おばあちゃんち四日目


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翌日。

蛙「ゲロゲロ」
蛙「グエグエグエ」
蛙「ゲーコゲーコ」
幼「ケロちゃんすごいね」
俺「大合唱だな」

雨で蛙の鳴き声が絶えない。

俺「ラブホ探せないじゃん……」
幼「諦めなさい。大人しくしてろってことよ」
俺「雨だからデート連れてってあげられないし、家でゲームでもするかな」
幼「バーカ、晴れててもデートなんか行く気ないくせに」
俺「えっ何?
  カエルがうるさくて聞こえなかったわ」
幼「そこまでうるさくないだろっ!」

 ◇

幼「ヒゲ伸びてるよ」
俺「うん」
幼「うんじゃなくて剃れよ」
俺「ヒゲソリ持ってきてないよ」
幼「忘れたの!?」
俺「忘れたんじゃなくて邪魔だから。前に来た時も持って来なかったよ、すぐ帰るし」
幼「じゃあ普通のヒゲソリ使えよ」
俺「あんなのこわくて電動しか使ったことねーよ」
幼「よし、暇だし私が剃ってやろう!」
俺「えっ!?」
幼「何よ?」
俺「いや、危ないんじゃないかと」
幼「私、器用なのよ?」
俺「うーん……」
幼「まあ見てな」

 ◇

従妹「アゴ切っちゃったの?」
俺「あはは……ちょっとね」
幼「まあ元気出せよ」
俺「こうなると思ってたんだ……」

 ◇

幼「和くんちょっとおいでー」
俺「何?」
幼「良いからおいでー」

みおの声のトーンが、叱る時や何かさせる時の声だ。猫なで声なのに寒気がする。
嫌だがしぶしぶ行く。

俺「なんだよ……」
幼「ね、これさ。動かすから棚のお皿全部テーブルに出して」
俺「なんでだよ」
幼「位置を変えるの。あっちのが良かったんだって。ついでに掃除する」
俺「やれって言われたの?」
幼「いや、言われてないけどこの冷蔵庫のドアが当たるから失敗したねって」
俺「やめとけよ、言われたんならともかく下手に動かすと怒られるぞ。
  おばあちゃんはただでさえ几帳面できれい好きで完璧主義者なんだから。お米の水も、何度も何度も流して透明になるまでやらないと気が済まないんだよ。
  このお皿はここじゃなかったとかここだとダメだとか言われるかもしれないだろ。
  お母さんとおばあちゃんなんかいつも大体一回はケンカになるんだから余計なことはしない方が良いって」
幼「でも、やって良いですかなんて聞いたら遠慮してしなくて良いって言われるに決まってるじゃん」
俺「はあ……じゃあお母さんに聞いてみて。それで大丈夫そうならやって良いよ。
  ただ、おばあちゃんとケンカになったら俺は遠慮なくみおをかばうからな」
幼「え、良いよかばわなくて。聞いてくるね」

 ◇

みおの提案に母は喜んで飛びついた。

幼「はい」
俺「……」
母「はい」
俺「……」

二人から皿を受け取りテーブルに並べていく。ああダルい。

俺「あんたらさー」
幼「ん?」
俺「家の掃除より仕事先の掃除の方が好きでしょ。そんで、職場が暇な時でも仕事探してやるタイプでしょ」
幼「そうそう」
俺「俺だったらこんなこと命令されなきゃ絶対したくないわ。あんたら他人のために動いて疲れて、人生が罰ゲームだよね」
幼「あはは、ひどっ!
  楽しいじゃん」
母「ねー」
俺「損なやつら」

そんなことを言いつつも、みおを選んだのは正解だったとしみじみ思う俺でした。
世話焼きタイプの幼なじみは王道!

 ◇

祖母「棚ありがとねぇ、かずぼう。えらかったろ」
俺「俺はほとんど何もしてないよ」

えらかったというのは疲れたというような意味だと思います。

 ◇

俺「おい、俺が自らやったことになってんのか?」
幼「和くんがやったって言った方が喜ぶでしょ」
俺「やめろよな、そういうキャラじゃないんだから。恥ずかしいだろ」
幼「えー、良いじゃん」
俺「やだよ」
幼「変なの」
俺「変なのはお前だ。頑張ったのに手柄持ってかれて良いのかお前は」
幼「おばあちゃんが喜んでくれるのが一番じゃない」
俺「俺は俺が疲れないことが最優先だ」
幼「このウゴカザルが」

