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「ねここの飼い方・光と影 ~三章~(18禁」(2007/01/16 (火) 03:35:13) の最新版変更点
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「………」
無言で作業を行う彼女。だけども沈黙とは裏腹に、その顔には笑みが溢れている。
キーボードの上で華麗にタップを踏むようにして、次々と情報を打ち込んでゆく彼女。
その姿はまるで、伝説に伝わるお手伝いの小人。ブラウニーのよう。
だがブラウニーと決定的に違う点があった。それは
「………出来た」
浮かべている笑みは笑みでも、それは微笑みではなく、禍々しい悪魔の笑みであり、
彼女の傍らに主人となるべき存在はおらず、小人自らの意思と信念によって行動している事であった。
ねここの飼い方・光と影 ~三章~
「………」「………」「………」
普段は授業中でも結構煩いのに、今はカリカリと言うペンの音だけが木霊している。
「はい、そこまで。それじゃ回収するからなー」
中年の先生がやっと1時間の終了を告げ、答案用紙を回収してから教室を足早に出て行く。
と同時にガヤガヤと教室が俄かにざわめき出す訳で。
「風見さ~ん、今の数学どうだった?」
私にもさっそく隣の席のクラスメイトが、当然の話題で話しかけてくる。
「んー……それなりかなぁ、そんなに得意じゃないしね」
「そっかー。まぁ赤点じゃなきゃ平気でしょ!」
ケラケラとあっけらかんに笑う彼女。そこまでギリギリのラインで考えるのもどうかと思うけれどねー……
それより何でウチの学校は9月末なんて中途半端な時期にテストしますか。
まぁ、夏休みの余韻を吹っ飛ばすには丁度良いのかもれないけれどね。
ここ一週間ばかりテスト勉強に集中していたから、ねここ達にあまり構ってあげられてないし、エルゴにも行ってないから色々と欲求不満も溜まってきてるし……
「テスト面倒くさいなぁ……」
「風見さんでも面倒なんて思うことあるんだ!?」
「まぁ、そりゃね~……」
思わずぐったりと肘をつく。
「今日だけならまだしも、また明日以降もあるからね……ま、頑張りましょ」
「ふぅ、やっと終わったわ……今日の所は、だけど」
そんなこんなで、やっと本日の試験は終了。
やっと生気を取り戻す教室……でもないかな。試験失敗したと思ってる人たちの憂鬱オーラが結構きついかも……
と、帰り支度をしていると、ドカドカと数人のクラスメートが私の机までやってきて
「風見さ~ん。今から図書室使ってみんなで勉強会するんだけど風見さんもどう? 来てくれると助かるんだけどっ」
「そうそう、風見さんが教えてくれるとチョー助かるんだー」
うーん、ねここ達が家で帰りを待っててくれるから早く帰りたいんだけどなぁ。
「ごめんね、あのコ達が心配だからちょっと今回はキャンセルで」
ちょこんと手でゴメンねのポーズと共にそう告げる、……いた言ったつもりなんだけど
「あー、あのねここちゃんね。もうチョーっ!可愛いよねー!」
「うんうん。神姫なんて興味なかったけど、ねここちゃん見たら欲しくて堪らなくなっちゃったわ♪」
パァァっと、テスト勉強の話題など何処吹く風になり、ねここの話題一色になるクラスメート達。
褒められて嫌な気分はしないけどね、うん。でもなんかトリップしはじめてるしー……
「嗚呼、もういっそキャバクラでバイトしてでも神姫買っちゃおうかしらっ!」
「さ、さすがにそこまでしなくてもいいと思うよ。うん……」
「えー、でも物凄い高いじゃん。普通のバイトだけだと中々手がでないしぃ」
「まぁ、高いけどそこは自分の管理能力次第だから。じゃ、私はこれで……」
そそくさと立ち上がって教室から脱出しようと……
「それじゃ、ねここちゃん達も連れてきちゃっていいから! それでオールOK!」
ガッチリと腕を捕まれながら、死刑宣告。
はぅぅ、結果がどうなるかわかりきってるのにぃ……シクシク。
「さぁさぁ、早く呼んできてよ!」
両腕をガッチリ捕まれて、ずるずると連行されてく哀れな私がいまここに。
「キャー♪ ねここちゃーんこっちむいてー!」
