「・第11話 「火兎」」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る
・第11話 「火兎」 - (2011/04/17 (日) 22:06:52) のソース
第1部 戦闘機型MMS「飛鳥」の航跡 ・第11話 「火兎」 西野「撃ち方はじめッ!!!!!!」 西野がインカムを引っつかんで叫んだ。 ズドンズドンズドンズドンズドンズドンッズドンズッドオン!! スーザンの主砲が一斉に青白い焔を吐き出す。 同時に垂直に何十発のミサイルが一斉に甲板から発射される。 ヴァリア「んん?」 チカチカッと蒼い光がまたたく。 キュイイインイニイイイイインイニンイインー ばっと辺り一面が蒼い光に包まれたと思った瞬間、ものすごい爆風と爆音が響き渡った。 ドッゴーーーーオオオオーーーーン・・・チュゴチュゴゴゴゴン!ドンバッバッバン!! □ヘルハウンド型MMS 「バトラ」 Bクラス 撃破 オーナー名「合田 和仁」♂ 15歳 職業 高校生 □天使コマンド型MMS 「ミオン」 Bクラス 撃破 オーナー名「秋山 紀子」♀ 16歳 職業 高校生 □フェレット型MMS 「スズカ」 Bクラス 撃破 オーナー名「秋山 浩太」♂ 19歳 職業 専門学校生 □蝶型MMS 「パンナ」 Bクラス 撃破 オーナー名「田中 健介」♂ 19歳 職業 高校生 □ウシ型MMS「キャナ」 Aクラス 撃破 オーナー名「木村 雄一」 ♂ 25歳 職業 システムエンジニア □ケンタウルス型MMS「コルコット」 Aクラス 撃破 オーナー名「三浦 晴香」 ♀ 17歳 職業 高校生 地獄だった。スーザンの主砲は怯えて固まっていた神姫の集団のど真ん中に着弾し、強烈な爆風と数秒遅れてやってきた何十発のミサイルに叩きのめされ粉々に粉砕され宙を舞った。 またその神姫たちが持っていた武装の弾薬や燃料に引火し、小規模な爆発が起こり真っ黒な黒煙を上げる。 ズンズウズウズzン!!バッババッバババム!!!ズウズウズウウーーーーン!! ヴァリア「うう・・・げほげほ・・・」 ヴァリアはたまたま穴のくぼみに吹き飛ばされ爆風から逃れることが出来た。 よろよろと穴から這い出すと、辺り一面は真っ赤な紅蓮の炎に包まれ、ぐしゃぐしゃになった神姫の残骸がパチパチと燃え盛っていた。 ヴァリアの真横にはヤマネコ型MMS「ミーヤ」がいたが、体の半分を吹き飛ばされ虫の息でうつろな目でヒューヒューと口からオイルを噴出しヴァリアを見つめる。 ミーヤ「・・・・・」 ヴァリア「う・・・・」 樹脂の焼ける臭いと硝煙、鉄錆びとオイルの甘ったるい香りがたちこめ、ヴァリアは咽ながら嘔吐した。 ヴァリア「う・・・おえええ・・・うう・・・むぐ・・・おぐえええ・・・」 びちゃびちゃと吐射するヴァリア。 西野は筐体の画面でさきほどの全力艦砲射撃の報告をする。 西野「よし、6体の敵神姫の撃滅を確認!!次は接近してくる連中にオートランダム射撃で近づけさせるな!!」 スーザン「了解!!」 スーザンは全身に搭載された機関砲の火蓋を一斉にきった。 ズドドオドオッドドオドド!! アオイとエーベルはスーザンの激しい対空砲火を掻い潜る。 エーベル「うはっ!なんつー対空砲火だ!」 アオイ「・・・・これはランダムで撃ってきやがってるな!!びびるな!!」 アオイは猛烈な対空砲火の中に突っ込む。 エーベル「び、びびってなんかねえ!!」 エーベルも負けじとアオイについていく。 地上を滑走するアキミスたち アキミス「!!くそう後方の連中がまとめてやられた!!」 アティス「バカな連中め、一箇所に固まっているからだ・・・・」 ルナ「地上すれすれに飛行すれば射線からはずれる!!」 オードリ「!!見えた!!」 オードリが指を指す。 その先にはまるで火山が噴火したかのように激しい砲撃を行うスーザンの姿があった。 ミシェル「みんな!!思いっきり近づいたら一斉攻撃するわよ!!」 