「逆襲の獅子虎コンビ その3」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
「逆襲の獅子虎コンビ その3」(2009/04/19 (日) 22:30:12) の最新版変更点
追加された行は緑色になります。
削除された行は赤色になります。
一方、ヤクトたちはイリーガル軍団が集結しているホストコンピュータ端末に移動していた。
「ここのあたりはまだいないみたいだな…」
「油断するな、イリーガルはこの中枢にいる。おそらくこの中には無数の敵がいるはずだ」
ヤクトたちは手分けして端末周辺を捜索した。どこかに中枢に入ることができる入り口があるはずなのだ。
「おかしいな、入り口なんてないぞ」
「いや、そんなはずはない。必ずどこかにあるはずだ」
そのとき、リオーネは奥のほうで誰かが倒れているのを発見した。
「どうした、誰かにやられたのか?」
倒れていたのはメリクリウスだった。リオーネは応急処置用のエイドパックを取り出して傷口を治療した。
「…誰だ、お前達は…」
「安心しろ、敵じゃない。それより、どうしたんだ、そのケガは」
メルクリウスが受けた傷は致命傷こそなかったものの、明らかに防護服を貫いている。かなり強い相手に攻撃されたのだろう。
「どうやらかなりの強敵にやられたようだな」
「ああ、手ごわい敵だった。相手は黒いマーメイド型の神姫だ。それに黒いセイレーンもいた」
黒いセイレーン…。リオーネはその敵をあの神姫だということを知った。
「あの二人は中枢にいるのか?」
「そうだ、あの中に入って行った」
どうやらイリーガルはこの中に陣取っているようだ。リオーネはヤクトたちに連絡を取り、この場所に集合するように指示した。
*逆襲の獅子虎コンビ その3
「で、その黒い奴らはここから入ったんだな?」
集合した一行は端末の入り口らしき場所を探した。
「そうだ、ここから入ったから間違いない。だがあいつらが入ってから時間が経っている。もしかしたらもう閉じてしまっているかも知れない…」
メルクリウスの言葉に、一行は絶望の色を隠せなかった。
「でもよ、もしかしたらまだ入れるかもしれないだろ。がんばって探そうぜ」
そのとき、鈴村から通信が入った。
『どうやら無事にたどり着けたようだな』
しかし、ヤクトたちの顔色は芳しくなかった。
「たどり着いたのはいいんだけどよ、入り口が見つからないんだよ」
「何とか入り口を開くきっかけがあればいいんですが…」
『分かった、こちらで何とかしてみよう。少し時間がかかるかもしれないが、必ず発見してみせる。そのあいだ、君達はここで待機してくれ』
鈴村はリオーネたちに待機命令を出した。
「待機命令、か…。でもよ、このあいだにあいつらが行動を起こしたらどうするんだよ?」
『心配ない』
ヤクトの心配事に、和多が答えた。
『今のところイリーガルは活動を停止しているようだ。そのあいだに私達は対策プログラムを送る準備をする。あと、もうひとつニュースがある』
「ニュース!?」
『不動の修理・改造がたった今終わった。準備が済み次第、援軍と一緒に送るつもりだ』
前の戦闘でプログラムが破損していた不動の修理が終わったことを、ヤクトは喜んだ。
「よっしゃ、不動がいれば鬼に金棒だ」
『出きるだけ急ぐから、おとなしく待ってるんだぞ』
その瞬間、通信が切れた。
「なんだよ、おとなしくは余計だろ」
「まあまあ、援軍が来るんだ、ここで待っているのが今の自分たちにとって最善の方法だ」
リオーネの言葉に、ヤクトはおとなしくその場に座った。
暫くして、遠くからひづめの音が聞こえてきた。ヤイバの駆る白雷だ。
「皆さん、援軍を連れてきました。現在出撃できるだけの戦力を集めてきました」
ヤイバが引き連れたメンバーは、ヨツンヘイム、シュートレイ、不動、ナイトメアタイプのロボット数機、それとナースタイプの神姫だった。
「へえ、結構な数だなあ」
「わたくしたちと同じ神姫のほかに、ナイトメアタイプもいますわね」