「こうなの~?」
「可愛ぃなぁ……うっとり……」
「ゆきのーん、ねここちゃんエスコートしてみて」
「あの……えぇと、こうですか?」
「あぁ、そうそう! 禁断の関係……次のコミフェスはこれしかっ!」
「……皆さん、勉強会は?」
『そんなの後回し!』
きれーに声がハモりましたねー……うん、予測どおり。
誰が持ち込んだのか各種神姫服まで用意されてて、さながらすっかりアイドル撮影会に。
本来注意するはずの司書まで一緒になって、きゃー可愛いと叫んでる始末。
ねここも昔は怯えてたのに、今はちやほやされるのはそれはそれで楽しいのか、割とノリノリ。
メイド服とか自分から欲しいって言ってた訳だし、元々可愛い事への興味とかは大きいのだけれど、見られる事に快感覚えてきちゃうとなるとお
姉ちゃんはちょっと心配だわ……
……しょうがないから勉強しましょ。ねここの方は雪乃ちゃんがいるから、まぁ変な事にはならないだろうしね。
……まぁ結局、煩くてあまり勉強が出来なかったのは言うまでもない……トホホ
「あー……雨だねぇ」
「雨なの……」
「雨ですね……」
3人とも口から出るのは同じ言葉。
今日は天気予報じゃ雨は降らないって言ってたのに、昇降口を出ようとした私達を待ち受けていたのは、それは見事な雨。
「この様子じゃ止みそうもないし、一気に家まで駆け抜けるしかないかな」
言葉にすることで、冷たい雨の中を走り抜ける覚悟を軽く決めてみたり。
「それと、ねここたちは鞄の中に入っちゃっていいよ。濡れちゃうと困るでしょ」
「んーん、ねここはこのままでいいの。みさにゃんだけ濡れちゃう方が嫌なの。だから一緒~」
肩に座っていたねここは、ぴとっと私の頬に甘えるように寄りかかって来てくれて。
「……りょーかい、それじゃ応援よろしくっ」
出来るだけ早くこの雨から開放されるために、家路を急ぐ私達なのでありました。
「生き返るぅ~♪」
冷えた身体にとっては正に天国、命の湯にどっぷりと浸かる私。あぁ、身体も心も解れてく~。
「あったかーいーのー」
ねここも私の胸の膨らみの上にちょいんと座り込んで、お風呂を満喫中。
「あ、ちょっとこらぁ~。そんなトコ潜り込んじゃだめじゃないの」
「えー、だってみさにゃんのおっぱい~、あったかくてぷにぷにでと~っても気持ちいいの~☆」
「やぁん、そんなくすぐったいよぅ~」
「……2人ともよく恥ずかしくないですね」
と、お風呂にぷかぷか浮かんでいる風呂桶に適度にお湯を入れた、神姫用簡易風呂に浸りながら雪乃ちゃんが何やら呟く。
「何がなの~?」
「気持ちいいからいいじゃない、細かいことは~」
この心地良さの中では多少の事なんかどーでもよくなるわよねー……うっとり。
『ぴんぽーん』
「来客のようですよ、姉さん」
「あら、それじゃちょっといってこないと~」
「ちょ!そのまま行く気ですか!?あぷっ!?」
ざぱぁとお湯を揺らして溢しながら一気に立ち上がる。雪乃ちゃんの悲鳴もすっかり天国の湯でのぼせきった私には届かず……
「はいは~い、どちらさま~?」
インターホン越しに呼びかけてみる。けど中々反応が来なくて……と思ったら
『……あ、あの……』
おずおずと大人しそうな声が受話器越しに聞こえてくる。何処かで聞いた声よねー……えーと。
「もしかして、芽河原さん?」
『!? ぁ、ぁの……は、はぃっ!』
言い当てられたから、ドアホンを通してでもビックリして緊張してるのがわかる。ま、人の声を聞き分けるのは割と得意だしね。
「いや緊張しなくても良いから。それでどうしたの~こんな時間に?」
『……ぇっと……その……』
「あ、寒いでしょう、ゴメンね気づかなくて。今ドア開けるから中に入って御茶でも……」
『!? そんなっ!わわわ…悪いですか……ら!?』
……後で思えば油断しすぎてたかなー、流石に……
彼女が目撃したのは、開いたドアから顔を見せた、バスタオル一枚の私な訳で……
しかも、ドアを開けるために前のめりになったから、胸の前で閉じていた巻きが甘くなって……
……バスタオルが、ハラリと
『……あ』
今日2回目のハモりが響く。
「ぃ……ぃやああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
