「戦うことを忘れた武装神姫-5」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
「戦うことを忘れた武装神姫-5」(2007/02/13 (火) 01:00:14) の最新版変更点
追加された行は緑色になります。
削除された行は赤色になります。
**戦うことを忘れた武装神姫 その5
-----------
「えーっと、デザインナイフ、デザインナイフ・・・あ、あれ?どこだ?」
デカールの切り出しをしたいのだが、どこを探してもが見当たらない。
ふと、手元に殺気が。。。 横を見ると、すごい形相で俺をにらみつけるシンメイが。
そして、その手には・・・刃を替えたばかりのデザインナイフ。
#ref(part5.jpg)
「・・・。」
「・・・。」
無言の数秒。
「覚悟はできていますか。」
「あの・・・状況が掴めないんですが・・・もしかして俺、脅迫されてます?」
「脅迫ではありません。これは尋問です。」
「じゃあ始めの『覚悟できていますか』ってどういう意味を持つんだよっ!」
「気にしないで下さい。 いいですか、正直に答えて下さい。」
すっとデザインナイフの先端を俺に向ける犬子のシンメイ。
「あなたは・・・私が隠していた最後のエンゼルパイを食してしまいましたね?」
「は?知らんぞ。だいたい隠すっていっても・・・」
「とぼけないで下さい。先ほど、エルガとイオさんにも尋ねました。現在の所、
アリバイがないのはマスター、貴方だけです。」
「まてっ!! まだ何にも答えてないのに何でそうなるんだよ。。。」
ぬぬ・・・探偵物のドラマを見過ぎた影響なのか?
「昨日の2100にはまだ存在を確認しました。その後一晩経ち、今朝1030には
消失し、袋だけがゴミ箱で発見されました。昨晩、貴方はどのような行動を?」
「・・・あのさぁ、俺、泊まり勤務でさっき帰ってきたんだけど。」
「・・・。」
「・・・。」
再び無言の時間。と、そこへ白子のイオがやってきた。
「あら、シンメイ。マスターを立派に脅迫しちゃって・・・。新手のプレイですか?」
「プレイじゃないわ! ったく、イオも相変わらずマイペースだなぁ、おい・・・。」
「ちょうど良かった。昨日の件ですけどね、あのお菓子、あなたが召し上がっていた
じゃないですか。まぁ、あれだけ呑めば記憶がなくなって致し方ないかと・・・。」
イオがすっと差し出すは、俺のPCのウェブカメラをリンクさせて撮ったと思しき証拠
写真。 酔いつぶれたリゼの上に腰掛け、ウヰスキーのミニボトルを右手に持ち、左足
ではねだるエルガを蹴り飛ばし、左手には・・・ エンゼルパイ。
「・・・。」
俺と、イオの視線がシンメイに集まる。
「・・・・・・・・。」
シンメイの顔が、好物の林檎よりも赤くなる。手にしたデザインナイフを静かに置くと、
「も・・・申し訳ありませんでしたっ! つい酒がすぎてしまい・・・本当に申し訳
ありませんでしたっ!!」
両手をついて、頭をゴリゴリすりつけて謝る。だが、そのけなげな謝罪はほとんど目に
入らなかった。いや、入れる余裕がなかった。
「いや、別にそんなにしてまで謝らなくてもいいけどさ・・・それよりこのボトル・・・」
ブレてしまい、はっきり判別できないそのミニボトルを指しイオに訊く。
「それですか? やはり昨晩、エルガがマスターの卓上で見つけて、皆で呑んだのですが。」
飲まれた酒は、数年かけて入手した、25年物のスコッチ。。。
「・・・もしかして、飲みきった?」
恐る恐る尋ねると、、
「私はほんの一口程度ですが、リゼとシンメイの二人で空っぽですよ。」
と、イオは空の瓶をどこからか取り出して俺の前に置いた。
怒りを通り越し、虚しい風が心を吹き抜ける。
「お、俺の秘蔵の一本が・・・。 おい、リゼ!ちょっとこい!シンメイ逃げるなっ!!」
俺は二人を卓上に並んで正座させ、久々にしたくもないお説教をするハメになったのであった。
戦うことを嫌い、昼間からTVを眺める神姫。
ここに居るのは、戦うことを忘れた武装神姫。。。
----
[[<その4 へ戻る<>戦うことを忘れた武装神姫-4]]
