「ねここの飼い方 ~ネメシスの憂鬱・ファイルⅩⅨ~」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
「ねここの飼い方 ~ネメシスの憂鬱・ファイルⅩⅨ~」(2010/03/27 (土) 01:05:03) の最新版変更点
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既に夕暮れも過ぎ、夜の帳が落ち始める、そんな時刻。
暦の上では冬を間近に控えつつも、まだまだ暖かな秋の陽射しも落ち始め、やや薄暗い室内にぼんやりと、蝋燭の光にも似た温白色の間接照明の柔らかで何処か儚げな光が、慎ましやかに室内を照らしている。
「……………ぁ……」
そんな室内の光を受けて、陽炎のように薄し出される、人の影。そして人の影で在りながら、人ならざるものの影が、2つ。
「ぁ……くぅ…………っ!」
そして、か細くて何処か甘えたような音色の声が、薄暗闇の中に響いている。それは人の心の奥底に潜む嗜虐心を強烈に刺激する、禁断の果実のように魅惑的な囀り。
「お――おじょうさま……ぁ」
その声の主はテーブルの上で、普段は凛々しく精悍なその顔を真っ赤に染め上げている。まるでそれは普段は封印をしている、『女』としての本性を、1枚づつゆっくりと、愛撫されるようにして剥がされていくかのよう。
「あぁ…………っ。そこは……っ!」
強制的に与えられる何かから逃れようとするかのように、身体をくねらせる彼女。だが妖しさすら感じさせる温白の光を受け、その逃避の動きも、彼女を見る者と、そして自らを高め追い詰めていく要素の1つになっている。
「……可愛くてよ。アガサ」
テーブルの前に置かれた、純和風の上質そうな座椅子にしなだれかかるようにして座り込み、従者の妖艶な姿に中てられたのか、切れ長の他者を威圧する光に溢れていた瞳をやや潤ませながらも、その光景を満足げに眺めている、彼女の主。
「ありがとうございま……す……お嬢様ぁ……」
彼女は何処か壊れてしまったかのように、影陽の揺らめきだけが映し出される瞳で、ここではない何処か遠くをみているように見える。
「あぁ……ネメシスさん。もっと……ぉ……っ」
端正な顔を酷く歪ませたまま、彼女を後ろから抱きしめるようにしていた私の耳元で、どんなスイーツよりも甘くて蕩けそうな『女』の声で誘いをかけてくる。
そして私は無言のまま、それに応えるように、先程から両手でこねくり回していた彼女の豊満な乳房を、更に思う様に揉みしだく。体つきの見え難いメイド服の上からでもその存在を主張していた乳房は既に完全に露にされていて、その先端の乳首はピンと重力に逆らうように勃起した乳首が、大きめで少し濃い色をした清純さよりも卑猥さを感じさせる乳輪と共にその存在を主張していた。
そして、まるで最上級のつきたての餅のように暖かく柔らかな肌触りが掌たっぷりに伝わり、私を虜にしてゆく。
「ぁ――――きま……すぅ……。キちゃいま……す……っ」
それまで惚けたような表情だった彼女が、眉間に皺を寄せて何かに耐えるように瞳を閉じる。そして全身をガクガクと震わせ、アァと低く呻いたかと思うと、大きく眼を見開いて、ボロボロと歓喜の涙を流しながら達していく。
「ふぁ……っ!れるぅ……れてま…………っ」
彼女がぶるぶると身体を小刻みに振るわせると、揉みくちゃにされて醜く歪んでいた乳房の先端から、ドロリと白い液体が染み出してくる。その白濁液は量を増してたちまちのうちに乳房から溢れ出し、濃厚なミルクのようトロトロと床に滴り落ちていく。
「搾って……。もっと、らしてぇ……っ!」
絶頂の後、苦痛とも快感ともつかない表情のまま、叫び続けるアガサ。
私はそんな彼女の破廉恥な表情をもっと見たくて、遠慮なく牛の乳搾りのように乳房を搾り上げ、メロンのように丸い乳房が醜く楕円に歪むくらい強く歪ませる。