脱兎の如く駆け出し逃げていく……彼女。
私はササっとタオルを巻き直してから……
「……あら」
玄関先にはビックリした彼女が投げ出した傘と、私のノートが落ちていて。
そっか、これを届けにきてくれたんだ。考えてみると、強引に勉強会に引っ張られていったので忘れてきちゃったのね。
しかも明日の試験の科目のヤツだし、コレ。
気を使わせて貰ったのに悪い事しちゃったかな。
「……でも、なんで逃げ出したんだろう?」
……動悸が止まらない、アノ時の比なんかじゃない。
彼女……風見さんのしなやかでなめらかな肢体、他の誰にも見せたことがないであろう身体。
女性の象徴とも言える二つの豊かな膨らみ。カタチもハリもよくて……引き締まったウェストとの対比は、私の貧相な身体とは正反対。
あんな身体……羨ましい、憧れる、触れてみたい、触れられてみたい……
「……アキラ、濡れたままでは風邪をひきます。着替えをしてください」
横槍を入れてくる忌わしい声。でも今は
「…………丁度良かった。……しなさい」
「……はい……音声変換機能作動、設定ロード……固体名、風見美砂」
「……アキラちゃん」
耳元でふっと呼びかけられる。あぁ、風見さんだ……風見さんが私を名前で呼んでくれている。
「アキラちゃん、私が気持ちよく……して、あげる」
普段の風見さんからは想像も出来ない艶やかで淫靡な誘い。それだけで私の背筋を快感が走り抜けていく。
「さ、服脱いでくれるよ…ね?」
「……ウン」
眼を瞑ったまま、私はもどかしく服を脱ぎ捨てる。
こうしている間だけ、私は夢を見ることが出来る。そう、望んでも決して叶わないであろう夢を……
「ちっちゃい胸ね……でも、私は好きよ?」
ぴちゃぴちゃと湿った音が私の部屋に響き始める。彼女はゆっくりと、焦らすように私の乳首を舐め回して。
「ん…ぁっ。もっと……してよぉ」
劣等感の塊のこの身体も、彼女に好きと言われるだけで、其れはどんなケーキよりも甘い快感を私に与えてくれる。
「…きゃん!?」
軽く歯を立てられ、それまで優しい愛撫に慣れきっていたカラダが驚いて、びくんと大きく反応する。
「いじわる……やぁぁ……」
「アキラちゃんが可愛いから、しちゃうのよ……うふふ」
ちゅぱちゅぱと、わざと私の耳にまで淫靡な音が聞こえるように乳首をしゃぶりつくしてくる……
甘い声と甘い刺激に、私はあっという間に蕩かされてゆく。
ふいに、ふっ、と刺激が止まる。
「……やぁぁ……美砂さぁん……もっと…ほしぃのぉ……」
私は心から懇願する。このまま生き地獄を味わうような気分は嫌……もっと欲しい、指が、舌が、全てが……
「……ふふふ、まだ触ってもいないのに、お漏らししたみたいにぐっしょりなのね」
「…!」
一瞬で顔が真っ赤になっていくのがわかる。そうだ、場所を移動してたから……
「そうね……おねだり出来たら、もっとしてあげるわよ?」
私の理性の堤防は既に決壊しきっていた。あるのはただ濁流のように溢れ出す自分の厭らしい願望。
「はぃ…はぃぃ! 私は、アキラは美砂さまにオマ○コしてほしいのぉ! クリ○リスを潰してしまうくらい虐めてほしいのぉ!美砂さまのその手で私の……ワタシの処女膜突き破って滅茶苦茶にしてくださいぃ!」
「素直ね。とっても醜くて下衆で……それでいて美しくて華やかで、素敵よ」
堕ちてゆく……何処までも……、でもそれでもいい……彼女と一緒ならば……
私の目の前でマスターが乱れてゆく。普段は絶対に見せない、本当の感情を剥き出しにして。
だけどそれは、私に向けられた感情ではない。
私が擬似的に作り出す幻想の相手。
マスターの嬌声、マスターの温もり、マスターの愛液……アキラの愛情……
それらは全て私にではない、他の人へ……
マスターは私とSEXしているのではない。私を使って自分を慰めているだけ……そう、それだけ。
「い、いたぃ………!や、やぁ、やぁぁぁぁぁぁぁぁ」
マスターの望むまま、クリトリスを乱暴に捏ね繰り回す。小さい手を使って引っ掻き回す。愛液をたっぷり塗りつけ握り潰すように。
……神姫しか、私にしか出来ない方法で……
