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2007/08/31

『哲学者たちの動物園』 著:ロベール・マッジョーリ 訳:國分俊宏

2007 白水社 185P

これは素晴らしく面白い哲学入門書。

ソクラテスやディオゲネスからデリダやドゥルーズまで、古今の西洋哲学者+荘子が、

動物や昆虫についてどんなことを語っているか、時に感心し時に噴き、確かにと納得し何だとと驚き、

それぞれの思想家ならなるほどの見方と意外な見方を取り上げ見ていこうという一冊。

元々は雑誌連載のものを一冊にまとめたもので、全体としてこの入門の試みは成功しています。

興味ない人に一冊奨めるならコレは挙げておきたい。

推奨度

★★★★★

 

2007/08/29

『恥ずかしい和製英語』 著:スティーブン・ウォルシュ

2005 草思社 215P

何という直訳体。

読んでいて著者の頭の中にある英語が思い浮かんでくるようです。

明らかに英語中心主義的な考えでドイツ語やオランダ語まで馬鹿にすることもなかろう、

と思いはしますが、まあ、英語中心主義からしたらこう聞こえるのかという参考にはなります。

とまあ批判的なことから書きましたが、十二分に「ねーよ」な和製英語批判も面白可笑しくしていますので、

少々文体的に読みにくくはありましたが、そちらは楽しく読めましたよ。

推奨度

★★★★

 

2007/08/27

『スティグリッツ 早稲田大学講義録』 編著:藪下史郎/荒木一法

2004 光文社新書 200P

彼自身は新ケインズ学派というわけでもないのでしょうが、

しかし新自由主義の市場原理主義に対しては真っ向反対、

そのIMF批判の鋭さは時々笑いが込み上げてくるほどに痛烈で明快。

ブッシュアメリカやそれにヒョコヒョコついていく日本を右とすれば、スティグリッツは左の旗手。

彼の主張はまったく明瞭単純、

グローバルスタンダードなる絶対普遍正義真理はあり得ないのだから、

各国が各国なりにグローバル化の流れを利用して各国独自の経済路線を模索していくのがよろしい。

スティグリッツの講義録+著者らによる講義解説とスティグリッツ入門論の三編でお送りされます。

スティグリッツ入門としても現代国際経済論入門としても最適の一冊。

質疑応答時のスティグリッツは見当外れな答えをしていて噴いた。

推奨度

★★★★★

 

2007/08/25

『発想力を鍛える 数字の読み方 練習帳』 著:池上彰

2006 小学館 191P

統計を使えばどんな嘘でもつけるとはよく言ったもので、まったくその通り。

統計やら数字やらには懐疑的な目を持っていると自負していますが、ああそうかこれもか、

とそんな目からも鱗がぽろぽろと。

現在の社会情勢、国際情勢、経済問題、環境問題などなど、

これを一読すれば通覧できる上にバイアスまで破壊してもらえるという何とも素敵な一冊です。

是非読むべし。

推奨度

★★★★★

 

2007/08/24

『爆笑問題・パックンの読むだけで英語がわかる本』 著:爆笑問題+パトリック・ハーラン

2005 幻冬舎文庫 141P

期せずしてずっと爆笑問題のターン!

しかし爆笑ryが好きな人はこれを読んでどう思うのでしょう。

何か空気の嫁無さ加減が痛々しすぎるのですが……

パックンが面白いユーモアを繰り出しても、

低俗な反応でことごとく潰しちゃっていて何ともなガッカリ感が。

パックンの出す例文は面白いです、例文は面白くなくてはなりません。

推奨度

★★★

 

2007/08/23

『ザ・ジャッジ!~得する法律ファイル 男女トラブル編』 著:フジテレビ出版 漫画:佐野康美

2002 フジテレビ出版 161P

下のと同様でこちらは男女トラブル編。

推奨度が違うのは漫画家の好みです。

あとはこっちの方が法がオカシイと思えるからですね。

推奨度

★★★★

 

2007/08/22

『ザ・ジャッジ!~得する法律ファイル 生活トラブル編』 著:フジテレビ出版 漫画:ツジトモ

2002 フジテレビ出版 187P

漫画で事例→爆笑問題が一言二言+みのもんたの本音→ザ・ジャッジという流れ。

テレビを見ていないのでこれが放映されたものなのかどうかは分かりません。

中間部分は別に無くてもいい気がしましたが、実に面白かったです。

漫画家さんが結構好みでした。

何かチャラっぽいと敬遠することなかれ、良い法的思考や事例入門になるのではないかと。

推奨度

★★★★★

 

2007/08/21

『二十歳からの法律ガイド 第3版』 著:木村晋介ほか

1999 有斐閣 231P

有斐閣がこんなに読みやすい本を出しているとは。

初版は1990年なので挿絵が古い、古すぎます。

ボディコンにお立ち台ギャル……ジュリアナ(ATOK様でも一発で変換されない)か!