「あっ! ひぃ!? ひゃぁっ!」
やがて強烈に乳房を刺激された彼女が大きく痙攣する度、まるで噴水のように乳房から白濁液が飛び散り、予め私たちの前に置かれていたティーカップの中へと放物線を描いて、びちゃびちゃと紅茶の水面を荒らしながら吸い込まれていく。
「――上出来よ」
そして、従者の痴態を満足げに眺めていた鈴乃は、ゆっくりと優雅な動きでティーカップを手に取り、従者の愛欲の液体が注ぎ込まれた紅茶をひと啜りするのであった。
***~ネメシスの憂鬱・ファイルⅩⅨ~
――――遡る事、1時間前。
「そうそう、ネメシスちゃんもお茶の用意のお手伝いを、宜しくお願い致しますわね」
「あ……嗚呼、了解……いや。かしこまりました、ご主人……様」
きっとまた何か、企みのある事なのだろう。本当は了解などしたくもないが、ここに至っては彼女に従う他に方法がない。
「素直なのは良い事よ。それでは早速、あちらの部屋へ来てくださるかしら。準備はもう整っていましてよ」
何故だろう。先程は準備をしろと言ったのに、今はもう整っていると彼女は言う、前後矛盾した発言をしているように私には聞こえる。
「此方へ」
「ひゃっ!? ちょっと、またっ!」
だがそんな事をゆっくりと考える暇も無く、またアガサに抱え上げられ、結婚式から攫われる新婦よろしく、颯爽とその場から連れ去られてしまう。
『鈴乃部屋・別室』
「……はぁ」
最早、重い溜息しか出てこない。散々彼女らに引っ掻き回されて、既に私のペースはぐちゃぐちゃ。精神的にも肉体的にも疲労の色が濃く、今すぐクレイドルに飛び込んで、そのまま朝まで何も考えずに寝てしまいたい。
だが今の私にそんな贅沢は許されない。……いや、それ以前にここで寝てしまっては更にどんな目に会うか、それこそ知れたものではないだろう。
私の目の前ではアガサがカチャカチャと言う音と共に、黙々と食器を並べたりして紅茶を淹れる作業に入っている。尤もカップやティースプーンなどの比較的軽い物や小物はともかく、ティーポットは神姫の手に余る為に無線操縦式の浮遊式大型マニュピレータアームユニットを使って、器用に紅茶を淹れている。尤もその光景は浮遊するクレーンゲームのアームか、さもなくばロボットガニといった風情で、多少不気味な光景ではあるのだが……
「お嬢様、どうぞ」
やがて鈴乃の前に差し出される、澄んだ濃い目の深い紅色の液体。芳醇な香りが部屋に広がり、私の嗅覚をも心地よくくすぐる。
「ありがとう。アガサ」
柔らかな湯気を心地よさそうに顎に当て、その香りをゆっくりと楽しむ鈴乃。それはとても穏やかな顔で、今までの氷の女王とでも言うべき表情とは全く別物だった。
だが、その表情すら、彼女にはポーズだったのかもしれない。
「この香り……アッサムなら、やはりミルクティーですわね。早速ミルクを用意して頂戴」
「はい……お嬢様」
次の瞬間、自分の目を疑う光景が出現する。傍らにいたアガサが微かな布擦音と共にメイド服の胸元をはだけさせ、その豊満な乳房を露わにしたのだ。
「メイド、何をっ!?」
「……お嬢様のご命令です」
端正な顔のまま、落ち着いた口調で話すアガサ。だがその顔は熟したリンゴのように真っ赤に染まっており、羞恥心と忠誠心の間で辛うじて自我を保っているのは一目瞭然だ。
「だ、第一さっきは爆弾だったんじゃ……!?」
「私の胸は換装式になっていまして、普段はお嬢様のお茶の時間の為に……その、ミルクを内蔵しているのです」
……頭が、痛い。
「えぇ、アガサのミルクはとても濃くって、美味しいものを選んでありますの。ネメシスちゃん、味見してもよろしくてよ。そうですわ。何でしたら赤ちゃんのように、そのお口で直接ちゅうちゅうお吸いになってはいかが?」
「そ、そんな事するかっ!!!」
「あら怖い怖い、半分は冗談でしたのに」
絶対に冗談ではないだろう。それ以前に半分と言ってる時点で半分は本気だと言う事だ。そんな破廉恥な思考を堂々と言ってしまう時点で非常に空恐ろしさを感じる。