やがてマスターが私の身に、自らの粘液を激しく降りかけた時、私の身体中を理解不能の感情と電気信号が駆け抜けていった……
[[続く>ねここの飼い方・光と影 ~四章~]] [[トップへ戻る>ねここの飼い方]]
「………」
無言で作業を行う彼女。だけども沈黙とは裏腹に、その顔には笑みが溢れている。
キーボードの上で華麗にタップを踏むようにして、次々と情報を打ち込んでゆく彼女。
その姿はまるで、伝説に伝わるお手伝いの小人。ブラウニーのよう。
だがブラウニーと決定的に違う点があった。それは
「………出来た」
浮かべている笑みは笑みでも、それは微笑みではなく、禍々しい悪魔の笑みであり、
彼女の傍らに主人となるべき存在はおらず、小人自らの意思と信念によって行動している事であった。
ねここの飼い方・光と影 ~三章~
「………」「………」「………」
普段は授業中でも結構煩いのに、今はカリカリと言うペンの音だけが木霊している。
「はい、そこまで。それじゃ回収するからなー」
中年の先生がやっと1時間の終了を告げ、答案用紙を回収してから教室を足早に出て行く。
と同時にガヤガヤと教室が俄かにざわめき出す訳で。
「風見さ~ん、今の数学どうだった?」
私にもさっそく隣の席のクラスメイトが、当然の話題で話しかけてくる。
「んー……それなりかなぁ、そんなに得意じゃないしね」
「そっかー。まぁ赤点じゃなきゃ平気でしょ!」
ケラケラとあっけらかんに笑う彼女。そこまでギリギリのラインで考えるのもどうかと思うけれどねー……
それより何でウチの学校は9月末なんて中途半端な時期にテストしますか。
まぁ、夏休みの余韻を吹っ飛ばすには丁度良いのかもれないけれどね。
ここ一週間ばかりテスト勉強に集中していたから、ねここ達にあまり構ってあげられてないし、エルゴにも行ってないから色々と欲求不満も溜まってきてるし……
「テスト面倒くさいなぁ……」
「風見さんでも面倒なんて思うことあるんだ!?」
「まぁ、そりゃね~……」
思わずぐったりと肘をつく。
「今日だけならまだしも、また明日以降もあるからね……ま、頑張りましょ」
「ふぅ、やっと終わったわ……今日の所は、だけど」
そんなこんなで、やっと本日の試験は終了。
やっと生気を取り戻す教室……でもないかな。試験失敗したと思ってる人たちの憂鬱オーラが結構きついかも……
と、帰り支度をしていると、ドカドカと数人のクラスメートが私の机までやってきて
「風見さ~ん。今から図書室使ってみんなで勉強会するんだけど風見さんもどう? 来てくれると助かるんだけどっ」
「そうそう、風見さんが教えてくれるとチョー助かるんだー」
うーん、ねここ達が家で帰りを待っててくれるから早く帰りたいんだけどなぁ。
「ごめんね、あのコ達が心配だからちょっと今回はキャンセルで」
ちょこんと手でゴメンねのポーズと共にそう告げる、……いた言ったつもりなんだけど
「あー、あのねここちゃんね。もうチョーっ!可愛いよねー!」
「うんうん。神姫なんて興味なかったけど、ねここちゃん見たら欲しくて堪らなくなっちゃったわ♪」
パァァっと、テスト勉強の話題など何処吹く風になり、ねここの話題一色になるクラスメート達。
褒められて嫌な気分はしないけどね、うん。でもなんかトリップしはじめてるしー……
「嗚呼、もういっそキャバクラでバイトしてでも神姫買っちゃおうかしらっ!」
「さ、さすがにそこまでしなくてもいいと思うよ。うん……」
「えー、でも物凄い高いじゃん。普通のバイトだけだと中々手がでないしぃ」
「まぁ、高いけどそこは自分の管理能力次第だから。じゃ、私はこれで……」
そそくさと立ち上がって教室から脱出しようと……
「それじゃ、ねここちゃん達も連れてきちゃっていいから! それでオールOK!」
ガッチリと腕を捕まれながら、死刑宣告。
はぅぅ、結果がどうなるかわかりきってるのにぃ……シクシク。
「さぁさぁ、早く呼んできてよ!」
両腕をガッチリ捕まれて、ずるずると連行されてく哀れな私がいまここに。
「キャー♪ ねここちゃーんこっちむいてー!」
「こうなの~?」
「可愛ぃなぁ……うっとり……」
「ゆきのーん、ねここちゃんエスコートしてみて」
「あの……えぇと、こうですか?」
