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「明日の為に、其の9!(前編)」(2006/12/27 (水) 23:46:15) の最新版変更点
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街の色も夏から秋に変わり、少し肌寒くなってきた。
第六感が冬に何か大きな事件があるのを感じているが、まだ秋だから関係無い。
しつこいようだが秋ったら秋なのだ。
対ドキドキハウリン戦での失態の罪滅ぼしを兼ねて、何か要望が無いか尋ねてみたところ
「師匠、火器狩りに連れて行って下さい!」
「お前が柿なんか狩ってどうするんだ、食うのか?」
「流石の私でも拳銃やらライフルを食べようとは考えませんが、もしかして師匠って馬鹿ですか?」
話がズレているのは理解できたが、こいつに馬鹿呼ばわりされるとは心外だ。
身をもって自分の馬鹿さを知らしめてやらねばなるまい。
「一般的には柿狩りで狩るのは果物の柿であって、武装の火器じゃない。」
事実を知り落胆して崩れ落ちている。
「ならばエルゴにでも行って、実際に火器狩りすれば良いではないか。」
アン、居たのかお前;
多少は人通りの多い場所も慣れたとはいえ緊張するのだが、ここは覚悟を決めて入るしかあるまい。
「いらっしゃいませ。」
今日も大明神様は元気に爽やかな挨拶そしてくれる。
「いらっしゃい、前回は中々面白いものを見せてもらったよ。」
「その件に関してはノーコメントです。」
平静を装っているが、泣きながら逃げ出したくて仕方が無い。
エストへの戦術指南も兼ねて、早々にバトルするとしよう。
「雹でも降ってくるのではないか?」
装備は槍のみと決めた為に出番の無いアンが、面白く無さそうにモニターを見て感想を述べる。
俺自身に前回のような変な癖が付きかかっている事もあって、今回はどんな相手であれ敗北以外でのログアウトを禁じた訳で、結果として3連勝中である。
『弱い自分を呪うが良い!』
普通なら反感を買いそうな台詞だが、前回の件が噂になっているのか周囲からは失笑が漏れている。
「似合わない事言ってるんじゃない、次の相手が来たぞ。」
『申し訳ございませんが、貴方の火器を狩らせていただきます。』
ん?
「エストさんや、午前中に説明しましたが柿狩りとは…」
『し、師匠。今のは私が言ったんじゃ無いですよ。』
「うむ、解析したところ確かに声紋パターンもエストとは一致してないぞ。」
『おとなしく火器を差し出して投降するなら危害は加えません。約束します。』
1人と1体と1匹が同時に声のする方を見ると、そこには今まで見た事の無い素体の神姫がトンファーを両手に構えて立っていた。
「サイフォスとかいう騎士型神姫か?」
『でも師匠、トンファー持ってますけど。』
「お前も人の事をどうこう言える状態で立っていないだろうが。」
「ならば我輩の出番であるな!」
「違う。」『違う。』
同時に否定されたせいか、普段以上に落ち込んでいる。
馬鹿猫はともかく、サイフォスにしては頭部が見た事無いタイプだし、相手のマスターはフードを被ったままで表情を読む事も出来ない。
「あのー、ところで、うちの近接一直線馬鹿神姫は火器なんて持ってないんですが?」
『それは失礼しました。そういう事ならば別の相手から火器を狩って来ますね。』
『待ちなさい!! このやり場の無い感情をぶつける為にも試合は続行です。つまり殴らせなさい。』
『貴方程度の技量では無理だと思いますが、そこまで言うのであればこのまま試合をしましょう。』
こうして初対面の神姫との試合が開始されたが、個人的な意見としては馬鹿決定戦だと思う。
「アン、コーヒー買ってきてくれ。」
----
[師匠と弟子]
街の色も夏から秋に変わり、少し肌寒くなってきた。
第六感が冬に何か大きな事件があるのを感じているが、まだ秋だから関係無い。
しつこいようだが秋ったら秋なのだ。
対ドキドキハウリン戦での失態の罪滅ぼしを兼ねて、何か要望が無いか尋ねてみたところ
「師匠、火器狩りに連れて行って下さい!」
「お前が柿なんか狩ってどうするんだ、食うのか?」
「流石の私でも拳銃やらライフルを食べようとは考えませんが、もしかして師匠って馬鹿ですか?」
話がズレているのは理解できたが、こいつに馬鹿呼ばわりされるとは心外だ。
身をもって自分の馬鹿さを知らしめてやらねばなるまい。
「一般的には柿狩りで狩るのは果物の柿であって、武装の火器じゃない。」
事実を知り落胆して崩れ落ちている。
「ならばエルゴにでも行って、実際に火器狩りすれば良いではないか。」
アン、居たのかお前;
多少は人通りの多い場所も慣れたとはいえ緊張するのだが、ここは覚悟を決めて入るしかあるまい。
「いらっしゃいませ。」
今日も大明神様は元気に爽やかな挨拶そしてくれる。
「いらっしゃい、前回は中々面白いものを見せてもらったよ。」
「その件に関してはノーコメントです。」
平静を装っているが、泣きながら逃げ出したくて仕方が無い。
エストへの戦術指南も兼ねて、早々にバトルするとしよう。
「雹でも降ってくるのではないか?」
装備は槍のみと決めた為に出番の無いアンが、面白く無さそうにモニターを見て感想を述べる。
俺自身に前回のような変な癖が付きかかっている事もあって、今回はどんな相手であれ敗北以外でのログアウトを禁じた訳で、結果として3連勝中である。
『弱い自分を呪うが良い!』
普通なら反感を買いそうな台詞だが、前回の件が噂になっているのか周囲からは失笑が漏れている。
「似合わない事言ってるんじゃない、次の相手が来たぞ。」
『申し訳ございませんが、貴方の火器を狩らせていただきます。』
ん?
「エストさんや、午前中に説明しましたが柿狩りとは…」
『し、師匠。今のは私が言ったんじゃ無いですよ。』
「うむ、解析したところ確かに声紋パターンもエストとは一致してないぞ。」
『おとなしく火器を差し出して投降するなら危害は加えません。約束します。』
1人と1体と1匹が同時に声のする方を見ると、そこには今まで見た事の無い素体の神姫がトンファーを両手に構えて立っていた。
「サイフォスとかいう騎士型神姫か?」
『でも師匠、トンファー持ってますけど。』
「お前も人の事をどうこう言える状態で立っていないだろうが。」
「ならば我輩の出番であるな!」
「違う。」『違う。』
同時に否定されたせいか、普段以上に落ち込んでいる。
馬鹿猫はともかく、サイフォスにしては頭部が見た事無いタイプだし、相手のマスターはフードを被ったままで表情を読む事も出来ない。
「あのー、ところで、うちの近接一直線馬鹿神姫は火器なんて持ってないんですが?」
『それは失礼しました。そういう事ならば別の相手から火器を狩って来ますね。』
『待ちなさい!! このやり場の無い感情をぶつける為にも試合は続行です。つまり殴らせなさい。』
『貴方程度の技量では無理だと思いますが、そこまで言うのであればこのまま試合をしましょう。』
こうして初対面の神姫との試合が開始されたが、個人的な意見としては馬鹿決定戦だと思う。
「アン、コーヒー買ってきてくれ。」
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[[師匠と弟子]]
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