2009クリスマスイブ編

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クリスマスイブ。食べる物を買いにスーパーに行きました。 幼「安いからナゲットも買う?」 チキチキボーンをカゴに入れ終わってすぐ、みおがナゲットを見つける。 冷凍食品じゃなくて、スーパーが作ったやつだ。 俺「安いかどうかよく分からん」 幼「定価より30円安いっぽい。   チキボンだけで良い?」 俺「ナゲットも食べたいっちゃ食べたいね」 幼「買おっか?」 俺「んー……」 迷いつつ、近くの他の商品を見る。焼おにぎりを発見。 俺「あっ、焼おにぎり食べたい!」 幼「クリスマス関係ないじゃん」 俺「焼おにぎりとチキボンをいっしょに食べるとすごく美味しいんだよ」 幼「本当に?」 俺「買って買って」 幼「じゃあナゲットは買わないで良いね」 俺「えー」 幼「そんなに食べられないでしょ。また今度買えば良いじゃん」 俺「そっか」 そういえばケーキもあるのだ、あれもこれも買ってはまずいよな。 幼「大学芋安い!   買う?」 俺「それこそ食えるのかよって話だろ」 幼「こういうのは別腹でしょ」 俺「大学芋って別腹か……?」 幼「和くん食べたくない?」 俺「いや、食っても良いけどさ……」 みおは別腹の範囲が広いから困る。俺としてはフルーツかケーキ類かアイスクリームなどが別腹なのだが、みおはメロンパンとかも別腹扱いする時がある。 ご飯のちょっと後にパンとか食べるのはどうも釈然としない。小腹が空いておやつとして食べるなら分かるのだが。 女の子は甘ければなんでも別腹に入れられるのだろうか。実に便利だ。  ◇ [家] いよいよケーキの登場。 俺「すげえじゃん!」 出来上がったチョコレートケーキに驚く。形がすごいきれいなのだ。 幼「美味しそうでしょ」 俺「食べよう食べよう」 幼「ケーキ先に食べるの?」 俺「ちょっとだけ食べちゃおうよ」 幼「じゃあ切ってくるね」  ◇ 幼「いただきます」 俺「いただきます」 まずは一口。 俺「ん。甘い。美味いわ」 幼「良かった」 俺「これすごいよ」 幼「ふふっ」 俺「むぐむぐ……」 幼「あ、飲み物忘れた」 俺「飲み物は任せろー」バリバリ みおに美味しいコーヒーを飲ませたくなった話を覚えているだろうか? あれから、食事でみおが飲み物の用意を忘れた時は俺がやることにした。飲み物係だ。 どうもみおは飲み物がなくてもあまり気にならないらしいが、俺は飲み物がないとなんだか嫌なのだ。 ご飯をほとんどみおにやらせておいて飲み物忘れてるぞと指摘するのもなんだか偉そうな感じだし、自分で用意するついでにみおの分も持っていくわけだ。 だが、俺が飲み物係を始めるとなぜか急に忘れなくなった。新手の嫌がらせだと思われたのだろうか。 なんにせよ久しぶりの飲み物係だ、お茶でもコーヒーでも美味しいの飲ませてやる。どっちでもかかって来い。 俺「何飲むの?」 幼「オレンジジュースあけて」 そうですか。  ◇ 俺「くはっ、すっぱ(>_<)」 幼「なんでお前までオレンジにしたんだよ」 俺「こんなに濃いとは……」 幼「濃縮果汁100%だぞ」 俺「うう、冷えてて美味しいけど酸っぱい」 幼「美味しいでしょ」 俺「ケーキ食べた後にこれ飲んだらすごい酸っぱそうでケーキ食べるのがこわいな」 幼「じゃあ私が全部食べてあげよっか」 俺「さあ食べよっと」 幼「意地悪」 俺「だって美味しいんだもん」 幼「見た目ちょっと地味だけどね」 俺「そんなことないよ、きれいで良いじゃんか。こういうの好きだよ」 幼「そう?」 俺「いやーそれにしても良かったよ、みおが料理上手くて」 幼「そんなに気に入った?」 俺「いや、これだけじゃなくてね。