おばあちゃんち二日目

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従妹「ダサいでしょ?」 翌日。制服を着た従妹。 俺「いやかわいいよ。写メして良い?」 従妹「えーなんで?」 俺「だってたまにしか会えないし」 従妹「別に良いけど」 俺「撮ろう撮ろう」 ジ、ジジ……カシャッ。 従妹「見せてー」 俺「ん?」 従妹「やっぱ私ブスだなー」 俺「かわいいじゃん」 従妹「うそばっか」 俺「いやかわいいよ。ドキドキしちゃうよ」 従妹「うそだあやめてよ」 俺「えー」 従妹「えー」  ◇ 幼「どうでも良いけど従妹を口説くなよ」 俺「見てたの!?」 幼「口説いたことは否定しないのかよ」 俺「でもみおのためにセクハラ我慢したよ」 幼「我慢って言葉が出てくる時点でヤバい」  ◇ 犬「ワン!」 母「おー、大きくなったねー。おばさん覚えてる?」 幼「あーっ!   かわいいー」 犬「ウォン」 母「おーよしよし元気だったかー」 犬「ワンワン」 幼「散歩いっしょに行きたーい」 母「行こうよ」 幼「やった。散歩いこー和」 従妹「いこー」 この時、従妹は不登校。 俺「えー」 幼「良いじゃん行こうよ。お菓子買ってあげるから」 従妹「私もお菓子買ってあげるよ」 俺「じゃあ行く」 犬「ワンワン」 幼「そっか散歩嬉しいのかー」 犬に喋りかけるみお。 俺「ほんとかよ」 幼「散歩って聞いただけで連れてってくれるって分かってるんだから」 俺「へー」 幼「犬って賢いのよ」 俺「賢いならワンワン吠えて驚かさないでほしい」 幼「あんたが勝手に驚いてるだけだから」  ◇ 幼「なんでそんな離れてんのよ」 俺「近付くと寄って来るんだもんそいつ」 幼「あの人、大きいのにおかしいね」 犬「アウ」 従妹「こわくないよー?」 俺「こわいんじゃあない」 前に散歩中に犬の糞を踏みまくった話などを書いた通り、犬の散歩には良い思い出がない。 幼「あー、これが和くんの言ってた卵の自動販売機?   面白ーい」 俺「あんま安くないのな。売れんのかね」 幼「ねー」 鶏「コケーッ」 忘れたけど豚?「ブヒブヒ?」 幼「動物さん元気だね」 動物さんて。 俺「ニワトリ、朝うるさかったよな」 幼「お前ずっと熟睡してたじゃん!」 俺「なんだ、じゃあ気のせいか」 幼「いちゃもんにも程があるわ」 俺「前に来たときの記憶と間違えた」 幼「どんな間違え方だよ!」 俺「だって中学校で朝流れてた音のでかいパッヘルンベのカノン?   あれよりうるさいんだよ」 幼「分かんねーよ!」 俺「ランララランララランララララララってやつ」 幼「そういう意味の分かんないじゃねーよ」 俺「ランララランララランララララララ   ランララランララランララララララ」 幼「続けなくて良いから」 従妹「らんらららんらららんらららららら    らんらららんらららんらららららら」 俺「……」 従妹「……」 幼「続き分かんないのかよ!」 従妹「えへへ」  ◇ [家] 幼「これなんだろ」 俺「多分漬物」 幼「えー食べたい」 俺「言ってみれば?」  ◇ 幼「この漬物、美味しいです」 祖母「そう。良かった」 幼「ゴボウの天ぷらもすごい美味しくてもう」 母「真似しても同じにならないのよね」  ◇ 二人の部屋。 幼「あー美味しかったなー。すごいよあれ、感動しちゃう」 俺「おばあちゃんが少し体調戻ってて料理出来て良かったね」 幼「うん。エビの天ぷらも私が作ったのと全然違ったね」 俺「えーそう?」 幼「違う違う。もう別物」 俺「ふーん」 幼「ふーんて。もっと感動しなさいよ」 俺「だっておばあちゃん、お肉やらないからなあ。   ほとんど魚か野菜かトーストで、焼き肉とかステーキとかすき焼きとかやったことない」 幼「お前おばあちゃんとこにもう少し居れば健康になれたじゃん!」 俺「いや、どうなんだろ。   おばあちゃんに預けられてたのに結局俺はその間野菜は食おうとしなかったみたいだし、肉好きに育ったわけだからな。   肉がなくてもエビとイモと大根と目玉焼きを食べまくる形の妥協になってたんじゃないかな」 幼「あーそっか。まあ肉食いまくるよりは体に良さそうだけど偏食自体はそのままっぽいよな」 俺「きっと美味い野菜でもダメだったんだろうな」 幼「じゃあ私の料理じゃ絶望的じゃん!」 料理に自信のない発言をしている時のみおがかなり好きだ。  ◇ デパートに行った。 水着はレンタル出来るのだがまあ……色々使えるので、ね。 「買ってあげるよ、いや買わせて下さい」 ということで買いに行った。 幼「この服あんた良いじゃん」 俺「前にみおが買ってくれたやつと同じで服を二つ着てるみたいに見えるようになってんだな」 幼「だからフェイクレイヤードって言えよ」 俺「みおって洋服の名前とか犬の名前とかよく知ってて、なんか攻撃的じゃないみたいだよね」 幼「なんだよそれ」 俺「あんまり蹴りそうに見えないっていうか」 幼「蹴りそうに見える人なんてキックボクサーくらいしかおらんわ!」 俺「あんまり人を再起不能にしてるように見えないっていうか」 幼「お前を今ここで再起不能にしてやろうか」 俺「ここでってアグレッシブだな」 幼「悪・即・斬だ」 俺「ぼく悪いスライムじゃないよ」 幼「悪い人間だもんな」 いつも通りのショッピング。  ◇ 幼「この服どう?」 ズボンを自分の腰にやるみお。 俺「ダメ」 幼「えーなんで!?」 俺「虎柄じゃん」 幼「色が違うじゃん。黒とグレーよ?」 俺「良くないよ。ケバい。そもそもなんでズボン?   全く魅力を感じない」 幼「バッサリだな」 俺「良くないよ」 幼「二回も言うな」 服を列に戻すみお。 幼「じゃあどんなのが良いのよ」 俺「普通ので良いんだよ白のワンピースとか」 幼「ロリコン」 俺「あ、ああいうのは?」 幼「ロリコンにしては良い選択ね」 俺「へー、裏こんなんなってんだ」 スカートの裏って気になりますよね。 幼「うー高い」 俺「先に水着見る?」 幼「そうしよ」  ◇ 幼「これどう?」 俺「ダメ。ケバい」 幼「んじゃこれもダメだよね」 俺「それは良い」 幼「ほぼ同じじゃねーか!   お前の判断基準が分からん」 俺「この花全然ダメ。この花が正しい」 幼「和くんはどんなのが良いの?」 俺「みおの胸のことを考えてあげるとワイヤーとフリルがあるのが騙せて良いんじゃないかと」 幼「殺すぞテメー」  ◇ 俺「結局ワイヤーとフリルある水着にすんだもんな」 幼「う……だってやっぱ少しでもましに見せたいじゃん。   それに三角のだと自信あるみたいに思われそうだし」 俺「ははっ、少しでもましにってとこが良いな」 幼「変わらないと思ってんだろ。バカにしてー」 俺「してないよ」 幼「むむうー、悩殺してやるからな」 俺「それは楽しみだ」 幼「やっぱりバカにされてる気がする……」  ◇ おばあちゃん達とタクシーで健康ランドのような所へ。ここにプールもあるのだが、この日はお風呂が目的だ。 おばあちゃんは送迎してもらわないと無理だが、そう遠くないのでみおに道を覚えてもらいプールは翌日に二人で行くことにしたのだ。 幼「さっぱりしたー。男湯どうだった?」 俺「熱かった」 幼「あはは、和くんには熱かったかもね」 みんなで食事。俺とみおはラーメンを食べる。 俺「寝っ転がって入る風呂だけ少しぬるくなってたから、途中からずっとそこで横になってた」 幼「えー、良いなそれ。そんなの女湯にはなかったよ!?」 俺「女は恥ずかしくて人気出ないだろ。あお向けにぐてーって寝て丸見えなんだぞ」 幼「あー確かに恥ずかしい」 俺「枕がただの石で固いのが欠点」 幼「それ辛いね」 俺「でも寝てたよみんな。いびきかいてた。   寝ちゃうからぬるくしてあんだろうな」 幼「気持ち良さそう」 俺「みおはたまにお風呂で寝ちゃうからあれは危険だな」 幼「そういえばさ……」 俺「ん?」 幼「ううん。ナルトちょうだい」 俺「やだよ」 幼「良いじゃんネギ食べてあげたんだから。もらいー」 俺「あっ」 幼「ほら、チャーシューあげるからさ」 俺「うーナルト……モグモグ」  ◇ 幼「同棲してからよく和くんとお風呂入るからうたたね防止になってるねって言うとこだった」 俺「言えば良かったじゃん」 幼「いっしょにお風呂入ってるってバレちゃうじゃん」 俺「恥ずかしいの?」 幼「恥ずかしいよ……大体結婚する前に同棲してたとかもおばあちゃん的にはバレたらマズイんじゃないの?」 俺「じゃあバラされたくなかったら俺の言うこと聞いてよ」 幼「お前もちょっとは恥ずかしがれよ!   なんで私だけの隠し事みたいになってんだよ」

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