こういう場合はどうしたらいいのか、どうなるのか、

という疑問に対して大人の常識的なことが答えられていきます。

法律的には99年のものを使って解説されているのですが、これももう8年前なわけで、

あちこち古くなっているのでしょうか。

ただそこまで変わりもしないような気がしないでもないような微妙なような。

推奨度

★★★★

 

2007/08/20

『痛快! コミュニケーション英語学』 著:マーク・ピーターセン

2002 集英社 223P

表紙が江口寿史で挿絵がアラレちゃんという謎仕様な集英社からのピーターセンさん。

内容的には他の本よりも英語学習に力を入れたもので、英文の量が多いです。

エッセイ的な部分は少なくもないですが、英文法を学びたいという人にはこちらがお勧め。

推奨度

★★★★

 

2007/08/19

『誓いの精神史 中世ヨーロッパの<ことば>と<こころ>』 著:岩波敦子

2007 講談社選書メチエ 216P

誓いという一つの概念に焦点を当て見るという点では一見概念史に近いですが、

ユーラメントゥムとサクラメントゥムということばの概念を正確に見るというより、

大きく誓いを見るという点ではやはり精神史でしょう。

とはいえユーラメントゥムとサクラメントゥムは概念上中世後期から別れていくので、

こうなってくると中世以後の概念史をやって欲しいと思ってしまうのは高望みでしょうか。

推奨度

★★★★

 

2007/08/18

『闘う英語』 著:稲垣收

2007 エクスナレッジ 175P

これは素晴らしくそして面白い一冊。

二色刷で文字が大きく読みやすいということは当たり前として、

日本人に足りないアグレッシヴ性を引き出すというその試みと内容が良しです。

こう云うときには英語でこう言う、ということももちろんですが、

こういう場合にはちゃんと文句を言うべきだ、という指標にもなります。

これ読むと海外のモラル低すぎとか思うことでしょうが、まあそんなモンです。

何だかんだで現代日本は乱れているとか言われながらもしっかりしていると思いますよ。

推奨度

★★★★★

 

2007/08/17

『目覚めよ仏教! ダライ・ラマとの対話』 著:上田紀行/ダライ・ラマ14世

2007 NHKブックス 230P

そして素晴らしい対談をありがとうございました。

書かれていることすべては、何も目新しいことはありませんでした。

私の普段思っていること、考えていることが、

そっくりそのままダライ・ラマの口から語られているという感じで。

しかしこれを喋っているのがダライ・ラマだというのが凄い。

知らぬ人はいない現代仏教の最高峰たる彼が、

仏教の権威を一切振りかざさずに仏教復興をポストモダニズム的文脈で語るとは。

そして私の考えている、浅薄で目先的な下らない功利主義ではない真の功利・実利主義というものを、

ダライ・ラマが考えていることに感動。

文字になっていても鬼気迫る感じは伝わってきます。

とことんオススメの一冊。

読まずに死ぬな。

推奨度

★★★★★

 

2007/08/16

『日本人と日本文化』 著:司馬遼太郎/ドナルド・キーン

1972 中公新書 187P

下を読んですぐなので比べてしまいますが、

お互いに自分の立場をしっかり持ち、

相寄りながらもきちんと戦っているこちらの対談の方が断然面白かったです。

司馬氏の日本における儒教精神定着批判はとても面白い。

別に言われてるほど儒教の影響ってそこまで無いよね、という、一見突拍子もない反通説には、

ドナルド・キーンも反論を加えていますが、この論点が一番読み応えありました。

後、二人とも宣長の日本語が気持ち悪いと言っている点でも激しく共感。

推奨度

★★★★

見出し

日本文化の誕生 空海と一休 金の世界・銀の世界 日本人の戦争観 日本人のモラル

日本にきた外国人 続・日本人のモラル 江戸の文化

 

2007/08/15

『千年の京から「憲法九条」』 著:鶴見俊輔/瀬戸内寂聴

2005 かもがわ出版 122P

これは……読んでいて決してつまらなくはないとは思いますが、

良い馴れ合い対談といいますか何といいますか。

一応仏教者なんだから「自分は幸せになってはいけない」とか言うなよとも思いますし、

タイトルは何でコレなのかというくらい別に憲法九条について大して述べていません。

今のニホンは最低最悪ですね、そうですね、で終わりな感。

推奨度

★★

 

