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歴史学的観点からのアプローチ


 地理学と歴史学、一見全く違う科目のように思えますよね。

 実際、地理学では「空間」を対象としているのに対して、歴史学では「時間」を
対象としています。

 それでも大学までの教育課程では、両者とも社会科もしくは地理歴史科として
席を並べ、共存しています。両者が互いに、学校教育において社会科の一領域と
して扱われていることは、いづれも現代社会を形成している、その背景にあるモノ
を探ろうとしているからと、解釈できるのではないでしょうか?

 一般的に大学で学べる地理学は、人文地理、自然地理、地域科学(地誌学)の
3つに分けられます。

 人文地理分野では都市の発達過程、農村の過疎化、自然地理では地形の発達史、
地誌学では地域史といったように、すべての分野において、歴史という観点が
非常に重要な地位を占めています。

 逆に歴史学から見れば、街並みの変化、地域交流の発展、地域文化の継承などの
点において、その地域の特徴という地理の視点が必要であると言えるでしょう。

 つまり、「空間」を対象とする地理学にも「時間」という軸で考えることが、
「時間」を対象とする歴史学にも「空間」を見る目が、それぞれ重要なのです。

 両者の差異は最初にも述べたように、対象とするモノが異なるということです。

 それ以外には、歴史学は「探している文献を探し当てるまでじっと耐えて、
運命か奇跡によって得られた文献を基に、当時の時代背景や現象を探る学問」
(歴史学の、ある教授の言葉)ですが、歴史学では自分自身の目で確認することの
できない「過去の現象」を解き明かすために、文献に頼らなければならないという
事情があります。

 そして、歴史学で取り扱う文献は非常に数が膨大でなので、読む苦労があります。でも、文献がそれだけ沢山存在していれば、複数の文献の内容が噛み合っていれば
事実であるという確証につながります。

 一方の地理学は「現象」の原因となった「過去」を知る必要はありますが、
「現在の現象」は自分自身の目で見て確かめることができるので、データという
確実な手段を用いて現象を分析することで、現在がやがて「過去」となった時、
確固たる「事実」を伝えることに繋がるのです。

 最初に大学以前の教育課程では、両者とも社会科もしくは地理歴史科として
常に席を並べ、共存していると述べましたが、ここまで書いたことを踏まえると、
歴史学と地理学を合わせて「過去を知り、今を創り、未来へ贈る」学問であると
言って良いのかも知れません。