日常編90

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幼「なんで予約して更新するの?」 比較的まともなコンセプトの俺のサイトを見ていたみおが聞いてくる。 実にかわいい質問だ。 俺「必ず12時ぴったりに更新すれば、更新待ちが起きないだろ」 幼「更新待ち?」 俺「例えばこれがもしも超人気サイトだったとしたらって考えると分かりやすい。チェックが一日一回で済むわけだからみんな助かるだろ。   ものすごくショボいサイトでもなぜか一日に何度も更新チェックするような熱狂的ファンは出てくるんだけど、更新時間が決まってるとそうした人達に優しいだろ。   よくある質問に『いつも更新楽しみにしています。何時頃の更新が多いのですか?』とか質問でっちあげて『必ず12時です』って書いておけば良い。   スミからスミまで読むから絶対にそれも読む」 幼「あー、なるほど」 俺「まあそういう人は掲示板もちくいち覗いてたりするけどね。そこまでは知らんわな」 幼「全部のサイトをこうやってんの?」 俺「んなわけないじゃん。ゲームの攻略サイトなんかはスピードが命だから、自分の簡単なメモから解析くさい情報提供の真偽チェックまで片っ端から更新だよ。   ドロップ率の調査なんて100回単位でちまちま更新して更新履歴を水増しするくらいで良い。   最初の一週間が戦争だから、いかに更新履歴の行数増やしてひっきりなしに更新してるように見せるかだよ。   テキストサイトは逆で、がっかり更新は控えるけどね」 幼「どういうこと?」 俺「トップ絵が変わってると思ってワクワクしたけど他は更新されてない、とかはダメってこと。   メインコンテンツがご飯でその他のコンテンツがオカズだから、ご飯は必ず用意する。   相手の立場になって考えてみる。されて嬉しいことは積極的にやって、されてがっかりすることはなるべくやらない」 幼「お前ネットではそんなに気を使えるのに現実ではなんでダメなんだよ」  ◇ 俺「だって時間制限付きの選択肢苦手なんだもん。正解選べねーよ」 幼「なにそれ?」 俺「俺が女の子とファミレスに行ったとするだろ。それで二つの味を楽しめるツインハンバーグを頼んだとするじゃん。   それで女の子が『ハンバーグ美味しい?』って聞いてくる。俺は『美味い』って言うよな。そこまでは良いんだ。   女は次に『ちょっとちょうだいよ。どっちのハンバーグの方が美味しい?』って聞く。そこで俺は考える。   あんまり変わらないけどこっちのチーズインの方が美味しかったかなあ、でも多分こっちの方が万人向けなのかなあ、どっちをあげようかなあ。そうやって考えながら困ってると現実では時間制限になる。   そんで相手の好感度が3くらい下がって『和くんって優柔不断だよね』って言われるんだぜ。無理ゲーにも程がある」 幼「早く答えないからだろ!」 俺「難易度高いよ。大体、どっちが美味いかなんて考えながら食べてないし。   食べ直すの待っててほしいな。せめて三分くらい待ち時間があればな」 幼「なんでだよ!   三分後に返事されたらびっくりするわ!」  ◇ 幼「答えはどっちでも良いから即答よ」 俺「どっちでも良いなら時間切れになったら『答えないから両方もーらいっ!』って勝手に両方食べちゃってほしいよ。   みおはそのタイプだ」 幼「そんなに食い意地はってないわ!」 俺「違う違う、時間制限がきても選択肢を選んだ感じになるってことだよ。それがハートにズキュンとくるんだよ。   だから好きなんだ」 幼「ふーん……まあ私はせっかちだからね。答えなきゃ勝手にするわ」 俺「みおの性格大好き」 幼「ふふ、和くんの性格大嫌い」 俺「じゃあどこが好きなの?」 幼「別にどこも好きじゃない」 俺「大好きって言わせてあげようか」 幼「どうやって?」 俺「ちょっと布団の中でお話すれば素直になるよきっと」 幼「変態」  ◇ [ベッド] 俺「ほら、俺のこと好きって言わないと中に出してあげないよ」 幼「いじわる……。   大好きだよ、大好きだから中に出して」 俺「じゃあ妊娠させてやっ、ん……よ」 びくびく  ◇ 幼「ふふっ」 俺「どうしたの?」 幼「だって和くん、おかしいんだもん」 俺「え?」 