 ◇

椅子「ガタガタ」

俺「この椅子ガタガタしてる」
祖母「それ、もうほかしとかんといかんね。忘れとった」

ほかすというのはおそらく捨てるという意味です。
なんでガタガタしてるのか、床に座り椅子を裏返して見てみる。

俺「んー……?」
幼「直すの?」
祖母「なおさんでええよ。おばあちゃんやるから」
俺「見てるだけ」

この祖母のなおすは、片付けるという意味かと。
みおがちょこんと近くに座る。特に用事はなく、見ているだけだ。
みおは俺が何かを組み立てているとよくそばで見ているのだ。自分では絶対作りたくないのに、見てるのは楽しいらしい。
釘抜き取ってとかペンチ取ってとか言うと、大喜びで取ってくる。ボールに飛びつく犬を連想させる。
たまに組み立て三段ボックスなどを買っては、俺に組み立てさせて喜んでいる。

俺「十円ある?」
幼「ん、あるよ」

十円で足の骨組みのネジを少し外し、ティッシュを隙間に挟んで戻してみる。

俺「うーん……」

これじゃ根本的な解決にはならないよな、と考えているとみおがひっくり返った椅子を元に戻した。

幼「座ってみるべ」
俺「まだ何もしてないけど」
幼「あ、大丈夫じゃない?」
俺「これじゃ音がしないってだけでしょ」
幼「いや、揺れないよ?」

おばあちゃんにも座ってみてもらう。

祖母「おお、かずぼうありがとね」

何もしてないんだけどまあ良いや。

 ◇

祖母「そのかずぼうのでおばあちゃんの携帯も充電出来るんかね」
俺「どれでも出来るよ。ほら」

カチッと充電する。

祖母「貸してくれるか?」
俺「良いけど、おばあちゃん充電器ないの?」
祖母「普段はちーので充電しとるのよ」

娘の一人だ。隣に住んでいる。

俺「じゃあ大変じゃん。これ置いてってあげる」
祖母「いかん、それじゃかずぼうが困るやろ」
俺「携帯の交換する時にタダで貰えて家にまだあるから大丈夫」
祖母「ほうか、それじゃもらって良いんか?」
俺「予備あるから」

 ◇

祖母「かずぼうまだ起きとるか?」
俺「起きてるよ」
祖母「かずぼう、針に糸ば通してくれんね」
俺「うん」

ゲーム機をパタッと閉じておばあちゃんの部屋へ向かう。針に糸を通す。

祖母「ありがとかずぼう」
俺「いやだいじょぶ……」

ゴニョゴニョ言いながらみおと自分の部屋に戻ると、みおが笑顔だ。

幼「あんなこと言っておいてかずぼうもよく働くじゃん。良いとこあるね」

おばあちゃんに聞こえないように布団をかぶり小声でしゃべっています。

俺「無視するわけにもいかんだろ」
幼「でも即座に動いたじゃん。私に言われたら、バトル終わってからとかでしょ。
  椅子は自発的だったし、充電器も。
  偉い偉い」
俺「それはそれで、私よりおばあちゃんの方が大事なのかってならないの?」
幼「なるわけないじゃん」
俺「ふーん」

なんだこいつ、俺をほめて興奮させようってのか。

幼「やっぱ私、和くん大好き」
俺「……寝る?」
幼「ふふっ、うん」

ふふってなんだと思いながら電気を消した。

 ◇

みおを上にして抱く。
みおのやわらかいお尻に手が触れる。目を閉じて、みおの水着姿のお尻を思い出す。

俺「……明日プール行く?」
幼「行きたい」
俺「プール好きなんだな」
幼「私って基本的に運動好きだから、和くんと運動出来るの楽しくって」
俺「そうなんだ」
幼「他にもスポーツやりたいな」
俺「俺とじゃ下手くそ過ぎてつまんないだろ」
幼「そんなことないよ」
俺「そう?」
幼「あん……だって和くんだって、私がゲーム下手でもいっしょにやってくれるでしょ。
  和くんが空振りしたり転んだりするのを見てるのも楽しいよ」
俺「それだとなんか転ぶの笑ってる性格悪いヤツみたいだぞ」
幼「だって和くんが情けないと楽しいもん」
俺「なんでだよ」
幼「罰ゲームで和くんを椅子にして座ってる時の和くんのつらそうで情けない声とか、心底楽しくてゾクゾクっとくるの。フフフ……」
俺「お前なんて調教し直してやる」
幼「そんなこと言って良いの?」

みおの手がパジャマのズボンの中に入ってくる。そのまま股間をなでる。

俺「服従します」

ちなみに隣の部屋ではおばあちゃんが「願わくはみなのとうとまれんことを……」などと聖書を読み日課の祈りを捧げています。
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