……ダメだ、この2人は。ここにいては私までおかしくされてしまいそうだ。いいや、きっとそうなってしまう。
「それじゃアガサ、ここに注いで頂戴」
「……畏まりました、お嬢様」
ティーカップを彼女の前に置くと、アガサはおずおずと乳房に手を伸ばし、自ら乳房を揉み始める。それは愛撫ではなく、本物の牛の乳搾りのように根元から生乳を搾り上げるように強引で異常な光景だった。
「ん……ぁ…………くぅ……っ。ぁ……あ…………んく………………ぅ」
憮然として言葉も出ない私を余所に、歯を食いしばって痛そうなくらい乳房を歪に変形させているアガサから声が漏れる。だがそれは、苦痛からくる苦悶の声という以上に、強烈な快感に嬌声を上げないよう必死で耐えているような、甘い響きを伴っている。
「ぁ……でま…………すぅ……」
ふるふると身体を震わせた後、アァと低い呻きの様な声と共に、乳房から搾り出されたミルクがぴゅぴゅっと飛び出し、深い紅色の紅茶に斑点のような白く濁った染みを作り出し、やがて混じりあってゆっくりと溶け込んでゆく。
「――――あら、何時もよりミルクの出が宜しくないようね?」
「す、すみませんお嬢様……」
「体調管理の不徹底は減点ね。貴方のミルクはとぉっても濃厚なんですから、常日頃から搾って乳腺をよくほぐしておかなければすぐに詰まってしまいましてよ」
2人の間で交わされる会話の内容に、私は言葉もない。こんな破廉恥な会話を人前で言っているという自覚があるのだろうか、この2人は。それともコレがこの2人の間では当然の会話であり、人に聞かれたところで気にする事も無い程の会話だと言う事なのだろうか。
「そうね…………。んふ」
それまでアガサを見つめていた鈴乃嬢の瞳が、ふと此方に向けられる。その瞳は手頃な玩具を見つけた子供の瞳に似ていたが、子供には絶対にありえない嗜虐的な輝きが多分に混じっていた。
……少なくとも私には、そのようにしか見えず、その視線に射抜かれた私は、蛇に睨まれた蛙のように萎縮してしまい、その身体を硬直させてしまう他なかった。
「折角の機会ですので、ネメシスちゃん、揉んでくださる?」
やはり彼女も悪魔だ。しかもこれまでの悪魔たち以上に性質が悪い。
「い……いや、私は見ているだけで結構……で」
硬直した身体を何とか動かし、首をゆっくりと左右に振って拒否の意を伝える。既に背中や額にはびっしょりと冷却液が噴出し、メイド服はしっとりと湿気を帯びていた。
「あら、これは、『命令』ですのよ?」
それまでとは微妙に声質が変化しての、彼女の一言。それは私にとって選択の余地など既に無く、逃げ出す退路すら完全に絶たれた事を意味していた。
「りょ……了解、した」
おずおずとアガサに手を伸ばし、その豊満な乳房を掌全体でゆっくりと掬い上げるように手を添える。
「…………ぁ」
その重みはとても心地よく、まるで最上級のシルクのような滑らかな手触りと、豊かなで適度な弾力。その感触の良さに、私は軽く触れただけで自己の理性が薄れ、醜い欲望が内側からせり上がってくる事を自覚せざるを得なかった。
そして現在……。部屋には甘い響きと香りが溢れ、まるで天然の媚香が充満しているかのよう。
「うふふ……ネメシスちゃんも、すっかりお楽しみのようね」
羞恥に顔を歪めているアガサを見つめていた瞳が、ふいに此方へと向けられる。それは興奮による昂ぶりを受けた瞳でありながらも、何処か冷徹な嘲弄の微成分を含んだもので、それはこの場の空気に流され……いや、支配され、思考を失いかけていた私の酔いを不意に醒まさせるには、十分な効果だった。
「わ……私は、別に…………」
「そうかしら。――心は素直ではなくても、身体は正直でいらっしゃるようね」
「何を……。っ!?」
嘲笑を湛えながら私のある一点を見つめている彼女の視線。その先にあるものを理解した瞬間、私は己を呪った。私の両腿には、既に幾筋もの雫が陽炎の光を受けて、水飴のようにキラキラと流れていたのだ。