「あぁ、そうそう! 禁断の関係……次のコミフェスはこれしかっ!」
「……皆さん、勉強会は?」
『そんなの後回し!』
きれーに声がハモりましたねー……うん、予測どおり。
誰が持ち込んだのか各種神姫服まで用意されてて、さながらすっかりアイドル撮影会に。
本来注意するはずの司書まで一緒になって、きゃー可愛いと叫んでる始末。
ねここも昔は怯えてたのに、今はちやほやされるのはそれはそれで楽しいのか、割とノリノリ。
メイド服とか自分から欲しいって言ってた訳だし、元々可愛い事への興味とかは大きいのだけれど、見られる事に快感覚えてきちゃうとなるとお
姉ちゃんはちょっと心配だわ……
……しょうがないから勉強しましょ。ねここの方は雪乃ちゃんがいるから、まぁ変な事にはならないだろうしね。
……まぁ結局、煩くてあまり勉強が出来なかったのは言うまでもない……トホホ
「あー……雨だねぇ」
「雨なの……」
「雨ですね……」
3人とも口から出るのは同じ言葉。
今日は天気予報じゃ雨は降らないって言ってたのに、昇降口を出ようとした私達を待ち受けていたのは、それは見事な雨。
「この様子じゃ止みそうもないし、一気に家まで駆け抜けるしかないかな」
言葉にすることで、冷たい雨の中を走り抜ける覚悟を軽く決めてみたり。
「それと、ねここたちは鞄の中に入っちゃっていいよ。濡れちゃうと困るでしょ」
「んーん、ねここはこのままでいいの。みさにゃんだけ濡れちゃう方が嫌なの。だから一緒~」
肩に座っていたねここは、ぴとっと私の頬に甘えるように寄りかかって来てくれて。
「……りょーかい、それじゃ応援よろしくっ」
出来るだけ早くこの雨から開放されるために、家路を急ぐ私達なのでありました。
「生き返るぅ~♪」
冷えた身体にとっては正に天国、命の湯にどっぷりと浸かる私。あぁ、身体も心も解れてく~。
「あったかーいーのー」
ねここも私の胸の膨らみの上にちょいんと座り込んで、お風呂を満喫中。
「あ、ちょっとこらぁ~。そんなトコ潜り込んじゃだめじゃないの」
「えー、だってみさにゃんのおっぱい~、あったかくてぷにぷにでと~っても気持ちいいの~☆」
「やぁん、そんなくすぐったいよぅ~」
「……2人ともよく恥ずかしくないですね」
と、お風呂にぷかぷか浮かんでいる風呂桶に適度にお湯を入れた、神姫用簡易風呂に浸りながら雪乃ちゃんが何やら呟く。
「何がなの~?」
「気持ちいいからいいじゃない、細かいことは~」
この心地良さの中では多少の事なんかどーでもよくなるわよねー……うっとり。
『ぴんぽーん』
「来客のようですよ、姉さん」
「あら、それじゃちょっといってこないと~」
「ちょ!そのまま行く気ですか!?あぷっ!?」
ざぱぁとお湯を揺らして溢しながら一気に立ち上がる。雪乃ちゃんの悲鳴もすっかり天国の湯でのぼせきった私には届かず……
「はいは~い、どちらさま~?」
インターホン越しに呼びかけてみる。けど中々反応が来なくて……と思ったら
『……あ、あの……』
おずおずと大人しい声が受話器越しに聞こえてくる。何処かで聞いた声よねー……えーと。
「もしかして、芽河原さん?」
『!? ぁ、ぁの……は、はぃっ!』
言い当てられたから、ドアホンを通してでもビックリして緊張してるのがわかる。ま、人の声を聞き分けるのは割と得意だしね。
「いや緊張しなくても良いから。それでどうしたの~こんな時間に?」
『……ぇっと……その……』
「あ、寒いでしょう、ゴメンね気づかなくて。今ドア開けるから中に入って御茶でも……」
『!? そんなっ!わわわ…悪いですか……ら!?』
……後で思えば油断しすぎてたかなー、流石に……
彼女が目撃したのは、開いたドアから顔を見せた、バスタオル一枚の私な訳で……
しかも、ドアを開けるために前のめりになったから、胸の前で閉じていた巻きが甘くなって……
……バスタオルが、ハラリと
『……あ』
今日2回目のハモりが響く。
「ぃ……ぃやああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
脱兎の如く駆け出し逃げていく……彼女。
私はササっとタオルを巻き直してから……
「……あら」
玄関先にはビックリした彼女が投げ出した傘と、私のノートが落ちていて。
