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「土砂降り子猫Track-2」(2007/07/11 (水) 11:04:10) の最新版変更点
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いくらも経たない内に、雨が屋根を打つ音が聞こえ始めた。
「...止むかなぁ」
「...どうだろうな」
通り雨と言うには降り方が疎らだし、季節的にもまだ早い。
かと言って、傘一本で外に出るにはちと辛そうだ。
...思えば一年程前にも、こんな半端な降り方をしていたっけか。
にゃー共がウチに来た時が、ちょうどこんな日だった。
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外から雨音が響く中、俺は浩子サンと向かい合って座っていた。
浩子サンは困った顔で、俺は不機嫌な顔。
二人の間には小さな段ボール箱がある。
この箱が、目下30分近く続いている口論の原因だ。
「...ねぇ、い い で しょ ?」
「だ め だ」
何度繰り返したか判らない問答。
その度に箱からガサガサと音がする。
口の開いたその箱の中身を、俺は努めて見ないようにしていた。
......俺には解る。見たら確実に負ける。
「なんでよっ!」
流石にキリがないと判断したか攻勢に出る浩子サン。
箱の中身の音が止まる。
「この雨の中にいたのよ!?可哀想じゃない!」
「雨ん中に限らずいっっつもほいほい拾ってくるじゃねぇか!!」
俺も負けじと言い返す。
「ひ、拾って来てるのは慎くんだって同じじゃない!」
...かえって痛いところを突かれてし
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