2007/02/27
『フランス語史』 著:山田秀男
1981 駿河台出版社 173P
ラテン語から、古代、中世、近代、現代のフランス語を追っていっています。
構成としては、
歴史的・社会的状況と言語、語彙について、発音と綴り字、文法・統辞論、文例……
という感じです。
これ一冊で大体フランス語の変遷がよくわかります。
推奨度
★★★★
2007/02/26
『英独仏語・古典語比較文法』 著:前島儀一郎
1988 大学書林 193P
えー、序文より。
「本書は通俗的入門書にすぎないが、……」
いやそれはない。
取り扱われているのは、英独仏、そして古典語……
古典語というのが、古~中英語、古(低~高)~中ドイツ語、
古~中フランス語、ラテン語、古ギリシア語はもちろん、
サンスクリット語にゴート語、古ラテン語まで入ってきて、
もう何が何やら……
本文は読みにくいことこのうえなく、これが通俗的入門書だと言い張る著者に、戦慄を覚えry
専門的概説書という位置づけでいいと思います。
推奨度
★★★
2007/02/24
『ディドロ著作集第1巻 哲学』 著:ディドロ 監修:小場瀬卓三/平岡昇
1976 法政大学出版局 453P
ディドロは読みやすくて面白い。
啓蒙主義というと、一般に言われているのが絶対的な理性主義で、
ヴォルテールやダランベールそれからカントのイメージが強いのでしょう、ニュートンの色が濃い。
しかしディドロはどちらかといえば、シャフツベリ、ヘルダー、
それから十九世紀ではロマン主義寄りしかし科学的合理的で理性礼賛という感じの、とかく変わった人です。
「女性について」だけは少々納得いかない出来具合なのですが、その他は概ね今読んでも納得のいく、
かなりプラグマティズム的な考えをしています。
推奨度
★★★★★
見出し
「哲学断想」 「盲人に関する手紙」 「自然の解釈に関する思索」 「基本原理入門」 「ダランベールの夢」
「物質と運動に関する哲学的諸原理」 「ブーガンヴィール旅行記補遺」 「女性について」 「哲学者とある元帥夫人との対話」
2007/02/21
『絵でわかる前置詞の使い方』 著:久保清子
1995 明日香出版社 219P
前置詞関係の参考書では、今のところ一番のおすすめ。
とにかく絵の量が尋常じゃありません、3/4以上は絵。
なのでイメージとし前置詞の用法が掴めるので、より実際的な把握がしやすいようになっています。
推奨度
★★★★★
2007/02/19
『笑える、使える英語イディオム 空からボルトは降ってきません』 著:森田茜
2005 はまの出版 196P
いわゆる慣用表現集ですが、それを直訳するとどうなるか、ということで、
直訳と実際上の意味と、二つ並列で載せられていまして、その違いが面白い。
本としてもそこがウリのようで。
副題になっているところを挙げると、英語はbolt from the blue。
意味は日本語でも分かりやすいと思います、青天の霹靂。
推奨度
★★★★
2007/02/17
『奇蹟論・迷信論・自殺論 ヒューム宗教論集III』
著:デイヴィッド・ヒューム 訳:福鎌忠恕/斎藤繁雄
1985 法政大学出版局 181P
叢書ウニベルシタス。
訳がそれほど読みにくいということもなく、ヒュームの論旨は明快ですので、読んでいて面白いです。
一般的に哲学史だとヒュームはカントの橋渡しに過ぎないといいますか、カント>ヒュームという感じですが、
個人的には断然ヒュームの方が好きです。
推奨度
★★★★★
見出し
奇蹟について 特殊的摂理と未来〔来世〕の状態について 迷信と熱狂について 自殺について 魂の不死性について
一郷士よりエディンバラの一友人に宛てた一書簡 エリオットよりヒューム宛書簡 アダム・スミス書簡 自叙伝
2007/02/13
『ネイティブスピーカーの単語力 動詞トップギア』
著:大西泰斗/ポール・マクベイ
1999 研究社出版 247P
動詞一つ一つにイメージイラストと、解説、それから例文がついていて、
単語羅列形式での本の中ではとりわけ分かりやすく面白かったです。
要するに、英語-日本語-概念と、仲介させずに、英語-概念と直接理解に及びましょう、という主張ですね。
推奨度
★★★★★
2007/02/10
『英語史入門』
著:橋本功
2005 慶應義塾大学出版会 228P
これまた下のものと同じく、英語史学というものの概説書で、硬質。
語源というよりは、英語の歴史そのものを取り扱っているため、必然的に、ブリテン史にもなっています。
が、近世史までで、近現代についてはアメリカについて触れられているだけです。
推奨度
★★★★
見出し
イギリス諸島に英語が定着するまで イギリス諸島の公用語がフランス語に、そして英語の復権まで 英語のアルファベットと書体
英語の方言と標準語化 英語と外国語との接触 文字と音声 語形 統語法 アメリカ英語 聖書の英語
2007/02/07
『英語語源学』
著:ジャン=ジャック・ブランショ 訳:森本英夫・大泉昭夫
1999 白水社文庫クセジュ 166P
語源について云々、というよりは、語源学という学問論についての云々です。
それ故、相当硬質な内容。
まぁ、クセジュシリーズなので言わずともがなです。
推奨度
★★★★
見出し
語源学と英語語源学 近代科学以前の英語語源学 比較文法学者と辞書編纂者 基礎概念 記号表現の径路
記号内容について 語源学と英語を話す人の共同体の歴史
2007/02/04
『1日5分で英語スラスラBOOK』
著:尾崎哲夫
2005 アスコム 127P
版が大きいだけあって(B5)、文字も大きく、フルカラーでもありますし、レイアウトも整っていて読みやすいです。
完全に英語が苦手、嫌いという人には特にオススメですが、
しかし五文型を強調しすぎているのが少々いただけないです。
これを読んだからといって、経験を積まねばまったくスラスラ読めるようにはならないかと。
これを読んだだけでスラスラと、的な表題の付け方にも疑問はありますが、
しかし内容は無難なところを押さえてありますし、いわゆるカタイ参考書という感じではありません。
推奨度
★★★★
2007/02/02
『語源でふえる英単語』
著:山並陞一
2000 The Japan Times 239P
中学生の時分から、こういう語源を徹底的に教えていくべきですね。
素晴らしく面白い。
レイアウトも整っていて読みやすいです。
変な英語参考書を読むより先に、まずコレに目を通すべきと勧めたいです。
それと同時に、英語を勉強する際には、やはり英語以外のフランス語・ドイツ語も勉強した方が、
より理解度が深まるものだと思いました。
やはり、語源たるラテン語の勉強は大変だけど外せないか&&。
推奨度
★★★★★