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**戦うことを忘れた武装神姫 - type_S -04
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皆様、こんばんは。
神姫との生活、いかがお過ごしでしょうか。
キャッキャウフフも、ドキドキハラハラも。そして、夜の生活も。
それぞれに、それぞれの生活があることでしょう。
時には、神姫に仕事や趣味を手伝ってほしいときもありませんか?
しかし。
世の中には、本当は怖い神姫との生活というものもあるのです。
今宵は、その一部をご紹介しましょう・・・。
・ ・ ・ ・ ・
~同人神姫・Phase-1:ある男の場合-1~
「久々の原稿作業だぁねぇ・・・」
依頼されたページ数を消化すべく、カリカリとトレス作業にいそしむ男。
「にゃーさん、なにしてるの?」
と、トレス台の傍らからマオチャオが顔を出した。
「あぁ、これかい。 久々に同人誌の原稿を描いているんだよ。」
「へぇ・・・。 あ。にゃーの絵だー。」
傍らで乾燥を待つカラー原稿にマオチャオが気づいた。
「ははは、お前らをモデルにしたシーンもあるからねー。」
「ねぇねぇ、この絵ちょうだい。」
と言うが否や、マオチャオは自分の顔が描かれた部分をびりびりと破り始めた!
「ちょっ!!! な、何してるんだ!」
男は慌ててマオチャオをつまみ上げたが、時すでに遅し。 原稿の端を掴んだままであったため、傷口はさらに広がり・・・。
「あぅあ。。。」
カラー原稿、まっぷたつ。 掴んだマオチャオを睨むと、瞬時に泣き顔になるマオチャオ。
「ふえ・・・ご、ごめんにゃさいなのーーー!!!」
男はため息をひとつ付くと、マオチャオを部屋の外へと追い出して。
半分泣き顔で、再度カラー原稿に取り掛かるのであった。
それから1時間後。
「そうですか、それでマオチャオはいじけていたんですね。マスターも大変でしたね。」
コーヒーを持ってきたハウリンに先の経緯を教える男。
「あの・・・私、ライン引き程度ならお手伝いできると思うんです。」
と、原稿の脇にある烏口を指さすハウリン。
「お? やってみるか? ・・・お前なら間違いないだろうし。まずはそこの紙でちょっと練習してごらん。」
インクを付けた烏口を渡す。 ・・・ハウリン、なかなかのお手前。 しかし、イマイチ線が安定しない。
「あの・・・上手く行きません。。。」
「あっ。 久々に出したから・・・少し研いでから使わないといけないな。 悪いけれど、先を研いでもらえないかな。 そうすれば、もっとシャープな線が引けるから。」
「はいっ!!」
男は砥石を渡し、コーヒーカップを台所へと戻しに席を立った。
数分後、机上にはきれいに研がれた烏口を手にしたハウリン。
「おーおー、きれいきれい。 じゃ、今度はこっちのコマのほうへ線をおねがいするよ。」
大きく頷き、定規を脚で押さえて。 器用に、しゅたたっ!!と見事なコマ割りが完成。 男は感心しきり。次々に下書きのされた原稿用紙を渡し、次々にコマ割りが済んで行く。 その間、男はカラー原稿の仕上げに取り掛かり・・・
「マスター!終わりました!」
並べられた原稿には、どれもこれも見事な直線。
「すんばらしい! さすがはウチのハウリンだ! さぁて、まずh・・・ え・・・えぇ?!」
下書き原稿を持ち上げようとしたが、原稿は・・・バラバラになった。
そう、烏口を研ぎすぎていたため、原稿が・・・切れてしまったのである。
「あ、あうぅ・・・」
男は悲しそうな顔付きで、どれもこれもパズルのようになってしまった下書き原稿を拾っていた。
「も、もしかして・・・私のせいですか・・・?」
泣き出しそうになるハウリンを、男は必死でなだめ始めた。
原稿、未だ仕上がらず。
容赦なく迫る締切・・・。
甘美な響きの「神姫のお手伝い」。
だがそれは、「仕事量倍増」の言い換えでもある。。。
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**戦うことを忘れた武装神姫 - type_S -04
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皆様、こんばんは。
神姫との生活、いかがお過ごしでしょうか。
キャッキャウフフも、ドキドキハラハラも。そして、夜の生活も。
それぞれに、それぞれの生活があることでしょう。
時には、神姫に仕事や趣味を手伝ってほしいときもありませんか?
