闇が降りてくる ◆OPQhKdPpSA
「む……?」
方天画戟の導く方へまっすぐ北西へと歩いていた呂布が最初に見たのは奇妙な光景だった。
遠くの方に草地の中にぽっかりと、丘のような場所が唐突にできていたのだ。
「おかしい、こんな所に山などあったか?」
呂布は不思議に思い、その「丘」に歩みを進める。
彼が小さな山に近づくにつれ、その正体は少しずつ明らかになっていた。
「こ、これは……」
呂布が目にしたのは小さな丘ではなかった。
呂布の前にはあらぬ形に歪んでしまった寝具や机、そして、メチャメチャになった壁の残骸が山のようにうず高く転がっていたのだ。
呂布はこの残骸たちを見て、やっとC-3に建っていた建物のなれの果てということを理解することができた。
「一体ここで何が……?」
呂布は戦闘に関すること以外はほとんど使ったことの無い頭を総動員させながら考える。
この地に大きくそびえていた建物が見る影もなく、廃墟と化した原因を。
呂布が最初に思いついたのは、一日目の夜に自分と出会った金髪の大男の名だった。
(ブロリー……と言っていたな。奴の仕業なのか?)
自分を吹っ飛ばした後にありあまる勢いでここ一帯を破壊したのだろうか。
それとも、ブロリーとは違う、別の存在が、この建物を破壊したというのか?
「……やめだ。やはりこう考えるのはむいてない」
呂布はすぐに考えるのをやめた。
しかし、彼はこれだけは理解することが出来た。
この建物を破壊するだけの力がある存在が、この殺し合いの場所にいる。ということを。
「先を急ぐか。ここには最早誰もいないだろうしな」
仮にこの建物の中に人が取り残されていたとしても、生きている保障は無いし、
そもそも、丘になるほどに転がっている残骸を取り除いて、中を調べるほど
彼はお人よしではなかった。
呂布は崩れ果てた建物の見物をやめ、再び北西の方向へと体を向け、歩き始めた。
しかし……
「誰とも会わんな……今の俺には運が来ていない、といことか?」
倒壊した建物から離れて以来、殺し合いの参加者とは一人とも出食わすことはなかった。
後ろを振り返ると、今まさに会場の山の向こうから日が顔を出さんとしていた。
「すでに2日目の朝か……」
せめて、遠くにある大きな建物までで、
呂布が思ったその時、呂布ははたと立ち止まる。
「この感じ………!」
呂布の感じた、まるで頬をつくようなぴりぴりとした感触。
この殺し合いの場に連れてこられる前にも感じたことのある。
戦でも何度となく体験してきた「死の臭い」。
戦場で数多の戦いを交え、あらゆる修羅場をくぐりぬけてきた呂布はわずかであるが
何者かの強力な力の気配を敏感に感じ取っていた。
それは、今までに体験したことのない危険な場所である。と呂布の本能は警笛を鳴らしていた。
この先に進めば明らかな危険が待っているとしたら、どうするだろうか?
普通の人間であったのなら、そこから直ちに引き返すだろう。自分の命が惜しいのであるのならば。
しかし、彼は違った。
呂布はその死と隣り合わせの戦場で持ち前の武力と、化け物ともいえる体力で
幾度となくその「死の臭い」を跳ね返してきたのだ。彼にはそれを跳ね返す自信が十分にあった。
そして、彼は誰よりも戦いを好む、鬼神なのだから。
「どうやら俺の考えは間違っていたようだな。運は来ていないのではない。すでに来ていたのだ!」
呂布は迷いもせず、遠くに見える街の中へと歩き出す。
目指すは街の向こうにある、一番大きな建物。そこからあの気配がすることを呂布は確信していた。
あれは虎の潜む穴……いや、龍の巣窟なのかもしれない。
一歩ずつ、進むごとにわずかだが濃くなりつつある気配、死の臭い。
しかし、呂布の唇は緩んでいた。まるで、それを楽しむかの如く。
そこに、大きな戦がある。それ以上に彼に必要なものは何もなかった。
方天画戟の導く方へまっすぐ北西へと歩いていた呂布が最初に見たのは奇妙な光景だった。
遠くの方に草地の中にぽっかりと、丘のような場所が唐突にできていたのだ。
「おかしい、こんな所に山などあったか?」
呂布は不思議に思い、その「丘」に歩みを進める。
彼が小さな山に近づくにつれ、その正体は少しずつ明らかになっていた。
「こ、これは……」
呂布が目にしたのは小さな丘ではなかった。
呂布の前にはあらぬ形に歪んでしまった寝具や机、そして、メチャメチャになった壁の残骸が山のようにうず高く転がっていたのだ。
呂布はこの残骸たちを見て、やっとC-3に建っていた建物のなれの果てということを理解することができた。
「一体ここで何が……?」
呂布は戦闘に関すること以外はほとんど使ったことの無い頭を総動員させながら考える。
この地に大きくそびえていた建物が見る影もなく、廃墟と化した原因を。
呂布が最初に思いついたのは、一日目の夜に自分と出会った金髪の大男の名だった。
(ブロリー……と言っていたな。奴の仕業なのか?)