「やっ、見るなぁ! 見ないでぇっ!」
反射的にスカートの裾を引っ張って、少しでも流れている雫を隠そうと試みるが、元々が股下ギリギリのミニスカートなだけに殆ど意味は無く、恥ずかしさのあまり腰砕けになってしまった私は、そのままペタリと床に座り込んでしまう。
「見ないでなんて、なんと勿体無いことでしょう。理性と欲望の狭間、羞恥心と肉欲を求める感情の間でもがく、そんな貴方はとても可愛らしくてよ」
「今宵の全ては一夜の夢。朝が来れば消えてしまう。あなたは夢に身を任せればいいの」
それは、全てを免罪し、魅了するかのような妖艶な音色を伴っていた。理性が消えかかり、頭の中が再び霞がかってゆく……だが。
「わ、私はそんな破廉恥な事は……!」
「あら、貴方は既にこの淫靡な世界……箱庭の中のお人形なの。既に貴方はその眼で、何度もアガサを犯していますのよ?」
「な、何を言っているんだ。意味が……」
「ふふ、いいですわ。そろそろタネ明かしをして差し上げましょう。――――アガサ」
「……はい、お嬢様」
一瞬、ピクリと身体を振るわせたアガサだったが、やがて足首まである自らのスカートに手をかけ、手を僅かに震わせながらも、ゆっくりとたくし上げていく。
やがて清楚なロングスカートの中から現れたのは、シンプルで清楚な外見からは想像も出来ないほどの淫猥なデザインのガーダーストッキング。そして本来ならばショーツに包まれている筈の秘処には、男性器を模した異物……バイブが深く咥え込まれ、低いモーター音と共にねっとりとうねりをあげ、膣内をじくじくと掻き混ぜ続けていた。
「いやらしいでしょう? このバイブはネメシスちゃんとの対決直後から、ずっと挿れさせてましたの」
「なっ!?」
その告白、あまりの予想外の展開に呆然となる。その衝撃に、身体の疼きすら一瞬何処か遠くに消え去ってしまうようだ。
「はい……。自動制御なので、動いたり止まったり……して、常に見られてると思うと……動いてなくても、イキそうに……」
「気をやりそうになった、だけですの?」
「いえ……ネメシスさんを抱いた時、少しイキまし……た」
羞恥心で顔を真っ赤なに染めながら、衝撃の告白を続けるアガサ。その瞳からは理性の光の消え去り、快楽に酔いきってぼんやりと握った翠玉色の瞳が今の彼女の精神状態を代弁しているかのよう。
「それに……ショーツを穿いていないので、膣内で締め付けないと落ちそうになって……。締めたら何回も……イッてしまって」
とめどなく告白は続いていく。そうしている間にもバイブは彼女の膣内を犯し続け、告白で一層昂ったアガサからは太股を伝い、所々白く斑点のように白濁とした愛液が、その量を傍目からでも判るほどに増やしながら零れ落ちている。
「……特に、ネメシスさんに箒を投げられた時……は、完璧にイっちゃいまし……た」
彼女は壊れた瞳で、ニッコリと笑う。
それとても綺麗だが、儚げで。そして相手の理性を破壊し、獣の様な欲望を露にさせる、『雌』としての顔を強く滲ませる様な、淫靡な女の微笑。
「さぁ、ここまで彼女を壊したのは、貴方。だから責任を取らなくては……ね?」
「セキ……ニン……」
鈴乃嬢の囁きが、私の理性を崩しゆく。免罪の糧を得て、私の羞恥心はその機能を放棄し、理性は欲望に塗りつぶされてゆく。
「そう……責任よ。まずはあんな無粋な道具ではなく、貴方自身で、彼女を犯して、あげなさい」
一言一言、ゆっくりと告げられる言葉が、私の心を侵食する。
私は腰を上げる事も無く、四つん這いのまま這い蹲るように歩を進め、彼女の前に座り込む。そして見上げる先には、雌の匂いの充満した、愛欲の結晶があった。
「――――はい」
服従の言葉。いや、受肉が求める欲望のままに、私は顔を上げ、その口で彼女に突き刺さった無粋な張子を銜え、ぬちゃりと耳障りな、だが昂りを抑えきれなくなる音と共に引き抜き、打ち捨て、露になった紅色の真珠に、口づけをするのだった。