[[>その6 へ進む>>戦うことを忘れた武装神姫-6]]
[[<<トップ へ戻る<<>戦うことを忘れた武装神姫]]
**戦うことを忘れた武装神姫 その5
-----------
「えーっと、デザインナイフ、デザインナイフ・・・あ、あれ?どこだ?」
デカールの切り出しをしたいのだが、どこを探してもが見当たらない。
ふと、手元に殺気が。。。 横を見ると、すごい形相で俺をにらみつけるシンメイが。
そして、その手には・・・刃を替えたばかりのデザインナイフ。
#ref(part5.jpg)
「・・・。」
「・・・。」
無言の数秒。
「覚悟はできていますか。」
「あの・・・状況が掴めないんですが・・・もしかして俺、脅迫されてます?」
「脅迫ではありません。これは尋問です。」
「じゃあ始めの『覚悟できていますか』ってどういう意味を持つんだよっ!」
「気にしないで下さい。 いいですか、正直に答えて下さい。」
すっとデザインナイフの先端を俺に向ける犬子のシンメイ。
「あなたは・・・私が隠していた最後のエンゼルパイを食してしまいましたね?」
「は?知らんぞ。だいたい隠すっていっても・・・」
「とぼけないで下さい。先ほど、エルガとイオさんにも尋ねました。現在の所、アリバイがないのはマスター、貴方だけです。」
「まてっ!! まだ何にも答えてないのに何でそうなるんだよ。。。」
ぬぬ・・・探偵物のドラマを見過ぎた影響なのか?
「昨日の2100にはまだ存在を確認しました。その後一晩経ち、今朝1030には消失し、袋だけがゴミ箱で発見されました。昨晩、貴方はどのような行動を?」
「・・・あのさぁ、俺、泊まり勤務でさっき帰ってきたんだけど。」
「・・・。」
「・・・。」
再び無言の時間。と、そこへ白子のイオがやってきた。
「あら、シンメイ。マスターを立派に脅迫しちゃって・・・。新手のプレイですか?」
「プレイじゃないわ! ったく、イオも相変わらずマイペースだなぁ、おい・・・。」
「ちょうど良かった。昨日の件ですけどね、あのお菓子、あなたが召し上がっていたじゃないですか。まぁ、あれだけ呑めば記憶がなくなって致し方ないかと・・・。」
イオがすっと差し出すは、俺のPCのウェブカメラをリンクさせて撮ったと思しき証拠写真。 酔いつぶれたリゼの上に腰掛け、ウヰスキーのミニボトルを右手に持ち、左足ではねだるエルガを蹴り飛ばし、左手には・・・ エンゼルパイ。
「・・・。」
俺と、イオの視線がシンメイに集まる。
「・・・・・・・・。」
シンメイの顔が、好物の林檎よりも赤くなる。手にしたデザインナイフを静かに置くと、
「も・・・申し訳ありませんでしたっ! つい酒がすぎてしまい・・・本当に申し訳ありませんでしたっ!!」
両手をついて、頭をゴリゴリすりつけて謝る。だが、そのけなげな謝罪はほとんど目に入らなかった。いや、入れる余裕がなかった。
「いや、別にそんなにしてまで謝らなくてもいいけどさ・・・それよりこのボトル・・・」
ブレてしまい、はっきり判別できないそのミニボトルを指しイオに訊く。
「それですか? やはり昨晩、エルガがマスターの卓上で見つけて、皆で呑んだのですが。」
飲まれた酒は、数年かけて入手した、25年物のスコッチ。。。
「・・・もしかして、飲みきった?」
恐る恐る尋ねると、、
「私はほんの一口程度ですが、リゼとシンメイの二人で空っぽですよ。」
と、イオは空の瓶をどこからか取り出して俺の前に置いた。
怒りを通り越し、虚しい風が心を吹き抜ける。
「お、俺の秘蔵の一本が・・・。 おい、リゼ!ちょっとこい!シンメイ逃げるなっ!!」
俺は二人を卓上に並んで正座させ、久々にしたくもないお説教をするハメになったのであった。
戦うことを嫌い、昼間からTVを眺める神姫。
ここに居るのは、戦うことを忘れた武装神姫。。。
----
[[<その4 へ戻る<>戦うことを忘れた武装神姫-4]]
[[>その6 へ進む>>戦うことを忘れた武装神姫-6]]
[[<<トップ へ戻る<<>戦うことを忘れた武装神姫]]
表示オプション
横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: