第六話 白銀のSurfer

「そういやお前空飛べないよな」

いきなり魔理沙からそんな話題を持ちかけられた、ちょっと何言ってるか分かんないんですけども

「いやいやいや、この幻想郷で弾幕やるやつらは基本的に飛べるからな?」
「え、それ俺不利ぢゃん」
「とにかくどうやって飛ぶか考えとけ、そうしないとお前に明日はない」

そんなこと急に言われましても…空の飛び方とか考える機会なんてないもの


「そんなことより服をどうにかした方がいいんじゃないの?」


にとりにそう言われ未だに変な巫女服を着ていることに気づく
慣れとは恐ろしいものでこの腋の出た巫女服もなんだかんだで着心地が良くなってきた

というかこの間の薬に飛行能力も付けてくれてよかったんじゃないか


「だからまだ試験段階だって言ってるでしょ、貴方はそのテスターになったってわけ」
「そりゃまたずいぶんと危ないものを満身創痍だった俺に提供したね…」
「さて、私は今作成してる物の続きに取り掛からなくちゃならないから貴方達は香霖堂にでも行ってらっしゃい」
「こうりんどう?」
「この幻想郷の雑貨屋みたいなもんだ、殆ど何でも置いてあるぜ」
「そーなのかー」
「そんじゃさっくり行くぜ、箒の後ろに乗れ」

いつの間にか魔理沙は箒に跨っていた、その後ろに自分も跨る


「そんじゃ飛ばすぜ、舌噛むなよっ!」

飛ばすと言われ、それ相応の覚悟はしていた
しかしその覚悟を余裕でぶっちぎる速度で箒は飛んでいく

「ヤバイヤバイ死ぬ死ぬ止めて」
「走り出したら止まらないぜ!」
「アババババババババ」


半分気絶しつつ、香霖堂にたどりついた

「香霖いるかー?」
「あぁ、魔理沙か…それとそこで生死を彷徨ってる人は?」
「外来人だぜ、名前はプロトって言うそうだ」
「どうも…」
「どうもこんにちは、僕は森近霖之助、この店の主人だ…と言っても一人でやってる店なんだから当たり前だけれどね」
「ここは珍しいものがいっぱいあるから見てくるといいぜ」
「そんじゃ遠慮なくッ」

そう言って店の中を物色する

確かに珍しいものだらけだ、しかしどれも時代が一致しない。
モノクロテレビがあったかと思えばその横にはMDプレイヤーが置かれていたりする

そんな中、板に乗った全身銀色の人形がふと目に入った

「…これだ!これだよ!!」
「ん?どうした?」
「飛び方を思いついたんだ!金属板に乗って飛べばいいんだよ!」
「ふむ…彼女の能力は何だい?」
「金属を操る能力、だとよ」
「ふむ…それじゃその能力に合わせてデザインするよ、2、3日経てば出来ると思うからその時にまたおいで」
「分かったぜ、それじゃ帰るとするか」
「え、帰るってまた箒…」
「当たり前だろ?お前は飛べないんだから」
「ギャース☆」

そして再び魔理沙の箒に恐怖しつつ、にとりの研究所へと戻ってきた
しかしあの箒には二度と乗りたくない、そう思ってさっそく練習を開始することにした


タイトルと人形のは分かる人にはわかるネタ

名前:
コメント:
最終更新:2009年12月27日 22:00
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。