好き嫌い激しいから、万が一結婚出来ても料理のリクエストとか無理だろうなって思ってたからさ。   みおがどうとかじゃなくて、みおと再会する前からね。なんつーか誰かと付き合っても俺が好きなの作ってくれるので精一杯だろうなって。   だけどみおはさ、こんなん外で買っちゃえば良いのにって物まで手作りしてくれてさ。すごい嬉しい」 幼「私みたいにしてくれる子、なかなかいないよ」 俺「だな。本当はここでプレゼントあげれば感謝の気持ちとしてちょうど良いんだけどね」 幼「良いよ別に。私もないし」 みおのこういう所がすごい助かる。プレゼントって選ぶのが難しい。俺はそういうセンスがないのだ。 以前、当時付き合ってた彼女が修学旅行のおみやげを欲しがっていた。何でも良いと言われ困ったあげく、トトロのぬいぐるみをあげた。アニメもぬいぐるみも好きな人だったので結構自信があったのだが、がっかりされてしまった。 それからなんだかプレッシャーを感じ、女の子に物を買うのが苦手になってしまったのである。 パワプロでもよく彼女の評価を下げてしまうので実に困る。  ◇ 俺「みおが良いって言ってくれたから本当に何もプレゼントは買ってないんだけど、一応iウェアのイラストロジックをダウンロードしておいた」 幼「えっ、新しいやつ!?   やったあ」 2009年のクリスマスの時、まだDSiLLは発売したばかり。俺のDSiLLのiウェアの容量にも余裕があった。 DSiウェアを知らない人に説明すると、ソフトを購入する形ではなく本体にダウンロードするタイプのゲーム。 当然容量は少なく、通常のゲームソフトの切り売りレベルだったりミニゲームレベルだったり。20時間もあれば隠し要素すらコンプリートしてしまうものも多い。 その分、値段はお手頃。高くて1000円、安くて200円。無料のもわずかながらある。 この時にみおに買ったのは500円のもの。前作をみおが俺より先に全部やってしまって、新しいのがあると教えたらやりたがっていた。 みおのためだけに買ったわけじゃなく、セーブも三つあるので二人ともきちんと遊べる。 すぐにダウンロードしても良かったが、俺はまだ前作をクリアしていなかった上にクリスマスが迫っていたのでどうせならクリスマスにと思ったのだ。このDSiウェア、初プレイするまでは画面上でプレゼントボックスに入っているのでなんだかプレゼントっぽいし。 幼「嬉しいー。ちょっとやって良い?」 俺「やってみ」 幼「システム前と同じだー」 俺「なんも変えてないのな」 幼「これで良いのよ。変えられたらやり方が分からないじゃん」 どうやら気に入ってくれたようだ。うつぶせに寝て足をバタバタしている。 足がバタバタしてれば当然足の裏を生で見たくなるわけで。 そっと足に近寄り靴下を脱がそうとする俺。 幼「何?」 俺「靴下脱がしてあげる」 幼「なんか知らんが触るな変態」 俺「いてっ! いてて!」 二回も蹴られた。  ◇ しばらくして。 俺「まだしばらくやってるだろ?   チキボンとか適当に作っとこうか?」 幼「え、良いよ私が作る」 慌てて起きようとするみお。 俺「大丈夫。まあ失敗しそうになったら呼ぶよ」 幼「ごめんね、この問題が終わったら行くから」 俺「いや、ゲームしてくれてた方が気楽だよ。   みおにもゲームやってもらわないと来年のクリスマスとか正月に俺がゲームしにくいしな」 幼「そういう魂胆か」 俺「だからまだ遊んでろ」 幼「了解だぜぃ!」 みおのたまに使う男言葉はなんだかかわいい。元気いっぱいって感じでキュートだ。  ◇ ハッシュポテトが出来て、ミニピザの用意をした頃にみおがやってきた。 幼「わっ、早ーい」 俺「ゲームもう良いの?」 幼「うん、ちょっと休憩。