ナイトメアタイプがこの作戦に参加したということは、それほど戦闘可能な神姫の数が少ないということなのだろう。いくら自立型とはいえ、タイプの違うロボットがいることに対して、ヤクトたちは少しばかり違和感を感じていた。
「現在のイリーガルはこのホストに集結しています。おそらく彼らはこのシステムを利用して全世界のコンピュータに進入し、混乱に陥らせるつもりなのでしょう」
「いや、それだけで済むならまだいい」
ヤイバの説明を、リオーネが付け加えた。
「奴らの目的はそれだけではない気がする。単に混乱させるつもりならわざわざ一箇所に固まるつもりなどないはずだ。それに、未だに動きがないのはおかしい」
「で、このナースは?」
ヤクトの問いに、ナースタイプは答えた。
「始めまして、私はマリィと申します。あなた方の分のワクチンとサポートをするためにここに来ました」
「ワクチン…という事は、対イリーガルウイルスワクチンが完成したのか?」
「今からワクチンを注射しますので、順番に並んでください」
マリィはにっこりと笑い、カバンから注射器を取り出した。
「では、まずヤクトさんから」
ワクチンを注射されるヤクト。しかし、本人はいい顔をしなかった。
「これ好きじゃねえんだよな」
「我慢するんだな。動けなくなるよりはましだ」
その後、リオーネ、凛花、メルクリウスの順にワクチン注射を行い、メルクリウスのケガを直す治療に入った。一通り終えたそのとき、司令室から鈴村の連絡がはいった。
『みんな、たった今、全世界からこんな映像が配信された。これは、イリーガルの宣戦布告といっていい』
その瞬間、プチマシーンから映し出された空間モニターから仮面を被った男の映像が映し出された。その男は大きな椅子に座り、皇室らしき場所で居座っていた。
「なんだよ、あの趣味わりい部屋は」
「只の趣味…というわけではなさそうだが」
ヤクトたちの愚痴を尻目に、仮面の男は椅子から立ち上がった。
『我が名は『零(ゼロ)』!始まりと終わりを支配する者だ!!我々はこの世界に宣戦布告する!!!』
[[第3章その1に進む>ハジマリとオワリ その1]]
[[戻る>おまかせ♪ホーリーベル]]
一方、ヤクトたちはイリーガル軍団が集結しているホストコンピュータ端末に移動していた。
「ここのあたりはまだいないみたいだな…」
「油断するな、イリーガルはこの中枢にいる。おそらくこの中には無数の敵がいるはずだ」
ヤクトたちは手分けして端末周辺を捜索した。どこかに中枢に入ることができる入り口があるはずなのだ。
「おかしいな、入り口なんてないぞ」
「いや、そんなはずはない。必ずどこかにあるはずだ」
そのとき、リオーネは奥のほうで誰かが倒れているのを発見した。
「どうした、誰かにやられたのか?」
倒れていたのはメリクリウスだった。リオーネは応急処置用のエイドパックを取り出して傷口を治療した。
「…誰だ、お前達は…」
「安心しろ、敵じゃない。それより、どうしたんだ、そのケガは」
メルクリウスが受けた傷は致命傷こそなかったものの、明らかに防護服を貫いている。かなり強い相手に攻撃されたのだろう。
「どうやらかなりの強敵にやられたようだな」
「ああ、手ごわい敵だった。相手は黒いマーメイド型の神姫だ。それに黒いセイレーンもいた」
黒いセイレーン…。リオーネはその敵をあの神姫だということを知った。
「あの二人は中枢にいるのか?」
「そうだ、あの中に入って行った」
どうやらイリーガルはこの中に陣取っているようだ。リオーネはヤクトたちに連絡を取り、この場所に集合するように指示した。
*逆襲の獅子虎コンビ その3
「で、その黒い奴らはここから入ったんだな?」
集合した一行は端末の入り口らしき場所を探した。
「そうだ、ここから入ったから間違いない。だがあいつらが入ってから時間が経っている。もしかしたらもう閉じてしまっているかも知れない…」
メルクリウスの言葉に、一行は絶望の色を隠せなかった。
「でもよ、もしかしたらまだ入れるかもしれないだろ。がんばって探そうぜ」
そのとき、鈴村から通信が入った。
