日常編17


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[09/04/05書き込み]

幼「大丈夫?」
俺「何が?」
幼「お前が」
俺「俺?」
幼「うん」
俺「疲れてる」
幼「悩みない?」
俺「なんだ?
  カマかけて浮気調査か?」
幼「そうじゃないけど」
俺「……変か?」
幼「うーん、なんとなく」
俺「相談しようか迷ってたんだが、聞いてくれるか?」
幼「お、真面目な話だ」
俺「なんで分かった?」
幼「真面目モードだもん」
俺「なんだそりゃ」

 ◇

俺「ふー……うーむ」
幼「言いにくい?」
俺「いや、ちょっとどう話すか考えてた。
  とりあえず、最後まで一気に聞いてくれるか?」
幼「分かった」
俺「悪いな、古い記憶もあるから一気にじゃないと『えっとそんで……』ばかりになっちゃうからな」

 ◇

実際には相槌が入ってますが、読みやすく相槌なしで書きます。

俺「俺がたまに女とメールしてるのは知ってるだろ?」

俺「それはネットで知り合った中で一番仲良くなった人」

俺「で、君と付き合う前にはもう一人いた」

俺「高校の頃からメールしてた」

俺「その子は男性恐怖症でさ。俺に何度も応援のメールしようと思ったけど、ずっと出来なかったんだと」

俺「対人恐怖症っぽいのをよくネタにしてたから、『私も似たようなものですけど、こうすると少し楽ですよ。頑張って下さい』みたいな感じかな」

俺「つっても、彼女は通院してたし薬も飲んでたし学校にも通ってなかった。自傷もしてたし、俺なんかよりもかなりひどいわけ」

俺「だから、次第に俺が逆に応援するようになってった」

俺「毎日メールしてたんだけど、ある日告白というかなんというか……メールだけで良いし誰かと付き合うまでで良いから彼女にしてって感じだったかな」

俺「あれだ、『メルカノ』ってやつになるのかな」

俺「まあいいや。そんでまあ、良いよって言ったんだけどさ。だけど、俺をお兄ちゃんって呼んでたし、彼女ってより妹って感じのメールが続いたんだ」

俺「まあ最初は良かったんだ。妹が出来たみたいでかわいいなって」

 ◇

俺「だけど……ひどい話になるけど『お兄ちゃん、こわくて眠れないよう……』なんてのが増えると相手をするのが嫌になってきてさ」

俺「毎回『大丈夫だよ』って同じようなメールばかり返すのがつまらなくて、世間話してた頃とはメールの頻度が変わった」

俺「こちらからは全く送らなくなって、しかもメールが来た時もたまにしか返事しないようになった」

俺「すると相手からのメールも減って、数えちゃいないけど一週間に一度くらいになったのかな」

俺「その内返事するのは二、三回に一回。追い込まれてる感じの、これは返事しないとまずそうだって日だけ返事した」

俺「やっぱり、心配ではあったからね」

俺「そんな状態が……どうだろ、数年続いたのかな。わからん」

 ◇

俺「ある日、車の免許を取ったって聞いてね。いつの間に外に出られるようになったんだってびっくりしたよ」

俺「しかも仕事も始めて」

俺「俺は嬉しくて、仕事辛かったらメールしてよって送ったんだ」

俺「仕事がやっぱり大変なのか、それとも俺がメールしてって言ったのが嬉しかったのかもな」

俺「毎週金曜日と土曜日は欠かさずメールが来るようになった。土日が仕事だからその前日の夜だね」

俺「なかなか寝られない日もあったけど、それでも大分よくなってた。どう返せば良いのか困るような精神不安定なメールもなく、なんとかやっていけてるようだった」

俺「お前と付き合うまで金土のメールがそのまま続いた」

 ◇

俺「お前と付き合ってから最初の金曜日、お前と付き合い始めたことを話した。付き合うまで彼女でって話だったし一応言っておくかなって」

俺「その週は翌日の曜日のメールが来なかった。次の週は土曜日しか来なかった、どちらも週に一日しかメール来なかった。俺はその翌週の金曜日、なんでか聞いてみたんだ」

俺「そしたら、いつまでも迷惑かけちゃいけないから自分で頑張ってみるって。そんでもって、前に言ってた告白された人と付き合ってみるって」

俺「俺はそんなこと気にするなって送ったんだけど、週二だったのが週一に、それが一月には月に二回……一月一日にも来たから三回かな?」

俺「それで、三月もそろそろ終わりだなーって思いながら携帯いじってたら、今月なんかメール少ないなと思ってさ」

俺「そしたら、二月から一度もその子からメールがないんだよ」

俺「彼氏が支えてあげてて俺が要らなくなったんなら良いけど、もしかしたら無理してるかもって思って。だって、普通は最後にメールくらいくれるだろうし」

 ◇

俺「でも、一番辛い時期は相手するのが面倒だからってメール無視してたくせに、今さら俺からメールするなんてあまりに勝手かなって」

俺「それでどうしたもんかと思っていたんだが、今は少し考えが違うんだ」

俺「四月から、こうして働いてみて……疲れが取れないまま朝になって、帰ったらすぐ寝て……」

俺「そんな生活が始まって、ふと思ったんだ。ああ、もしかしたらあっちも新生活で必死なのかもしれないって」

俺「だから、今はあまり心配はしてないんだけど……いや、やっぱり心配は心配かな。
  送りにくさはそんなじゃなくなったけど」

 ◇

俺「……お待たせしました、意見をお聞かせ下さい。さあ、どう思う?」
幼「気になるなら送れば良いんじゃない?」
俺「うわ、あっさり」
幼「だって他に言いようがないでしょ」
俺「ヤキモチ焼かないの?
  高校からだよ?」
幼「私は産まれた時からだよ?
  私より付き合い長い子いないじゃん。でしょ?」
俺「なんだその発言、やたらかわいいぞ。
  幼なじみ属性に目覚めそうだぞ」
幼「なによ、じろじろべたべたと。金取るわよ!?」
俺「それは勘弁。
  ……じゃあ、メールしても気にならない?」
幼「んー……気になるけど、私と同じだもん」
俺「なるほど、トリッシュは俺なんだってことか」
幼「違う」
俺「じゃあ一体?」
幼「私もお前にほったらかしにされたからね」
俺「う……」
幼「時間が経つとますます送りにくくなるし、早く送れば」
俺「そうだな……暇が出来たら考えてみるよ」

 ◇

幼「それにしても女の敵め」
俺「ごめん」
幼「何か約束してないだろうな?」
俺「してない……と思うけど」
幼「打つべし、打つべし。えぐりこむように打つべし」
俺「痛い、痛い」
幼「私との約束だって忘れてるし」
俺「全部思い出したろ?」
幼「私に全財産貢ぎますって約束を忘れてる」
俺「結婚の約束のことか?」
幼「ち、違うって!
  だって嘘だもん」
俺「なんだ嘘か……なんか前にもこんなことあったような」
幼「もー、バカっ!」
俺「だってまぎらわしいじゃんさ」
幼「はー……バカ」
俺「久しぶりに顔が赤いぞ」
幼「急に変なこと言うからだ」
俺「もっと赤くしてみようかな」
幼「やめろバカ、えっち」
俺「今日はいつも以上にかわいいよ」
幼「バカ……」
俺「ダメ?」
幼「……ダメじゃないけど、お前はバカ」
俺「バカは関係ないだろ」
幼「うるさい、口を塞ぐぞバカ」
俺「ぜひ頼む」
幼「……」
俺「……」

どちらからともなく、唇を合わせた。
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