第二十一話 moonlight


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後頭部に痛みが重く響く
子供の体躯から繰り出されたとは思えないほど強烈な蹴り

「あら?頭が消えるかと思ったら中々持つわね」
「そう何度もデュラハンになってたまるかっての…食らう前にマナシールド張っといてよかったぜ全く」
「ふーん…じゃあそれが無くなるまで攻撃すればいいってこと?」

そう言うと、長く伸びた爪を振り下ろす
間一髪で避けたものの、何度も何度も、終わること無く続く

「避けるの?なぁんだ、つまらない。貴方の赤い血を見せてよ」
「そんな気前良く見せてたらすぐに足りなくなるってーのッ!」
「そう?それなら仕方ないわね」

再び爪が振り下ろされる
が、先ほどまでとは何かが違う

「…うわぁぁぁあ!!?」
「やっと流れた…綺麗な紅…」
「っぐぅう…っがぁ…」
「あら、人並に痛覚はあるのね」

ぼとり、と肉が落ちた音
左肩から流れ出る鮮血
感覚の無い、腕

「中々鋭い爪だな…」
「お褒めにあずかり光栄ね、できればもう片方も血を流して欲しいんだけれど」
「誰が…っ」
「じゃあまたこうするしかないわね」

再び爪を振り上げ、もう片方の腕を斬り落としにくる
もし、右腕も無くなれば勝機はゼロに等しくなるだろう
だが、勝利の女神はまだ彼を見捨てた訳ではないようだ

「…まさか、私に触れるはずが無い」
「咄嗟に手を出したが…まさか掴めるとは俺も思ってなかった」
「私の能力が通用しない…?何故?いつから!?」

掴んだ腕を引き寄せ、思い切り腹を蹴り飛ばす

「さぁな、俺の知ったこっちゃないがこれから反撃開始ってことなんじゃないか?」
「調子に乗らないで…!」

『獄符 千本の針の山』
「そうだ、貴方の流儀に則って私の名を教えてあげるわ。レミリア・スカーレットよ、あと数秒だけどよろしく」

レミリアの周りに無数の針が現れる
いや、針と言うよりは小剣と言った方が正しいか
その無数の針が交差しながらこちらに飛んでくる


「流石に…よけきれなかったか」

視界は半分潰れ、身体には無数の傷が残っていた

「滑稽ね、もうそろそろ死ぬんじゃないかしら?」
「…かもな、自分でもそう思う」
「でもこのまま殺すのも芸が無いわね…」

「…月は出ているか?」
「え?」
「月は出ているかと聞いている」
「あぁ、出ているわ、とびきり大きくて丸いのが。紅くないのが残念だけど」
「そうか…」

「そうね、月の光に照らされながら死んでいくって言うのも儚くていいんじゃないかしら」
「それは…中々良い死に方だな…」
「咲夜、天窓を開けて。貴方はそこまで運んであげる。」
「あぁ、すまない…」


天窓の下と思しき所に運ばれた
レミリアは高い場所からこちらに目線を落としている


「もう少しで天窓が完全に開くわ、そうしたら貴方はそこで死ぬの」
「あぁ、だが死ぬ前に二言三言いいか?」
「…まあ、もう喋るも無いものね、いいわ」
「じゃあお言葉に甘えて」

部屋を月明かりが満たす
天窓が完全に開いたようだ


「一つ目、何故俺が外来人だと分かった?」
「あぁ、そのことね。パチェがしきりに話してたわ、絶対に殺すって」
「そうか…それじゃあ二つ目、何故俺を殺そうと思った?」
「だって、外来人なら殺しても幻想郷に問題は無いじゃない。貴方の血も飲めるし」

「…そうか、ところで知ってるか?月の光は太陽の光を反射してるそうだ」
「何よ急に…え?」

レミリアの動きが止まる
見ると、彼女の体に金属が巻きついていた

「な、何よこれ…銀!?」
「さっきのメイドから少々拝借ておいた、吸血鬼は銀が弱点って聞いてね」
「くっ…こんなもの、すぐに振りほどいて…っ!」
「あぁ、狙いはお前を捕えることじゃないからな。時間が稼げれば上等だ」

焦るレミリアが視線を彼に向ける

彼は大筒を肩に構えていた

そして、背中には輝くXの字


「三つ目だ、覚悟はできてるか?俺はできてる」


大きく開いた背中の板が、月の光に呼応して青白く輝く
砲身の基部にはヒヒイロカネの輝きが際立っていた


「これが俺の最後の射撃になる!お前はそこで黙って食らえ!!」



ごめん魔理沙

約束…果たせそうにないや


「当たれぇぇぇェェェェェェ!!!」
「くっ…外れろ…!外れろぉぉぉ!!!」


























久々に長めだと思う、果たしてケッチャコは!?
あとコメント欄復活
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