日常編41


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桃「あ、ついでにこれ捨てといて」

仕事中、コーンポタージュの缶を俺に渡す桃。

俺「はいはい。あ、これまだ入ってるじゃん」

缶を振ると、トウモロコシがまだ残ってる微妙な重みを感じる。

桃「あげるよ」
俺「やった」

早速飲もうとするが、缶を逆さにしてもツブが出てこない。

俺「んー……ひっついて出ないぞ」
桃「そうそう、私も飲もうとしたんだそれ」

おかしそうに笑う桃。

俺「二粒見えてるのになあ……」

携帯のライトで照らすと、やはり底に粒が残っている。

桃「諦めなって」
俺「俺って結局、桃の飲んだ缶をペロペロしただけじゃないか」
桃「良かったじゃん」
俺「別の意味でおいしいだろって?」
桃「あは、そうそう」
俺「……これさ、しばらく置いて粒が乾燥すれば剥がれるんじゃね?」
桃「もう諦めろよ」
俺「これくらい必死になった方が本当に粒目当てでペロペロしてるって分かって気持ち悪くないかと思って」
桃「そこまで必死だと逆に気持ち悪いよ」
俺「じゃあクールに諦めよう」
桃「もう遅いけどね」
俺「ポタージュ飲みたかったな……」
桃「泣きそうな声出すなよ。どこから声出してんだ」

 ◇

桃「はい」
俺「あ、またポタージュ買ったの?」
桃「まあね。少しあげる」
俺「ありがと……んく……。
  桃って優しいな」
桃「こんなんでなつくなよ。なんか動物に餌やってるみたい」
俺「今度買って返すわ」
桃「別に良いよ」
俺「ふう……」
桃「ぬるくなかった?」
俺「ちょうどいい」
桃「熱いのダメだもんね」
俺「……お前さ、俺のお茶はぬるくしたりしてんの?」
桃「一応してるよ」
俺「……みおに美味しいお茶とかコーヒー作ってあげたいなあ。淹れ方っての?」
桃「教えてあげよっか」
俺「頼むわ。
  紅茶は『ハヤテのごとく』の三周年記念の講座で読んだんだけどさ」
桃「あー、あったなそんなの」
俺「なんか普段はここでツッコミくるから変な感じだな」

 ◇

桃「奥さんは教えてくれないの?」
俺「聞いて上手く出来なかったら恥ずかしいし、それにがっかりされるでしょ?」
桃「上手く出来なくても気持ちだけで喜ぶと思うよ」
俺「うーん……でもどうせならちょっとでも美味しくしてあげたいし」
桃「乙女チックだよね君」

 ◇

帰宅後。

俺「みお、何か飲む?」
幼「んー?
  良いよ自分でやるから」
俺「いや、手が痛いからさ。飲みたくなかったら別に良いんだけどさ」
幼「じゃあコーヒーくれる?」
俺「分かった」

 ◇

俺「出来た」
幼「なんかずいぶんかかったな……」
俺「どうぞどうぞ」
幼「どこ行くの?」
俺「いや、どこ行くってわけじゃないけど。ちょっと玄関を散歩」
幼「家の中で散歩って聞いたことないぞ」

 ◇

なんだかホワイトデーにお菓子作った時よりもはるかに緊張する。
あの時は美味しく作ろうとあんまり思ってなかったからだろうか。

幼「……うん、美味しい」
俺「美味しい?」
幼「和君にしては上出来」
俺「そっか」
幼「練習したの?」
俺「分かった?」
幼「和君おかしかったもん」
俺「いや、緊張してさ」
幼「なんでまた練習なんてする気になったの?」
俺「みおはいつも俺が飲み物でヤケドしないようにしてくれてるでしょ?
  俺も少しでもみおに美味しく飲んでほしいなって思って」
幼「ふーん……でも美味しいほんと……」

本当だろうか。俺だったら絶対に違いが分からない。

俺「……」
幼「ふー……」

間がもたない。

俺「なんかごめんなさい」
幼「えっ、なんで謝ったの」

 ◇

俺「時間かけて余計なことしたのかなって」
幼「ううん、泣きそうだったから黙ってただけ。ありがとね」
俺「うん……」
幼「こっちおいでよ」
俺「うんっ!」
幼「よしよし」
俺「みお大好き。いつも優しい」
幼「やめてよ、泣いちゃうでしょ」
俺「泣き顔も泣き声もかわいいから大丈夫だよ。
  キスしたくなる」
幼「ふふ……でも鼻水ついちゃうよ」
俺「そんなの気にしないよ。それとも、みおが泣いてからじゃ恥ずかしいってんなら今の内にキスしとく?」
幼「ん……ちゅっ。大好き」
俺「みお」
幼「もっとぎゅって……して」
俺「うん……」
幼「……」
俺「……痛くない?」
幼「平気だよ……」

 ◇

強く抱きしめると、そんなつもりじゃないのに勃起してしまった。それもギンギンだ。
寒くなると抱きしめた時によくギンギンになりますよね?
あれです。

俺「ごめん……すごい愛しくなってなんか。気にしないで」
幼「エッチしたい?」
俺「いや、違うから大丈夫」
幼「そか……ちょっと残念」
俺「みおがしたいならしたいけど」

変な時に勃起してムードぶち壊しと思われたら困るので焦ったが、みおもオーケーなら話は別だ。

幼「今日は普通のエッチが良いな……」
俺「うん。俺も今日はみおをたくさん抱きしめたい」
幼「バカ……」
俺「だって、今普通に抱きしめてキスしてるだけでこんなに気持ち良いんだもん。
  裸で抱き合うだけでもやばそうだよ」
幼「あん……」
俺「今日はこのまま離したくない」
幼「うん……離さないで……」

 ◇

幼「はあ……はあ……」
俺「やっぱりイク時すごいかわいいね」
幼「恥ずかし……」
俺「ふふ……」
幼「あ……コーヒー冷めちゃったかな……」
俺「また作ろうか?」
幼「良い……ここにいて」
俺「……」

冷めたコーヒーを持ってベッドに戻って来て、俺の腕の中でゆっくり飲む。

幼「冷たいけど美味しい……」
俺「お腹冷えるんじゃない?」
幼「和君が抱きしめて暖めてくれるから大丈夫」
俺「じゃあ俺が飲んだらみおが抱きしめて暖めてくれる?」
幼「飲む?」

少し飲んでみる。

俺「……苦いや。要らない」
幼「あははっ、じゃあ抱きしめがかりね」
俺「抱きしめがかりじゃなくても抱きしめたいよ」
幼「明日からずっと抱きしめがかりにしてあげよっか」
俺「うん」
幼「和君の頑張り次第ね」
俺「頑張るよドラクエ」
幼「ドラクエじゃなくて」
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