交代する」 俺「ハッシュポテトどんくらい塩振れば良いか分からんからまだ塩やってない」 幼「分かった、やっとく」 俺「なんかお腹空いちゃったから、後で何か味見ちょうだい」 幼「じゃあハッシュポテト今食べちゃおっか?」 俺「食べたい」 みおが慣れた手つきで塩を振りかける。 俺「またオレンジジュースで良いの?」 幼「うん」 前に飲んだコップがそのままだったので、オレンジジュースだけ持っていく。 俺「ケーキ食べたばっかなのに、これ見てたら急に腹減ってまいった」 幼「美味しそうだもんね。はいフォーク」 俺「ん」 幼「いただきます、と」 俺「もぐもぐ……」 幼「美味しいね」 俺「今日は好きな食べ物ばっかりで幸せ」 幼「そういや、魚とか野菜とか買わなかったね」 俺「そうなんだよ。まだピザとチキボンと焼おにぎりあって、そんで残りのケーキもあるしまさにフルコースって感じ」 幼「お前のフルコース安っ!」  ◇ 俺「でも俺の理想にかなり近いよ」 幼「理想どんなのなの?」 俺「タコウインナーとコーンバターとじゃがいもの味噌汁とご飯」 幼「おかず二品だけ?」 俺「だってそんなにたくさん食えないし」 幼「でも普段の食事より安くね?」 俺「じゃあ贅沢してウインナーをバターで焼いたの食べてみたい。お好み焼き屋のフランクフルト炒めみたいなやつ」 幼「あんまり贅沢になってないぞ」 俺「じゃあ味噌汁にあさり入れる」 幼「だから変化が地味なんだって」 俺「あとは水に氷入れるくらいしかないぞ」 幼「アホか。ステーキとか言えよ」 俺「かわいい嫁に作らせるという贅沢をしてるからそこまでは言えない」 幼「たしかにそれは贅沢だな」 俺「贅沢過ぎるかな?」 幼「贅沢過ぎるけど今から料理手伝ってくれるから許す」 俺「えっ、交代するんじゃなかったの?」 幼「良いじゃん、いっしょに作ろ。和くんの作ったの食べたくなっちゃった」 俺「んー、じゃあ手伝うか……」 もう料理を頑張る気分じゃなくなっていたので休みたかったのだが、手伝うことにした。 クリスマスイブだからいっしょに作業したいのかもしれないと思うと、もうひと頑張りしようかという気持ちになる。  ◇ 俺「お腹いっぱいだ」 幼「きれいに食べたね」 俺「みおもずいぶん食べたじゃん」 幼「食べ過ぎちゃった。苦しい」 俺「服脱いじゃえば?」 幼「やだよ恥ずかしい」 俺「脱がないなら寝るわ。疲れた」 幼「あはは、脱がないなら寝るってひどっ」 俺「だって眠いし。脱げよ」 幼「やだね。眠いなら寝とけ」 俺「寝るわ。ケーキ美味かった」 幼「和くんもゲームありがとね」 俺「つーかそれ別に俺もやるし」 幼「これセーブ三つとも私のだし」 俺「どのデータも同じ問題なのに意味ねーだろ」 幼「意味ないけど嫌がらせでやる」 俺「ひでえ。やっぱお前脱げよ」 幼「一万くれたら脱ぐ」 俺「挿入出来るの?」 幼「挿入は五万」 俺「夫で五万とかぼったくり過ぎ」 幼「他の人は一億でもダメ」 俺「ほんとかよ」 幼「ほんとだよ。和くんじゃなきゃやだ」 俺「じゃあ今日はその言葉で満足して寝るよ」 幼「かわいそうだからちゅーしてあげよっか」 俺「ちゅーはタダ?」 幼「うん」 俺「じゃあする」 幼「ちゅ」 俺「……もっと」 幼「私がエッチしたくなっちゃうからだめ」 俺「別に良いのに」 幼「徹夜なんでしょ?」 そう、23日は徹夜だったのである。 俺「大丈夫。慣れてるから眠くない」 幼「さっき眠いって言ってたじゃねーか!  ◇ 俺「げ、爪ちょっと剥がれた」 幼「バカ、何やってんの」 カリカリ。 俺「取れた。食べる?」 幼「死ね」

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