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第弐章第弐節:夢の中で…其の壱 - (2007/10/11 (木) 02:15:52) のソース
{夢の中で…其の壱} 「…また、この場所かよ」 前に見たことがる草原に立っていた。 まさか前と同じ夢を見るとはね。 それにこんなにも意識がハッキリしてるのが逆に気持ち悪い。 なんでまたこんな夢を見ないといけないんだ。 「マスター…」 「!…アンジェラスか」 また会った。 人間サイズの神姫。 しかもアンジェラス。 確か前にアンジェラスの口で犯されたんだっけ? …ウゥッ、思い出すだけで勃起しそうなぐらいのエロさだったなぁ。 「マスタァー」 俺に抱き付きアンジェラスの両手が背中に回され絡められる。 同時に俺の鼻孔が甘い香を吸った。 この匂いは多分アンジェラスの香だ。 更に柔らかい身体が俺の胸や腹にピッタリとくっつく。 素直に気持ちいいと思う。 「マスター。今日もしましょう♪」 そう言ってアンジェラスは自分の右手を俺の股間に忍ばせる。 駄目だ、今日こそは訊かないと! 俺は直ぐさま左手でアンジェラスの右手を掴む。 本当はエッチもしたいけど、今日だけは駄目なんだ! 色々聞きたい事があるからなぁ。 「なぁアンジェラス。エッチする前に少し話そうぜ」 「…マスターがそう言うなら」 「よし、そんじゃあこの場に座って話そう」 「はい、マスター」 アンジェラスは俺から少し離れ、チョコンと女の子座りをする。 俺は上半身だけ起こし両足をなげだした座り方をした。 さて、何から話そう。 …そうだな。 まずは一番気になってる事をきいてみるか。 「あのさぁ。何で俺の事『ご主人様』じゃなくて『マスター』なんだ?」 「マスターは『マスター』ですから。それ以上でも以下でもない」 「…それ、答えになってねぇぞ」 「でも、マスターは『マスター』ですから」 うーん、困った。 これじゃあ皆目解らん。 仕方ない、次の質問を言ってみよう。 「なぁ、アンジェラスは俺の事をどー思ってるんだ?」 「アタシの唯一絶対の愛しいマスターです」 「…なんか凄い告白だな」 「だって、アタシとマスターは九年前からの付き合いじゃないですか♪」 九年前? 俺とアンジェラスは九年前に会った事があるのか? そんなはずは無い。 俺は九年前の事を思い出そうとした。 「!ツゥ!?」 その時だ。 脳が焼かれるような痛みが走ったのは。 両手で頭を押さえ痛みを堪える。 何故だ! 何故九年前の事を思い出そうとするとこんな痛みが走るんだ。 訳解らねぇーよ! 「マスター、無理に思い出す必要はありません。少しずつ思い出せばいいんです」 俺の頭を両手で掴み胸に抱き寄せるアンジェラス。 …とても心地よい。 それに徐々に痛みが引いてきた。 「…ッテテテ。ワリィなぁアンジェラス。もう大丈夫だから」 俺はアンジェラスの胸から離れようとした…が。 「駄目です」 「ウオッ!?」 アンジェラスの奴は無理矢理、俺を引っ張り柔らかい胸に顔が当たる。 その反動でアンジェラスは寝転び、その上に俺が多い被さるようになった。 暖かくて柔らかくて、とても気持ちいい。 「あ、アンジェラス?」 「マスターは少しの間、こうしてた方がいいです」 「で、でもなぁ」 「お願いします、マスター」 「………解ったよ」 そんな悲しそうな顔をするなよ。 断るのに断れないじゃないか。 しょうがない、少しの間だけこうしてよう。 …。 ……。 ………。 あれから数十分が経った。 痛みが完全に引き、今ではアンジェラスの柔らかい胸を枕変わりになっていた。 「どうですか?痛みは引きました??」 「あぁ、もう全然痛くないよ。サンキューなぁ。アンジェラス」 今度こそアンジェラスの胸から開放される。 少し名残惜しいがここは我慢しなければ。 「にしても、何で九年前の事を思い出そうとすると、あんなにも頭痛がしたんだろう?」 「無理に思い出そうとしたからです。マスターが無意識のうちに思い出したくないと思い、脳が混乱してしまい頭痛になると思います」 「無意識のうちに…かぁ。俺の九年前は何があったんだろう」 「見てみたいですか?」 「…エッ?」 俺はアンジェラスの顔をマジマジと見た。 見てみたいって、九年前の過去をか? そんな非科学的な事があっていいのか? いや、この夢の中事態が非科学的の塊みたいなものだ。 今更、どうって事もない。 ここは一つお願いしようかな。 「じゃあ、頼むよ」 「分かりました。でも今日は駄目です。次、アタシに会った時にちょっとずつ見せる事が出来ます」 「そうか。まぁ別に急いでいる訳でもないし、気楽に行こうぜ、アンジェラス」 そう言ってアンジェラスの額にキスをした。 するとアンジェラスは顔を赤くして俯いてしまった。 「マスターたら、もう…♪」 この言葉がアンジェラスの今日の夢の中で最後の言葉になり、そして俺はまた夢の中で安らぐかのように眠った。 ----