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既に夕暮れも過ぎ、夜の帳が落ち始める、そんな時刻。
暦の上では冬を間近に控えつつも、まだまだ暖かな秋の陽射しも落ち始め、やや薄暗い室内にぼんやりと、蝋燭の光にも似た温白色の間接照明の柔らかで何処か儚げな光が、慎ましやかに室内を照らしている。
「……………ぁ……」
そんな室内の光を受けて、陽炎のように薄し出される、人の影。そして人の影で在りながら、人ならざるものの影が、2つ。
「ぁ……くぅ…………っ!」
そして、か細くて何処か甘えたような音色の声が、薄暗闇の中に響いている。それは人の心の奥底に潜む嗜虐心を強烈に刺激する、禁断の果実のように魅惑的な囀り。
「お――おじょうさま……ぁ」
その声の主はテーブルの上で、普段は凛々しく精悍なその顔を真っ赤に染め上げている。まるでそれは普段は封印をしている、『女』としての本性を、1枚づつゆっくりと、愛撫されるようにして剥がされていくかのよう。
「あぁ…………っ。そこは……っ!」
強制的に与えられる何かから逃れようとするかのように、身体をくねらせる彼女。だが妖しさすら感じさせる温白の光を受け、その逃避の動きも、彼女を見る者と、そして自らを高め追い詰めていく要素の1つになっている。
「……可愛くてよ。アガサ」
テーブルの前に置かれた、純和風の上質そうな座椅子にしなだれかかるようにして座り込み、従者の妖艶な姿に中てられたのか、切れ長の他者を威圧する光に溢れていた瞳をやや潤ませながらも、その光景を満足げに眺めている、彼女の主。
「ありがとうございま……す……お嬢様ぁ……」
彼女は何処か壊れてしまったかのように、影陽の揺らめきだけが映し出される瞳で、ここではない何処か遠くをみているように見える。
「あぁ……ネメシスさん。もっと……ぉ……っ」
端正な顔を酷く歪ませたまま、彼女を後ろから抱きしめるようにしていた私の耳元で、どんなスイーツよりも甘くて蕩けそうな『女』の声で誘いをかけてくる。
そして私は無言のまま、それに応えるように、先程から両手でこねくり回していた彼女の豊満な乳房を、更に思う様に揉みしだく。体つきの見え難いメイド服の上からでもその存在を主張していた乳房は既に完全に露にされていて、その先端の乳首はピンと重力に逆らうように勃起した乳首が、大きめで少し濃い色をした清純さよりも卑猥さを感じさせる乳輪と共にその存在を主張していた。
そして、まるで最上級のつきたての餅のように暖かく柔らかな肌触りが掌たっぷりに伝わり、私を虜にしてゆく。
「ぁ――――きま……すぅ……。キちゃいま……す……っ」
それまで惚けたような表情だった彼女が、眉間に皺を寄せて何かに耐えるように瞳を閉じる。そして全身をガクガクと震わせ、アァと低く呻いたかと思うと、大きく眼を見開いて、ボロボロと歓喜の涙を流しながら達していく。
「ふぁ……っ!れるぅ……れてま…………っ」
彼女がぶるぶると身体を小刻みに振るわせると、揉みくちゃにされて醜く歪んでいた乳房の先端から、ドロリと白い液体が染み出してくる。その白濁液は量を増してたちまちのうちに乳房から溢れ出し、濃厚なミルクのようトロトロと床に滴り落ちていく。
「搾って……。もっと、らしてぇ……っ!」
絶頂の後、苦痛とも快感ともつかない表情のまま、叫び続けるアガサ。
私はそんな彼女の破廉恥な表情をもっと見たくて、遠慮なく牛の乳搾りのように乳房を搾り上げ、メロンのように丸い乳房が醜く楕円に歪むくらい強く歪ませる。
「あっ! ひぃ!? ひゃぁっ!」
やがて強烈に乳房を刺激された彼女が大きく痙攣する度、まるで噴水のように乳房から白濁液が飛び散り、予め私たちの前に置かれていたティーカップの中へと放物線を描いて、びちゃびちゃと紅茶の水面を荒らしながら吸い込まれていく。