自分を吹っ飛ばした後にありあまる勢いでここ一帯を破壊したのだろうか。
それとも、ブロリーとは違う、別の存在が、この建物を破壊したというのか?
「……やめだ。やはりこう考えるのはむいてない」
呂布はすぐに考えるのをやめた。
しかし、彼はこれだけは理解することが出来た。
この建物を破壊するだけの力がある存在が、この殺し合いの場所にいる。ということを。
「先を急ぐか。ここには最早誰もいないだろうしな」
仮にこの建物の中に人が取り残されていたとしても、生きている保障は無いし、
そもそも、丘になるほどに転がっている残骸を取り除いて、中を調べるほど
彼はお人よしではなかった。
呂布は崩れ果てた建物の見物をやめ、再び北西の方向へと体を向け、歩き始めた。
しかし……
「誰とも会わんな……今の俺には運が来ていない、といことか?」
倒壊した建物から離れて以来、殺し合いの参加者とは一人とも出食わすことはなかった。
後ろを振り返ると、今まさに会場の山の向こうから日が顔を出さんとしていた。
「すでに2日目の朝か……」
せめて、遠くにある大きな建物までで、
呂布が思ったその時、呂布ははたと立ち止まる。
「この感じ………!」
呂布の感じた、まるで頬をつくようなぴりぴりとした感触。
この殺し合いの場に連れてこられる前にも感じたことのある。
戦でも何度となく体験してきた「死の臭い」。
戦場で数多の戦いを交え、あらゆる修羅場をくぐりぬけてきた呂布はわずかであるが
何者かの強力な力の気配を敏感に感じ取っていた。
それは、今までに体験したことのない危険な場所である。と呂布の本能は警笛を鳴らしていた。
この先に進めば明らかな危険が待っているとしたら、どうするだろうか?
普通の人間であったのなら、そこから直ちに引き返すだろう。自分の命が惜しいのであるのならば。
しかし、彼は違った。
呂布はその死と隣り合わせの戦場で持ち前の武力と、化け物ともいえる体力で
幾度となくその「死の臭い」を跳ね返してきたのだ。彼にはそれを跳ね返す自信が十分にあった。
そして、彼は誰よりも戦いを好む、鬼神なのだから。
「どうやら俺の考えは間違っていたようだな。運は来ていないのではない。すでに来ていたのだ!」
呂布は迷いもせず、遠くに見える街の中へと歩き出す。
目指すは街の向こうにある、一番大きな建物。そこからあの気配がすることを呂布は確信していた。
あれは虎の潜む穴……いや、龍の巣窟なのかもしれない。
一歩ずつ、進むごとにわずかだが濃くなりつつある気配、死の臭い。
しかし、呂布の唇は緩んでいた。まるで、それを楽しむかの如く。
そこに、大きな戦がある。それ以上に彼に必要なものは何もなかった。
【B-2/道路/2日目・早朝】
【呂布@iM@S演義】
[状態]健康
[装備]方天画戟@三国志Ⅸ、イージス@FF11
[道具]基本支給品×2(食料・水-2)三国志大戦カード(UC董白)@三国志大戦、 葉団扇@東方project 包丁@現実 射命丸文のカメラ@東方project
サバイバルナイフ@現実 拳銃(0/6予備弾24)@デスノート、
スナック菓子×3 飴×3袋、時計型麻酔銃の予備針(残り2発)@名探偵コナン、果物ナイフ
[思考・状況] 基本思考:生き残り優勝する。
1:北西の大きな建物(オフィス)に向かう。
2:チルノ、馬岱、メタナイト、咲夜達とはまた会ったら決着を着ける。
3:いずれ主催者も殺す。
【呂布@iM@S演義】
[状態]健康
[装備]方天画戟@三国志Ⅸ、イージス@FF11
[道具]基本支給品×2(食料・水-2)三国志大戦カード(UC董白)@三国志大戦、 葉団扇@東方project 包丁@現実 射命丸文のカメラ@東方project
サバイバルナイフ@現実 拳銃(0/6予備弾24)@デスノート、
スナック菓子×3 飴×3袋、時計型麻酔銃の予備針(残り2発)@名探偵コナン、果物ナイフ
[思考・状況] 基本思考:生き残り優勝する。
1:北西の大きな建物(オフィス)に向かう。
2:チルノ、馬岱、メタナイト、咲夜達とはまた会ったら決着を着ける。
3:いずれ主催者も殺す。
sm228:焦燥 | 時系列順 | sm230:リミット |
sm228:焦燥 | 投下順 | sm230:リミット |
sm225:Good lack | 呂布 | sm236:ライフスタイル |