2007/08/14

『たった1文からトコトン学べる 私の英語ノートを紹介します。』 著:石原真弓

2006 アスコム 127P

なるほど、これは分かりやすい一冊。

基本二色刷で、見開きひとつに、日本人が詰まりそうな題ひとつ、合計45の構成。

例文を構成している語句に対して、派生的に解説を加えていて、

このように自分ノートを作ればいいのかと参考にできるかたち。

文字も大きいですし、中学生以上なら誰でも読めます。

推奨度

★★★★

 

2007/08/12

『比べてみるとよくわかる! 古事記と日本書紀』 監修:滝音能之

2007 PHP研究所 95P

カタカナ読みにくいッ!の一言。

お願いですから神々の名は漢字ふりがなにしてください。

今まで自分の持っていた古代日本神話観は、

古事記と日本書紀がごちゃごちゃになっているものだということがよくわかりました。

高天原がそもそも日本書紀には無いので黄泉下りも無いとか、出てくる神も違うとか、

挙げていけばキリが無いですが、

とはいえまあ全く違うとまではいかないですね、大筋は同じ。

図説写真が多いので、カタカナ連呼がキツイくらいであとはオススメ。

推奨度

★★★★

 

2007/08/10

『これが憲法だ!』 著:長谷部恭男/杉田敦

2006 朝日新書 216P

憲法学者と政治学者との対談。

最初のあたりは長谷部氏の論調にクエスチョンマーク多数で、こりゃハズレ本を引いたかと思っていましたが、

読み進めていくうちに、意見の相違はあれど、傾聴に値する論だということが確かとなり、

なるほどと納得できるところもしばしば出てくるように。

特に二人の結論、「別に功利的に考えて9条変える必要なくね」はその通り。

標題は微妙なところですが。

推奨度

★★★★

 

2007/08/08

『これで通じる! 和製英語の徹底チェック』 監修:A・ウェインライト 編:三省堂編集所

2004 三省堂 159P

あると便利だけれど色々と困らされる「日本英語」は、

この一冊で大体言い換えられるようになるかと。

他の本でも部分部分で指摘はあれど、

このように一冊にまとめられていると参照するにも便利ですね。

推奨度

★★★★

 

2007/08/06

『聖書でわかる英語表現』 著:石黒マリーローズ

2004 岩波新書 243P

標題通りな単なる「聖書でわかる英語表現」というより、

少々キリスト教的な匂いが強すぎるかもしれません。

いやマジそういうの苦手、という人は避けるのが吉かと。

別に平気という人であれば、キリスト教文化圏がいかに聖書を根に持っているかがよく分かる一冊ですので、

むしろ一読をオススメします。

別段何でもないような、It was good.という一文も、聖書表現だということが明らかにされます。

ちなみにソレがどういうことを意味しているかといえば、「神様が「おk」と言った」ワケです。

推奨度

★★★★

 

2007/08/04

『<あいまいさ>を科学する』 著:米沢富美子

2007 岩波書店 115P

双書時代のカルテシリーズ。

書き下ろし。

内容は、ファジィ理論(ファジィ集合・クリスプ集合)の解説、コンピュータにおけるファジィ理論(多値性)、

旧来のデカルト-ニュートン的決定論紹介、相対論-量子論的不確定論紹介、

それからプリゴジンをメインにした不可逆性の紹介。

と、主立った内容は以上。

要するに、「あいまい」概念を分類化してみようか、という試みです。

著者が挙げている分類は、多義性・漠然性・多値性・必然性・蓋然性・不確定性・多様性・不可知性。

科学論入門としても、雑学としても、とても面白い良くできた一冊かと。

推奨度

★★★★★

 

2007/08/02

『市場の中の女の子 市場の経済学・文化の経済学』 著:松井彰彦 絵:スドウピウ

2004 PHP 200P

主に対話形式の経済学入門書。

とはいえ、経済学の基本の基本、

つまりどうして経済なんていうものが始まり得るのかというところからやさしく解き明かされます。

そして難しい経済用語もほとんど出ず、

そもそもそうしたこれまでの市場経済学一辺倒的な傾向を批判していきます。

文化の経済学とは、要するに、実際的功利的経済に、

他者・他国の性質、歴史やそれこそ文化の考慮を組み込もうという動きです。

他に文化経済学の本を読んでみたいなと思う気にさせられることでしょう。

推奨度

★★★★