「――上出来よ」
そして、従者の痴態を満足げに眺めていた鈴乃は、ゆっくりと優雅な動きでティーカップを手に取り、従者の愛欲の液体が注ぎ込まれた紅茶をひと啜りするのであった。
***~ネメシスの憂鬱・ファイルⅩⅨ~
――――遡る事、1時間前。
「そうそう、ネメシスちゃんもお茶の用意のお手伝いを、宜しくお願い致しますわね」
「あ……嗚呼、了解……いや。かしこまりました、ご主人……様」
きっとまた何か、企みのある事なのだろう。本当は了解などしたくもないが、ここに至っては彼女に従う他に方法がない。
「素直なのは良い事よ。それでは早速、あちらの部屋へ来てくださるかしら。準備はもう整っていましてよ」
何故だろう。先程は準備をしろと言ったのに、今はもう整っていると彼女は言う、前後矛盾した発言をしているように私には聞こえる。
「此方へ」
「ひゃっ!? ちょっと、またっ!」
だがそんな事をゆっくりと考える暇も無く、またアガサに抱え上げられ、結婚式から攫われる新婦よろしく、颯爽とその場から連れ去られてしまう。
『鈴乃部屋・別室』
「……はぁ」
最早、重い溜息しか出てこない。散々彼女らに引っ掻き回されて、既に私のペースはぐちゃぐちゃ。精神的にも肉体的にも疲労の色が濃く、今すぐクレイドルに飛び込んで、そのまま朝まで何も考えずに寝てしまいたい。
だが今の私にそんな贅沢は許されない。……いや、それ以前にここで寝てしまっては更にどんな目に会うか、それこそ知れたものではないだろう。
私の目の前ではアガサがカチャカチャと言う音と共に、黙々と食器を並べたりして紅茶を淹れる作業に入っている。尤もカップやティースプーンなどの比較的軽い物や小物はともかく、ティーポットは神姫の手に余る為に無線操縦式の浮遊式大型マニュピレータアームユニットを使って、器用に紅茶を淹れている。尤もその光景は浮遊するクレーンゲームのアームか、さもなくばロボットガニといった風情で、多少不気味な光景ではあるのだが……
「お嬢様、どうぞ」
やがて鈴乃の前に差し出される、澄んだ濃い目の深い紅色の液体。芳醇な香りが部屋に広がり、私の嗅覚をも心地よくくすぐる。
「ありがとう。アガサ」
柔らかな湯気を心地よさそうに顎に当て、その香りをゆっくりと楽しむ鈴乃。それはとても穏やかな顔で、今までの氷の女王とでも言うべき表情とは全く別物だった。
だが、その表情すら、彼女にはポーズだったのかもしれない。
「この香り……アッサムなら、やはりミルクティーですわね。早速ミルクを用意して頂戴」
「はい……お嬢様」
次の瞬間、自分の目を疑う光景が出現する。傍らにいたアガサが微かな布擦音と共にメイド服の胸元をはだけさせ、その豊満な乳房を露わにしたのだ。
「メイド、何をっ!?」
「……お嬢様のご命令です」
端正な顔のまま、落ち着いた口調で話すアガサ。だがその顔は熟したリンゴのように真っ赤に染まっており、羞恥心と忠誠心の間で辛うじて自我を保っているのは一目瞭然だ。
「だ、第一さっきは爆弾だったんじゃ……!?」
「私の胸は換装式になっていまして、普段はお嬢様のお茶の時間の為に……その、ミルクを内蔵しているのです」
……頭が、痛い。
「えぇ、アガサのミルクはとても濃くって、美味しいものを選んでありますの。ネメシスちゃん、味見してもよろしくてよ。そうですわ。何でしたら赤ちゃんのように、そのお口で直接ちゅうちゅうお吸いになってはいかが?」
「そ、そんな事するかっ!!!」
「あら怖い怖い、半分は冗談でしたのに」
絶対に冗談ではないだろう。それ以前に半分と言ってる時点で半分は本気だと言う事だ。そんな破廉恥な思考を堂々と言ってしまう時点で非常に空恐ろしさを感じる。
……ダメだ、この2人は。ここにいては私までおかしくされてしまいそうだ。いいや、きっとそうなってしまう。
「それじゃアガサ、ここに注いで頂戴」