しかし。
世の中には、本当は怖い神姫との生活というものもあるのです。
今宵は、その一部をご紹介しましょう・・・。
・ ・ ・ ・ ・
~同人神姫・Phase-1:ある男の場合-1~
「久々の原稿作業だぁねぇ・・・」
依頼されたページ数を消化すべく、カリカリとトレス作業にいそしむ男。
「にゃーさん、なにしてるの?」
と、トレス台の傍らからマオチャオが顔を出した。
「あぁ、これかい。 久々に同人誌の原稿を描いているんだよ。」
「へぇ・・・。 あ。にゃーの絵だー。」
傍らで乾燥を待つカラー原稿にマオチャオが気づいた。
「ははは、お前らをモデルにしたシーンもあるからねー。」
「ねぇねぇ、この絵ちょうだい。」
と言うが否や、マオチャオは自分の顔が描かれた部分をびりびりと破り始めた!
「ちょっ!!! な、何してるんだ!」
男は慌ててマオチャオをつまみ上げたが、時すでに遅し。 原稿の端を掴んだままであったため、傷口はさらに広がり・・・。
「あぅあ。。。」
カラー原稿、まっぷたつ。 掴んだマオチャオを睨むと、瞬時に泣き顔になるマオチャオ。
「ふえ・・・ご、ごめんにゃさいなのーーー!!!」
男はため息をひとつ付くと、マオチャオを部屋の外へと追い出して。
半分泣き顔で、再度カラー原稿に取り掛かるのであった。
それから1時間後。
「そうですか、それでマオチャオはいじけていたんですね。マスターも大変でしたね。」
コーヒーを持ってきたハウリンに先の経緯を教える男。
「あの・・・私、ライン引き程度ならお手伝いできると思うんです。」
と、原稿の脇にある烏口を指さすハウリン。
「お? やってみるか? ・・・お前なら間違いないだろうし。まずはそこの紙でちょっと練習してごらん。」
インクを付けた烏口を渡す。 ・・・ハウリン、なかなかのお手前。 しかし、イマイチ線が安定しない。
「あの・・・上手く行きません。。。」
「あっ。 久々に出したから・・・少し研いでから使わないといけないな。 悪いけれど、先を研いでもらえないかな。 そうすれば、もっとシャープな線が引けるから。」
「はいっ!!」
男は砥石を渡し、コーヒーカップを台所へと戻しに席を立った。
数分後、机上にはきれいに研がれた烏口を手にしたハウリン。
「おーおー、きれいきれい。 じゃ、今度はこっちのコマのほうへ線をおねがいするよ。」
大きく頷き、定規を脚で押さえて。 器用に、しゅたたっ!!と見事なコマ割りが完成。 男は感心しきり。次々に下書きのされた原稿用紙を渡し、次々にコマ割りが済んで行く。 その間、男はカラー原稿の仕上げに取り掛かり・・・
「マスター!終わりました!」
並べられた原稿には、どれもこれも見事な直線。
「すんばらしい! さすがはウチのハウリンだ! さぁて、まずh・・・ え・・・えぇ?!」
下書き原稿を持ち上げようとしたが、原稿は・・・バラバラになった。
そう、烏口を研ぎすぎていたため、原稿が・・・切れてしまったのである。
「あ、あうぅ・・・」
男は悲しそうな顔付きで、どれもこれもパズルのようになってしまった下書き原稿を拾っていた。
「も、もしかして・・・私のせいですか・・・?」
泣き出しそうになるハウリンを、男は必死でなだめ始めた。
原稿、未だ仕上がらず。
容赦なく迫る締切・・・。
甘美な響きの「神姫のお手伝い」。
だがそれは、「仕事量倍増」の言い換えでもある。。。
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