そっか、これを届けにきてくれたんだ。考えてみると、強引に勉強会に引っ張られていったので忘れてきちゃったのね。
しかも明日の試験の科目のヤツだし、コレ。
気を使わせて貰ったのに悪い事しちゃったかな。
「……でも、なんで逃げ出したんだろう?」
……動悸が止まらない、アノ時の比なんかじゃない。
彼女……風見さんのしなやかでなめらかな肢体、他の誰にも見せたことがないであろう身体。
女性の象徴とも言える二つの豊かな膨らみ。カタチもハリもよくて……引き締まったウェストとの対比は、私の貧相な身体とは正反対。
あんな身体……羨ましい、憧れる、触れてみたい、触れられてみたい……
「……アキラ、濡れたままでは風邪をひきます。着替えをしてください」
横槍を入れてくる忌わしい声。でも今は
「…………丁度良かった。……しなさい」
「……はい……音声変換機能作動、設定ロード……固体名、風見美砂」
「……アキラちゃん」
耳元でふっと呼びかけられる。あぁ、風見さんだ……風見さんが私を名前で呼んでくれている。
「アキラちゃん、私が気持ちよく……して、あげる」
普段の風見さんからは想像も出来ない艶やかで淫靡な誘い。それだけで私の背筋を快感が走り抜けていく。
「さ、服脱いでくれるよ…ね?」
「……ウン」
眼を瞑ったまま、私はもどかしく服を脱ぎ捨てる。
こうしている間だけ、私は夢を見ることが出来る。そう、望んでも決して叶わないであろう夢を……
「ちっちゃい胸ね……でも、私は好きよ?」
ぴちゃぴちゃと湿った音が私の部屋に響き始める。彼女はゆっくりと、焦らすように私の乳首を舐め回して。
「ん…ぁっ。もっと……してよぉ」
劣等感の塊のこの身体も、彼女に好きと言われるだけで、其れはどんなケーキよりも甘い快感を私に与えてくれる。
「…きゃん!?」
軽く歯を立てられ、それまで優しい愛撫に慣れきっていたカラダが驚いて、びくんと大きく反応する。
「いじわる……やぁぁ……」
「アキラちゃんが可愛いから、しちゃうのよ……うふふ」
ちゅぱちゅぱと、わざと私の耳にまで淫靡な音が聞こえるように乳首をしゃぶりつくしてくる……
甘い声と甘い刺激に、私はあっという間に蕩かされてゆく。
ふいに、ふっ、と刺激が止まる。
「……やぁぁ……美砂さぁん……もっと…ほしぃのぉ……」
私は心から懇願する。このまま生き地獄を味わうような気分は嫌……もっと欲しい、指が、舌が、全てが……
「……ふふふ、まだ触ってもいないのに、お漏らししたみたいにぐっしょりなのね」
「…!」
一瞬で顔が真っ赤になっていくのがわかる。そうだ、場所を移動してたから……
「そうね……おねだり出来たら、もっとしてあげるわよ?」
私の理性の堤防は既に決壊しきっていた。あるのはただ濁流のように溢れ出す自分の厭らしい願望。
「はぃ…はぃぃ! 私は、アキラは美砂さまにオマ○コしてほしいのぉ! クリ○リスを潰してしまうくらい虐めてほしいのぉ!美砂さまのその手で私の……ワタシの処女膜突き破って滅茶苦茶にしてくださいぃ!」
「素直ね。とっても醜くて下衆で……それでいて美しくて華やかで、素敵よ」
堕ちてゆく……何処までも……、でもそれでもいい……彼女と一緒ならば……
私の目の前でマスターが乱れてゆく。普段は絶対に見せない、本当の感情を剥き出しにして。
だけどそれは、私に向けられた感情ではない。
私が擬似的に作り出す幻想の相手。
マスターの嬌声、マスターの温もり、マスターの愛液……アキラの愛情……
それらは全て私にではない、他の人へ……
マスターは私とSEXしているのではない。私を使って自分を慰めているだけ……そう、それだけ。
「い、いたぃ………!や、やぁ、やぁぁぁぁぁぁぁぁ」
マスターの望むまま、クリトリスを乱暴に捏ね繰り回す。小さい手を使って引っ掻き回す。愛液をたっぷり塗りつけ握り潰すように。
……神姫しか、私にしか出来ない方法で……
やがてマスターが私の身に、自らの粘液を激しく降りかけた時、私の身体中を理解不能の感情と電気信号が駆け抜けていった……
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