「……畏まりました、お嬢様」
ティーカップを彼女の前に置くと、アガサはおずおずと乳房に手を伸ばし、自ら乳房を揉み始める。それは愛撫ではなく、本物の牛の乳搾りのように根元から生乳を搾り上げるように強引で異常な光景だった。
「ん……ぁ…………くぅ……っ。ぁ……あ…………んく………………ぅ」
憮然として言葉も出ない私を余所に、歯を食いしばって痛そうなくらい乳房を歪に変形させているアガサから声が漏れる。だがそれは、苦痛からくる苦悶の声という以上に、強烈な快感に嬌声を上げないよう必死で耐えているような、甘い響きを伴っている。
「ぁ……でま…………すぅ……」
ふるふると身体を震わせた後、アァと低い呻きの様な声と共に、乳房から搾り出されたミルクがぴゅぴゅっと飛び出し、深い紅色の紅茶に斑点のような白く濁った染みを作り出し、やがて混じりあってゆっくりと溶け込んでゆく。
「――――あら、何時もよりミルクの出が宜しくないようね?」
「す、すみませんお嬢様……」
「体調管理の不徹底は減点ね。貴方のミルクはとぉっても濃厚なんですから、常日頃から搾って乳腺をよくほぐしておかなければすぐに詰まってしまいましてよ」
2人の間で交わされる会話の内容に、私は言葉もない。こんな破廉恥な会話を人前で言っているという自覚があるのだろうか、この2人は。それともコレがこの2人の間では当然の会話であり、人に聞かれたところで気にする事も無い程の会話だと言う事なのだろうか。
「そうね…………。んふ」
それまでアガサを見つめていた鈴乃嬢の瞳が、ふと此方に向けられる。その瞳は手頃な玩具を見つけた子供の瞳に似ていたが、子供には絶対にありえない嗜虐的な輝きが多分に混じっていた。
……少なくとも私には、そのようにしか見えず、その視線に射抜かれた私は、蛇に睨まれた蛙のように萎縮してしまい、その身体を硬直させてしまう他なかった。
「折角の機会ですので、ネメシスちゃん、揉んでくださる?」
やはり彼女も悪魔だ。しかもこれまでの悪魔たち以上に性質が悪い。
「い……いや、私は見ているだけで結構……で」
硬直した身体を何とか動かし、首をゆっくりと左右に振って拒否の意を伝える。既に背中や額にはびっしょりと冷却液が噴出し、メイド服はしっとりと湿気を帯びていた。
「あら、これは、『命令』ですのよ?」
それまでとは微妙に声質が変化しての、彼女の一言。それは私にとって選択の余地など既に無く、逃げ出す退路すら完全に絶たれた事を意味していた。
「りょ……了解、した」
おずおずとアガサに手を伸ばし、その豊満な乳房を掌全体でゆっくりと掬い上げるように手を添える。
「…………ぁ」
その重みはとても心地よく、まるで最上級のシルクのような滑らかな手触りと、豊かなで適度な弾力。その感触の良さに、私は軽く触れただけで自己の理性が薄れ、醜い欲望が内側からせり上がってくる事を自覚せざるを得なかった。
そして現在……。部屋には甘い響きと香りが溢れ、まるで天然の媚香が充満しているかのよう。
「うふふ……ネメシスちゃんも、すっかりお楽しみのようね」
羞恥に顔を歪めているアガサを見つめていた瞳が、ふいに此方へと向けられる。それは興奮による昂ぶりを受けた瞳でありながらも、何処か冷徹な嘲弄の微成分を含んだもので、それはこの場の空気に流され……いや、支配され、思考を失いかけていた私の酔いを不意に醒まさせるには、十分な効果だった。
「わ……私は、別に…………」
「そうかしら。――心は素直ではなくても、身体は正直でいらっしゃるようね」
「何を……。っ!?」
嘲笑を湛えながら私のある一点を見つめている彼女の視線。その先にあるものを理解した瞬間、私は己を呪った。私の両腿には、既に幾筋もの雫が陽炎の光を受けて、水飴のようにキラキラと流れていたのだ。
「やっ、見るなぁ! 見ないでぇっ!」
