日常編86

幼「ごめんっ、ご飯ダメにしちゃってた」
俺「ん、なんで?」
幼「炊飯器のフタが閉じてなくて」
俺「えっ、開けっぱなしだったの?」

炊飯器の前も通ったのに気付かなかった知らなかった。

幼「そうなの」
俺「俺じゃないぞ」
幼「これは私。
  寝ぼけながら卵ご飯食べたからフタしないで寝ちゃったみたい」
俺「そういえばしょうゆのビンが椅子に座ってたな」

なんでこんなとこにしょうゆがあるんだろ、と思いつつも片付けなかったので覚えている。

幼「座らせてたわけじゃないけど」
俺「なんであそこに置いてたの?」
幼「わからん。今分かることはご飯がダメになったってことだけ」
俺「ご飯って全然ダメなの?」
幼「上の方取れば少しだけ残るかな……?」

二人で見に行く。

俺「なんだ、最初からちょっとしかないじゃん」
幼「うん」
俺「ふーむ……ちょっとのために表面の取るのめんどい?」
幼「すぐ出来るよ」
俺「じゃあ食べたいな」
幼「分かった」

 ◇

幼「はい、どうぞ」
俺「みおは食べなくて良いの?」
幼「私は腹ペコじゃないし。お前どうせ後ですぐお腹減ったって言うでしょ」
俺「卵ご飯食べたんだもんなお前」
幼「うん」
俺「じゃあいただきますです」
幼「召し上がれです」
俺「これ、しっぽも食える?」

エビの唐揚げみたいのがある。

幼「別に食べても食べなくても」
俺「食べてみよっと」

バリバリとまるごといく。

俺「……ちょっと歯ぐきが痛い」
幼「無理して食べなくても良いよ」
俺「痛いけど美味いから食う」
幼「そうでしょー、ヤケドしながら頑張ったんだから」
俺「ヤケドしたの!?」
幼「や、油がはねて熱かっただけだけどね」
俺「揚げ物とかよくやるなあ、俺が嫁だったら絶対しないわ。
  あちーしこえーよ」
幼「お前、お店で揚げ物してたろ?」
俺「あれは油はねなかったもん。長い箸とか使った記憶ないぞ。裏っ返すのも普通に網のやつでやってた」
幼「えー、なんでなんで!?」
俺「きっと俺のパネつけが上手かったんだ」
幼「ぱねつけって何?」
俺「パン粉とかつけることかな。そういえばよく分かんない」
幼「専門用語かな」
俺「専門用語か、お前が世間知らずか」
幼「専門用語だな多分」
俺「世間知らずのが点数高いのに」
幼「何の点数だよ」
俺「俺からの評価」
幼「もう百点満点だから良いわ」
俺「自信家だな」
幼「こんだけやってて百点じゃなかったらひっぱたく」
俺「百点だな」
幼「でしょでしょ」

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最終更新:2010年12月31日 07:42
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