『どうやら無事にたどり着けたようだな』
しかし、ヤクトたちの顔色は芳しくなかった。
「たどり着いたのはいいんだけどよ、入り口が見つからないんだよ」
「何とか入り口を開くきっかけがあればいいんですが…」
『分かった、こちらで何とかしてみよう。少し時間がかかるかもしれないが、必ず発見してみせる。そのあいだ、君達はここで待機してくれ』
鈴村はリオーネたちに待機命令を出した。
「待機命令、か…。でもよ、このあいだにあいつらが行動を起こしたらどうするんだよ?」
『心配ない』
ヤクトの心配事に、和多が答えた。
『今のところイリーガルは活動を停止しているようだ。そのあいだに私達は対策プログラムを送る準備をする。あと、もうひとつニュースがある』
「ニュース!?」
『不動の修理・改造がたった今終わった。準備が済み次第、援軍と一緒に送るつもりだ』
前の戦闘でプログラムが破損していた不動の修理が終わったことを、ヤクトは喜んだ。
「よっしゃ、不動がいれば鬼に金棒だ」
『出きるだけ急ぐから、おとなしく待ってるんだぞ』
その瞬間、通信が切れた。
「なんだよ、おとなしくは余計だろ」
「まあまあ、援軍が来るんだ、ここで待っているのが今の自分たちにとって最善の方法だ」
リオーネの言葉に、ヤクトはおとなしくその場に座った。
暫くして、遠くからひづめの音が聞こえてきた。ヤイバの駆る白雷だ。
「皆さん、援軍を連れてきました。現在出撃できるだけの戦力を集めてきました」
ヤイバが引き連れたメンバーは、ヨツンヘイム、シュートレイ、不動、ナイトメアタイプのロボット数機、それとナースタイプの神姫だった。
「へえ、結構な数だなあ」
「わたくしたちと同じ神姫のほかに、ナイトメアタイプもいますわね」
ナイトメアタイプがこの作戦に参加したということは、それほど戦闘可能な神姫の数が少ないということなのだろう。いくら自立型とはいえ、タイプの違うロボットがいることに対して、ヤクトたちは少しばかり違和感を感じていた。
「現在のイリーガルはこのホストに集結しています。おそらく彼らはこのシステムを利用して全世界のコンピュータに進入し、混乱に陥らせるつもりなのでしょう」
「いや、それだけで済むならまだいい」
ヤイバの説明を、リオーネが付け加えた。
「奴らの目的はそれだけではない気がする。単に混乱させるつもりならわざわざ一箇所に固まるつもりなどないはずだ。それに、未だに動きがないのはおかしい」
「で、このナースは?」
ヤクトの問いに、ナースタイプは答えた。
「始めまして、私はマリィと申します。あなた方の分のワクチンとサポートをするためにここに来ました」
「ワクチン…という事は、対イリーガルウイルスワクチンが完成したのか?」
「今からワクチンを注射しますので、順番に並んでください」
マリィはにっこりと笑い、カバンから注射器を取り出した。
「では、まずヤクトさんから」
ワクチンを注射されるヤクト。しかし、本人はいい顔をしなかった。
「これ好きじゃねえんだよな」
「我慢するんだな。動けなくなるよりはましだ」
その後、リオーネ、凛花、メルクリウスの順にワクチン注射を行い、メルクリウスのケガを直す治療に入った。一通り終えたそのとき、司令室から鈴村の連絡がはいった。
『みんな、たった今、全世界からこんな映像が配信された。これは、イリーガルの宣戦布告といっていい』
その瞬間、プチマシーンから映し出された空間モニターから仮面を被った男の映像が映し出された。その男は大きな椅子に座り、皇室らしき場所で居座っていた。
「なんだよ、あの趣味わりい部屋は」
「只の趣味…というわけではなさそうだが」
ヤクトたちの愚痴を尻目に、仮面の男は椅子から立ち上がった。
『我が名は『零(ゼロ)』!始まりと終わりを支配する者だ!!我々はこの世界に宣戦布告する!!!』
[[第3章その1に進む>オワリとハジマリ その1]]
[[戻る>おまかせ♪ホーリーベル]]
表示オプション
横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: