「作戦05「決戦、スィーマァ対ゲイト」」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
「作戦05「決戦、スィーマァ対ゲイト」」(2008/08/13 (水) 23:44:31) の最新版変更点
追加された行は緑色になります。
削除された行は赤色になります。
相も変わらず無機質なバトルステージ。
その中央にて対峙するスィーマァとゲイト。
「苦手な機械腕での戦闘を捨てる…。さすがスィーマァ、単純だけどいいとこに気づいたね」
「全てある人から教えてもらったんですけどね…」
向こうはリボルバー・グレネードランチャーを主兵装とし、後は見た目に変化はない。
「でもハンドガン一丁はちと極端だと思うよ? ボクは」
「…まあ、見ててくださいな」
相手より早く床を蹴りあげる。
左の機械腕がこちらを見据える。
閃光。
スィーマァが飛びあがった直後、細々とした三つの光線がフィールドを焼く。
構造物を蹴り、さらに高みへと飛ぶ。
機械腕が振り回されると光線も共に剣として振るわれる。
「っと、やっぱりレーザーを仕込んでたのね…ってわわっ!?」
左を止め今度は右。
止むことのないレーザー光線をひらりくらりと避けつつ、防護壁から飛び降りる。
『ゲイト、防護壁ごと吹っ飛ばせ。相手は遠距離からの攻撃手段を持たない』
「はいはい、…真剣勝負なんだからちょっと黙っててよ」
グレネードの制圧能力は高い。
防護壁が一度にまとめて四つは吹き飛ぶ。
スィーマァは爆撃の間を縫い、ステージの端から端へと走ってゆく。
「どういうつもりかな? グレネードを切らしたってレーザーがあるのに、…何を考えているのかなぁ?」
考えつつも攻撃の手を緩めない。
聞くのは後でも構わない。
……
数分後。
防護壁はすでに瓦礫の山と化し床を覆っている。
ゲイトの傍らには撃ち尽くしたグレネードランチャーが転がっている。
「何でずっと逃げ回ってたのさ?」
スィーマァを前にして聞く。
「もちろん無計画な訳ないですよ? …ではいきましょうか」
左手に持った筒の先端―スイッチ―を押す。
「一瞬で決める自信がありますよ?」
ガスが漏れる音と共に、濃い霧が立ち込めてきた。
「水蒸気!? …という事は…」
呟いた時、すでに視界はなくなっていた。冗談抜きで何も見えない。
「レーザーを封じる為か」
スィーマァが走り回った理由、それはこの舞台を作るための準備のため。
一つ、二つと固いものが床に転がる音が響く。
『直感を信じろ、どれかが実際の足音だ』
三つ…四つ。
むしろ直観で判断し、間違えたのは吹雪の方だった。
*ボァン!!
音が聞こえた方向四か所が爆発した。
手榴弾でも使ったのだろうか。
「マスターのドジ!! 何判断ミスしてんの!!」
『それより前か後ろだ!! 警戒しろ!!』
言われて後ろを振り返る。
スッと、銃口がゲイトのあごを押さえた。
「そこで前を見ないで後ろを向くあたり、やっぱりゲイトですね」
指は引金に掛っている。
「サバーカは身長を高め索敵範囲広める反面、懐に飛び込まれると対処がしづらいという欠点があります。…勿論、動かないでくださいよ?」
チーグルだろうが自らの腕であろうが、動かしたら確実に撃たれる。
機械腕は独特の駆動音がする故、それをよく聞く者には一発で分かる。
「降伏、してくれますね?」
「……ふう、ちょっと調子に乗りすぎたかなぁ?」
どちらの手にも持ったブレードを落とし、両手を挙げる。
**[降伏の意思確認、勝者 スィーマァ]
----
「…ふぅ、やられた」
若干呆れた表情で言いだした。
淡白な反応が吹雪らしい。
「…くぅ、へし折るのに失敗した…」
「ますたー…」
リフトで上がって来たスィーマァ、目を輝かせている。
「…うん、おめでとう」
頭を指でなでなで。
目を細めて嬉しがる様子は、さながらHMX-12のようなの。
ああ、この小動物的かわいさがスィーマァの魅力なの……。
「…ふん、よくやったな」
ムッツリした表情で言われても嬉しくない、…でもこれが吹雪だから許す事にしよう。
さて、どうするかなぁ?
「スィーマァ、今後もバトルする?」
「勿論、これからも続けたいと思います」
即答しちゃったよ。
どうやら自信がついたみたいね。
「それじゃ、この次もがんばろーっ!!」
「おーっ!!」
そんなこんなの、一月末だった。
----
[[特攻神姫隊Yチーム]]に戻る
[[トップページ]]
表示オプション
横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: