「コッペリアの棺」(2012/11/12 (月) 22:13:16) の最新版変更点
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確かに購入された神姫がどのような扱いを受けたり使われ方をされるかは個人の問題となります。また弊社は利益を上げることを目的としない範囲で神姫の二次利用も許可しております。しかしそれも無制限ではありません。今回の場合該当神姫の声優から自分の声がいわゆる成人向け同人作品に利用されているとの訴えを受けて発覚しました。これは彼女が仕事を続けていく上での大きな障害になりかねない事態であります。また、該当作品はもはや小規模とはいえない発行部数を誇り、当社キャラクターのイメージを著しく損なう利用に当たる可能性もあります。よって我々は氏を名誉毀損等で訴えることとします。
-2036年、史上初の神姫利用のあり方に対する訴訟裁判が行われた
連続神姫ラジオ
浸食機械
15:コッペリアの棺
「くうぁあ」
プルミエが苦しげな声を上げる。ステルス・バイパーにライドした楓が体を締め上げているのだ。
<そうよ、そのまま壊れちゃいなさい。そして勝を解放しなさいよ>
楓の声が妙に甲高く聞こえる。彼女のこんな声を聞いたのは初めてだ。
<清四郎、あなたもぼーっとしてないで早く引き金を引きなさい、これは命令よ>
「楓・・・どうしても破壊しなければいけないっ」
<うるさい!!あなたは私の命令を聞けばいいの。今は私があなたのマスターなんだから!>
楓の甲高い声が清四郎の言葉を遮る。清四郎はびくっと震えるとあきらめたのか震えながら銃口を僕たちに向ける。その瞳には普段の彼女からは想像もつかないような恐怖の色が浮かんでいる。
<これでやっと、やっと帰れる。勝と一緒に、帰れるの。あの頃に>
プルミエの耳元で叫ぶ楓の声には喜びが満ちている。その声にプルミエを壊すことがそんなにうれしいのかと怒りが限界を超えそうになったとき、突然声が止まった。清四郎を見てみると彼女もあきれたような表情を浮かべて思わず銃口を下げている。一瞬の空白、それはいきなりハンマーで殴り飛ばされた清四郎の悲鳴によって破られた。清四郎を殴り飛ばした何者かは間髪入れずに僕らの方に向かってくる。耳元近くで銃声が二発響いた。撃たれた衝撃を覚悟したがそれは訪れず、代わりに今まで僕たちを縛っていた力がとけるのを感じた。
「神姫に戸惑いを与えるような命令を与えるとは、マスター失格だな」
口にドングリをくわえて地面に倒れ伏した楓を踏みつけていたのは胸に傷のあるストラーフだった。
「もっとも聞こえていないようだがな」
次回:[[マジックドール]]に続く・[[戻る>浸食機械]]
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