「演説」(2012/04/19 (木) 23:10:09) の最新版変更点
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諸君、私は主人公が嫌いだ。諸君、私は主人公が嫌いだ。諸君、私は主人公が大嫌いだ。
幼馴染がいる主人公が嫌いだ。許嫁がいる主人公が嫌いだ。教え子がいる主人公が嫌いだ。親戚がいる主人公が嫌いだ。
一目惚れされる主人公が嫌いだ。押し掛けられる主人公が嫌いだ。吊り橋効果を得る主人と公が嫌いだ。説教してフラグが立つ主人公が嫌いだ。バトルに勝ってフラグが立つ主人公が嫌いだ。
センターで。会場で。ショップで。電車で。街頭で。学校で。マックで。ガストで。デニーズで。デパ屋で。その日常で行われるありとあらゆるイチャツキが大嫌いだ。
正月を両親や親戚と過ごして「お前まだ彼女居ないの?」と言われた時など心が痛む。
バレンタインデーに「今日こそはきっと!」と思って臨んだのに一つもチョコを貰えず布団に入る時など胸が空く様な気持ちだった。
ツンデレな彼女がいる主人公が嫌いだ。ヤンデレな彼女がいる主人公はちょっと可哀想だからそっとして置こう。
必死に気を引こうとしているヒロインが恋心に気付かない朴念仁を何度も何度もアタックしている様など憎悪すら覚える。
ラッキースケベで見たり触れたりした主人公が殴られて生傷をつくる様などはもうたまらない。
普段は自分を卑下している主人公が可愛い女の子の前だと熱い台詞を言ったり無理難題をやってみせると言い切るのは最低だ。
複数のフラグを立てた主人公が「俺には一人だけなんて選べない!」とか言ってハーレムルートに突入する時など殺意すら覚える。
ゴールデンウィークを男だけで過ごすのが嫌いだ。
夏休みに行った海をカップルに占領され自分だけ場違いな気持ちになっていく様はとてもとても悲しいものだ。
クリスマスイブを男だけで過ごすのが嫌いだ。
クリスマスソングに追い回されて虫けらのように心を殺して回るのは屈辱の極みだ。
諸君、私は主人公を、モテる主人公を憎んでいる。諸君、私に付き従う非モテ脇役諸君。君達は一体何を望んでいる?
新たなモゲロを目指すか? 情け容赦の無い糞の様な爆破を望むか? 極悪非道の限りを尽くし女にモテる主人公を殺す嵐の様な下剋上を望むか?
「リア充爆破!」「リア充爆破!」「リア充爆破!」
我々は満身の力を込めて今まさに引き裂かんとする悪役だ。
だがこの暗い部屋の隅で自分の年齢分耐え続けてきた我々にエロゲーやエロ本などではもはや足りない!一心不乱の八つ当たり(神姫バトル)を!
奴等は主人公補正で勝ち取ってきたに過ぎない。だが諸君は十年当然の古強者だと私は信仰している。ならば我等は諸君と私で総兵力一万人と一人の兵団となる。
我々を忘却の彼方へと追いやり眠りこけている主人公を叩き起こそう。髪の毛を掴んで引き摺り降ろし目を開けさせて思い出させよう。
主人公に敗北の味を思い出させてやる。主人公に我々のモゲロの声を思い出させてやる。脇役とモブキャラの間には奴等の哲学では思いもよらない扱いがあることを思い出させてやる。
一千人の非モテ武装紳士の戦闘団で世界を燃やし尽くしてやる。
「孤独の脇役大隊指揮官より全部武装紳士へ。」
目標、神姫センターのドアの前! 全ての主人公に敗北を。征くぞ、諸君。
…。
…。
…。
黒「うわああああああああああああ聞いてくれイシュタル!」
イ「聞くも何も私は君の馬鹿げた戦争とやらに付き合わされているわけだが。」
黒「主人公(アイツラ)!主人公ひでぇよ! こっちは主人公が独りになる時間を見計らって襲撃掛けたのに仲間が揃い踏みしてやがった!」
イ「私達の中に主人公の友人が何人か居てそこから情報が漏れたのかもしれないな。」
黒「スパイ送り込むとか主人公がやることかよ!卑怯だよ!」
イ「奇襲し掛けた私達が卑怯を咎める資格は無いだろう。」
黒「女とか一部神姫にいたっては神姫バトル無視してダイレクトアタック仕掛けてくるし!」
イ「向こうからしてみれば不審者に襲われたのと同然だし当然だな。私だってそーする。」
黒「最後には異名持ちクラス複数がよってたかって攻撃してきたし!」
イ「流石に私でもあの強さをあの数は無理だったが、いい経験になった。」
黒「しかも何だよ、何であいつらあんなに即席で連携作るのが上手いんだよ!こっちなんて連携一つ出来なかったのに!」
イ「コミュニケーション能力の有無だろ。それで君は私に泣きついて一体何をして欲しいだ?」
黒「慰めて。」
イ「だが断る。」
黒「イシュタルが!慰めるまで!泣くのを!止めない!」
イ「勝手に泣いていろ。近所迷惑で怒られるのは君だからな。じゃ私は夕食を作るから。」
黒「うわあああああああああああ。」
イ「あ、そうそう。食費を電車代として使ってしまったし、しばらく肉は食えないぞ。」
黒「うわああああああああ。」
黒「うわあああああ。」
黒「うわああ。」
黒「…。」
黒「ごめんなさいもう泣きませんし励ましの言葉も乞いません。今日の神姫バトルのデータも私一人で纏めますから出来る限り美味しく栄養バランスの採れる夕食をお願いします。」
イ「ふん、やはり嘘泣きか。いいだろう、手段はどうあれ数多くの異名持ちと戦えいい経験になったのは確かだ。その辺りで許そう。」
黒「イシュタル様マジ女神!」
イ「…。」
黒「ギャァー!アツアツのモヤシが僕の口にー!」
イ「後はその五月蠅い口を今日一日閉じている事が条件だな。」
黒「はい…すいません…。」
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