とにかく向こうがやる気なら応戦するしかない、しかし初めての実戦がいきなり決闘って何だかなぁ
「おっと、血統の前には事後紹介をするのがナマーって奴ね、アタイはチルノ!氷の陽性!」
「あぁもうツッコミきれない、俺の名前はプロトだとだけ言っておk」
ズドンッ
言い終わる前にチルノはいきなり氷を撃ってきた
着弾地点をみると彼女の等身程の氷が思いっきり地面に突き刺さっている
「…自己紹介がマナーって言ったじゃないですかぁぁぁ!!」
「御加減はしないって言ったでしょ!」
次いで先程と同じものを構えるチルノ、あれを当てられたらひとたまりもない
しかし…避けれるか?
「行くわよ!プトレマイオス!!」
「器用な間違い方すんn」
ビシュッ
また言い終わる前に撃ってきた、少しは喋らせろ
とか思っている余裕もない、氷は目の前に迫ってきていた
「っくっそおぉぉ!」
恐怖を感じ、思い切り横に跳ぶ
ゴチン
「!?」
一瞬何が起きたか分からなかった、よく見るとついさっき立ってた地点から10メートルほど横の木に頭をぶつけたらしい
「…はぁ?」
「だから言ったじゃないの、幻想郷に適応させる薬だって」
「ど…どゆこと?」
「貴方の身体能力は以前のそれを遥かに凌駕しているの、幻想郷の妖怪と比べると普通ぐらいなんだけどね」
「はぁ…」
「だからちょっとぐらいの被弾なら耐えれるし、脚力だって上がってるってこと」
「つまり…今俺めっちゃ速い?」
「そういうこと」
「ふむ…」
「ごちゃごちゃ喋ってるとアタイの氷が笹るよ!」
まーた空気読まないこいつは…しかし馬鹿のくせにどうやら学習はしているようだ
今度は小さい氷を大量に用意している
「くらえ!」
氷の雨が降り注ぐ、しかしどうやら自然落下のようだ。コースを見れば避けるのは容易い
「ふぅ…」
「え…全部避けられた!?」
「当たらなければどうということはない!」
チルノは驚いて声も出ない様子、それどころか避けられたのがショックなのか固まって動かない
反撃のチャンスだ、とりあえずありったけの鉛を生成し、指先から連射する
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァ!!」
「何よこんなへなこちょ弾!全部避けてやるわ!!」
やはり弾はすべて避けられてしまう、しかしそこが罠であったのだ
「予想NAIデス」
丁度空中に散布された弾の中心にチルノがいる形になった、この時を待っていたのだ!
「弾けて混ざれ!!」
「え!?」
ガキィン
「鳥かご~♪」
「な…何よこれぇぇぇ!!」
チルノの周りに浮いていた弾をすべて合体させ、巨大な鳥かごを作り出した
「出しなさいよー!!」
「だが断る」
「こうなったらこの隙間から…」
「コラァァァァァァ!!」
「!?」
誰かまた別の少女が飛んできた
「コラッチルノちゃん!人様に迷惑かけちゃだめってあれほど言ったでしょ!!」
「だ…大ちゃん!!」
「すいません、チルノちゃんがご迷惑をかけたようで…」
「え?あ…あぁ大丈夫、気にしてませんよ」
「根はいい子なんですけど…本当にごめんなさい、お怪我はないですか?」
「え、えぇ…」
「貴方が外来人さんですよね?こんな子ですがどうかチルノちゃんと仲良くしてあげててください」
「もー!大ちゃんそういうのやめてよー!!」
「ほら!そんな馬鹿言ってないでチルノちゃんも謝りなさい!!」
お…オカンだ…
圧倒的…圧倒的オカン…ッ!
大ちゃんと呼ばれた少女は大妖精という名前だそうだ、安直だと言いたいところだが彼女に悪い気がして仕方ない
「おー、終わったか」
「ん、魔理沙とにとり」
「その光景を見る限り勝ったようね」
「何とかねー、はぁ…それにしても疲れたー!」
「丁度昼食ができてるから戻りましょうか」
「チルノちゃん、私たちも帰ろうか」
「うん、またね!プロテスタント!」
「だから器用な間違いかたすんなって…」
激しく動いたせいか、かなり腹が減っていた
とにかく腹ごしらえをしなければ
…昼食までキュウリだらけだった
チルノ撃破
初戦で勝っちゃってよかったんだろうか…
最終更新:2009年12月26日 00:26