アキミス「了解!!」 ドドドオドドド!!ズズズウン!! スーザンは接近するミシェルたちに主砲の猛砲撃を加える。 ズドオオオン!!ドゴゴオーーーンン・・・!! ミシェルたちは巧みな機動でスーザンの艦砲射撃を回避する。 スーザン「クソッタレ!!あたらねえ!!」 西野「主砲撃つな!!小口径砲で対応しろ!!」 スーザン「イエス、マイマスター!」 スーザンは主砲を撃つのをやめて副砲や機関砲を正確に斉射する。 バンバンバンバンバンバンバンバンバン!!ドドオドドドドドドドドドドドドドドドド!! アキミスのトライクモードの基部に命中しアキミスが転倒する。 アキミス「うわああ!!」 ミシェル「アキミス!!」 ミシェルが振り返る。 アキミス「走れ!!ミシェル!!オレにかまう・・・」 スーザンの副砲がアキミスに照準を合わせる。 スーザン「死ね!」 ビシュウーーーン!! 剣士型のルナがシールドの出力を最大にしてアキミスの前に立ちはだかる。 ルナ「うああああああああ!!」 バッキーーーン!!グシャア!! ルナのガードした左腕のシールドごと吹き飛ぶ。 ルナ「ぐ・・・くは・・・」 アキミス「ルナ!!」 ルナ「バカヤロウが!さっさと逃げろ!」 アキミス「くそう!」 アキミスはよろめくルナを抱きしめると、だっと前に駆け出した。 アキミス「ルナ、いけるな?」 ルナ「・・・ああ・・まだまだ、これからだ」 ルナは右手で剣を高く掲げる。 西野「ええい!!!囲まれるぞ!!スーザン!」 スーザン「分かってる!!これ以上近寄らせるかァ!!」 スーザンは垂直ミサイル発射基のフタをあける。 それを狙っていたアオイとエーベルがスーザンの直上から舞い降りる。 スーザン「しまったァ!!!直上に敵神姫2!!!」 西野「対空防御!!撃て撃て落とせ!!」 ズンズウズズウズズズウン!! スーザンは持てる火力を全て注ぎ込んで必死に撃ちまくる。 アオイ「うおおおお!!」 アオイは翼につけた爆弾を投下しようとまっすぐに降下する。 キュイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイン!! ものすごい速度で降下するアオイ、翼が空気を切り裂き、カン高い音を響かせる。 スーザン「きゅ、急降下爆撃かッ!!」 スーザンはアオイに火力を集中する。 ビシバシバキンガキン!! アオイの装甲にビシバシと命中する砲弾。 バキン!!アオイの翼の一部が吹き飛ぶ アオイ「ぐっ・・翼が・・・・こ、ここまでか・・・」 アオイはふっと意識が途切れそうになる、そんなアオイの体をぐっと抱きかかえるエーベル。 アオイ「!?エーベル!!」 エーベル「ぐっ・・・」 ビシバシゴキン!! エーベルの体に砲弾が突き刺さり、装甲が剥がれ落ちる。 アオイ「バカなことを・・・もういい止めろ!!オレはこのままアイツに突っ込む」 エーベル「特攻か?いまどき・・・ぐ・・・・そんな古臭いことは、はやんねーぞ・・・」 エーベルはぎゅっとアオイを抱きしめる。 アオイ「・・・エーベル、ぐ・う・・・・・なんでオレに付いて来た」 エーベル「最初から特攻するつもりだったんだろ?そんなのオレは絶対ゆるさねえぞ・・・」 エーベルは翼の壊れたアオイをぐっと掴み、一直線にスーザンに突っ込む。 キュイイイイイイイインン エーベル「いけるか?アオイ・・・」 アオイ「あああ・・・」 スーザン「くそう!!2機が1つに重なりなって・・・しょ、照準が・・・」 エーベル&アオイ「うおおおおッ!!!!!当たれェーーーーーーーーーー!!!」 エーベルとアオイは一緒になって叫び、アオイの爆弾を投下した。 爆弾は一直線になって、スーザンの垂直ミサイル発射基向けて落ちていく。 ズン・・・・・ 爆弾がミサイル発射基に落ち爆発する、小さな爆発だったが、それで十分だった。ミサイルに引火し二次爆発を引き起こす。 ドオオオン!!