第二十三話 猫と巫女の霊夢


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一束の光、月から集めたマナが天井を穿ち、壁を崩落す

館の一部が欠落し、部屋とは呼べないモノになっていた



だが、館の主はそこに佇んでいた。



「…外した…か」

全身全霊を使い果たした彼は、その場に膝を落とす
立ち上がる気力さえなく、無論追撃などは出来るはずもなかった


「ギリギリ…と言ったところね、流石の私も恐怖を覚えたわ」

息を乱しながら彼女が言う
多少疲労はあるのだろうが、それがこちらと比べられるような物で無いというのはハッキリと分かった


「さぁ、これでやっとトドメね」

右手を掲げると、光の槍が出現する

血のように紅く、凶悪な程の殺意を持って、とても美しいモノだった


頭の中に、俗に言う走馬灯が駆け巡る


あぁ、これで死ぬんだな…と意識が途切れかける



が、首に衝撃が走り、自然より先に意識が飛ぶ。




………




目覚めると、洋風の面影は無く、木目の天井だった
背中にある感触は柔らかく、頭は何かに乗せられている
この様子からすると布団に寝ているのだろうか
それにしてもこっちに来てから何回気絶してるんだ自分は…


「あぁ、気が付いた?」
ふすまを開ける音に続いて聞き覚えのある声

この声は…

「もう少しで死ぬところだったじゃない、あの時私が助けに行ったからよかったけど…って何よその顔」


怪我人の首を掴む恐怖の巫女だった。


「…別に取って食うわけじゃないんだから」
「取って食わないけど掴んで搾るだろ…別にあと二回は死ねたし助けて頂かなくても…」
「二回?」
「あー…長いから説明は端折るが向こうの世界なら一日3回までなら死ねるんだ、こっちでもどうやらそれが動いてるようで…俺だけかも知れんが」
「へー…私たちで言う残機みたいなものかしら?」
「残機?」
「あー、この話は追々するわ。それより今は寝てなさい、傷に触るから」

そういって布団に寝かされる

「傷…そーいや俺の荷物にポーションが入ってたはずなんだが」
「あぁ…残念だけど貴方の荷物までは持ってこれなかったわ」
「え?剣も!?財布も!!?」
「ちなみに言うと服もボロボロだったから…当分は私のを貸してあげる」
「…使用料とられない?」
「んー、そうねぇ、ちょっと人里で働いてもらうわ。そこから貴方の食費とかを払ってもらうからちょっとの間ここで生活しなさい」
「…オセワニナリマシタイマスグニトリノイエマデカエリマス」
「ちょっと待った。今出てもその辺の妖怪にやられるだけよ?ここなら悪い妖怪は(多分)来ないし人里にも近いわ」
「…そうなのか?」
「えぇ、だからちょっとだけここでゆっくりしていきなさい」

霊夢が手を差し伸べる

「…お世話になります」
「お世話します」

こちらに向けられた笑顔は、とても優しかった
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