使」という印象が強い方も多いでしょうが・・・未だ持っていない事になりますね。スーツもあの頃はノーマルカラーでした」
溜息をつくヴィネット。
リカルド「どうしました?」
ヴィネット「いえ・・・フェスタも言っていましたが。やはりショート集というのは残念ですね。せっかく歌の途中でしたのに」
リカルド「しかし第三幕へも連続で出演でしょう?」
ヴィネット「三幕はバトルがあるんでしたか・・・」
リカルド「バトル「も」ある。との事ですよ。そしてヴィネットさんは、いつものように・・・」
ヴィネット「? 何ですか?」
リカルド「いえいえ(笑)」
ライト、少し暗く。
リカルド「さて皆様。2036年。未だに『寿命』で死した神姫は公式発表では存在しません」
ヴィネット「しかし私たち姉妹は知っています。寿命を知り、消えゆく心を恐れ、自ら命を絶った優しく哀しい神姫、母・・・ゼリス」
ヴィネット、微笑を浮かべる。
風一つ。
ヴィネット「私たちが『今、マスターとある時間』ではなく。『未来』に『想い』を馳せるのは、ツクリモノ、一代限りの私たち神姫にしてみれば滑稽な事かもしれません。けれども、少なくとも私たちは『過去』から受け取った確かな物があります」
愛しげに喉を撫でる。
リカルド「お母様のように『心』を残せるとすれば。それ以上の事は無い・・・そうですね?」
ヴィネット「えぇ。だから、私のクレイドルも。私とマスターの想いが込められた・・・」
ヴィネット。顔が険しくなる。ライト、更に暗く。
ヴィネット「・・・マスター、そういえばまだブリスター捨ててませんね?」
リカルド「(ぎくっ)」
ヴィネット「あ、こら! 待ちなさい! もう! マスター! 何度言ったら・・・」
消灯。
第二幕。了。
[[2036の風]]
第二間幕。ライト点灯。
青い、朝を思わせる光が差し込む。
そこは公園であろうか? 寒々しい光の中、立っているコートにマフラーという出で立ちのリカルド。
その肩にはヴィネット。
リカルド&ヴィネット「Guten Morgen!」
リカルド、置いてあるベンチを一度手で払って着席。
ヴィネット、肩よりベンチの上に移動し手を胸に交差しながら一礼。その髪型は先程と違い、そのスーツは赤と黒のツートンカラーで染められている。
ヴィネット「皆様はじめまして・・・『2036の風』第二幕。ご覧頂き光栄でございます。私はヴィネット・・・常連の方々には『角子』と呼ばれることもございます。以後、お見知り置きを」
リカルド「はじめまして。こちらのヴィネットさんのマスターであり、『ムーン』の店長兼マエストロであります。リカルド=ケンザキと申します」
ヴィネット「・・・ふぅ。フェスタとマコト君に一幕を取られてしまいましたね。長女としての立場が危ういようです」
そうはいうが、ヴェネットの口元には柔らかな笑みが浮かんでいる。
リカルド「いいんじゃないですか? ゆっくりと。妹の姿を見ながらでも」
ヴィネット「まぁ・・・私も相応のプライドという物があるんですよ? マスター」
手を広げて気にしてないとジェスチャーするヴィネット。その姿に微笑むリカルド。
リカルド「そうですね。さて。第二幕は・・・まだ寒い時でしたか」
ヴィネット「えぇ。そうですね・・・少なくとも、まだフェスタや他の妹には出会っていません。春先・・・二月末か、三月くらいでしょうか?」
リカルド「未だ2036年も始まりつつあるという時ですね。静かに風が吹きゆくとき。やがて、それが何処までも届くのはまだ時間がかかります」
溜息をつくヴィネット。
リカルド「どうしました?」
ヴィネット「いえ・・・フェスタも言っていましたが。やはり「ショート集」というのは残念ですね。せっかく歌の途中でしたのに」
リカルド「しかし、第三幕へも出演でしょう?」
ヴィネット「・・・そうですけど」
リカルド「えぇ、ヴィネットさんは、いつものように・・・」
ヴィネット「? 何ですか?」
リカルド「いえいえ(笑)」
ライト、少し暗く。
リカルド「さて皆様。2036年。未だに『寿命』で死した神姫は公式発表では存在しません」
ヴィネット「しかし私たち姉妹は知っています。寿命を知り、消えゆく心を恐れ、自ら命を絶った優しく哀しい神姫、母・・・ゼリス」
ヴィネット、微笑を浮かべる。
風一つ。
ヴィネット「私たちが今、マスターとある時間・・・ではなく。未来に想いを馳せるのは、ツクリモノ、一代限りの私たち神姫にしてみれば滑稽な事かもしれません。けれども、少なくとも私たちは母から受け取った確かな物があります」
愛しげに喉を撫でる。
リカルド「お母様のように『心』を残せるとすれば。それ以上の事は無い・・・そうですね?」
ヴィネット「それを幸福と呼ぶのは決して正しいといえるか解りません。ですけど・・・そう、だからこそ。私のクレイドルも。私とマスターの想いが込められた・・・」
ヴィネット。顔が険しくなる。ライト、更に暗く。
ヴィネット「・・・マスター、そういえばまだブリスター捨ててませんね?」
リカルド「(ぎくっ)」
ヴィネット「あ、こら! 待ちなさい! もう! マスター! 何度言ったら・・・」
ライト消灯。第二幕、了。
[[2036の風]]
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