日常編11

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[09/03/11書き込み] 俺「ゲームクリアしたから遊び行こうか?」 幼「もうクリアしたの?   嘘でしょ?」 俺「本当だって」 幼「疲れてないの?」 俺「ゲームの疲れって疲労感とか感じにくいんだぜ。それでゲームやり過ぎて過労死した奴もたくさんいる」 幼「結局疲れてるんじゃねーか、寝てろ」 俺「今日出かけないとお前のホワイトデーのプレゼントがなくなるがよろしいか?」 幼「何かくれるの?」 俺「アートクレイシルバーとかいうのをハンズに買いに行こうかと」 幼「名前的に地雷っぽい」 俺「地雷っぽいとか言うな。銀で出来た粘土なんだってよ。シルバーアクセサリーが作れるんだってさ」 幼「えーそれやりたい」 俺「バカ、ホワイトデーなのにお前が作ってどうすんだよ」 幼「やりたいやりたい」 俺「まあお前がやりたいならそっちの方が良いか……」 幼「うん」 俺「当日に驚かせようかとも思ったけど、良かったわ。作りたがるって発想はなかった」 幼「だって面白そうじゃん」 俺「そうかな……俺だったら面倒だわ。   まあ、お前が作った方が俺は気楽だけどな。失敗するかもしれんし」 幼「げー、失敗すんの?」 俺「焼くと水分なくなって小さくなるから指輪が指に入らなかったり」 幼「やっぱりお前に作らせようかな」 俺「お、俺は何かお菓子作るよ!」 幼「あ、責任から逃げたな」 俺「お前がそれ作ってる間に俺が食べ物作って、ちょうど良いんじゃないかな!?   せっかくのホワイトデーに片方暇そうに見てるのも何か違うし」 幼「必死だな」  ◇ 俺「人大杉」 幼「ね」 俺「迷子になるなよ」 幼「危ないのはお前だよ」 俺「ご飯食べたいところある?」 幼「んー別に」 俺「肉好き?」 幼「あんたと違ってなんでも食えます」 俺「ステーキで良い?」 幼「私あんまり金持ってきてないぞ」 俺「そんなに本格的なところじゃないぞ。200グラムで1980円」 幼「それでも高い」 俺「それじゃ俺の知ってるとこだとカレーかハンバーグかトンカツ……」 幼「カレーが良い」 俺「そうか。まあお金入ったからおごろうかと思ってたから安い方が助かる」 幼「急にステーキ食べたくなってきた」 俺「あからさま過ぎるぞ」 幼「いくらお金入ったの?」 俺「二月はリアルの仕事なかったから頑張って89万2000円」 幼「300グラムにしようかな」 俺「やめんか」  ◇ 店「お決まりになりましたらうんちゃら」 俺「あ、俺は普通の300をミディアムレアでご飯大盛りで。お前は200で良いよな?」 幼「自分は300食うのかよ」 俺「だってお前300食えるの?」 幼「300って多い?」 俺「引くかもよ」 幼「じゃあ200で」 店「焼き方は……」 幼「えーっと……」 俺「ミディアムにすれば?」 幼「ミディアムで」 店「かしこかしこ」 俺「まあ満腹にならなかったらチョリソか何か頼めば良いさ」 幼「ふう……焼き方とか知らないってば」 俺「ステーキ屋さん初めてだった?」 幼「うん」 俺「レアが生焼けに近めで血がしたたっててミディアムが焼けてて肉汁も、ウェルダンはよく焼いてて肉汁があんまり出ないって感じかな」 幼「へえ……」 俺「よく知らないけど」 幼「適当かよ」 俺「肉汁好きだけどやわらかいの食べたいってわがままな奴は俺みたいにミディアムレアにする」 幼「それの方が良かったかな……」 俺「俺の偏見だけど」 幼「偏見かよ」  ◇ 幼「食べ方あるの?」 俺「え?   あー……フォークをいちいち持ち替えずに食べた方が良いみたいよ。まああんまり気にしなくても良いだろ」 幼「どういうこと?」 俺「まあ見てな、ふふん」 幼「ムカツク」 俺「普段礼儀とかマナーとか一般常識とか教わってるから嬉しくてな」 幼「意外なこと知ってたりするよね」 俺「鉛筆を作ってるのはポディマハッタヤさんなんだぜ」 幼「それなんだっけ」 俺「国語の教科書」 幼「ああー」 俺「トニーゴンザレスってのも出てくる」 幼「ゴンちゃんなつかしー」 俺「ゴンちゃん呼ばわりかよ」  ◇ 俺「きたきた。なんか早かったな」 幼「300グラムでかっ!」 俺「あ、味付けはお好みだから」 幼「このままでも良いの?」 俺「まあバターとコショウあるからこのままでも良さそうだけど、ステーキソースか醤油か塩はかけた方が良いんでね?」 幼「んー……お前は?」 俺「俺は醤油とにんにく。そんでとうもろこしにバター少し乗せて醤油かけて肉汁少なめのとこに放置しておくとバター醤油の焼きもろこしっぽくなって美味しいよ」 幼「あー良いなあ。私も焼きもろこし作ろっと」 俺「そんで食べ方だけど、まずこう切るでしょ。で、いちいちフォークを右手に持ち替えずにこのまま左手で食べた方が行儀が良いと。多分」 幼「多分かいな……」  ◇ 俺「普段気にしてないから多分としか言えんな」 幼「ご飯は?」 俺「ご飯もそのまま左手で食べるんじゃない?」 幼「ナイフ置いた方が良いの?」 俺「あまり聞くな、よく分からん。結婚式とか出たことないのかよ」 幼「ないよ」 俺「俺もないけどお前は意外だな」 幼「結婚式見てみたいな」 俺「他人の見てもつまらなそうじゃん。   ああ、そういや教会見たいって言ってたもんな。そういうの好き?」 幼「女の子ですから」 俺「忘れてた。   いてっ、蹴るのはマナー悪いぞ」 幼「知らなかったので」 俺「そういう問題じゃないだろ……」 頼られるのって嬉しいな……。  ◇ 俺「まだ何か食べる?」 幼「もういいよ……300だったら死んでた……」 俺「食べ終わったらこう置く」 幼「こう?」 俺「真面目な店だと知らずにこう置いてトイレ行ったりするとまだ残ってても持ってかれる」 幼「色々面倒くさいね」 俺「肩こっちゃうよな。   ……もう出よっか?」 幼「ごちそうさまです」 俺「いや、俺がステーキ食べたかったからだけだからさ。付き合わせちゃって大丈夫だった?」 幼「美味しかった!」 俺「ランチタイムはサービスステーキやってて安いんだよ。そっちはサイコロステーキで食べやすい」 幼「じゃあまた来ねば」 俺「ランチのくせに千二百円だけど、ファミレスでステーキ頼むよりは良いと思うよ」 幼「でも納得出来ると思う」 俺「今度、お前の作ったステーキも食べてみたい」 幼「あれ食べた後だとプレッシャーなんだけど」 俺「頼むよ」 幼「お金半分出す?」 俺「出す出す。お前よりたくさん食べれば俺の方が得だし」 幼「味は責任取れないよ?」 俺「美味しいに決まってる」

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