反射的にスカートの裾を引っ張って、少しでも流れている雫を隠そうと試みるが、元々が股下ギリギリのミニスカートなだけに殆ど意味は無く、恥ずかしさのあまり腰砕けになってしまった私は、そのままペタリと床に座り込んでしまう。
「見ないでなんて、なんと勿体無いことでしょう。理性と欲望の狭間、羞恥心と肉欲を求める感情の間でもがく、そんな貴方はとても可愛らしくてよ」
「今宵の全ては一夜の夢。朝が来れば消えてしまう。あなたは夢に身を任せればいいの」
それは、全てを免罪し、魅了するかのような妖艶な音色を伴っていた。理性が消えかかり、頭の中が再び霞がかってゆく……だが。
「わ、私はそんな破廉恥な事は……!」
「あら、貴方は既にこの淫靡な世界……箱庭の中のお人形なの。既に貴方はその眼で、何度もアガサを犯していますのよ?」
「な、何を言っているんだ。意味が……」
「ふふ、いいですわ。そろそろタネ明かしをして差し上げましょう。――――アガサ」
「……はい、お嬢様」
一瞬、ピクリと身体を振るわせたアガサだったが、やがて足首まである自らのスカートに手をかけ、手を僅かに震わせながらも、ゆっくりとたくし上げていく。
やがて清楚なロングスカートの中から現れたのは、シンプルで清楚な外見からは想像も出来ないほどの淫猥なデザインのガーダーストッキング。そして本来ならばショーツに包まれている筈の秘処には、男性器を模した異物……バイブが深く咥え込まれ、低いモーター音と共にねっとりとうねりをあげ、膣内をじくじくと掻き混ぜ続けていた。
「いやらしいでしょう? このバイブはネメシスちゃんとの対決直後から、ずっと挿れさせてましたの」
「なっ!?」
その告白、あまりの予想外の展開に呆然となる。その衝撃に、身体の疼きすら一瞬何処か遠くに消え去ってしまうようだ。
「はい……。自動制御なので、動いたり止まったり……して、常に見られてると思うと……動いてなくても、イキそうに……」
「気をやりそうになった、だけですの?」
「いえ……ネメシスさんを抱いた時、少しイキまし……た」
羞恥心で顔を真っ赤なに染めながら、衝撃の告白を続けるアガサ。その瞳からは理性の光の消え去り、快楽に酔いきってぼんやりと握った翠玉色の瞳が今の彼女の精神状態を代弁しているかのよう。
「それに……ショーツを穿いていないので、膣内で締め付けないと落ちそうになって……。締めたら何回も……イッてしまって」
とめどなく告白は続いていく。そうしている間にもバイブは彼女の膣内を犯し続け、告白で一層昂ったアガサからは太股を伝い、所々白く斑点のように白濁とした愛液が、その量を傍目からでも判るほどに増やしながら零れ落ちている。
「……特に、ネメシスさんに箒を投げられた時……は、完璧にイっちゃいまし……た」
彼女は壊れた瞳で、ニッコリと笑う。
それとても綺麗だが、儚げで。そして相手の理性を破壊し、獣の様な欲望を露にさせる、『雌』としての顔を強く滲ませる様な、淫靡な女の微笑。
「さぁ、ここまで彼女を壊したのは、貴方。だから責任を取らなくては……ね?」
「セキ……ニン……」
鈴乃嬢の囁きが、私の理性を崩しゆく。免罪の糧を得て、私の羞恥心はその機能を放棄し、理性は欲望に塗りつぶされてゆく。
「そう……責任よ。まずはあんな無粋な道具ではなく、貴方自身で、彼女を犯して、あげなさい」
一言一言、ゆっくりと告げられる言葉が、私の心を侵食する。
私は腰を上げる事も無く、四つん這いのまま這い蹲るように歩を進め、彼女の前に座り込む。そして見上げる先には、雌の匂いの充満した、愛欲の結晶があった。
「――――はい」
服従の言葉。いや、受肉が求める欲望のままに、私は顔を上げ、その口で彼女に突き刺さった無粋な張子を銜え、ぬちゃりと耳障りな、だが昂りを抑えきれなくなる音と共に引き抜き、打ち捨て、露になった紅色の真珠に、口づけをするのだった。
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