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第四章第参節:強攻と突破! - (2008/04/22 (火) 10:46:26) のソース
{強攻と突破!} ついにこの日がきた…。 夜の街を愛車のスカイラインが目的の場所に向かって走行する。 ガソリンは満タン。 本来後部座席は人間が座る場所だが、今回は違うモノが座っている。 そのモノは一つの火があれば、周りモノを吹き飛ばし巻き込む、というとんでもない奴だ。 …その名もダイナマイト。 こいつは今回のブチギレ第壱号君だ。 「………」 そんな危ないモノと一緒にドライブする感覚はなんとも言えなかった。 でもこれもアイツ等のためである。 煙草から出る紫煙が窓の隙間から出ていき冷たい風が入り込む。 その風に吹かれ髪の毛と首に巻いてる四つのネックレスも揺れる。 この四つのネックレスは必ずアイツ等の力になってくれるだろう。 ついでに言えばブチギレ第弐号君達とも言ってもいい。 「…目的到着…てかッ」 愛車を止め、煙草を灰皿の中にぶち込む。 一息つき隣の席に置いてある物を手に取り車から降りる。 エンジンは止めない。 なんせこれからこいつには、殴り込み特攻隊長してもらわないといけないのだから。 「月が…綺麗だ…」 徐に空を見上げる。 満月がギラギラと光っていやがる。 まるでこれから始まる大喧嘩を祝福しているかのようだ。 「…さて、とッ」 空を見上げるの止めると今から殴り込みに行く場所が視界に入る。 それはとんでもなく敷地が広くセキュリティーが厳重な場所、VIS社である。 この日をどれだけ待ったのだろうか…? 実際は四日間ぐらい日にちしか経っていないが俺にとっては一ヶ月間ぐらい経ったように感じる。 大袈裟かもしれないが本当にそんな風に感じたのだ。 でもそんな『感じ』は今日で確実に終りを迎える事になるだろう。 「さぁ…始めよう!」 俺は左手に持ってるコントローラの電源をONにしスタートボタンを押す。 すると愛車のヘッドライトが三回点滅した。 これで愛車はこのコントローラで制御できるようになった。 言うなれば、今の愛車はラジコンカー状態だ。 フッ、思わず笑っちまうぜ。 本物の車をラジコン扱いにしちまうんだもなぁ。 某映画でよく車をラジコンみたく扱うが、今の俺の目の前にあるのは映画じゃない。 人間が乗る車で実践しようとしてるんだからな。 愛車をこの状態にするのに三日間掛かった。 最近のネットは凄過ぎる。 普通に車の改造を載せてるんだからよぉ。 まぁ俺はそれを真似てみたまでだ。 勿論、コントローラもラジコンカー専用のモノだ。 左手でアクセルとブレーキとクラッチとサイドブレーキ、右手でハンドルの操作。 とても簡単な操作…免許なんかいらないんじゃねぇーの? それに贅沢すぎる玩具だぜ、まったくよ! 「レディー…」 アクセルボタンとサイドブレーキ押すとタイヤがアスファルトにこすり付けられる爆音が耳に入る。 満月の夜にけたたましい音で気づいたVIS社のゲートを管理するセキュリティーの人間がこちらに目線をやる。 今だ! 「ゴーッ!」 サイドブレーキを解除しアクセルボタンだけにする。 その瞬間、俺の愛車はVIS社のセキュリティーゲートに爆音と共に突っ込んで行く! 「!正気か、あの車!!」 セキュリティーの人間が驚き管理室に入り、何やら連絡をしようとしていた。 だが遅い! ドカーン! 愛車はセキュリティーゲートに突っ込み、ゲートはボロボロになる。 よし、やっぱり最初の挨拶はド派手にいかないとな! 俺は愛車をラジコンカーの如くに操作しながら走り、セキュリティーゲートに走りこむ。 「なんなんだよ、あの車はグハッ!?」 「そこで大人しく寝てろ♪」 セキュリティーゲートをボロボロにした車を見ていた人間に背後から殴りつけてやった。 殺してはいない。 無益な殺生はしたくねぇーからな。 ビービービービー!!!! サイレンが鳴り会社からドヤドヤと会社員が出てくる。 いったい何事だってな感じに。 印象は抜群みたいだ。 これで奴等は暴走している愛車に見とれてるいるからだ俺には気づかないはずだ。 よし、更に思い出残るような印象を与えてやろうじゃないか! 俺はコントローラを操作し、愛車を会社の正面玄関に突っ込ませるように向かせる。 会社員達も気づいたのか、逃げ惑い騒ぐ。 まぁ死にたくなかったら逃げればいい…ブチギレ第壱号君の攻撃範囲にいなければの話だが! ドガシャーン! 愛車は正面玄関に突撃しドアとか吹き飛ぶ。 そしてサヨウナラ! 俺の愛車! 又会えたら会おうぜ! 俺はコントローラに改造したボタンを押す。 「あ、ポチッとな」 ドカーーーーン!!!! すると会社の正面玄関は大爆発の惨状になった。 後部座席に置いてあったダイナマイトの起爆スイッチを押したのだ。 愛車は粉々に爆散! 会社員達はまるでマネキンを投げ飛ばしたような感じに、爆風で吹き飛んでいく。 あぁ~、とうとうヤッちまったぜ。 これで俺は立派な犯罪者だ。 でも後悔してないし、反省もしない。 当たり前の事だ。 だって俺の大切な彼女達を排除している輩どもに容赦なんかしねぇだからよ! コントローラを投げ捨て、俺は爆風で気絶している会社員を、一人物陰に連れ込み白衣とIDカードをパクリらせてもらった。 これで会社潜入し、研究所に行けるはずだ! 「待ってろよ!みんなー!!」 俺は自分の中で最速だと思われる程の走りで会社に侵入した。 さぁ殴り込みだ! ----