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vol1「風見記の場合」
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某所、喫茶店「File」
「よう相棒、来週分の原作出来たか?」
髪を後ろで縛った男が、前に座った男に話し掛ける。
「明日あたりには脱稿する筈だ、…注文、ウーロン茶で」
ウエイトレスに注文を頼む男
「ん?風見記、あいつらはどうした?」
「家でお留守番だ」
「ひでぇな~、ここが神姫も飲み食いできるところだと知ってた筈だろ」
「ひとり、持ち金を考えないで注文する奴がいるからな、帰り道にケーキかなんか買ってくさ」
「んぅ?あ~、あの忠犬ケルスか!」
「忠犬は余計だ巻馬、あいつが聞いたら泣くぞ」
「はは~事実なんだけどね」
おさげ男、巻馬鉄次(まきばそうじ)のすぐ手前でパフェをつっついていた神姫が答える。
傍からみて、その姿は忍者であったが、中身は忍者型MMS「フブキ」ではなく、猫型MMS「マオチャオ」であった。
「…とゆうか巻馬、ここにも所持金を考えない奴が一人いるぞ」
「ロンドか?、大丈夫さ!ちゃんと計算して注文させてるしさ」
「でもそのパフェ、一番高い奴だぞ」「なにっ!?」
慌ててメニューを見て、自分のサイフの中も確認する巻馬。
「……150円足りない…、風見記、150円貸してくれ」
「あほめ、ほれ。返すときは200円だぞ」
「すまん!」
「ありゃ…マスターのサイフの中を過大評価してたみたいだ…」
「それじゃ、明日監修に来てくれ」
「お前の事だから大丈夫だとは思うが…」
「いつも言ってるだろ、『念には念を』ってな。それじゃ!」
「マスター、お金下ろすの忘れずに」「わーっとるわい!」
楽しそうな二人を、見送る男。
彼の名は風見記真木(かざみき まき)
ファンタジー・SF作家である。
巻馬は連載中の漫画の作画を担当する人物であり、小説の挿絵も彼の筆による物である。
現在売れ行き好調の、若手作家でもある。
某所、風見記のマンション「第一ヤマモトハイツ」四階
「ただいま」
ドアを開け、室内に呼びかける。
「おかえり、マキ」「お帰りなさいませ、マキさま」「おかえりなさい、御主人」
三つの声が重なった。
そして歩いてくる小さい影。
「シュークリームを買ってきたぞ、三人とも」
「シュークリームですか、もしかして「とても美味しいケーキ屋さん」のですか?」
「ん、そうだ」
第一声を放ったのは、傍から見てそうには見えない砲台型MMS「フォートブラッグ」…なのだが
メイドさんにしか見えない「ナゴ」。
「シュークリームとは和製仏語であり、正しくは「choux a` la cre`me(シュー・ア・ラ・クレーム)」と言って
シューとはキャベツの意味だそうです」
「…食べるよな?」
「食べます!食べます!」
シッポを振り、ヨダレをだだ漏れしながら薀蓄を言うのは犬型MMS「ハウリン」の「ケルス」。
「ふふ、それは楽しみですね。でも食べるのは食後ですよ、ケルスさん」
「うう…」
ケルスに「お預け」をかけたのは、銀色の羽付きカチューシャを付けた騎士型MMS「サイフォス」…だが
通常よりも幼い姿をしている「フェリア」。
彼女ら三人は武装神姫。
人間の友達であり、戦友でもある。
…微妙に戦いを忘れてる気がするが…気にしないに越したことはない。
風見記は、心の中でそう付け足した。
ToBeContined…
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