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哲学・倫理学的観点からのアプローチ


 地理学と哲学、共通点なんてあるのでしょうか?

 哲学はそもそも、「賢哲なる者の生き方を問うということでもある」というのは、
西洋哲学の教授が講義で言われたことですが、西洋哲学で取り扱われる主題には、
世界を説明する起源が含まれています。つまり、ある意味で哲学にとって地理学は、
現代人の視点で哲学を踏み出す第一歩であるのかも知れません。

 逆に、地理学にとっての哲学は、古代の地理学を幅広い視点から見つめることの
できる1つの大きな資料と言えます。

 もしくは、哲学は決して西洋だけのモノではありません。

 そして、過去のモノでもありません。

 人が考え出す「思想」は、そこに人が居れば、必ず存在するのです。

 広島大学文学部には、西洋哲学、インド哲学、中国思想文化学、倫理学の4つの
コースが用意されています。それぞれは異なる学問で、異なる思想です。

 ではなぜ、違う考えが生まれるのでしょうか?

 違う人間同士が考えたことで、脳みそも違うのだから、考え方が違って当然だ。

 というのは、ごく一般的な意見だと思う。

 でも、異なる地域で異なる考え方が生まれただけでなく、一般的に正しいとされる
生き方も、一般的にその地域で信じられている概念にも視野を広げてみましょう。

 「一般的」という言葉が出てきましたね。「一般的」というのは集団の発生に
基づく原理です。集団が多様な地域に点在することで、多様な「考え」がそれぞれ
発展したとは考えられないでしょうか。

 そう考えると、ここでもやはり地理学的な側面から「空間」という言葉を
挙げることができます。

 つまり、人間は1つの場所、1つの空間に集団を形成してきたのではなく、
集団と集団の間に発生した「距離」を克服しようと、現在も多様な哲学、倫理学が
研究されていると捉える事ができるのではないでしょうか。

…なんだか文学・語学と同じ流れになってしまいましたね(汗)

 ただし文学・語学に対して、哲学はそこで発生した人々の「考え方」そのものを
探究する学問であり、倫理学はここにいる「私たち」の「あるべき姿」について
探究する学問です。

 よって、哲学や倫理学そのものに「地域性」が発生すると言えるのです。

 つまり、哲学や倫理学そのものが「地域性」によって形成された「人々の考え」
という構造なので、地理学の研究対象となり得るのです。

 この点と「時代背景による影響」という点ではむしろ、哲学や倫理学は歴史学に
共通点があると言っても良いかもしれません。

 哲学や倫理学では、過去から現代に至っている価値観、世界観を通して、様々な
概念を追及する作業が行われますが、ここで概念が発生した「空間」を再現しよう
とするという点では、文学・語学と共通点があるでしょう。

 ここで頭の中に広がる「空間」は地理学そのものであり、それを「再現」すること
で、その起源を「追及」するという作業が哲学であり、「再構成もしくは再考」する
作業が倫理学であると解釈できるのではないかと思います。