バゴーーーンズドズドオオオーーン!!! スーザン「うわあああああああ!!!う、右舷ミサイル発射機破損!!しょ、消火装置破損!!ゆ、誘爆して、あああ!!」 ズンズンズンズン!!! スーザンの体のあちこちで爆発が起きる。 アオイ「へっへへ!ザマアミロ!!ドンピシャリだ!!」 エーベル「さすが戦艦型神姫・・・・ふふふ、でけえだけあって燃え方も派手だぜ・・・」 アオイとエーベルは大爆発するスーザンの姿を見てほくそ笑む。 ミシェル「!!やったか!!」 アテイス「トドメを刺すぞ!!みんな!!」 オードリー「おおー!!」 ミシェルとアティスはマシンガンをスーザンに向けて撃ちまくる。オードリーは甲板によじ登り砲塔を斬り飛ばす。 アミキスはライフルで副砲を潰した。 ルカが右手でしっかりと剣を構えてスーザンの艦橋部分によじ登り剣を突きつけた。 ルカ「はあはあ・・はあ・・・はあ・・・・く・・・・サレンダーしろ!!お前の負けだッ!!!!!!」 スーザン「く・・・くっくっくっ・・・・」 スーザンは煙に蒸せながらも、笑いをこぼす。 ルカ「・・・・・な、なにが可笑しい!!!きさま!!」 スーザン「ふ・・・アハッハッハッハハハッハ!!!」 不敵に笑うスーザンにぎょっとするオードリーやアティスたち。 ミシェル「な、なんだ?」 スーザン「ふう・・・・・・・オレたちの勝ちだな!!」 ルカ「オレたちの・・・一体それはどうい・・・」 チカッと何かが光ると思った次の瞬間。 ドズン!!! ルカの口からごぼりとオイルがこぼれ出る。 ルカ「がは・・・・ぐ・・・・」 ルカの腹部にはぽっかりと穴が開いていた。 □剣士型MMS 「ルナ」 Aクラス 撃破 どさりと倒れるルナ スーザンの後方から数機のガーリオン型MMSの編隊が轟音を奏で飛び交った。 □邀撃戦闘機型MMS 「アラキナ」 Sクラス オーナー名 「深田 京子」 ♀ 23歳 職業 公務員 □邀撃戦闘機型MMS 「デボラ」 Sクラス オーナー名 「渡部 雅行」 ♂ 25歳 職業 不動産営業員 □邀撃戦闘機型MMS 「ジャネット」 Sクラス オーナー名 「福島 紀之」 ♂ 27歳 職業 出版社員 □邀撃戦闘機型MMS 「カリーヌ」 Aクラス オーナー名 「今西 麻耶」 ♀ 14歳 職業 中学生 デボラ「ひゃっはっはははー!!命中命中!!いい腕してるだろ?アラキナァ?」 アラキナ「けっ、まぐれだまぐれー次はオレが当ててやる」 ジャネット「お前たち、まじめにやれよ」 カリーヌ「あらあら?「アイアン」の二つ名を持つスーザンさんボコボコじゃないですかー大丈夫ですかー?」 スーザン「まったく・・・貴様ら、護衛のクセにどこをほっつき歩いていた!!こっちは大変だったんだぞ!!!」 カリーヌ「まあまあ、スーザンさん、そんなに怒らないでくださいよーさっきの連中はみんなきっちりブチ殺してきたんですからー」 エーベルがざわっと殺気だつ。 エーベル「な・・・アミアスやリーザたちは!?」 デボラ「八つ裂きにしてきたぜ、今頃はバラバラになってサメの餌になってんじゃねーの?」 アラキナ「おいデボラ、大阪城公園の外堀にサメなんてイネーゾ」 デボラ「じゃあ魚のエサだ!!ぶひゃっはははっは!」 カリーヌ「バカー」 ジャネットが満身相違のミシェルやエーベルたちを値踏みするようにじっと見る。 ジャネット「さてと・・・・無駄話はここまでにして・・・」 ヒュヒュヒュンと長巻きを振りまわすジャネット。 ジャネット「続けましょうか・・・」 冷たい眼でエーベルたちを睨むジャネット エーベル「ぐ・・・・」 To be continued・・・・・・・・ 前に戻る>[[・第10話 「射兎」]] 次に進む>[[・第12話 「焔兎」]] [[トップページに戻る>http://www19.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2315.html]]