幼「偉そうにしてたのに大好きって言ったと同時くらいにイッちゃったじゃん。   あれ私がすぐに言わなかったらどうしてたの?」 俺「すぐに抜いて無様にお腹に出すしかない」 幼「それ見たかったな。和くんいじめられたのに」 俺「別にわざとなフリして誤魔化すから平気だぞ。   みおが素直に言わないと何回でもこうやって外に出すからな、とか言ってからまた挿入して」 幼「それ誤魔化せるのかよ」 俺「挿入寸前で焦らしてたらイッちゃった時は大丈夫だった。   早くおねだりしないとどんどん精液が薄くなるぞとかわけわかんないこと言ったら誤魔化せた」 幼「あれ二人とも半分笑ってたじゃん!」  ◇ 幼「私もブログやろうかなー」 俺「お前には向いてないと思うけど」 幼「なんでよ。分かんないじゃん」 俺「毎日でも語れるような趣味があるけど趣味の友達がいない人、暇で仕方ない人、話し相手が全くいなくて愚痴れない人あたりに向いてる。   お前は友達いるし、のめりこむほどの趣味はないし、全然暇じゃない。真逆」 幼「私そんな忙しくないじゃん」 俺「お前は暇だと掃除したり、無理矢理仕事を作り出すタイプだろ。ゲームしてるだけなのにいけしゃあしゃあと忙しいと言う俺みたいなタイプじゃないとな。   しかも今は携帯でゲームとかテレビとかいけるし、パケホーダイだからメールし放題。   金がないから自らサイト作って昼にネタ考えて暇潰しって感じじゃないわけだ。テレホタイムとかないから好きなだけネットサーフィン出来る。   だから携帯ゲームにうといか、どうしても携帯でゲームとかする操作性が苦痛な人か、暇な時にどうして良いか分からないタイプくらいしか向いてない。   何しろ暇なら5を連打してりゃ良いからな」 幼「それ面白いの……?」 俺「なに言ってんだ、レベル上げだって結局はボタン押すだけじゃねーか。   俺に言わせりゃパソコンはF2を連打する機械で携帯は5を連打する機械だ」 幼「ファミコンは?」 俺「早朝に何度もガチャコンガチャコン出し入れして母親に怒鳴られたあげくやっと読み込めたらセーブが消えてる機械」 幼「お前が悪い」 俺「みおは俺の子供を産む機械」 幼「和くんは私にお金を差し出す機械」 俺「機械同士なら合体出来るんじゃね?   してみようか」 幼「してみません!   さっきしたばかりじゃねーか。失敗したけど」 俺「いやせいこうしたじゃん。性行だけに」 幼「うるせーバカ」 俺「よく意味が伝わったな」 幼「分かりたくないのに分かってしまった」  ◇ 幼「でも私、和くんみたいに色々考えながら更新するのとか絶対無理だからやっぱダメか」 俺「いや、それは本来必要がないことだけどね。俺の性格がそうさせるってだけで。   ただ、お前メルマガだって二回配信してみて止めたから多分続かない。   そういうのを一つ目ですぐ飽きるのはネット配信することにあまり興味ない証拠。ネット配信が好きな性格なら更新が楽しくてゴミサイトを更新しまくって無駄にフレーム使う。   お前みたいに何を書いて良いか分からんなんてことにはならない。ロマサガをやらせたら何をすれば良いか分からなくなる人がいるように、向いてるか向いてないかだ。   無理に気を使う必要はないし気を使われる必要もない、ネットなんだから。   俺も、更新時間も更新頻度も適当なサイトはたくさんある」 幼「なんだてめえ、サボりやがって」 俺「俺からするとそういうサイトが一番気楽なんだけどね。   ゲーム買った時は思う存分放置出来るし」 幼「まあそれが普通だよね」 俺「普通かどうかは分からないけど、更新まばらで気ままにやった方が比較的長続きするね。   元々あんまり真面目にやってなけりゃサボってゲームやってても復帰しやすいし。   携帯でジオシティーズが見れない頃にパソコン死んでさ。毎日更新してたサイトを一週間放置してネットカフェ行ってみたら、サイトの更新パスワードは入らないわ掲示板で心配されてるわですげえ気まずくて。   無理なく毎日気を使うってのは無理がある」 幼「大変そう」 俺「だからみおにはたまにしか気を使わないわけ」 幼「そこは気を使え!」

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